平伏せ英雄、龍の力を前に ギャグバージョン   作:神無月亮

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頭をゆるくして書いたものです。肩どころか全身の力を抜いてドロドロのスライムレベルになってから読んでください。


プロローグ お馬鹿の台頭

「キシィィイィィ!」

 

赤と青の毛を逆立たせた二頭のゴリラのような怪獣が叫ぶ。二頭は狭い廊下を突撃し崩し壊し、立ち並ぶ異形の人型の何かを殴り倒していく。

相手が何か水を吐けば、負けじと青の獣が腕を振りかぶり、薙ぎはらう。その隙を縫うかのごとく、赤の獣が跳び箱の要領で青の獣を飛び越え、ラリアットで急襲した。

阿鼻叫喚の地獄絵図が展開される。ヴィランたちが千切っては投げ、千切っては投げをされ続け、最後にツープラトンスープレッグスを受けて吹き飛んだ。床のシミにでもなりそうなものだが、頑丈なのか気絶している。

 

「あんまり壊しちゃダメよー」

 

そして、それを後方からのんびりと眺めるスーツ姿の男性が一人。彼の手には何もはまっていない首輪のリードが二つ握られており、そのネームタグにはローくんとレレくんと無駄に厳しい字で書かれていた。

彼は所在なさげに首輪をプラプラ揺らしながら、眼前で行われる勝利の咆哮ーーなぜか青の獣が赤の獣の片腕を上げるポーズ付きーーを眺め続ける。

 

彼の名は、狩間龍蔵。今現在、危険な生命体を放し飼い兼ね散歩に連れ出している、究極の阿呆である。

 

ーーーーーー

 

「また禁止になったよ」

「当たり前だ」

 

深夜の居酒屋。ジョッキに並々と注がれたビールを片手に、狩間は今日起こった出来事の何が悪かったのかを考える。

その彼の隣に座るのは、いかにも不健康そうな金髪の男性と目つきの悪い無精髭の男性だった。無精髭の男性が、彼の発言に無慈悲に返す。

彼らの周囲には仕事に疲れたサラリーマンたちが各々癒しを求めて、酒浸りの悦楽に耽っていた。

女将や三十路のおっさんらの声が店中に響き渡る。

 

「まあまあ、そう言わないであげよう。彼も本当ならもっと強いモンスターを出せたんだ。そこをぐっと抑えて、建物を壊す程度に収めたんだよ。素晴らしいことじゃないか」

「建物を壊す威力で気絶させるのは、現実的ではありませんがね」

 

何がどうなっているんだと悪態を吐く無精髭の男性をよそに、他二人が笑い出す。それを見て、男性も呆れ果てたのかため息をついた。

 

「昔から見ていたが、お前は何でそうポンポンと災害級の生物を呼び出せるんだ?」

「そりゃあ、災害級がゴロゴロいるからだよ」

「パンドラボックスか」

 

無精髭の男性のツッコミに、二人はそれいいなみたいな目をした。男性は頭を抱える。

 

「一つ聞くぞ。あれより弱いのはいるんだな?」

「トリちゃんとかがいる。けど、並みのヒーローよりかは強いのばかりだね」

「じゃあ、そっち出せ。そうすれば、人気が出る」

 

はーいとまるで小学生のような返事をする狩間。その様子を見て男性は本気で不安を感じた。

まだ何か言うべきだろうかと悩む彼を置いて、笑ってばかりだった金髪の男性が名案とばかりにポンと手を叩いた。彼は自信満々に笑う。

 

「狩間くん、私たちが学校の教師になることは知っているよね?」

「ええ、知っていますよ。で、それがどうしたんです?」

 

ニヤリと少年みたいに笑う金髪の男性と、彼が切り出した話題に冷や汗を流し始める無精髭の男性。無精髭の男性が止めようと口を開いた瞬間、金髪の男性は無精髭の男性が最も恐れていた発言を繰り出した。

 

「君もそこの教師になってみないか?」

「いいですね、それ」

 

二人は勢いよく握手を交わす。最悪の事態が成立したことに、無精髭の男性は崩れ落ちた。




導入なんで短いです。読んでいただきありがとうございました。

こんなもの書いてる暇があったら、灰の少年の方を書けよ俺。

追記
原作名、誤字してました。すみません。僕らの太陽と混ぜてたっぽいです。
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