エアフォース・オンライン:フェアリーズ   作:Bishop1911

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#17 Raven I

ワレラ基地を制圧し、一足先に着陸していた俺たち4人は、

敵が1人もいない戦闘空域を悠々と編隊飛行してくる

攻撃部隊を滑走路から手を振って迎える。

着陸してくる誰もが歓声を上げながら着陸するが、

それを向けられるのはあの双子だ。当然といえば当然だろう。

あれだけの実力を持つ正規メンバーと新参者の傭兵2人。

大戦果を挙げたと聞けば俺だって視線を向けるのは前者だ。

 

「…ショウの手柄。」

 

マリーも不満げに唇を尖らせている。

 

「気にすんな。その分、金はたんまり頂く。」

 

傭兵としてせめてもの強がりだったが、

俺も本音を言えば嫉妬している。

人間誰だって自分の仕事が正当に評価されないのは

あまり良い気のしないものだろう。結果が良くも悪くも。

双子はさっきからチラチラと申し訳なさそうに俺の方を見ている。

俺は「気にするな」と手を振る。

 

 

「おふたりーっ!」

 

上空からの呼び声に見上げると、

F-35Bを使うカトラスが垂直離着陸機能を使って

俺たちのところへ舞い降りて来ているところだった。

 

「どうしてオレに獲物を残してくれなかったんだよ!」

 

その表情は嬉しさ半分、悔しさ半分といった感じだ。

というか、カトラスは知っているらしい。

 

「すまんすまん、お前らが来るには

騒がしすぎると思ってな。」

 

「むうぅぅ…!このっ、このっ!」

 

悔しそうに頰を膨らませて小突いてくるカトラスを

いなしていると、通信が入った。

 

『貴様…!』

 

テルキスだ。復活したらしい。

 

『命令違反だぞ!わかっているのか!?』

 

どうやら自分の作戦通りに俺が動かなかった事が気にくわないらしい。

しかしこういう場合は責任転嫁という方法がある。

 

「いいや、違うね。俺たちはカールターナーの指示通りに

敵の迎撃能力を有するターゲットのみを破壊しただけだ。」

 

俺は遠慮なくカールターナーに責任を押し付けると、

俺とマリーのスコアデータを送りつける。

 

『…なんだこれは?』

 

「請求書だ。なんならメロンも付けてやるよ。」

 

そう言って通信を切った俺は、

無傷のままにしておいた物資の貯蔵庫でも物色しようと踵を返した。

 

貯蔵庫には毎日消耗する弾薬や、イベント参加に必須の出撃燃料、

機体の改造に使う改造パーツが山のように貯蔵してあった。

制圧した基地は制圧したクランのものとなるため、

俺とマリーが手に入れるのはこの中のほんの一握りだ。

 

しかし、ケモノフスタン共和国といえば

つい数ヶ月前にできた新興クランで、砂漠エリアを中心に活動していた。

そんなひよっこがどうしてこんなにも大量の物資を蓄え、

これだけの基地を建設できたのだろう?

 

確かに、クランメンバー全員を資材集め系のミッションに

集中投入していく方法は昔からあるが、どうにも腑に落ちない。

 

誰かが裏で操っているとしか…

 

『……る?ねえ、聞いてるの?』

 

「あ、はい!?」

 

どうやらカールターナーが無線で話していたらしく、

俺は慌てて返事をする。

 

『だから、明日の午前に私のところに来て欲しいって話。』

 

「大丈夫です。ところで、何の用件ですか?」

 

『契約内容の見直し。彼女さんも連れて来て。』




マリー
「次は何やらかした?」
ショウ
「ちょっと待て。俺がやらかした前提で話すな。」
マリー
「それ以外ありえない。」
ショウ
お前、俺をなんだと思ってんだ。」
マリー
「疫病神」
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