第五章 プロローグ
――エッチでもいいです。強くて優しい赤龍帝になってください。
――雷光よっ!!
――僕は剣になる。
――グレモリー眷属男子……訓戒……その一……
――アスカロン、デュランダルッ! 私の想いに答えてくれっ!
――百均って素晴らしいです!
――ありがとうございます、イッセーさん!
――イッセー、大好きよ!
過去の記憶が、俺を蝕む――。
―○ω○―
目を覚ます。……16年、か。今でも昨日の出来事のように思い出す。その記憶の夢もみた。
初めてリアスに出会ったあの日。
アーシアを助け出したあの日。
小猫ちゃんが覚悟を決めたあの瞬間。
朱乃さんが自らの血を受け入れたあのとき。
木場がエクスカリバーの呪縛から解き放たれたあの時。
ギャスパーが頑張って、グレモリー眷属の意地と誇りを見せてくれたあの時。
ゼノヴィアやロスヴァイセさんが眷属入りしたとき。
オーフィスを助け出した、あのとき。
そして――俺が二回目の死を迎えた、あの日。
――もう、二度と間違えてやるもんか。
だからこそ、修行だ。
俺は伸びをひとつすると、ベッドから降りる。無論、近くに寝ている女の子たちを起こさぬように。
今日から、冥界入りという手筈だ。
俺は着替えをして、朝のトレーニングをはじめることにした。まぁ、冥界で色々あるから軽くにしておこう。
腕立てと上体起こしと素振りを1000回くらいでいいや。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「おい、霧咲」
「なんでしょう? アザゼル教諭」
「これからグレモリー眷属含むオカルト研究部一同は冥界へ潜る。お前も来るか?」
「……行く。グレゴリの研究施設があるのでしょう? そこで少々やりたいことがある」
「ほう?」
「
「……お前は、劇的な変化を望めるのか?」
「私の体は常に
「……!」
「それはグリゴリで試みる」
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オカルト研究部一同……つまり俺達グレモリー眷属と、ヴァーリと夕麻ちゃん、そしてアザゼル先生だ。そして、
普段は偽名で呼べ、と言われたのでそうしている。
駅のエレベーターの階を選択するボタンの下の部分の黒いところにカードらしきものを当てると、小さな電子音とともにエレベーターが下降しはじめた。
突然俺の携帯にメールが届く。元浜からだ。松田? きっと松田のお母さんがベッタリしてるからなにもできてないはずだ。
「しゅんちゃーん、もっとおかーさんにかまってよー!」
「……し、宿題終わってからで!」
きっとこんな感じだろう。
『今日遊べるか?』
元浜からのメールはこんなんだ。だから俺はすぐさま返信する。
『これから部員の皆で二週間ほど旅行なんだ、悪いな』
『死ね』
おい、送信してすぐに返信来たぞ。こええよ。
「着いたわよ」
地下は地下鉄駅のような感じだ。リアスが先頭で、それを追うように俺達はついていく。そして……
「あれにのって」
列車の前に到着した。グレモリー家所有の列車である証にグレモリー家の紋様が所々に描かれている。
俺達が乗り込むと、列車は動き出す。……あ、いかん。眠く、なって……
ここは……夢か。
『おう、そうだな』
《だね》
これは……俺が死んだ時の……
『ドライグ。この者、動かない』
『……ああ、そうだな』
『……! ドライグ、グレードレッドきた』
『なに!?』
『……ぽちっとぽちっと、ずむずむいやーん』
『またか、またなのか!?』
『……ぽちっとぽちっと、ずむずむいやーん』
『お前もか!』
まるで、アニメやドラマをみているような感覚だ。
『ドライグ』
『……!! グレードレッド』
『恨むなよ』
『は?』
『眠れ』
『!!』
『グレードレッド。何故ドライグ寝かした?』
『……幾重の可能性のひとつ。赤と白』
『……?』
『お前にはまだ早い。いずれわかる』
『!』
『ふんっ!』
そして、グレードレッドが俺の体の中に手を沈め――――
俺は夢から覚めた。
「イッセー? 着いたわよ」
リアスの声が妙にはっきりと聞こえた。