日本人は無意識の信仰を人々は行う中、畏怖の念の存在を現代人は忘れつつある。しかしそんな世の中であろうとも、摩訶不思議を体験する人間も居れば探求の道に進む人間とて居る。勿論、ただ探求するだけではなく実際にやってみようとする大馬鹿者と大馬鹿者と捉えられる人間も居る。これはそんな一人の大馬鹿者の話し。
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高速道路を運転し、身体に轟々と当たっていく生暖かな春風をひしひしと感じながら東京に向かう。今年の4月に1回生として勉学に励むのだが、住居を決める際に居候という形でお世話になる家まで一走り。
しかし、やはり東京に近づくにつれて交通量が多くなっていくのが分かる。基本人混みは苦手なのだが在学する大学が東京にあるのだから仕方の無いことだけれども、正直言って東京という街に嫌悪感を持っているから何で東京にあるんだよオイ、と受験後にグチグチと文句を言っていた。
そろそろ東京に降りる頃合いだ。さてさて、久々に裕太に話をしようかね。あの子、本当に妖怪やら不思議な話やらが大好きだし、こっちも話しがいがあるってものよ。でも全部実体験のことばかりだから、話していいのかは分からんけども。
そんな訳で特に何事もなく居候先に到着した。強いて言えばようやく閑静な住宅街にたどり着いて……っち、面倒なの見つけた。んでこんな時間に【夜道怪】が出没してるんだよ。お前活動時間黄昏時か夜だろ、出てくんなアホ。名前守れよ。とにかく気付かれないように急いでベルを鳴らさなければ……。
「ヤドウカ!」
あぁんバレた!もーやだ、大体こんな目に遭うからさぁ。持ってる力が力なだけに遭遇率が実際通常より高いし、若い頃に怪異ばっかに突っ込んで体質なんか変わったし。殆ど自業自得じゃねぇかいい加減にしろ。
ん?おーどしたどした2人とも。おっ?ヒョウに乗って警告してくるとな? そりゃまた……って待て待て待て! 過剰戦力だから、龍神の時点で妖怪アウトだから!あ、この2人も妖怪だわ……って違うから!取り敢えず無視を決めておこうか。
ともかくバイクから荷物を取って……んあ、小豆くれ? まだお外でしょうがいい加減にしなさい。分かったから用意してくれた自室に入ったら上げるから、せめてもう少し待っててててて!バランス崩れるちょまっ! 案外力強いからね2人とも!
わちゃわちゃと揉まれながら玄関のベルを鳴らす。そうすると待たずとも聞きなれた声が出迎えてくれた。
〔はーい!待ってて!〕
家の中でドタドタと足音が響きこちらに向かっているのが分かる。そしてドアが開けられると中から小学四年生ぐらいの眼鏡をかけた少年が羨望の眼差しを向けていた。
「おう裕太、久しぶりじゃのぉ。」
「久しぶりお兄ちゃん!」
「元気しよったかね? また色んな話しあるき、楽しみにしちょいてよ。」
「うん! あ、早く入って! 案内するから!」
「これこれ、焦らんでもえいき。先に裕太のお父さんとお母さんに挨拶せにゃね。」
やはりというか、なんと言うか。裕太は可愛いねぇ。ここまで話を聞きたいってことに好意が持てるし。ふはっ、どうやら俺も話がしたいみたいだ……って2人とも髪引っ張るな。毛根死滅したら小豆没収するからな。
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|つ【衝動が抑えられなかった。反省してないです。】