比企谷八幡は高校二年生の春、とてもワクワクした気持ちで学校へと歩いて行った。
なぜかって?そう、この俺が通う文月学園では二年生のクラス替えがとても大きく影響するからである。
「比企谷、遅刻だぞ」
校門の前でとてもいかつい岩みたいな男に呼び止められた。
「おはようございます。西村先生」
軽く挨拶をする。相手は生活指導の担当の先生西村。
みんなからは鉄人と呼ばれている、理由は趣味のトライアスロンからつけられた。
「どうした比企谷、初日から遅刻か?」
「はい確かに遅刻はしました。だが聞いてくださいそもそも遅刻は悪いものなどではなく.....」
「あーもういい。お前のそのひねくれた意見は聞き飽きた」
軽く流された。くそ、今から俺の遅刻の正当化の論文を長々と話そうと思ったのに。
「とりあえずこれを受けとれ」
そういって先生が封筒を俺に渡してくる。封筒には大きく比企谷八幡と書かれていた。
「うっす」
こう返事をして受けとる。
「もうだいたいの生徒はクラスごとに別れたぞ。あと受け取っていないのは比企谷と吉井ぐらいだ」
吉井、という名前は一年のころ何度か聞いたことのある名前だ。どうにもとんでもないバカみたいで。
そんなことより今、俺はとても緊張していた。
この緊張を表すなら細胞レベルで緊張している。
俺の通う文月学園はクラスがAからFまであり二年生以上はAから順番に振り分け試験の成績順でクラスが決まる。頭のいい人はAクラス、悪い人はFクラスというわけだ。そしてクラスごとに設備も全く違う。上のクラスはとても豪華だが、したのクラスは学校とは思えないレベルの設備だ。なんとしてもFは避けたいところだ。
「比企谷、お前は現代文はよくできていた、しかし数学は全くだ」
そう俺は現代文を含む文系はいいレベルだが逆に理数系は全くできない。だからあいだをとってCクラスが妥当かなと思った。
「さて、どのクラスかな?」
封筒をあけて中身をみた、その時のワクワクと緊張はとても気持ちのいいものだった。しかし中身を見た瞬間にその気持ちはすべて消えた。
比企谷八幡 Fクラス
その文字を確認する時間5秒。時が完全に止まった。
ははは、なんかの冗談だろ?なあ冗談だと言ってくれよ、なあ!?
俺がパニック状態になっていると西村先生がこう言った。
「名前を書き忘れるなんてそんなベタなことやる高校生もいるんだな、なあ比企谷」
「は、はは。そんなバカいるもんなんですね」
俺は乾いた返事しかできなかった。
こうして俺のFクラスでの地獄のような一年間が幕をあけた。
読んでいただきありがとうございます。これからはもっと文字数を増やして書いていきます。