ダンガンロンパ Redemption   作:ナーガ工場長

31 / 37
【共通コトダマリスト】
1.モノクマファイル3
被害者は超高校級の監察医、東雲蒼真。
死体はモノクマタワー1階、超高校級の執事の研究資料室で発見された。
死因は落下したシャンデリアに押し潰された事による圧死。
死亡推定時刻は9:30頃。

2.モノクマファイル4
被害者は超高校級のゲームプログラマー、氷室幽華。
死体は校舎4階、超高校級のゲームプログラマーの研究資料室で発見された。
死因は毒殺。

3.宵月の検死結果
東雲はシャンデリアに押しつぶされて即死。
また、死体を動かされた形跡もない。

4.シャンデリア
東雲を押しつぶしていた凶器。
推定の大きさは2メートル、重さは600キロと非常に大きい。

5.無くなったボール捜索時の行動
暁日側、皇側、宵月側の3グループは全員で揃って行動しており、単独行動をしていた人物はいない。ボールは未だに発見されていない。



【暁日のコトダマリスト】
1.パイプオルガン
自動演奏機能による無人演奏が可能。

2.ワイヤー
切り口は揃っていない為、恐らく自然に切れた物。
切り口周辺に鯖と思われる物が付着。 

3.ゼリー状の物体
事件現場の扉に付いていた物。ベタ付いており、シンナー系の臭いがする。

4.ボイスレコーダー
扉に一番近い席の裏側に置いてあったもの。
シャンデリアが落ちる音が録音されていた。
タイマーが設定されたおり、時間は9時半。




【宵月のコトダマリスト】
1.モノナミン
『β』『Ω』の2種類が無くなっていた。『β』は疲労回復効果、『Ω』には大量のカフェインが含まれており、強力な眠気覚まし効果がある。氷室が持ち出した物だろうか?

2.大量に使われた消毒液
東雲の研究資料室にあった物。
その中でも次亜塩素酸ナトリウムが大量に使用されていた。

3.氷室の死体発見状況
扉に鍵が掛かっており、開けた時点ではすでに氷室は死亡していた。

4.氷室の検死結果
口から胃液の混じった血を吐き出しているが嘔吐物はないことから、胃の内容物は恐らく空。

5.パソコン
氷室が死ぬ直前まで作業を行っていたもの。
電源を落とされており、パスワードも不明なため、中身の確認は不可能。

6.USB
パソコンのUSBポートにいつの間にか挿さっていたもの。

7.ゴミ箱
中身は全てモノナミンβの空きビン   


非日常編2 学級裁判・前編

学級裁判、開廷!

 

 

 

 

 

 

 

モノクマ「では始めに学級裁判の簡単な説明をさせていただきます!学級裁判では『誰がクロか?』を議論し、その結果はオマエラの投票に決定します!」

モノパパ「正しいクロを指摘できればクロだけがオシオキ、だが間違った人物をクロとしてしまった場合は…。」

モノクマ「クロ以外の全員がオシオキされ、生き残ったクロにだけ晴れてこの学園から卒業する権利が与えられます!」

モノパパ「それでは、諸君もそろそろ慣れてきた頃だしガンガンいこうぜ!!」

 

 

小鳥遊「ねぇそろそろ聞きたいんだけど、最初の『ソレ』って毎回いう必要あるの?」

モノクマ「いるよ勿論!決まり文句みたいなものだからね!それにこれを言われると『裁判に臨もう!』ってなって気持ちがビシッ!と引き締まるでしょ?」

小鳥遊「いや、全然。」

モノクマ「………あっそ。」

ろ、露骨に拗ねてる…。

 

 

 

葛城「そんなことは兎も角さ、早く議論をしようか。2人も死んでるから、情報を洗い出すのが大変だ。」

宵月「同感ね。犯人が2人だとしたら誰が先に殺したかをハッキリさせる必要もあるし。」

飛田「・・・・少なくとも1つはハッキリしてると思うけど?」

葛城「……ふぅん、何が?」

飛田「蒼真の件だよ!アイツは事故で死んだんだ!!」

葛城「なるほどね…。今回も退屈しなさそうだ。」

そんな呑気なこと言ってる場合じゃないだろ………。

 

 

 

 

 

ーー議論開始!ーー

 

 

 

飛田「蒼真が死んだのは〈事故だよ!〉」

 

葛城「ちなみにそう思う理由はあるのかな?」

 

飛田「だって、蒼真が死んだのってあのシャンデリアが《落ちてきた》のが原因でしょ?だったら、ワイヤーが《偶然千切れて》下敷きになったんだよ!!」

 

シルヴィア「一応聞いてみるけど、彼はなんであの場所にいたのかしら?」

 

飛田「そ、それは…。分からない………。」

 

葛城「・・・・・・はぁ。」

 

飛田「な、なんだよ!そのバカにした顔は!!!」

 

夜桜「み、皆さん。どうか穏便に行きましょう…?」

 

 

飛田…今回はかなりヒートアップしてるな。完全に事故だと思い込でる。………いや、そう思いたいのが本音か。でもあいつが事故だと思い込んでる原因を調べたら、事故ではないとハッキリと分かるな。

 

 

《偶然千切れて》←〈ワイヤー]

  論

「それは違うぞ!」

     破

 

 

 

 

 

ーーBREAK!!ーー

 

 

 

 

 

暁日「確かに俺が調べたワイヤーの切り口は揃っていなかったから自然に切れたと考えるのが妥当だろうな。」

飛田「でしょ?ほら、やっぱり……。」

暁日「けどな、それは()()()()()()()()()()だったんだ。」

飛田「へ…?」

暁日「そのワイヤーの端から三分の一くらいの位置までの切り口はなぜか揃ってたんだ。切り口が揃っているのはどう考えてもおかしいよな?」

飛田「そ、それは…。」

暁日「それからもう一つ、切り口の周りは錆びていた。途中まで人工的に切られていた上に、ワイヤーが錆びていたとなるとどう考えても誰かが細工したと思えなくないか?」

 

 

      反

飛田「どんな壁も乗り越える!」

         論

 

 

飛田「そ、それがなんだよ!蒼真の死因は事故だ!誰も悪くないんだよ!!」

暁日「飛田…辛いのは分かる。けど、その考えだと真実には近づけない。死ぬんだぞ!俺も……お前も!」

飛田「うるせぇ!もう誰も疑いたくねぇんだよ!!」

仲間を疑うのは辛いよな………でもこのままだと絶対に真実に近づけない!

 

 

 

 

ーー反論ショーダウン開始ーー

 

 

飛田「ワイヤーの一部が錆びていた?一部が人工的に切られていた?そんなのただの偶然だろ!」

 

暁日「偶然が2つも重なるのか?そっちのほうが考えにくいだろ!それにワイヤーは釣り上げる物の重さより重い物に耐えられるように出来てるんだ。まず切れることがあり得ないんだ!」

 

飛田「でも、実際に切れてる事実があるじゃねぇか!もともと錆びてたから切れたんだよ!大体、アンタが言ってる殺人の根拠ってワイヤーだけだろ!?《他にも根拠があるのかよ!》」

 

他の根拠か…。これ以外にないな。

 

              斬

《他にも根拠があるのかよ!》←【ボイスレコーダー】

    論

「その言葉、ぶった斬る!」

       破

 

 

ーーBREAK!!ーー

 

 

 

 

暁日「飛田………悪いけどあるんだ。殺人の根拠。」

飛田「はぁ!?」

暁日「みんな、これ聞いてくれないか。」

皇「暁日…なんだそれは?」

獅子谷「………ボイスレコーダー…か?」

暁日「勿論、これに録音されている音声が殺人が起こったことの根拠だ。」

そう言って、俺は録音された音声を再生させた。

 

 

剣崎「こ、この音声は…。まさか…!」

暁日「あぁ、シャンデリアが落ちてきた音だ。音を聞いた獅子谷と剣崎なら分かるだろ?」

獅子谷「………むぅ…確かにあの時、聞いた音はこれだったな。」

暁日「あの時、シャンデリアが落ちる音を誰かがわざわざ録音していた。十分殺人の根拠と言えないか?」

飛田「そ、そんな…。」

宵月「加えて、さっき言い忘れてたけどワイヤーの錆も細工されたものだと裏付ける証拠もあるわ。」

 

 

 

それは…

【コトダマ提示】→〈大量に使われた消毒液]

…これよ!

 

 

 

宵月「東雲君の研究資料室に置かれていた消毒液…。その中の1種類が大量に使われていたの。」

剣崎「1種類…?」

宵月「使われていた消毒液は『次亜塩素酸ナトリウム』。そしてその薬品の性質は………『金属の腐食作用』!」

夜桜「腐食……?…あっ!」

宵月「そう、ここまで言えば簡単なことよ。犯人は次亜塩素酸ナトリウムを使ってワイヤーを錆びさせてすぐに切れるくらいまで脆くさせたの。」

暁日「これでハッキリしたな。ワイヤーの錆は誰かが故意に仕組んだもの。そしてボイスレコーダー。これらは全部犯人が考えて用意したものだ!!」

飛田「…う、うぅ…。そう、みたいだね。」

暁日「……少しは頭が冷えたか?」

飛田「うん……ありがと。」

 

 

小鳥遊「話を進めようか。ワイヤーの件からして誰かが予め用意してたのは明白だけど…誰が用意してたんだろ?」

葛城「あの部屋は元々剣崎君の研究資料室だ。……となると必然的に君が怪しいと思うけど、どうかな?剣崎君。」

剣崎「ま、また僕が容疑者ですか?それだけで疑われるのはちょっと…。」

暁日「まぁ、待てよ。確かに容疑者としてはありえなくはないと思うけど、それだけで疑うのは気が早いだろ。」

皇「しかし、これ以上詰める情報があるのか?シャンデリアが落ちる瞬間を目撃した…という訳ではないだろう?」

それもそうなんだよな…。けど、一つ変なところもある……。

 

暁日「そうだな………。でも、俺たちが東雲の死体を発見した時の事と見つけた手掛かりに違和感がある気がするんだ。それについて話してみないか?」

獅子谷「………死体を発見した時の事か………?………だが、直接死ぬ瞬間を見ていない………。お前もそうだっただろう………?」

暁日「確かにそうだ。けど………。多分、今までの前提がひっくり返る…。そんな気がするんだ。」

獅子谷「………?」

 

 

 

 

 

ーー議論開始!ーー

 

 

剣崎「発見した時の事………と申されましても………。」

 

獅子谷「………一緒にいたから、それ以上の情報はないと思うが………?」

 

暁日「何でもいい。覚えていることならとにかく話して欲しいんだ。」

 

剣崎「ええと………まず、〈ボールが無くなって〉皆さんで捜索を始めましたよね?………それから、各個室にも見つからなくて、《捜索班と氷室様に声を掛ける班に分けた》はずです。」

 

獅子谷「………そして、剣崎と俺、暁日の〈3人〉でタワー内を探していた………。その時に《剣崎の研究資料室》で音を聞いたんだ………。」

 

剣崎「扉を開けて中に入ったら…し、東雲様が………!」

 

暁日「あの時の時間を覚えているか?」

 

剣崎「確か…《午前9時半》でした。」

 

獅子谷「………これで全部だと思うが………どこに手がかりがあるんだ?」

 

 

 

これで十分だ…。ようやく分かったぞ、違和感の正体が!

 

《午前9時半》←〈ボイスレコーダー]

 論

「それは違うぞ!」

     破

 

 

 

ーーBREAK!!ーー

 

 

 

 

暁日「東雲が殺された時間は朝じゃない…もっと前の時間だ。」

剣崎「あの……何を言ってるのですか?」

暁日「ずっと気になってたんだ。なんでボイスレコーダーなんか使っていたのか。やっと分かった。そもそもの時間が違っていたんだよ。東雲が死んだ時間は多分、()()()()9()()()だ!!」

飛田「な、なんでそう思うんだよ!」

暁日「理由は勿論あるぞ。」

 

 

その理由は…

【コトダマ提示】→〈モノクマファイル3]

…これだ!

 

 

暁日「モノクマファイルにハッキリ書いてあるだろ。『9時半』って。」

夜桜「そうですが、それが何か…?」

宵月「あぁ………そういう事ね。」

暁日「そうだ。ここには今まで書いてあったはずの物が書かれていないんだ。………そう、()()()()()()()()()がな!!」

獅子谷「………何ぃ!!」

 

宵月「恐らくあの時に音を聞いた事、そしてファイルの時間もほぼ一致しているから勘違いしたのでしょうね。そしてあのボイスレコーダーのセットされた時間も9時半……だからリアルタイムで殺されたと思い込んでいた…という感じね。」

皇「しかし、前日の夜ともなると人物の絞り込みも難しいのではないか?」

宵月「そうでもないと思うわ。」

暁日「あぁ、そんなに難しいことじゃないと思う。」

 

 

アイツの可能性は高い………だが、これですんなり終わりという訳じゃないだろう。

 

 

 

 

 

 

【人物指定】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

→剣崎聖悟

「お前しか………考えられない!!」

 

 

 

 

 

暁日「剣崎…やっぱりお前なんじゃないか?」

剣崎「えっ………なんで………そう思うんですか?」

暁日「まず、死体発見現場はお前の研究資料室だ。何かを仕組むのは難しい事じゃないだろ?」

剣崎「で、でも………それで犯人と決めつけるのは早いって言ったのはあなたじゃないですか!」

暁日「それだけじゃない。ボイスレコーダーのタイマー設定も気になることがあるんだ。………なんであんなに正確に時間設定できたんだ?」

剣崎「正確に………とはどういう事ですか?」

暁日「ワイヤーの切れる時間なんてある程度の予想は出来ても分単位で知ることは出来ないだろ?でも、ワイヤーが切れたイコール東雲が死んだ時間だとしたらあまりにもピッタリファイルと一致している。………何故か分かるか?」

剣崎「ぐ、偶然ですよ………!あてずっぽうで設定したらそうなっただけで………。」

暁日「お前なら簡単なんだよ。」

剣崎「だから!!それはどうやって………」

暁日「“時計”だよ。………お前は懐中時計を持ってるだろ。あれがあれば………いや、むしろあれを持ってるお前だからこそ正確にタイマー設定ができるんだ!」

剣崎「ぐ、グぐグ………!」

 

 

 

暁日「反論はないか?………お前は事件発生時あの部屋に隠れてシャンデリアが落ちる瞬間を………。」

 

 

 

 

      反

剣崎「お話になりませんね!」

         論

 

 

 

剣崎「く、クククク………ははははは!!引っ掛かった………引っ掛かりましたね暁日様!!!!」

暁日「け、剣崎…?」

剣崎「まぁだ気づいてないのですか?あなたは今、決・定・的なミスをしたんですよ!!」

飛田「しょ、聖悟が…壊れた…。」

 

 

 

 

 

ーー反論ショーダウン開始ーー

 

 

剣崎「あなたの言い分は『部屋に隠れて東雲様が来るのを待った』…ということでしたね?残念ながらそれは不可能なんですよ!!!」

 

暁日「そんなことはない!東雲が死んだあとは扉は閉まっていた…それ以前にしか部屋に入れないんだ!」

 

剣崎「そこが問題なんですよ!!『扉が閉まっていた』…どうやって閉まっていたか………?そう、それが最大の問題!!あの部屋は《鍵が閉まっていた》!!つまり!鍵が閉まっている以上、どうやって入ったというのですかぁ!?一応言っておきますが、僕が最後に見たときはすでに閉まってましたよ!」

 

 

すでに閉まっていた………?そんなの嘘だ!!

 

《鍵が閉まっていた》←【ゼリー状の物体】

    論

「その言葉、ぶった斬る!」

       破

 

 

ーーBREAK!!ーー

 

 

 

暁日「既に閉まっていただと…?そんなの真っ赤な嘘だ!!」

剣崎「へぇ…反証できるのですか……面白い!何故、嘘だと思うのでしょうか?」

暁日「お前が知らないはずないだろ?あの部屋に鍵なんかない!」

獅子谷「………な…なんだと………!」

暁日「あの扉はコイツで接着されてただけだ。」

剣崎「そ、それは…!」

葛城「シンナーみたいな臭い………接着剤か。」

 

 

暁日「そうだ、コイツで接着できるのはあの部屋をよく知っている人物…実質持ち主であるお前しかいない!」

剣崎「ぐ………!」

夜桜「ですが、何故このようなことを…?」

シルヴィア「恐らく、あの部屋に入るのを防ぐためだと思うわ。朝に死体が見つかるようにしているのに先に見つかったら終わり………。だから、部屋に入る事そのものを出来ないようにしたのよ。………それから、今になって分かったわ。時間をずらした意味。」

暁日「意味?」

 

シルヴィア「思い出して、この事件の発端は何?」

暁日「えーと確か…。」

 

 

【コトダマ提示】→〈無くなったボール捜索時の行動]

…これだ!

 

 

暁日「ボールが無くなったからだったな。ボールもまだ見つけてないし。」

シルヴィア「ボールの所在はこの際、どうでもいいわ。問題は死体を見つけたタイミング。いつか覚えてる?」

暁日「時間は流石に思い出せないけど、ちょっと考えてみる。」

 

 

死体を見つけたタイミングか…なんとか割り出せないか?

 

 

 

 

 

ーー閃きアナグラム開始ーー

 

 

 

 

死 体 発 見 ア ナ ウ ン ス

 

 

……そうか、分かったぞ!

 

 

 

暁日「………死体発見アナウンス!そうだ、あの時アナウンスは連続して流れていた!」

シルヴィア「連続………ということはほぼ、同じタイミングみたいね。………ねぇモノクマ。1つ聞いていいかしら?」

モノクマ「んあ?何?」

シルヴィア「死体発見アナウンスの対象は犯人も含まれるの?」

モノクマ「あ~それねぇ………ここで聞いてくるか………。」

宵月「答えづらい理由でもあるの?」

 

モノクマ「そもそもさぁ、アナウンスはあくまで推理のためじゃなくて公平性を期すために流してるのだから、こっちしてもフレキシブルな対応が……」

シルヴィア「戯言は良いわ。聞かれた事だけに答えなさい。犯人は含むの?含まれないの?」

モノクマ「・・・・・うぐぐ。あぁもうハイハイ答えるよ。犯人は含まれていません。」

シルヴィア「犯人はアナウンスに含まれない。……そういう事よ。3人行動中に死体を見つけるとアナウンスは鳴らない。だからほぼ同時にアナウンスを流させることで犯人の特定を有耶無耶にしたの。」

 

暁日「なるほどな…やっとあれの意味も分かったぞ。」

剣崎「・・・・・・。」

 

 

【コトダマ提示】→〈パイプオルガン]

…これだ!

 

 

暁日「あのパイプオルガン…。わざとあそこに視線が行くようにしたんだな?」

葛城「視線?」

暁日「オルガンとシャンデリアは直線状に並んでるだろ?音に気付いてオルガンに目をやったら必然的にシャンデリアに目が行く。そうすれば、ボイスレコーダーとかにも気付くことはないからな。」

宵月「あとは誰かが氷室さんの死を伝えてくれたら、あそこから離れる………。全くよく考えられてるわ。」

 

 

暁日「これでハッキリしたな?剣崎、お前は東雲を………」

 

 

 

パチ、パチ、パチ、パチ………。

 

 

 

皇「誰だ?この状況で拍手をしたのは。」

剣崎「いやぁ、お見事。さすが、2度の裁判を乗り越えただけのことはありますね。正直、驚きましたよ。」

シルヴィア「認める、という事?」

剣崎「残念ですが、これ以上の言い逃れは出来なさそうですからね。認めざるを得ません。」

暁日「やっぱり、お前がクロか…。」

剣崎「おっと、僕が認めるのはあくまで東雲様の事件ですよ?僕は氷室様を殺してなどいません。」

飛田「アンタ、何を今さら…!」

剣崎「今さらも何も、あちらの事件はまだハッキリしていないでしょう?死亡時間も不明ではないですか。それで投票するのは些か早計ではありませんか?」

 

 

 

 

………あいつ、何を言い出すんだ?この状況でも余裕ぶる態度………。

まさか、これが狙い…?

 

 

 

剣崎「クックックック…。さぁどうします?投票しますか?僕はそれでも構いませんよ………?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学級裁判 中断!

 




最初からクライマックス

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。