「……」
一触即発。そんな雰囲気だ。俺と対峙する白いローブの少女――ゼノヴィア。
えっ、いや、なんで俺がゼノヴィア相手なの!?
木場が売った喧嘩をなんとイリナが買ったのだ。だから木場はイリナとだ。木場やゼノヴィアやイリナはnormalなのに、なんで俺だけhard設定なのさ!?
……まぁ、やるからにはやりますけど。
ゼノヴィアは聖剣を構える。
「はぁ……
『Boost!』
音声と共に俺の腕に籠手が現れる。
「あれって『
「『
驚くイリナと自信満々に構えるゼノヴィア。
俺はおどけたように言う。
「こちらとしてもエクスカリバーとの手合わせは楽しみだ。なにせ俺の籠手に宿っているのは
「どういうことだ?」
俺の言葉に首を傾げるゼノヴィア。えーっ、分かんないのかよ……現役のエクスカリバー使いだろ……もっと剣のことを知ってやろうぜ……
「……ケルト神話を見直してこい、ウェールズの赤い龍とアーサー王には深い繋がりがあるんだよ」
俺はそう言って拳を構える。まぁ、奥の手は見せないさ。
「部長、プロモーションの許可を!」
リアスが頷く。よしっ!
「いくぞ、プロモーション、騎士ッ!」
「ッ!」
ギャイン、と籠手と剣がぶつかり火花を散らす。……こちらから打ち込む分なら問題ないな!
『Boost!』
「そらそら、余所見してる暇はないぞ!」
「ハァッ!」
俺の拳とエクスカリバーがぶつかったとき、エクスカリバーの能力で籠手が砕かれる!
俺の拳に当たる前に、さっさと後退する。
「ちっ、神器を砕くほどかよ、そのエクスカリバーは!」
ならば。俺は即座に籠手を修復させる。
「『
「ならこいつだぁッ!」
『Boost!』
三回目、まだだ。戦闘でエロを求めたら……俺の場合は生きていられるな、うん。ゼノヴィアのたゆんたゆんと揺れる乳をしっかりと脳内保存しておこう。今晩、お世話になります。
俺はもう一度同じ機動でゼノヴィアに突っ込む!
「馬鹿の一つ覚え――」
ゼノヴィアはそういって俺の拳に剣を当てようとする。予想通り!
「ここだっ……! 『
『Shield Bit!!』
ビットを展開して、それを連ならせ鞭のようにする。
「そらァ!」
神器の腕でエクスカリバーを止めて、ビットでできた鞭で剣の柄に絡ませる。よし、これなら!
「ッ!? しまっ!?」
「そらぁ!」
『
グンッ、と鞭を引き、ゼノヴィアから剣を取り上げる。正確には奪い、地面に捨てたんだがな。
そして、神速で拳をゼノヴィアに近づけ、杭を展開。
『Stake!』
そして杭を目の前に突きつける。
「……どうする?」
「……降参だ」
ゼノヴィアは両手をあげる。
「シスター・ゼノヴィア。君の敗因は力任せなところだ。悪くはないが、中途半端な力では小手先の技ですぐこれだ。ほら、早く剣を拾え」
「……すまない」
『
倍加が解除され、体が倦怠感に包まれる。
木場は……
「はぁぁぁぁぁぁっ!」
「そんな、無茶苦茶な振りじゃあ、当たらないってば」
俺でもわかる。……木場のやつ、あんな風に無茶苦茶に振っても当たらないだろうに……復讐に取り憑かれて、回りが見えてない。
ドスっ。イリナは柄で木場の土手っ腹を突く。
「ガハッ!?」
「君って、スピードで翻弄するタイプの人だよね? どんなに早くても無茶苦茶な振りじゃあ、当たるものも当たらないってば。って、ゼノヴィア敗けちゃったの?」
「ああ。模擬とはいえ、いい経験になった。ドラゴンと戦うことなんて滅多にないからな。悪魔に負けたとはいえ、何処か清々しいような気もする。――私はまだ強くなれる」
「そうね……私もイッセーくんとがよかったなあ」
ゼノヴィアは聖剣を拾い、布で包む。
「まて……っ!」
「『先輩』、もう少し冷静に頼む。悪魔以前に、一剣士として、貴方のような人の強みが生かされぬままなのは悔やまれる」
そして、俺に一言。
「赤龍帝、兵藤一誠。――
……ヴァーリの事か。
「知ってるよ――白い龍とは昔、出会ったことがあるからな」
「……そうか」
ゼノヴィアとイリナは、踵を返して去っていった。
今更だけど……俺、勝っちゃったけど大丈夫なの?
『
『
に統一しました。