転生なんてするもんじゃない   作:トゥ

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更新止まっててすいません。
ずっとどう書けば良いか悩んでました。
この話飛ばしてもいいんじゃね?とかオリキャラこんなにいらなくね?とか
オリキャラ多いとか、展開どうしようとか。
あとアズレンハマり直したとか。研究艦ほしいですね。フリードリヒさんうつしい


はじめてのおつかい

 

迷彩服を着たいかにも軍人然とした男がベットの上で頭に腕を組んで横になっており、上を見上げていた。

天井は同僚たちが吸ったタバコのせいか少し黄ばんでいるが目立つ様なものは何もなく。男は感慨にふけっていた。

周りに人はおらず喋り掛ける相手もいないため独りでに声がが漏れてしまう。

 

『坊主は何事もなく博士と合流して今頃は外か。まぁ初めてのおつかい並の難易度なんだ。できてもらわなければ困るか。』

 

そう言って男は腕につけた時計を見やる。

時刻合わせをした時計は休むことなく働き、正確に時を刻んでいる。予定していた時刻をもうすぐ刻もうとしていた。

『しかしまぁこんな日にやらんでもいいだろうに。』

 

 

彼が呟くのも無理はない。本日は世間でいうクリスマスだ。他の社員もあらたか外に出て思い思いの相手に愛を囁いているのだろう。

 

だからこそ彼女は今日という日をを選んだのだろう。計画を始めるには多少ではあるが手薄である今が一番好機なのは間違いない。

そう思い男はほのかに笑った。こんな日に警備を引き受けるなんてわざわざ貧乏クジを引いてしまったなと。

 

しかし男にはこの貧乏クジは宝くじの当たりより有難いものだった。

 

男には娘がいた。

生まれた娘に男は大層喜び、娘を腕に抱いた時に神に感謝を捧げたほどだ。

しかし現実というものは過酷で、娘はまだ幼いのにもかかわらず後天性の心臓の病に侵されることになる。

医者には心臓のドナーが必要と言われたが、そのドナーが見つからない。体力のあるうちにドナーが見つからなければ娘は死んでしまうだろう。

しかも手術と延命の治療には金がかかる。男に払えるほどの金は無く、実入りの良い仕事として以前の仕事を捨てて今の仕事をしているのだ。

 

仕事の内容自体は腕を買われての警備の様な仕事だったがここでの仕事は男にとって苦痛だった。

業務内容自体はそれほど辛いものではない。

ISなるものが既存の武力を殆ど一蹴してしまったのだからIS以外の脅威を対象から警備することが主な仕事だが、この秘密基地自体が外に漏れていることも無く、殆どが暇と戦う様な業務だ。

 

むしろ警備しているモノが男にとって問題だった。

 

それはたった一人の少女。

だがただの少女ではない。世界を一新したISという兵器に非常に高い適合率を誇る少女だ。

ISというのは兵器としては矛盾した存在で、人を選ぶ。

ISには心が有るとどこぞの科学者が行っていたように確かに誰でも動かせる訳でもないし、さらには動かす人の適合率によって出力から反応速度まで違ってくる。

故に高い適合率というのは才能であり、重宝され、今回のように悪用される。

 

その少女は攫われてこの施設にいるわけではなく、この組織の人員の親御から預けられてここに居るわけだが。男から見たらまるで組織への供物、または献上品の様な扱いでここに運ばれた。

 

最初こそ訓練や検査を親が喜んでくれるかもとやっていたが、送られてから数ヶ月も親から連絡が一切ないと悟ったのだろう。自分は親からここへ捨てられたのだと。

 

少女がそれに気づいてから徐々に覇気が無くなり、言葉を少なくし心を殺していく様を男は見ていた。

 

それが仕事だから。

 

傷ついただろう少女に声をかけることもせず、少女を歩かせ目的の部屋へ連れて行く。

 

それが仕事だから。

 

戦闘訓練で大の大人である自分が肉弾戦の手ほどきと称してその少女を痛めつける。

 

それが仕事だから。

 

仕事はせねばならない。男には娘がいる。娘を救う為に、延命する為に、金が必要なのだ。

 

だんだん憔悴して行く少女を男は特等席で見ていた

 

それが仕事なのだ。

 

男は少女を痛みつけて興奮する変態でも無ければ、周りの研究者達と同じように物として少女を見ることができなかった。

少女をどうにかして助けたい気持ちはある。しかし男にはどうしようも出来なかった。

見知った程度の少女よりは娘の方が大切だから

 

この少女は救われて欲しいと願った。

そして、娘にはこの少女のような目にはあって欲しくないと男は願わずにはいられなかった。

 

 

 

 

転機が訪れたのはこの施設でISとは全く違う研究をしていた接点すらなかった研究者が帰ってくる少し前になる。

 

簡潔に言えばその研究者にメールで娘を助けたければ手伝えと脅された。

何故自分のアドレスや個人情報である娘の容体を知っているなどの疑問は有ったが、メールの詳細を見ると男に拒否権はなかった。いや、拒否しようもなかった。

断れば確かに男の破滅だったが、その報酬は娘の人生だったのだから断りようもない。

 

なんでもその研究者は娘の心臓を作ってやると言ってきた。しかも心臓どころか人間一人丸々作るという意味不明な実績まである。

まるで悪魔の取り引きのように思えたが、男は手を取った。娘が助かるならそれでよかった。

 

そこからは嘘の様に環境が良くなった。

その研究者の差し金だろうが、少女の警護から降ろされ、信頼関係構築の為に自分一人で被験体と呼ばれる少年の専属になった。

様々な仕事をした。少年心をくすぐるだろうから名前はXしろなんて命令もあれば、時には『一人しか相手がいないと情操教育に良く無いから一人で何役かして話相手になりなさい』という無茶振りもなんとかこなした。

その少年はここで生まれたばかりというのが信じられないほどに礼儀正しくまた知性的だった。見た目どおりの年齢でも釣り合わないだろう。

 

そして何より男にとって嬉しかったのは悲劇の少女をその少年が救ってくれたことだった。

どの様にしたのかわからないが、少女は前までの陰りを潜めて活発に笑う様になったのだ。

その際に少女に謝る事ができたのだが、もう大丈夫だからと許してもらう事ができるとは思わなかった。

 

仕事は以前に比べて大変にはなったが、娘の命という報酬もあってかやりがいがあり。何より笑う事ができた。

 

 

それも今日で仕事が終わりになる。

すでに博士に提示された報酬は既にに支払われており、手術は成功。あとは退院を待つだけ。まさか仕事を辞めた後の金まで用意してくれてるとは思わなかった。

 

そして最後の仕事であるその少年と少女の脱出。

 

といってももうすでに3人とも脱出しており、男の仕事はそのカバーストーリーの組み立てだ。

その計画としては被験体01が暴走して博士を殺害して少女を連れての逃避行。そして二人は静かに暮らしてハッピーエンドとかいうB級の映画でも中々使われないようなベタな展開で笑ってしまう。

 

あまりにも突っ込みどころが多すぎる内容だったため、殺害する博士の死体はどうするんだと質問したら、後日首が180度捻られた状態の博士のクローンを見せられ、これを使うと言われた時には絶句した。

 

 

 

時計が予定の時刻を指し示した。

これから博士の部屋に坊主とマドカちゃんを迎えにいき、物語が始まると言ったところだろうか。

 

聖夜に事件に巻き込まれることになる働いている同僚たちには申し訳ないがこれもイベントとして騒いでもらおう。

計画には博士以外の死者はでない。なにせ坊主はすでに外。つまり敵がいないのだ。

 

そう思って支度をし、部屋を後にしようとした時に耳に着けた通信機にコールが鳴る。

間が悪いなと思いつつも今日何度目かの同僚の一人による聖夜の怨嗟の声だろうとタカをくくって通信を受け取る

 

『敵襲!博士達を保護しろ!目標は博士か01だと思われる!』

通信機越しに銃声音とともに怒鳴り声が聞こえてきた。

さらには他の奴らが通信室の奴らに連絡を入れたのだろう。サイレンの音とともに非常灯の明かりまでが灯る。

自分に連絡が入ったのは大抵は坊主のお守りで近くにいるかだろう。

俺はすぐさま返事して戦闘時の装備にして部屋をでて博士の部屋に向かう。

 

クソっ!間が悪いなんてもんじゃない!せめて明日だったのなら博士達はもちろん俺もいないのに!なんなら目標がいないのだから襲撃すら起こらないはずだ。

 

こんな馬鹿げたことで死にたくはない。完治した娘とようやく会うことが叶うのだ。

しかし戦わなければ自分が疑われてしまう。

 

走りながら考える。数多の戦場をこうして考えて生き残ってきたのだからこれは習慣だ。

 

敵の規模は、未だ分からないが警報のレベルを見るにISは投入されていない。つまり国が自ら動いているわけではない。必然的に小〜中規模と見るべきだろう。

 

敵勢力は、どこの勢力かは分からないがここはロシアの中だ。ロシア国の下請けのPMCあたりが妥当か?

 

何故、この基地がバレたのは仕方がない。理由を探しても無意味だ。

何故、そう。何故博士と坊主が狙いだとわかったのだ?

ここには他にも重要な施設なら幾らでもある。さらにはIS乗りとして育てられているマドカちゃんもいる。

 

即座にインカムに手をあて、先ほど通信を寄越したやつに問いただした。

 

『敵襲の少し前に報告があったが、密告者がいたんだよ!数日前に生体兵器がここにいるとロシア国に送ったらしい。だから狙いは博士か被験体だ。』

 

言われてそのまま通信が途切れる。戦闘音が聞こえて居たからそれどころではないのだろう。

 

生き残る為にあれこれ考えている間に博士の部屋にたどり着きカードキーで部屋を開ける

 

ふと戦場から帰ったあとに考えていることがふと頭に浮かんだ。

 

得するのは誰か

敵側は、あり得ない。目標が居ないのだから。せめてデータを取ることが限界だろう。密告者は臍を噛むことだろう。

味方側はもっとありえない、わざわざ敵を呼び込む必要はない。

 

俺たちだ。博士は戦闘で死亡、坊主とマドカちゃんは拉致。簡単な話になる。敵同士分かることもない。

 

部屋を開けて目に入ったのは博士の姿形をした肉人形と軍服を着込んだのがもう一体倒れていた。

まさかと思い確認してみると。俺だ。

 

ここまでされたら流石に俺でも筋道は見えてくる。

あとはデータの破壊でもしてやれば完全勝利だろう。

部屋を見渡すと一台のノートパソコンが起動していた内容は分からんがエンターキー1つでデータの消去が行われるらしい事は分かった。

どうやらあの博士はアフターケアまで万全らしい。

 

俺はエンターキーを押し処理が完了したのを確認した後、腰のホルスターから銃を引き抜く。

どこからどこまでもあの博士の掌の上だ。流石に笑えてくる。

 

『ガキのお使いみたいなことさせやがって。あの悪魔め』

 

そう言って2発の弾丸を放つ。1発はノートパソコンに。もう1発は俺のナリをした気持ち悪い人形にだ。




下書きしてから貼り付けるんですけど今回短いな。
考えたんですけどオリキャラ多すぎてもつまらないのでおっさんはこの後家族と幸せに過ごします
娘さんが仲間になるルートとかおっさんがここで死んで娘さんに恨まれるルートとかは無しで
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