グラブル短編集   作:ベリアル

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騎空団の日常も書きたかったので、短めですけど書きました。

読まなくても問題ありません。でも、年始めだから投稿したかった。






騎空団の日常
騎士達との会話


「もしうちの団員引き抜けるなら誰欲しい?」

 

この日、グランはジークフリート、ランスロット、パーシヴァルと食事を共にしていた。ヴェインはファラと一緒に料理に関わる依頼に出ていた。

 

3人は唐突な質問に、虚を突かれたのかグランを凝視している。

 

「引き抜きしてもいいのか?」

 

「もしもですよ。ジークフリートさん、もしもの話です」

 

グランが率いる騎空団は、手伝いはともかく引き抜きは、禁止されている。言うまでもなく、人間関係を拗らせる要因になるからだ。

 

「まあ、単純な暇潰しだと思ってよ。なんとなくこの人がいいなあって。まあ、5人までってことで」

 

「暇潰し、か」

 

パーシヴァルは手を顎に当てて、深く考える。同様にランスロットは天井を見上げ、ジークフリートは目をつぶって、思考に集中させる。

 

グランが率いる騎空団は、優秀な人間が多くのっている。多種多芸に一点特化。騎士団では見られない技能を持つ持ち主がいるので、グランが言ったように暇潰しというには、少々悩むところがある。

 

同時に癖もあるので、自分自身に制御出来ることも、加味しなくてはならない。

 

「あ、僕とかはルリアはなしにしてね。僕を引き抜けば、全員着いてくるからとか、つまらないし」

 

早速、3人が揃って上げた筆頭候補が消えた。

 

それから、10分が経過した頃。

 

(暇潰し程度でいいのに。3人とも真面目だな)

 

「よし、決まった」

 

ランスロットは手をあげる。

 

「ああ、ランスロットね。どうせ、アルタイルとか言うんでしょ」

 

「よくわかったな」

 

目に見えて動揺するランスロットは、心を見透かされたような錯覚に陥る。

 

「アルタイルといるところ、結構見掛けるからね。作戦立案とか軍師に欲しいからでしょ。鉄板中の鉄板だから、ランスロットの性格なら真っ先に欲しがるだろうから」

 

グランサイファー1の軍師、アルタイルの頭脳は他国にまでなを轟かせるほどである。決して、誇張などではなく、事実大金を積まれて勧誘をされた過去がある。

 

「もし、アルタイル殿を引き抜けたなら作戦立案や騎士育成の基礎学力向上を頼んでみたい」

 

ランスロットは一人目にアルタイルの名を上げ、残り4人の名前と理由を述べていく。

 

「二人目はカタリナ殿だな。攻撃、防御、支援。一人で様々な役割を発揮できる。アルビオンの卒業生で元帝国軍人だから、現場経験豊富で、即戦力だ。

 

加えて、女性であることも重要だ。これから先、フェードラッヘで女性でも騎士を目指す者が増えるだろう。リュミエール騎士団は既に女性が騎士になり、団長にまでなっている。ならば、あらかじめ女性の騎士を入団させておくべきだ」

 

ランスロットの説明にグランは少しばかり驚いていた。ランスロットとカタリナはそこまで接点があるわけでもないのに、高い評価を受けていた。

 

思いの外、暇潰しで始めた議題は楽しいことになっていた。それは聞き入っているパーシヴァルとジークフリートもそうだ。

 

ランスロットも真剣に考えているからこそ、ここまで説明ができるのだろう。

 

「三人目は、ユーリだな」

 

「おお、ユーリか。まだまだ未熟だと思うけどな」

 

15歳グラン、16歳ユーリを未熟者扱い。

 

「だからこそだ、グラン。未熟で、若い。先に上げたアルタイル殿やカタリナ殿とは違い、未完成だ。つまり成長の余地があるということだ。戦闘も出来るし、俺の直属の部隊に欲しい」

 

「なるほどね」

 

ユーリの性格は、真面目が真っ先に出てくる。人間的に熱い部分もあるので、ランスロットとは、相性がいいのだろう。

 

「四人目はミラオル。なんと言っても、本来戦闘に不向きな体格を活かし、戦場を飛び回るのは、あらゆる場面で活用できる。ハーヴィンが戦場でも活躍できることの証明の一つだ」

 

ランスロットの言う通り、背の小さいハーヴィンが全線に出るという話は、あまり聞かない。例外はあるが、極一部だし、連携を重要視する騎士団ならば、ミラオルの様に現実的な人材の方がいいのだろう。

 

「五人目は、その、バウタオーダ殿だ!」

 

「うわっ!?この騎空挺の団員とは言ったけど、他の騎士団にいる人間を出すかね、普通!?」

 

「わかってる!俺も思ったさ!でも、前々からいいなと思ってたんだよ!防衛に特化した人材が!」

 

ランスロットが言いたいのは、白竜騎士団にはバウタオーダレベルの防御に秀でた人員がいないと言いたいのだ。

 

それを理解した。グランはその上で指摘する。

 

「デリフォードがいるじゃん!腰が悪いけど」

 

「その腰が問題なんだよ!戦場で腰壊されたらたまったもんじゃないだろ!だったら、力強いドラフの方がいい!」

 

結局、ランスロットはアルタイル・カタリナ・ユーリ・ミラオル・バウタオーダで落ち着く。

 

「パーシヴァルとジークフリートさんは決まったの?」

 

「無論だ。ウェールズをより良い国にするために考え抜いた人選だ」

 

「考えるだけの例え話だが、存外面白いものだったな」

 

4人の談笑はまだまだ続く。

 




グラブル新イベント、楽しかった。

カシウスいいキャラしてたし、ベアはアホ可愛いし、ユーステスはユーステスだし、組織の話絶対に書きたいですね。

バザラガとユーステスと一緒に任務させる話とかカシウスに色んな島連れていくとか、やりたい。

イルザさんと甘味巡りとかやりたい。ゼタとベアと訓練させたい。

てなわけで、あけましておめでとうございます。

ネタが溢れて困る。でも、書く暇がない。


ちなみに、今回の話はグランが言ったように引き抜きを出来るなら誰が欲しいか。その上で、誰だったら、誰が欲しいのかという話です。

ヴェインを登場させなかったのは、どこぞのうな重の如くランちゃんしか言わなそうだったからです。





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