今回のクロの動機は一体…?
1日遅れちゃいましたけど4/18は夜桜凛ちゃんのお誕生日となっています。
ーー
0時10分頃、八咫の研究資料室にて。
「……琴音ちゃーん。いるぅ?」
「……あっ、柊さん。すみません、夜遅くに呼び出して。」
「いいよー。気にしないで。……それで話って何かな?」
「…実はーー。」
ーー
「うぷぷぷぷ…!またまた大正解ーー!!!『超高校級の会計委員』八咫琴音サンを殺したのは意外や意外!!ゆるふわ天使の仮面を被った悪魔『超高校級の絵本作家』柊色羽サンでしたーー!!!!」
「やるなぁ諸君!!2連続正解とは驚いたぞ!!!」
「ホントに……色羽ちゃんがやったの?…嘘だよね?」
「な、なにかの間違いでしょう?そうだと言って下さい!」
「…………はぁ、うるさいなぁ。言ったでしょ?わたしが殺したって。それとも何?わたしの代わりにオシオキを受けてくれるの?なら大歓迎だよ。」
これが……柊さんの本性なの?
「なぁ、柊。なんで八咫を殺したんだ?そこまでして守りたかった秘密ってなんなんだ?」
「………あのさぁ。誰にも言わないから“秘密”なんだよ?普通本人から聞くかな?馬鹿なの?」
「………。」
「わたしからは話す事はなーんにもないよ。……じゃ、オシオキ始めよ?」
「……フフフ。」
「…?どうしたの狂也くん?なんで笑ってるの?」
「フフフフフフ…。おっと失礼。思わず笑ってしまったよ。………あまりにも下手な演技にね。」
「……演技だと?」
「悪役を演じてるつもりみたいだけど、そんな安い演技に騙される俺じゃないよ。」
「悪役?演技?なんの話かなぁ?」
「じゃあさ、一つ聞かせて貰うけどなんでさっきから目線はそっぽ向いてるの?……自覚してないだろうけど、君は嘘をつくとき目線を外すクセがあるんだ。」
「えっ………嘘、だよね?」
「あぁ、嘘だよ。………けど、これではっきりしたね。君は何かを隠してる……違う?」
「だから、違うってば!わたしは自分の秘密を守るために琴音ちゃんを殺したの!わたしは最低な人殺しなんだよ!」
「ったく……これだけ言ってもまだ隠す気?不愉快な演技までしてさ。
…………あまり“オレ”を苛立たせるなよ。」
……!?何?今の葛城君から感じた物…。
…殺気?
「そこまでして偽りの犯罪者になりきる理由……。もしかして、誰かを庇ってるのかな?」
「……っ!」
「顔色が変わったね。どうやら図星かな?」
「そ、そんな事…。」
「ハーーイそこまで!もうちょっと粘ると思ったけど、演技が下手すぎてバレるのが意外と早かったね!その通り!柊サンはある事を隠してます!」
「ちょ、ちょっとクマちゃん!何を…。」
「柊サンはどうしても隠したいよねぇ…。」
「ま、待って!お願い言わないで!」
「………なんせ、あの時“八咫サンが柊サンを殺そうとした”んだからね!!」
「!!」
「………なんだと?」
「琴音ちゃんが色羽ちゃんを…?」
「何故、八咫サンが柊サンを殺そうとしたか…。それには深〜い理由があるのです!」
「お、お願い…。もう、やめて……!」
柊さんはモノクマに必死にすがりつくも聞く耳を持たず、続けた。
「その理由ですが、八咫サンと柊サンに送られた秘密を見ていただきましょう!では、モニターオン!!」
「や、やだ!やめて!」
そう言ってモノクマがモニターを表示させた。
ーー
『超高校級の会計委員 八咫琴音の秘密!
柊色羽とは腹違いの姉妹である。』
「続きまして、柊サンの秘密です!」
『超高校級の絵本作家 柊色羽の秘密!
八咫琴音とは腹違いの姉妹である。』
ーー
「いやーこれはびっくりですねぇ!」
「まさか、実の姉妹同士でコロシアイをしていたとはなぁ!」
「あ……あああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
秘密をバラされて絶叫する柊さんを尻目に気味悪く笑い続けるモノクマ達。
「姉妹でのコロシアイ…だと?」
「ひ、酷い…。」
「しかし今回の動機はランダムに送られたはず…。何故このような事が?」
「あくまでも『ランダム』だからね。誰がどの秘密を見るか分からないし、無論自分の秘密が来る可能性もあるって事だよ。」
「とはいえ、2人も自分の秘密を見る事になるとはな…。どうやらこちらの不手際があったようだ。」
不手際…。絶対違う。最初からあの2人にコロシアイをさせようと仕向けたんだわ!
「さて秘密を教えた事ですし、何故八咫サンが柊サンを殺そうとしたかその詳しい理由を見ていきましょうか!では再びモニターオン!」
モニターに映し出された映像には童話のような可愛らしい絵柄の人物が映っていた。
ーー
昔々ある所に1人の男がいました。
男の名前は『柊流星』。今をときめく若き大物作家です。
ある日、彼はお酒に酔った勢いである女性を孕ませてしまいました。
この時、既に彼には奥さんと産まれたばかりの可愛い娘がいました。
孕ませた女性は全く見ず知らずの女性。この事がバレたら順風満帆な人生に大きく傷がついてしまいます。
そこで彼は自分が持つあらゆる人脈をフルに使い、この一件を全て『無かった事』にしてしまいました。ほとぼりが収まり、全て忘れた彼はその後亡くなった奥さんの代わりに残った娘へ最大限の愛を注ぎ、幸せに暮らしました。
ーー一方で孕ませられた女性はその後何とか娘を出産しましたが、男に捨てられた事への恨みを徐々に募らせ、産まれた娘を憎しみの対象として見ていくようになりました。
日常的に行われる虐待。ついには、娘を置いて何処かへ消えてしまいました。
その後、超高校級としてスカウトされる時に偶然、出会った2人はお互いが姉妹だと気づかず、仲良しになりました。
そしてある時2人は姉妹だと知る事になりました。
妹の方は以前姉の存在を聞かされていたのでついに姉に会えると喜んでいました。
しかし、この時ある考えが心の底にありました。
「…私が苦しい思いをしている間、姉さんはどれだけ幸せだったんだろう。」
最初はほんの小さな嫉妬でしたが、少しずつ憎しみへと変わっていき、最後には怨恨となって姉に対して殺意を抱くようになりました。
そして、ついに計画を実行に移したものの失敗に終わり、自分の命を落とす事になってしまいました。
ーー
「な、なんて悲しい話なんだ…。妹の一方的な嫉妬によってコロシアイになるとは…。」
「それにしてもお姉さんも酷いですねぇ…。殴った時点で誰かを呼んでいれば、仲直りできたかもしれないのに。」
「……そうだよ。だから、わたしは最低な犯罪者なんだよ。自分が助かるためだけに妹を殺すような酷い人間なんだよ!………こんな人間に生きる資格なんかないよね。………クマちゃん、もういいよ。」
「あ、そう?じゃあそこまで頼まれたらやるしかないよねぇ。」
「そ、そんな…。柊!」
「琴音ちゃん………。こんなお姉ちゃんを許して、なんて言わないよ。……でも、せめて謝らせて。」
「それでは!『超高校級の絵本作家』柊色羽サンの為に!スペシャルな!オシオキを!!用意しました!!!」
「自分が助かるためだけに琴音ちゃんを殺しちゃって…ごめんなさい…。ごめんなさい…!ごめんなさい!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」
「では!張り切って参りましょう!」
「「オシオキターイム!!」」
「こ゛め゛ん゛な゛さ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛い゛!!!!!」
裁判所全体に柊さんの謝罪の言葉が虚しく響き渡った。
ーー
子供の姿をしたモノクマが絵本のページを開いていく。
森のページになった所で止まり飛び出す絵本のように森の風景が現れた。
そこには魔女のような姿をしたモノクマ、そして木に磔にされた柊がいた。
モノクマが手に持ったリンゴを一口、柊に強引に齧らせる。
魔女モノクマが絵本を開き読み聞かせを始めた。
それと同時にオルゴールの優しい音色が鳴り始める。
しばらく読み進めていると突如、柊を強烈な眠気が襲う。
どうやら、最初に食べたリンゴに睡眠薬が入っていたようだ。
オルゴールの音色もあり、眠くてどうしようもなくなる。
それに気付いたモノクマが指を鳴らすと、同じく魔女の姿をしたモノパパが茨の鞭で全身を叩く。
激痛で覚醒する柊。
再び本の読み聞かせを始めるもまた眠気に襲われる。
モノクマがまた指を鳴らすと次は狼の姿をしたモノパパが柊の身体を爪で引き裂いた。さらに、狩人の姿のモノパパがボウガンの矢を撃ち込む。
目を覚ました事を確認すると再び本を読み聞かせ始める。
だが、また眠気に襲われる。
さらにモノクマが指を鳴らすと今度は小人の格好のモノパパが熱した鉄の靴を柊に履かせた。あまりの熱さに足の痛覚がなくなる。
ーー読み聞かせが終わる頃には、柊は無残な姿になり事切れていた。
この絵本を読んでいた子供モノクマは退屈だったのか、本を閉じて火がついた暖炉へ投げ込み、本は跡形もなく燃え尽きてしまった。
ーー
「イィィィヤッホォォォォォォ!!エクストリィィィィィム!!!」
「ガッハッハッハッハァッ!!悪しき魔女はこれにて滅ぼされたって訳だぁ!!」
「い……色羽!!」
「……くっ…。」
「なんでだよ……ここまでする必要ないだろ!アイツも反省してたのに!」
「反省…か。そういう問題かな?」
「き、狂也?」
「確かに彼女は罪を認めて反省した。けど、踏みとどまるチャンスは何回もあったはずなのに結局殺人をして、俺達を騙して生き残ろうとした……それは事実だよね?」
「……何が言いたいのかしら?」
「人を殺した時点で彼女には落ち度もクソもないって事だよ。……皆が擁護しようと犯罪者だって事は揺るがないって言いたいんだよ。」
「……………お前、死者を冒涜する気か?」
「待ってよ、怖いなぁ。本当の事を言っただけだろ?」
「…………貴様……!」
獅子谷君が葛城君に掴みかかった瞬間。
「ハーイストッーープ!!喧嘩をするなら外でやって下さい!!神聖なこの裁判所を汚すのは許さないよ!」
「今回も報酬としてメダルをプレゼントした!では、諸君またな!!」
モノクマ達に止められた。
「………くっ。」
「フフッ。みんな善人ぶって面白いなぁ。」
「……葛城君、あなたは一体何なの?」
「俺?俺は『超高校級の演劇部』葛城狂也。それ以上でもそれ以下でもないよ。……さっ、帰ろうか。」
ーー
裁判所を後にして戻ってきた俺達。
すると、
「さて、オレからも言いたい事がある。」
「どうしたんだ東雲?急に改まって。」
「学級裁判が終わってからずっと考えていたんだが……
これを機にオレは単独行動をさせてもらう。」
「な、なんだと!?」
「東雲クン、どういうつもりなのかしら?」
「オレは自分の命は自分で守るってだけだよ。………無能なリーダーにオレの命を預けられないからね。なぁ、皇クン。」
「何?」
「事実だろ?君は1人として守れなかった。………え?」
「……貴様。」
「そんなに凄んだ所で無駄だよ。君が犠牲になった人間を何度見てきたか知らないが、クラスメイトすら守れないような人間を頼る気にはならない。……自分で身を守った方がよっぽど賢い。」
「………勝手にしろ。」
「そういって貰えて嬉しいよ。感謝するよ……“リーダー”。」
「お、おい東雲!」
「止めないでくれ。リーダーからはお許しが出たからね。……まぁ、勝手に死んだ事にされるのは嫌だから朝飯くらいは出るさ。」
呼び止めようとしたが、東雲は制止を振り切って何処かへ行ってしまった。
……東雲の離反、そして葛城…。
俺達はこれからどうなるんだ?
ーー
【チャプター2 怨恨Killing Friend END】
残り:12名
To Be Continued...
ーー
【アイテム獲得!】ワンダーグリモワール
2章を目に焼き付けた証。
柊色羽の遺品。
父親からの誕生日プレゼント。
闇を知らない少女が最期まで大切に抱えていた本。
チャプター2完結。
そして東雲、まさかの離反。
例によって次がいつになるか見当もついてませんが、気長にお待ち下さい。
追記。
ダンガンロンパ3で黄桜役を演じられた藤原啓司さんのご冥福をこの場を借りてお祈りします。
私自身、藤原さんの演じられる飄々としたキャラ達が非常に好きで大ファンでした。
癌と言うことでしたが、最期まで闘病しながら最前線で収録されていたことを素晴らしく思います。ありがとうございました。