だれかの心臓になれたなら   作:sakana1234

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第5話

俺は下校すると全速力で走り、約1キロ先にある市立病院へと向かった。

 

3分後、俺は病院につき、階段を駆け上がった。

 

俺は、手あたり次第に病室を探し始めた。

 

雛は……雛はどこにいる!!!

 

そして6階まで上がり、603号室に入った時……

 

「大輝……くん…?」

「…雛っ!!」

 

雛の姿が見えた瞬間、俺は雛のもとへ向かい、強く抱きしめた。

 

雛はびっくりしたのか、頬が真っ赤だった。

 

「死ぬなよ……!雛っ!!!」

俺は、さらに強く抱きしめた。

雛は、抱きしめ返してきた。

 

「死にたくないよっ!!生きたい!!!!!」

雛は大きな声で叫んだ。

 

そのとき、雛の母親が病室に入って来た。

 

「雛……わかっちゃったのね…」

その瞬間、雛は泣きながら叫んだ。

 

「何で、言ってくれなかったの!!!」

「ごめんね……でも、希望を持ってほしかったから……」

「でも、お母さん…わたし、自分が死ぬかも、って知らなかったら、大輝くんに気付かれないまま死んでたかも……」

「大輝くん……?」

雛の母親は、俺の事を知らないようだった。

 

「俺の……心臓です」

俺はそういった。

 

すると、何かを理解したのか、雛の母親は部屋を出ていった。

 

「大輝くん……」

雛は、小さな声で俺を呼んだ。

 

「……好きだよ」

雛は俺にそういった。

 

「大輝くんの事、中学に入った時から、ずっと好きだった……この前、やっと話せたのに……それに浮かれて頭を打つなんて、ホントバカだよね……」

……俺のせい…

 

「俺のせいか……やっぱり、俺は誰かとかかわると、人を不幸にするんだ……」

「そ、そんなことないよ!!」

「俺がいなければ……君は今頃、もっと素敵な暮らしをしていたかもね……」

「大輝くん……そういうところ、嫌いだよ」

俺は、雛の言葉に少し驚いた。

 

「もっと、自信を持ってよ…!」

雛は俺に言った。

 

「わたしは……大輝くんの事が大好きだから!!大輝くんの生きる理由になりたかったから!!!いじめられても、我慢して生きてたんだよ……大輝くんも、わたしの心臓なの!!大輝くんがいなかったら、きっともっと早くに自殺してた……大輝くんがいてくれて、ほんとによかったよ……」

雛はいつの間にか涙を流していた。

 

俺も、泣かないように我慢していたのに、ついに泣いてしまった……

 

「俺も、雛に励まされた……こんな世界、生きる価値もない、と思っていた俺に、雛は話しかけてくれた……あの時、ホントは、ものすごくうれしかったよ……」

これは、俺の本音だった。

 

「それと……俺も…大好きだから」

俺はぼそっと言った。

 

「え?なんて??」

雛はとぼけている。

 

「え、いや聞こえたでしょ?」

「聞こえなかったよ~、もう一回言って!しっかり!!」

俺は仕方なく、雛の耳元により、少し大きな声で言った。

 

「俺も………大好きだよ」

俺は照れながらも、この時間を楽しんでいた……

 

「ありがとっ。絶対、死なないから!!!」

俺は、雛の笑い声を後ろに、病室を出た。

 

 

~雛視点~

わたしは大輝くんを見送ると、頭をおさえた……

 

頭痛が……

 

それは、尋常じゃない痛みだった……

 

嫌だ、嫌だっっ!!

 

死にたく……ないっ!!!!!

 

しかしそのあと頭痛は悪化し、緊急オペとなった……

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