genocidertale   作:上新粉

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*60%……コードエラーカクニン……キドウジュンビヲチュウダンシマス。

*デコードパッチF6Aテキヨウチュウ……5%…………。


GENOCIDER TALE 〜Seven’s soul〜

キャラが中に入ってから彼奴はピクリとも動かなくなった。

フラウィーの奴が今なら倒せるんじゃ無いかなんて言っていたけどキャラが居るのにそんな事出来るわけないじゃないか。

だから僕としてはジェノサイダーが動かない状態が続いてくれれば良いと思っていた。

 

だけどそう上手くは行かないらしい。

 

「っ!おい弱虫、何時でも動ける様にしとけよ」

 

「解ってるよ」

 

僕はゆっくりと顔を上げる奴の一挙一動を見逃さないように神経を集中させる。

だが、奴は動き出す事無く不満げに顰めた顔でフラウィーを睨み付けながら訊ねた。

 

「君はキャラを散々裏切っておいて今更媚へつらったからって赦して貰えるとでも思ってるのかい?君は何れ彼女に殺されるだけなのにどうして手助けするんだい?」

 

「赦してもらおうなんて思ってないし、お前の言う通り何れは殺されるのかも知れない。それでも僕にはキャラがお前に殺された世界よりは数倍マシだと思うね!」

 

「そうか、やっぱり協力は得られそうに無いね。なら……お別れだねっ!」

 

そう言ってジェノサイダーは僅かに姿勢を低くしたかと思うと、一気に加速し、フラウィーの茎にダガーナイフを振りかぶった。

 

「させないよ!」

 

僕は直ぐにフラウィーとジェノサイダーの間に割って入り、奴のナイフを二つのカオスセイバーで受け止めた。

 

「ぐっ…………ぐぬぬっ……」

 

これ……は……人間とは思えない力だ!

なんっ……とか……止め、られた……けどっ。

 

「そんなに出しゃばらなくても二人とも殺してあげるってば」

 

「ふざけないでよっ!キャラもフラウィーも……誰一人死なせはし、なっ!?」

 

僕が押し返そうと力を込めた瞬間奴はナイフを持つ腕を一度引いて僕のバランスを崩し僕の左脇を切り抜けていった。

 

「悪いけど君達と遊んでる暇は無くなった。直ぐに殺して上げるよ」

 

ジェノサイダーはナイフに付着し塵を振り払うと振り返りナイフを空に振り翳して言った。

 

「フラウィー!こっちだよ!」

 

「わ、ちょっ!いきなり引っ張ん……な!?」

 

僕がフラウィーを引っこ抜いた直後、彼が居た場所をなぞる様に地面に大きな亀裂が出来た。

 

「おいおい……」

 

僕は茫然自失のフラウィーを掴んだまま、奴から距離を取った。

そして僕はキャラが戻ってくるまでの時間を稼ぐ決意を抱いた。

 

 

 

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 

 

 

 

 

意識は残っている……どうやら無事奴の身体に干渉する事が出来たらしい。

今頃アズ達はしたり顔で奴を煽っている頃だろうか。

 

まあそんな事より私は自分の成すべき事をしなければ。

アイツらの努力を無駄にする訳には行かないからな。

 

私は人間のソウル達を探して歩いていると膝を抱えて座り込む子供達が見えてきた。

想定より早い発見に私は胸を撫で下ろしながら彼等の所へ近付いて行く。

 

「おい、お前らが取り込まれた人間達だな?」

 

「な、なんだっ!?何度言われようと僕達は協力しないぞ!」

 

不屈のソウルを持つ少年が立ち上がり前に出てきた。

む?随分と嫌われているな……まあそれについては心当たりが無い訳では無い。しかし、これまでに協力を頼んだ憶えはないのだがな。

 

「酷い怪我……」

 

「近づいちゃ駄目、僕の後ろに隠れて!」

 

私のソウルを見て心配そうに見つめる親切のソウルを持つ少女を正義のソウルを持つ少年が前に出て引き止める。

後ろで立ち上がって見ている三人もそれぞれ誠実、勇気、忍耐のソウルを持っているのが見て取れた。

 

この状態ではコイツらから協力を得る事は容易ではないだろう。

ならば聞き方を変えようか。

 

「そうか、ならお前らはどうしたい?」

 

「僕達が?」

 

彼等にとっては意外な質問だったらしく隣同士でひそひそと話し始めた。

 

さて、なんて答えるかな。

私が彼等の返事を待っていると暫くして誠実のソウルと親切のソウルの少女達が前に来て答えた。

 

「ごめんなさい……私達勘違いしていたわ。私達は解放されたいの。あなたならきっと出来るのでしょう?」

 

「あなたはこの身体の主人格ではないのだとそのボロボロのソウルを見て理解しました。だからこそ聞かせて下さい。私達を殺してソウルを奪ったのは彼女なのか……それともあなたなのか」

 

彼女達と協力すれば全員を解放する事は容易い。

そして誠実の少女が訊ねた事の答えも当然知っているし、言い逃れるつもりもない。

 

「お前らのソウルを奪ったのは全て私の指示だ。それが間違いだったとは思わんが仕方無かったなどと正当化するつもりも無い」

 

私の意志が六人のソウルをその生命と共に奪った事は変えようのない事実なのだ。

例えそれで協力を得られなくなるとしてもその事実を曲げる様なことは絶対にしない。

 

「私を恨みたければ好きにするといい。赦されるとは思って居ない、だが……それでも協力してくれるのなら私はお前達を此処から解放したい」

 

「…………」

 

六人は皆で相談を始める。

 

ま、いきなりこんな事言われても戸惑うだろうな。

だがこいつ等に拒絶されれば私の目的を果たす事が困難になるのも事実だ。

それをこいつ等にどうこう言う気は無いがその後の事も考えねばなるまい。

 

私はこの後の事を想像しているといつの間にか話し終えたのか、親切のソウルを持つ少女が私の前まで歩いて来ていた。

 

「む、答えは決まったのか?」

 

私がそう訊ねると少女は一度だけ首を縦に振り、私の胸に手を翳した。

 

「これは……」

 

彼女が翳した所から徐々に私の傷付いたソウルが癒されていくのが解る。

 

「私達の生命を奪ったあなた達を私は赦せない……けれど自分の願いを犠牲にしても私達の事を思ってくれるその優しさを私は信じるわ」

 

続いて誠実のソウルを持つ少女が私の手を取った。

 

「あなた達の罪は赦されるものでは無い。でも、それを理解した上で真実を話してくれたあなたの誠実さを私は信じます」

 

今度は不屈のソウルを持つ少年と勇気のソウルを持つ少年がその上から手を重ねて続ける。

 

「僕は強大な存在を前にしても決して諦めずに抗い続けるその不屈さを信じるよ」

 

「僕もその奮い立つ勇気を信じる」

 

更に忍耐のソウルを持つ少女と正義のソウルを持つ少年は私の両肩にそれぞれ手を乗せて続けた。

 

「あれだけボロボロになっても挫けずに堪え続け、私達の所まで来てくれたあなたの忍耐を私は信じる」

 

「罪を重く受け止め、それでも皆を護る意志を貫き通そうとする君の正義の心を私は信じるよ!」

 

……私は本当にこいつ等が言うような人間なのだろうか。

それにもしそうだったとしても私の罪が赦された訳では無い。

 

だが……

 

「……ありがとう」

 

今はその言葉以外口にすることが出来なかった。

 

 

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 

 

 

「ぐっ……だから君を彼等と会わせたくなかったんだ!」

 

「キャラ!」

 

「ははは、まさか本当にやってみせるなんて……君は本当に異常だなぁ」

 

私を含めた七つのソウルはフリスクが操る私の身体から飛び出し、新たな身体を作り上げた。

 

「何奴も此奴もみんな君の味方をする!僕だって皆を救う為にここまで来たって言うのに……(パピルス)以外皆僕の事を理解しようともせずに恨みつらみばかり!」

 

フリスクは忌々しげに私を睨みながら愚痴る。

 

今ならば奴が本気でモンスター達を救おうとしていたと言う事が解る。

 

「だがな、お前のそれは見方を変えれば他の道を諦めてるに過ぎないんだ」

 

「諦める?僕は一度たりとも諦めちゃいない!現にここまで来ているし君をどうにかすれば願いが叶う!」

 

フリスクはポーチからダガーナイフを取り出し私目掛けて振り下ろして来る。

私はそれを左へ少し身をずらす事で躱しながらも続ける。

 

「お前はそれしかないと思い込んでいるだけだ!誰も殺さずとも目的を達する事は出来ないと諦めてな!」

 

「うるさいっ!僕だって色々やってたのは君だって知ってるでしょ!?それでも駄目だったんだからこうする以外に皆を救う方法は無いんだよ!」

 

奴は私を黙らせようと感情のままににナイフを振り回す。

今のアイツに説得は通じそうにない……だから他の方法を探すか?

 

それではアイツと変わらない。

自分が最良の結果だと思ったのなら決して妥協しない。

 

それを可能とするのが己の決意なんだ。

 

「本当にそうか?お前が勝手に出来ないと諦め、世界を壊し良い事も悪い事も全て無かった事にしようとしてるだけじゃないのか?」

 

「違うっ、それこそが実現可能な唯一の方法なんだ!君のはただの夢物語に過ぎないよ!」

 

夢物語で結構、実現可能なんて言葉は所詮妥協案に過ぎない。

私は依然ナイフを振るい続ける奴の手首を掴み言い聞かせる。

 

「実現可能かどうかなんて誰が決めた?お前が経験して勝手に諦めただけだろう!」

 

「そ、そんな事はっ!」

 

「無いと言うのか?ならば誰が出来ないと言った。誰がそれを証明したんだ!」

 

私が掴んでいる奴の右腕が僅かに震えている。

私はその手を離し、一歩前に踏み出して訊ねる。

 

「なぁフリスク、お前はたった数百回試しただけで不可能だと諦める様な奴だったか?お前がやってきたこれまでだって初めは形の無い夢物語だったと私は思うがな」

 

「う、うるさい……僕が此処にいる。それは変えようのない事実だ」

 

幾ら強がっても無駄なんだよ。

お前自身が随分と前から気付いていたのだから。

それでも自分より意思の弱い者の話など聞かないとずっと誤魔化して来たんだろう。

 

だからFriskや今の私の様な相手の言葉を戯言だと聞き流す事が出来ない。

 

「本当は誰に言われるまでもなく解っていたんだろ?あの時私を生かしたのもアズリエルを逃がしたのも全て止めて欲しかったからじゃないのか?」

 

「…………」

 

腕を下げて肩を震わせるフリスクに私は近付きそっと手を伸ばす。

 

「お前はさっきお前に味方が居ない様な事を言ったな?」

 

 

「ああ言ったさ、だから何だって言うんだい?まさか君が味方に付いてくれるとでも言うのかい?」

 

「いや、済まないが私の仲間は他にいるんでな?だが、お前の元の時間軸に戻ればお前を本当に大切に思ってる仲間が直にやってくるさ」

 

私は口角を吊り上げて笑顔で伝えてやった。

 

「はは……なんだよそれ。そんなサイコパスみたいな顔で言われて信じろって言う方が無理だよ」

 

フリスクはそう返しながら当て付けのように同じ顔で柔らかくはにかんで見せた。

 

「ちっ、失礼な奴め。お前みたいな奴はさっさと自分の居た場所に帰れ」

 

「あははっ、そうだね?どうやら此処にいるよりは安全そうだし僕は帰るよ」

 

そう言って後ろを振り向き歩きだそうとするフリスクを私は呼び止める。

 

「まて、一人で帰れるのか?世界線はアズなら解るし送ってやるぞ」

 

「遠慮しておくよ。知らない人とサイコパスにはついて行くなってママに言われてるんだ」

 

こいつは本当に失礼な奴だな。

それと後ろで頷いてる二人、後で覚えてろよ?

 

フリスクは先程までの空気など一切気にすることなく腕を大きく振って暗闇に消えていった。

 

 

 

……さて、後はお前らを解放してやらないとな。

 

*キャラ、あなたの願いはなに?

 

ん、私の願い?そうだな……自分の居場所を見つける事かな。

誰かの代わりとしての場所ではなく、自分の居場所だと言える場所をな。

 

*そっか、ねえキャラ。あなたのその願い、私達にも手伝わせて?

 

な、なにを言ってる!お前達は自分達の居場所に戻れるんだぞ?

それに私はお前達にとって加害者だ、私に協力する義理などないだろう。

 

*確かにあなたは私達に酷い事をしたのは変えられない事実です。

 

*でも君は僕達を彼女から解放してくれたし、ちゃんと約束を守ろうとしてくれた。

 

あ、ああ……それがお前達との約束だったからな。

私としてもおかげで奴を説得出来たしお前達には十分助けられた。

 

*そう、だから此処からは僕達が決めた事だ。

 

*あなたの思い描く願いを私達にも見せてほしいの。

 

*君が嫌じゃなければ私達にも協力させてくれないか?

 

…………本当に人が良いなお前達は。

ありがとう、私からも是非お願いする。

 

*うん、よろしくねキャラっ。

 

ああ、よろしく頼む。

ええと…………すまん、名前を聞いて居なかった。

 

*ふふ、後で教えるわ。それよりあなたのお友達がさっきから心配そうに見てるわよ?

 

へ?ああ、そういえば随分と話し込んでしまったな。

 

私が意識を表に向けて見ると心配そうに私の両肩を掴むアズリエルと足元で次々と弾をぶつけてくるフラウィーの姿が視界に入った。

此奴は反省するという言葉を知らんのか?ここは少々きつい灸をすえる必要がある様だな?

 

「キャラ!?大丈夫かい!どこか悪い所があるのかい!?ねぇ!」

 

「立ったまま寝てるのかよ。えいっ……えいっ……すげぇなコイツ、全然起き……あ……」

 

「アズ、私は大丈夫だ。それよりもそこのクソ花を捕まえてくれ」

 

私は奴の蔓を踏みつけてアズリエルに捉えるように頼んだ。

アズリエルは素直に私が言った事を実行に移してくれた。

 

「ちょちょちょまっ!?キ、キャラ?よかった、気が付いたんだね?」

 

「よし、アズはちょっと目を瞑って耳を塞いでくれるか?」

 

「う、うん。わかった」

 

私はアズリエルからクソ花を受け取ると少しだけ離れて、奴を地面に押し付ける。

 

「あ、あのね?聞いてるかいキャラ……?あれは、ちょっとしたお茶目で……やめ……殺さないで……」

 

「殺しはしない。今から貴様に灸をすえてやるだけだ。だが……動いたら命は無いと思え?」

 

そう言って私はポーチからダガーを取り出し奴の花弁と花弁の間の隙間に突き刺した。

 

「ひ……や、やめ……て……」

 

「どうした、まだ始まったばかりだぞ?」

 

「ひ、ひぃ……ひぎゃあぁぁぁぁぁぁっっ!!!」

 

*…………ほんとについて行っても大丈夫かしら?

 

 

 

 




*95%…………エラークラスタノシュウセイニセイコウ。

*キドウジュンビヲサイカイシマス。
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