だれかの心臓になれたなら   作:sakana1234

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第6話(最終話)

~大輝視点~

次の日の朝、また電話があった。

今度は……雛の母親からだった…

 

「大輝……くん?」

「……はい」

俺は小さな声で答えた。

悪い予感しかしない……

 

「雛ね、昨日緊急オペして……医師によると、あと1週間ももたないかもって……雛から頼まれて……大輝くんに来てほしい、って…」

俺は一瞬目がくらんだ……

 

あと……1週間………!!

 

俺は、何も言わずに電話を切ると、病院まで走っていった。

 

ただ一心に……雛の事だけを考えて………

 

病院につくと、大急ぎで階段を上り、雛の所へ向かった。

 

「雛!!!」

俺は大声で叫び、雛の隣に行き、手を握った。

 

「大輝くん……」

「死ぬな!!!!!」

「死にたくないよ……!生きたいよ!!!」

雛は叫ぶが、あまり声が出ないのか、ほとんど聞こえてこない。

 

「いっそ、俺が代わってあげたい……!!雛が死ぬなら、代わりに俺が……!」

俺は泣きながらそう言った。

決して、できない願いだけど……

 

「でも……運命だよ…!」

雛は言うと、涙を流し始めた。

 

「死にたい俺は、今日もこうして息をしているのに……生きたい雛は………明日を見失って……こんな運命、嫌だ…!」

俺は叫んだ。

俺は死んだっていい、いっそのこと死にたい!!!

 

「死にたい俺を救ってくれたのは、雛だよ……雛がいたから、こんな世界でも生きていようと思えたんだよ……」

俺は本音を伝えた。

 

「でもね、大輝くん……人間は、いつかは死んじゃうんだよ……仕方ないの………」

「でも、やっぱり悲しいよ……どうしてこんなに悲しいんだろ……」

大事な人が死んでしまうのは悲しいこと……

だけど、誰しもいずれ死んでしまう………

 

「早すぎるよ…!!そりゃ悲しいに決まってるじゃん…」

俺はいうと、雛の手をより強く握った。

 

「大輝くん……残りの1週間……ずっと一緒に過ごしたいよ……」

雛はそういった。

 

「いいよ……1週間、ずっと一緒にいるよ。最期の時まで、ずっと一緒にいようね……!」

俺は涙ながらに言うと、雛の隣に座った。

 

病院の看護師にも無理を言い、1週間ずっと一緒にいることにした。

 

買い物にも行くけど、5分もせずに帰るようにしている。

 

そして、5日間、ほぼずっと一緒にいた。

 

部屋にいる時は、ずっと手をつないで、一緒に話をしていた。

 

話題もほとんどないけど……

 

6日目、そろそろ1週間が経つとき、急に機械の数値が変化した……

 

ついに、この時がやって来たのか……

 

「大輝くんっ……はぁ……苦しいっ!!!」

俺は急いで救急ボタンを押して、医師を呼んだ。

 

しかし、雛は口を動かして、何かを言おうとしてる……

 

「だい……きくんっ……!死な…ないでねっ!!!」

当たり前だろ……

 

「俺が雛に贈る、最期の愛の言葉だよ……聞いてねっ」

俺は息を吸うと……

 

「今まで、本当にありがとう…!大好きだよ……!!!」

俺は今までで一番涙を流しながら言った。

 

「……うん!!」

雛は笑顔でそういうと、オペ室へ連れていかれた……

 

 

翌日、俺は病室に座っていると、担当の医師がやって来た。

 

「雛ちゃんは……残念ながら、お亡くなりになりました」

医師は申し訳なさそうに言った。

 

「次は、俺がだれかの心臓にならないとな……」

俺はぼそっと言うと、雛のもとへ行き、雛にあることを伝えようとした。

 

雛は、ベッドに寝かされていた。

もちろん、もう、意識はない。

 

俺は雛の耳元でささやいた。

 

「俺の地獄で、君はいつでも絶えず鼓動している心臓だよ……俺も、だれかの心臓になれるように、がんばるよ……!だから、これからもずっと、俺の心臓でいてくれ……」

俺はそういうと泣かないうちに家に帰った。

 

それから7年後、すっかり俺も社会人だ……

 

あれから毎年、雛の命日にお墓に行き、1年の出来事を全て話している……

 

今日は、ちょうど命日だ……

 

今日は、雛にとっておきのお知らせをしないと……

 

「雛……俺、とうとう心臓になれたよ……俺、彼女ができたんだ……こんなこと雛に言うのもなんだけど…これからは、その人のために、いつまでも、幸せに生きていくよ。俺が、心臓になって……家族を守るから、見守っててね」

 

俺は花を供えると笑顔で帰っていった。

雛は、俺の心の中で、いつも励ましてくれている……

雛のためにも、幸せに暮らさないと………

 

~おしまい~




いよいよ終わりました……

ちょっと悲しい終わり方になっちゃったけど、僕はこの最期が一番いいと思います。
大好きな人に見守られて、死んでいく……

これほどいいことはあるでしょうか………

歌詞の一部分しか書いていませんが、書いていてものすごく、切なくなりました。

てことで、次は、もっと明るい曲を二次創作しようかな!!!

次も見てくれると嬉しいです!!!

それでは、また逢う日まで。
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