二天龍が笑った   作:天ノ羽々斬

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今回の話は次章に関係あります。

後半は。

というか次章のサブタイがおもいっきり『太陽オーラさん(仮称)』のネタバレな件について。
このサブタイでもわからん人が微レ存してたらどうしよう(困惑)


番外編:私がネタキャラ枠なのはどう考えても作者が悪い!

天野夕麻は今、とんでもない量の書類に埋もれていた。

「あーもう! ちっとも捗らない!」

彼女や彼女の同輩の回りには山程の書類。

コカビエルの件の後処理に追われていたのだ。

 

リアス・グレモリーの管轄地域から、コカビエルの起こした損害賠償。

ヴァチカンから、コカビエルのエクスカリバー強盗関連の損害賠償。

コカビエルが残した重要書類の山。

コカビエルのコキュートス行きの裁判関連の書類。

コキュートスのコカビエル入獄手続き。

各神話への謝罪文。

まだまだたくさんある。

少なくとも神の()子を()見張()る者()の中ではコカビエルの株は駄々下がりだろう。当然だ。

連日の書類処理に追われている上級堕天使たち。

「エクスカリバー関連の書類できた!?」

「あと10枚ほどの謝罪文で終わる! それより入獄手続きのはどうなった!?」

「入獄手続きはこちらでやっていますが、あいにく回線が混んでまして」

「あぁ、もう! 賠償金の手配はすんだの!?」

「悪魔の方は今振り込み手続きをしています。教会側が吹っ掛けてくるので交渉中です」

「うひ、うひひひひ……5-56……」

「CRCっ!? というかジョナサンが狂った!? くそ、救護班!」

『グーッ!』

「今はグリゴリ戦闘員が一時的に救護班として活躍してくれてるから助かるわ……あの脳筋も役に立つわね、たまには」

堕ちたとはいえ、上級を名乗っているだけはあり直ぐに書類が片付いていく。

……約一名(ジョナサン)、脱落者が出ているが。

 

そんなとき、総督の声の放送が入る。

『おーっすてめえら。飯の時間だ』

 

『『いょっしゃああああ!!』』

グリゴリはほとんど自由だが、上級堕天使にもなれば流石に多少は縛られる。

しかし、所詮は堕天使。己の欲求には正直である。

例えば、食欲とか。

上級堕天使たちは風のように仕事場から消えてしまった……ある一人を残して。

「俺、復活! あれ?」

 

哀れジョナサン。

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

 

イッセーくん格好いいよはぁはぁ。

しかし、仕事に縛られろくに動けない。

汚い流石コカビエル汚い。これでもうコカビエル嫌いになった。あまりにも酷すぎるでしょう?

さて、今は昼時です。といっても、時間の縛りはアザゼル総督が独断と偏見で決めてるのでいつも違う時間なのですが。

今日のお弁当は……うん、白米、梅干し、煮干し、キャベツの千切りとミニトマトにマヨネーズ、だし巻き玉子、鯵の味噌煮、ですね。朝寝坊してしまって簡単なものしか入ってないです……。

煮干しは作りおきで、鯖の味噌煮なんて昨晩の残りだけど。

まぁ、これでも一通りの料理はできます。えーと、男を落とすにはまず胃袋を攻めよ、だったね。

「ゆーちゃん、一緒に食べよ?」

私に話しかけてきたのはヴァーリ・ルシファー。お母様の分霊の子孫でしたね。銀髪が羨ましいです。

「あ、ヴァーちゃん。いいよ。お弁当見せ合いっこしよっか」

「いいけど、それ見ちゃうと自信なくすなぁ」

そう言いつつ彼女が弁当箱のふたを開けると。

 

飾り切りされたニンジンのグラッセ、デミグラスソースのハンバーグ、お米パン(どうやら自作)、サウザンドドレッシングのかかった赤パプリカとレタスとタマネギのサラダ――

 

上手い下手以前に次元が違った。

 

悔しくないもん。私だって頑張ればできるもん。満漢全席だってできるもん。

「ヴァーちゃん凄いや……自信なくすなぁ……ホント」

「ゆーちゃんのだって綺麗だよ!」

「ヴァーちゃん、だってこれ手抜きだよ?」

「どこら辺が?」

「煮干しとか作りおきの突っ込んだだけだし、鯖の味噌煮は昨日の残りだし、キャベツなんて切っただけ、だし巻き玉子だってたまたま余ってた卵で作ったし」

私がこぼした愚痴を聞いて彼女は驚く。

「えっ!? 凄いや……私、まだ全然だめだなあ。その場でとか、残り物で作っちゃえ、なんてできないかも。私が作ってるのは料理本(マニュアル)通りだし……ね、こんど料理教えてよ!」

「恋のライバルに塩を送れと申すか」

「えっ? そんなつもりじゃないよ。イッセーくんは格好いいから、みんな好きになっちゃうから、私は側室でいいの。でも、男が近づこうとしたら……うふふふふふふふ腐腐腐腐腐………」

ヴァーリ、恐ろしい子ッ!(劇画風)

 

―○●○―

 

――時は遡り、コカビエルとグレモリー眷属が相対している頃――

 

「GYAAAA!!!!」

「……龍咲流剣技が一、流走」

「GYAAA……A……」

 

一匹の魔獣が地に伏せる。

それを切り伏せたのは私だ。

「たゆたう水の如く……静かに」

私はポニーテールを直しながら、次の敵に備える。

私はリアス・グレモリー、ソーナ・シトリーとの契約でこの魔獣を狩っていた。

彼女らとの契約はこうだ。

私は魔獣を狩り、市街地へ放たない。だから、私の秘密を明かさないようにしてくれ、という話だ。

――来るな、化け物っ!

煩い。

――気味が悪いな、異形め。あっちへ行け!

煩い!

私は憂さ晴らしでもすらかのように魔獣を狩る。

私は人間不信と言うやつだ。

人間なんかより、契約の関係で終わる悪魔や堕天使の方がよっぽど付き合いやすかった。

家の命令で魔獣を狩るより、悪魔の契約で動いていると思う方が、ずっと楽だった。

 

私は――私も含めて人が嫌いだ。





ミスった。

レイナーレはこの作品にいないと言うのに……
愛称をゆーちゃんに変更しました。
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