選択肢に抗えない   作:さいしん

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変則式ヒロイン紹介、というお話。



第123話 4人目の転校生と

 

 デデーンと登場した2人目の転校生。

 豪快に扉が開かれ、皆が呆気に取られる中、俺も違う意味で呆気に取られていた。

 

 何故なら――。

 

 俺はこの少女を知っている!

 いや!

 この眼差しとこの少女の旋ちゃん呼びを知っている!

 

 しかし、どうしてここに?

 衝撃的すぎて(´;ω;`)も解除されたんだぜ。やったぜ。

 

「お前は……」

 

「あ、ちょっと待って! やり直す!」

 

 へ?

 あ、おい、どこ行くの?

 

 何かまた教室から出て行ったんだけど。

 そんで扉を閉めて……いや、微妙に開いてるぞ。

 

「ひとーつ。人の世に蔓延る悪を」

 

 何か外で言い出した。

 

「ふたーつ。不屈の愛と誠の魂で」

 

 なるほど。

 その口上を聞かせるために、ちょいと隙間開けてんのか。

 

「みっつ。見事に叩き潰す」

 

 そして再び豪快に扉が開かれる。

 満を持して(?)再び登場する2人目の転校生。

 

「台湾代表候補生、凰乱音! 飛び級只今見参!」(脚本:主車旋焚玖)

 

 なるほどなるほど。

 これで昨日のメールの謎も解けたわ。

 

 乱から『ドラマチックな登場の仕方を教えてほしい(σ・Д・)σYO!!』ってメールが来たものの、理由までは教えてくれなかったからな。あれは今日の仕込みだったって訳か。

 

 いやはや、流石の旋焚玖さんもビックリですよ。

 そもそも同い年じゃないんだし、仮に乱がIS学園へ来る事になったとしても、普通に考えたら来年だろ。そんな常識をブッ壊して飛び級してくるとは……流石すぎて言葉も出ねぇわ。

 

「ちょっ、アンタもう飛び級できたわけ!?」

 

「えへへ! まぁね!」(どやっ)

 

 乱と姉妹分な鈴もオッタマゲーションな感じである。二人の会話からして、どうやら乱は鈴にも知らせてなかったらしい。

 

「で、話を戻すけどさ」

 

 ぷりちースマイルでピースピースしていた乱は、一転して表情もシリアスになり……?

 

「オイ、そこの銀髪眼帯女。お前なに旋ちゃん泣かしてくれちゃってんの?」

 

 ママぁ…(感涙)

 

「ふん。貴様、この男と知り合いなのか? だが私に非難される謂れなどない」

 

「へぇ……人殴っておいて非難されないって? それがドイツの仕来りなわけ?」

 

「百歩譲って織斑一夏を殴ったのは非難されても良しとしよう。だが、この男に関しては私は悪くない。むしろこの男がだな「なにアンタ、旋ちゃんに文句あんの?」……む? いや文句とかじゃなくてだな、客観的に見ても「旋ちゃんの文句は!」……むむ?」

 

「アタシに言えぇ!」

 

 朋友…!(感涙)

 

「霞拳志郎ですね~」

 

「ん? 何か言ったか、山田先生」

 

「あ、いえ、何でもないです」

 

 山田先生が知ってるのは当然として、乱はたまたま被っただけじゃないか? だってさ、中3の女の子が蒼天の拳読むかね? いやまぁ確かにあの漫画の舞台は中国だし、読んでてもおかしくはないのか? 

 

 あ、鈴が持ってたな。

 それでか。

 

 どっちにしろ、乱はいい台詞を選んだと言えよう。勢いある剣幕に、割と意味不明な台詞が合わさってんだ。

 

 さらに巧みなのは、ボーデヴィッヒの言葉を2度も遮ってまでして言い放ったところにある。あれでボーデヴィッヒも少なからずたじろいだ筈だ。

 

 これはこのまま乱が押し勝ちますね、間違いない。

 

「そんなに聞きたいなら貴様に言ってやろう」

 

 あれ?

 

「いいよ、言ってみなよ」

 

 あれあれ?

 なんか雲行きが……。

 

「そもそも、だ。私が察するに、貴様は外に居たので中の会話までは聞こえてこなかったのではないか?」

 

 あっ…(察し)

 

「そうだよ? でも聞こえなくても見てたから分かるもん」

 

「ほう…? 貴様の目にはどういう風に映ったのだ?」

 

「いきなり織斑一夏…さんが殴られて、それを咎めた旋ちゃんもアンタが殴った! あの光景、どっからどう見てもそうとか捉えられないね!」

 

 アカン(白目)

 

「ほらほら、どう? アタシの推理は完璧だよーっ! こんなにも完璧に推考されて、まだ言い訳しゃうの? ねぇねぇ、しちゃうの~?」 

 

 アカン(2度目)

 

「ふむ。確かに貴様の言い分には筋が通っている。そう説明されたら、なるほどと頷けるものだ」

 

「ふっふーん!」(どやっ)

 

 あかぁぁぁん!(慟哭)

 

 これはイカンですよ! 

 なまじ理屈の通った推理なだけに、俺も乱の言葉を遮るタイミングが掴めなかった…! この流れはマズイ、マズすぎる…!

 

「フッ……事実は小説よりも奇なり、とはよく言ったモンだ。よく言ったモンだ」(どやぁぁぁ)

 

 あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ!!

 これ見よがしに2回も言いやがってこのクソドイツ女…! なんだテメェそのクソ腹立つドヤ顔は!? 

 

 バカヤロウお前もう勝った気でいやがるのかこのヤロウ!

 

 そうだよアンタの勝ちだよだから許してくださいお願いします! 

 常識では計りきれない行動を常日頃唐突に意味もなく取ってしまう俺を許してください! でも本人はいつだって心を痛めているので乱には言いつけないでください怒られちゃうから言わないで! お願いします! お願いしますよ! 

 

 あ、目が合った。

 こうなったら視線で訴えるしかねぇ! 

 

 

【アイコンタクト内容:バーカバーカww】

【バラされる前に口封じするしかない。熱いキッスで♥】

 

 

 あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ!!

 

 

交差する視線。

少年は熱い想いを冷めた目して伝えた。

 

(バーカバーカww)

 

 

旋焚玖からラウラへと送られたアイメッセージ。

それは旋焚玖との間に、極太すぎる確かな絆を持つ者以外読み取れないモノである。新参者には不可能と言っても良い。旋焚玖自身それを分かっているが故に、割かし楽観視していた。

 

 

 伝わる訳ないじゃんHAHAHA!

 それこそ奇跡でも起こらんかぎり無理無理。そんでもって起こらねぇから奇跡って言うんだよ(詩人)

 

 

しかしそこは絶対的な力を持っているっぽい【選択肢】。奇跡が起こらないなら起こせばいいじゃん的なノリで、あっさり伝達させる事に成功!

 

 

(オイ)

(へ?)

(お前今私の事バカにしただろ)

 

 

それだけじゃ飽き足らず、何だったら少しの間、視線的会話を成り立たせる事すら可能とさせた。

 

 

(してないです)

(うそだゾ、絶対バカにしたゾ)

(その口調がもうバカっぽい)

(は?)

(あ、やべ…)

 

「この男が私に『俺を殴ってみろよオラァァン!』と言った! オラァァン!と言ったのだ!」

 

 何でオラァァン!二回言った?

 

「コイツら全員が証人だ! それでも私は乗り気じゃなかった! すると今度は挑発してきたのだ! 『拍子抜けだなぁ』みたいな事を言われた! 確かに言われたのだ! コイツらが全員証人だ! だから私は言われるがまま殴った! 嘘だと思うなら聞くがいい! コイツら全員が証人だ! ハイ、以上!」

 

 ハッキリ言い切ったボーデヴィッヒは、もう何も言う事はないと空いている席へ歩いて行った。どこかやりきった顔して歩いて行った。

 

 乱は……あ、何か鈴の方見てる。

 嫌な予感しかしないし、俺も自分の席にモドルゾー。

 

「じゃあ、僕もそういう事で……ッ!?」

 

 しかし乱に回り込まれてしまった!

 

「旋ちゃん?」

 

 怖い。

 乱さんってば、こんなにも威圧感◎持ちだったっけ…?

 怖い。

 

 眩しい笑顔がひたすら怖い。

 

「な、なんでせう?」

 

「正座しよっか」

 

「いや、それは…!」

 

 待って待って!

 ちょっと待って乱さん! 中国と此処は違いますよ!? 前は鈴しかいなかったから、まだ俺もそこまで抵抗なかったっていうか!

 

 今は他の人がいっぱい居るんですよ!?

 見てるんですよ!?

 

 そんな事してはいけない!(アテム)

 

 年下の女の子に怒られてるの図が完成しちゃうじゃないか! 『何だかんだ言っても強キャラな旋焚玖くん』なイメージが壊れちゃうよ! そのイメージって俺にとっては最後の砦っていうか、心の拠り所っていうか!

 

 

【乱ママの言う事は絶対。素直に正座する】

【千冬さんにヘルプミー的視点を送る】

 

 

 【下】だオラァッ!!

 反抗期上等だオラァッ!!

 

(千冬さーん! 助けて千冬さーん!)

 

 

旋焚玖は千冬に熱いメッセージを送った。

千冬レベルともなると余裕で読み取れるし、実際千冬は旋焚玖からのアイコンタクト内容を正確に受け取った。

 

その結果――。

 

 

(……ぷいっ)

 

千冬は顔をぷいっと背けた。

 

(なんで!? ちょっ…千冬さん! 千冬さぁぁん!)

 

千冬はぷいっとしたまま旋焚玖の求めに応じず!

 

(くっ……許せ、旋焚玖。お前と鳳乱音から、何か異質な絆が見えてしまったのだ。ならば私はお前達の間柄を見極めねばならん…!)

 

 そんな事しなくていいから、いやホントに。

 異質だから隠したいんだよ俺は。

 

 しかし誤算だった。

 幼き頃からお世話になっていた奥義【困った時の千冬さん】を使用拒否される日が来ようとは……マジで予想だにしてなかった。慢心、環境の違い…。

 

 

【大人しく正座しよう】

【まだ俺には箒が居る!】

 

 

 まだだ!

 まだ諦めんよ! 

 

(ほ、箒さん! 俺、困ってます! 助けてください!)

(……ぷいっ)

 

 なんで!?

 千冬さんもお前も『ぷいっ』とかするキャラじゃないだろ!? 何がお前をそこまでさせんの!? そんな事してもお前が美人なのは変わらないぞこのヤロウ!

 

(私は覚えているぞ。お前を『旋ちゃん』と呼んでいいのは世界でたった一人だと、以前言ってた事をな…!)

 

 お前そんな昔の事をよく覚え……いや別にそんな昔じゃないか。1年以上前な気がするけど気のせいだったわ。

 

 

【大人しく正座しよう】

【まだ俺には鈴が居る!】

 

 

 うむむ…!

 普段なら頼もしさ抜群の鈴だが、今回ばかりは期待できんぞ。それでも【上】選んだ時点で終わりなんだから、一縷の望みにかける!

 

(どうっすか、鈴さん。助け舟出すの、やっぱ無理っすか?)

(そうねぇ。相手がどこぞの馬の骨だったらまだしも、乱だからね。妹分の肩を持つのが姉貴分の務めだから。悪いけどあたしは手を貸せないわ)

 

 こればっかりは、しゃーない。

 むしろ妹を想う姉の鑑である!

 

 

【大人しく正座しよう】

【まだ俺にはセシリアが居る!】

 

 

 勝ったな。

 俺の知る限り、セシリアほど論理的思考力に長けた奴はいねぇ。正座からの説教シーンってよ、常識的に考えてよ、HRを長引かせてまで披露しなきゃいけないモンかよ? 

 

 んなこたぁーない。

 俺ですら、そう捉えるんだからさ。

 バリバリ理論派なセシリアさんなら、もうお分かりでしょう?

 

(出番ですよセシリアさん! ド正論ブチまけちゃってくださいYO!!)

(……ぷいぷいっ)

 

 カワイイ!(ブロリー)

 

 いや違うよ! 

 可愛さは今求めてないよ何だぷいぷいって! ぷいっを2倍させる事によって、可愛さも2倍させることに見事成功したなコイツ!

 

 恐ろしい策士が居たもんだぜ、セシリア・オルコット(現実逃避)

 

 

【大人しく正座しよう】

【まだ俺にはシャルの兄弟が居る!】

 

 

 勝ったな。

 俺とツルみまくった挙句、兄弟分にまでなったのに、それでもなお常識人的発想を強く持ち続けるシャルが俺には居るのだ! 

 

 非常識的光景! 

 ツッこまずにはいられない! 兄弟が!

 

(不甲斐ない兄貴でスマンが、頼めるか兄弟?)

(えへへ、任せてよ! 僕たちは兄弟だもんね!)

 

 やったぜ。

 これはそろそろ惚れてもおかしくないな、俺が。

 

 あ、シャルの兄弟が立ち上がった。

 いいよ! 声高に放っちゃいな!

 

「ちょっと待ひうっ…!?」

 

 待ひう?

 何言ってだアイツ(ン抜き)

 

突如、シャルロットに襲い掛かった謎の圧迫感。

その正体は言わずもがな、位置的に教室の座席と向き合う形で教壇に立っている千冬だった。

 

(邪魔をしてくれるな、義妹よ)

 

シャルロットの発言を覇気で阻止した千冬は、すかさず彼女にアイメッセージを送る。

 

(……???)

 

が、残念!

成立するには絆ポイントが足らなかった!

故に、意思疎通成らず!

 

(チッ……流石にまだ伝わらんか。ならば…!)

 

 ん?

 何か千冬さんが黒板に書きだしたぞ。

 

 

『邪魔をしてくれるな、義妹よ』(黒板ド真ん中にバーン)

 

 

 えぇ……(困惑)

 

 いや丸見えにも程があるだろ。

 ハッキリクッキリ読めるんだけど。

 あれ? 俺がおかしいの? そういう類のヤツってさ、普通当事者にバレないように伝えるモンじゃないの?

 

「という事だ。分かってくれるな?」

 

「アッハイ」(ごめんよ、兄弟。織斑先生が醸し出す世界観は、まだ僕には敷居が高すぎたよ)

 

 ぐぬぬ。

 俺と兄弟になっとはいえ、まだまだ日が浅いからな。主車、織斑家なノリについて来いというのは酷だろう。

 

 しかし、ここにきて常識人的思考が裏目に出ちまうとは……いよいよ運にも見放されたか……。

 

 とか言いつつ、俺に不安はないんだぜ。

 

 オラ、早くアイツの名を出せよ。

 この流れでむしろ出さなかったら、お前に【選択肢】を名乗る資格はない。

 

 

【大人しく正座しよう】

【まるで問題なし。トリを飾るに相応しい一夏が残っているだろう?】

 

 

 へっ……アホのくせによく分かってんじゃねぇか。

 連中と比較しても、やっぱり一夏こそが最も俺寄りの人間だ。何より、何年苦楽を共にしてきたと思ってんだ。

 

 アイコンタクトするまでもねぇ。

 刎頸の友っぷりを魅せてやりな!

 

「ちょっ、待てよ!」

 

 お、いきなりシブタクが如くか?

 これは期待できますねぇ!

 

「どうして旋焚玖が正座させられなきゃならないんだよ!」

 

 その言葉が聞きたかった(ブラックジャック)

 

「そりゃあボーデヴィッヒさんを挑発したってのは事実だけどさ、旋焚玖にはきっと何かしらの意図があっての事なんだって! ガキの頃から一緒に居る俺には分かるんだ!」

 

 やっぱり一夏がナンバー1!

 お前に託して良かったわ。

 

「ふぅん…。で、意図ってどんな意図?」

 

「へ? いや、それはまだ分かんねぇ……けど! でも旋焚玖は一番のダチなんだ! ダチを信じるのは当たり前だろ?」

 

 やっぱり一夏がナンバー1!!

 お前に託して良かったわ!

 

「……確かにそうだね。アンタ……ううん、アナタみたいな信じてくれる友達が居てくれたら、旋ちゃんも心強いと思う」

 

 流れ変わったな!

 

「だろ? だから君もさ――」

 

「だからアタシは叱る人でいいの! 旋ちゃんを信じてくれる人が居るんだもんね! そこに叱ってくれる人もプラスされたらさ? 最強の二段構えになるんじゃなぁい?」

 

 おぉう。

 何だこの…嬉しさと恥ずかしさが同時に込み上げてくるこの感情は……やっぱりママじゃないか!(再認識)

 

「……へへっ、目から鱗が落ちたぜ。信じるだけが仲間じゃない、ってやつか」

 

 これには一夏も納得のご様子。

 ちょっと乱さん強すぎませんかね。言葉だけで真っ向から一夏をブチ破りましたよこの子。

 

 だがこの展開も悪くはない。

 なんかこのまま正座の流れも有耶無耶になってくれそうだもん。ほらほら、それまでお前達2人で熱い議論繰り広げていて良いんだぜ? なんだったら仲間の定義について討論するか? 

 

「ちなみに君は旋焚玖とどんな関係なんだ?」

 

 おいバカやめろ。

 その話はマズいだろ。

 

 俺は別に正座が嫌で足掻いてた訳じゃないの!

 俺と乱の関係性がバレるのが嫌なんだよ! 

 

 常識的に考えてみろよ!

 どこの世界にお前年下の女の子に『ママー』ツって甘えてる男がいるんだよ! ここにいるぞ!(馬岱)

 

 そんなのバレたらお前もう人生終わりレベルだろぉ!?

 『鳳乱音は私の母になってくれるかもしれなかった女性だ』(シャア)とか言ったところで、何のフォローにもなってねぇよ! キモさが一向に拭えてないよ! むしろキモさ倍増しちゃうよぉ!

 

「それに鳳って苗字だけど、確か鈴に妹はいなかった…よな?」

 

「鈴姉とはイトコだよ。でも中国では一緒に住んでたし姉妹みたいなモンかな」

 

「なるほどなー」

 

 よ、よし。

 そのまま鈴と乱の姉妹な話に転換しちゃってくれい!

 

「で、旋焚玖とはどんな関係なんだ?」(他意は無し)

 

 あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ!!

 

 話戻すなってお前!

 そこはお前何となく察せよ! いつもの鋭い一夏くんはどこ行ったんですか!

 

 アカン、流石にアカン!

 もう後の事なんか知るか! バレるくらいなら大暴れして何もかもを有耶無耶にしてやる! 強烈なインパクトを残してやりゃ、みんなも忘れるだろ!

 

 停学?

 上等だオラァッ!! 

 こちとら世界一のツッパリ小僧なんで夜露死苦ゥ!!ブンブンブブブン!

 

 

【ママ】

【見守る】 

 

 

 あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ!!

 

 待って待って待って! 

 ぶっちゃけ一夏にならバレても全然いいんだよ! むしろ自慢したいくらいだわ! 多分普通に羨ましがるだろうし。俺なら羨むもんね、同じ男として。

 

 でも他の面子はイカンでしょ!? 

 女が羨む要素まるでねぇよ、ドン引く要素しかねぇよ!

 

「旋ちゃん? ああ、アタシは旋ちゃんのマ……ぁ」(っとと……いけないいけない、すっかり忘れてた。これは2人だけの秘密だって約束したもんね!)

 

 間一髪、思い出してくれたか…!

 なら頼む、何とか上手く誤魔化してくれやしませんか!

 

(ありゃりゃぁ~……旋ちゃんも涙目でアタシ見てるじゃん。危ない危ない、アタシが旋ちゃんを傷つけたら元も子もないもんね。えーっと、マに続く言葉でしょ。マ…マ…マ……)

 

 何でもあるだろ、ほらほら!

 変に間を空けたら余計に疑惑を生むから、こういうのはパパパッと思い付きで言っちまう方がいいんだって!(経験者は語る)

 

 例えばアレだほら、マンモーニとか!

 あとは何だ、魔法陣グルグルとかマジカルバナナとかマジで恋する5秒前とか! いいから言ってみろって!

 

「「「 マ? 」」」

 

 アカン、一夏以外も食いついてきた…!

 早くしろ、間に合わなくなっても知らんぞォー!!

 

(えーっと、えーっと……あ、閃いた!)

 

 

「マグネシウム1000mg配合!!」(どやっ)

 

 

「「「「…………………」」」」

 

 

 タウリン1000mg配合(白目)

 リポビタンD(白目)

 

 そしてチャイムが鳴った。

 





乱:上手く誤魔化せたかな?

選択肢:( ´∀`)b

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