俺は下校すると全速力で走り、約1キロ先にある市立病院へと向かった。
3分後、俺は病院につき、階段を駆け上がった。
俺は、手あたり次第に病室を探し始めた。
雛は……雛はどこにいる!!!
そして6階まで上がり、603号室に入った時……
「大輝……くん…?」
「…雛っ!!」
雛の姿が見えた瞬間、俺は雛のもとへ向かい、強く抱きしめた。
雛はびっくりしたのか、頬が真っ赤だった。
「死ぬなよ……!雛っ!!!」
俺は、さらに強く抱きしめた。
雛は、抱きしめ返してきた。
「死にたくないよっ!!生きたい!!!!!」
雛は大きな声で叫んだ。
そのとき、雛の母親が病室に入って来た。
「雛……わかっちゃったのね…」
その瞬間、雛は泣きながら叫んだ。
「何で、言ってくれなかったの!!!」
「ごめんね……でも、希望を持ってほしかったから……」
「でも、お母さん…わたし、自分が死ぬかも、って知らなかったら、大輝くんに気付かれないまま死んでたかも……」
「大輝くん……?」
雛の母親は、俺の事を知らないようだった。
「俺の……心臓です」
俺はそういった。
すると、何かを理解したのか、雛の母親は部屋を出ていった。
「大輝くん……」
雛は、小さな声で俺を呼んだ。
「……好きだよ」
雛は俺にそういった。
「大輝くんの事、中学に入った時から、ずっと好きだった……この前、やっと話せたのに……それに浮かれて頭を打つなんて、ホントバカだよね……」
……俺のせい…
「俺のせいか……やっぱり、俺は誰かとかかわると、人を不幸にするんだ……」
「そ、そんなことないよ!!」
「俺がいなければ……君は今頃、もっと素敵な暮らしをしていたかもね……」
「大輝くん……そういうところ、嫌いだよ」
俺は、雛の言葉に少し驚いた。
「もっと、自信を持ってよ…!」
雛は俺に言った。
「わたしは……大輝くんの事が大好きだから!!大輝くんの生きる理由になりたかったから!!!いじめられても、我慢して生きてたんだよ……大輝くんも、わたしの心臓なの!!大輝くんがいなかったら、きっともっと早くに自殺してた……大輝くんがいてくれて、ほんとによかったよ……」
雛はいつの間にか涙を流していた。
俺も、泣かないように我慢していたのに、ついに泣いてしまった……
「俺も、雛に励まされた……こんな世界、生きる価値もない、と思っていた俺に、雛は話しかけてくれた……あの時、ホントは、ものすごくうれしかったよ……」
これは、俺の本音だった。
「それと……俺も…大好きだから」
俺はぼそっと言った。
「え?なんて??」
雛はとぼけている。
「え、いや聞こえたでしょ?」
「聞こえなかったよ~、もう一回言って!しっかり!!」
俺は仕方なく、雛の耳元により、少し大きな声で言った。
「俺も………大好きだよ」
俺は照れながらも、この時間を楽しんでいた……
「ありがとっ。絶対、死なないから!!!」
俺は、雛の笑い声を後ろに、病室を出た。
~雛視点~
わたしは大輝くんを見送ると、頭をおさえた……
頭痛が……
それは、尋常じゃない痛みだった……
嫌だ、嫌だっっ!!
死にたく……ないっ!!!!!
しかしそのあと頭痛は悪化し、緊急オペとなった……