あの日、ヴァーリと出会ってから11年。長いもんだ。……あの日と、全く同じだ。黒髪のスレンダーな少女が俺に告白をしてくる。
「兵藤一誠くんですよね? 好きです! 付き合ってください!」
「よろこんで」
喜んで付き合うさ……お前とのおままごとにな。……レイナーレッ!
「イッセーくん、これ似合う?」
「夕麻ちゃんならなんでも似合うよ」
天野夕麻、俺の運命をガラリと変えた女の子。
人生を、宿命を。
こいつにあんなふうに殺されなければ、俺の恋路や人生だって平凡なままだった。
抱く念は恨みか、それとも感謝か?
……いやぁ、感謝はないな。
「イッセーくん、プリクラしよーよ!」
「いいぜ」
あぁ、そんな愉しげな顔をするな。
そんな、愉しそうな視線を向けるな。
「ねーイッセーくん、今日はありがと、楽しかったよ!」
「そっか!」
ヤメロ、そんな、そんな、そんな嬉しそうな顔をするなッ!
「ねぇイッセーくん、ひとつお願いがあるんだけど」
「なにかな?」
頬を朱に染めるな。ヤメロ。俺の知っている
「……キス、してほしいんだ。だ、駄目、かな?」
そんな表情をするなよ……
なんで、なんでだよッ!
「ヤメロォォォォ!」
『ハヤクオキナサイ! オキナイナラ、キ、キス、スルワヨ……』
「夢か……」
また、あの夢だ。本当、自分がいやになる。
ドライグは……まだねてるか。
「ねむ……」
分かってる、頭では分かってるんだよ。天野夕麻は堕天使レイナーレだってさ。
でも、もしヴァーリのように、優しいただの女の子だったら?
……止めよう、俺らしくない。俺はもっと愚直でいい。エロ一直線でいい。こういうドロドロした難しいことは全部木場に押し付けてしまえ。
……リアスぅ。さみしいょぅ……
駄目だ駄目だ、ほら、元気出せ俺!
ふと、時計を見る。
AM5:00。
……はぁ。ジョギングでもするか。
「母さん、ジョギングいってきまーす」
「あら珍しい。鍵閉めていきなさいよー」
「うーい」
外、朝はまだ肌寒いこの季節。……煮えた頭を冷やすにはもってこいだな。
俺はぐぐっ、とひとつ延びをして、軽く屈伸運動をしたあと、走り出したのだった。
「おーっすイッセー、おはよう」
「んだ松田」
「今日もいい風が吹いた。白髪のおかっぱ美少女のパンチラが拝めた。ドロワ御馳走様……」
全く、この変態は(誉め言葉)。
「イッセー見てくれ、今日もいい絵が撮れた」
「おい、それ七瀬のじゃねーか」
「よくわかったな」
「だてにエロガキ呼ばわりされてねぇっつの」
ジョギングや朝食も終え、朝のSHR前の教室。案外、人居るんだぜ? 難関高校だしな、本気で勉強したい人も居るわけだ。ただ早起きなだけの奴もいるが。
元浜に、松田。こいつらも変わってねぇな。
「それよりも見ろよコレ」
「……! こ、これは……!」
松田が取り出したものに衝撃が走る!
「きゃー!」
「キモーイ」
女子達が騒ぐが、知ったこっちゃねぇ。
「こっ、これは……『でんせつのどうじんし』の、『おっぱいパラダイス』じゃねーかよ! こんな絶版ものどこで手にいれやがった!?」
取り合えずそう戦いておく。……まぁ、リアスや部の皆に比べれば……なぁ。
「ふっふっふ……ちょっと裏ルートを使ってね」
全く松田……おっと、体裁……は、いいか。
「まぁ、なにルートでもいいけどさ……ガッコにンなもん持ってくんなよ」
俺のその言葉に女子達が賛同するかのように騒ぎだす。
「そーよ、そんなの出さないでよ!」
「イッセーくんはえっちぃけどやさしいにょ!」
「イッセーくんの方がまだいいわよ! か、かおも中々だし……」
「そーね。この三人のなかって言ったらイッセーくんね」
最早言いたい放題である。その言葉に松田はというと。
「うっせー女子共ッ! 脳内で犯すぞッ!」
「松田君。流石にそれは引くよ」
エロメガネがなんかほざいてるが知ったこっちゃねぇ、と言わんばかりに叫ぶエロ坊主。……こんなでも、根は良い奴なんだ。だから親友なんだけどな。
そういえばヴァーリ、今何してるんだろか。
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『おーいヴァーリ、そろそろ昼飯にするから来い』
「……わかった」
私はあの日。イッセーと出会ったあの日、もう一人の存在と出会った。
「ヴァーリ、なんでそんな夢中になって修行ばかり?」
そうアザゼルが問う。俺は答える。
「……修行しなきゃ、強くならなきゃ、
イッセー、と俺は夢遊病のように彼の名前を呟く。
待ってろ、イッセー、私は強くなる。お前の壁として立ちはだかる。そ、そして、私を倒した日には……私を、お、おおお嫁さんにしてくれッ!
……胸は無いが、尻なら自信はあるぞ!? このヒップでお前もメロメロだっ!(死語)
はい、というわけでイッセーダーク回&ヴァーリデレ回でした。ヴァーリたんはお尻は安産型なはず。この頃流行りの小さな女の子=ロリ