もしモンストの堕天使が銀さんみたいな感じだったら   作:ネルゲル

8 / 9
なんか忘れてると思ったら、こっちに投稿してなかった



第七話〜協力者〜

「ザドちゃん〜、ちょっといいかな?」

 

「サンダルフォン……なんですか。その呼び名は?」

 

自分の所にサンダルフォンが来た。

 

変な呼び名された事に眉間に皺を寄せるが、彼女が自分の所に来たということは何かしらの動きがあったかだとザドキエルは思った。

 

「協力する仲なんだし。これくらいいいと思うなぁ」

 

ニコリと笑っている彼女に、ハァとため息を零してしまった。

 

「それでね?真面目な話なんだけどね」

 

可愛らしい笑顔から真面目な表情で見つめてきた彼女にザドキエルは緊張が走った。

 

「ザドちゃんには、煉獄に行ってもらうよ」

 

「それはメタトロンが言ってたのですか?」

 

その指示は姉からの伝言かと思われたが、首を横に振った。

 

「ルシお姉ちゃん直々の命令だよ」

 

「っ!?」

 

まさかの本人からの勅令だった。姉妹二人がルシファーの居場所を掴み、ザドキエルがこちら側にいる事を伝えたのだろう。

 

そしてルシファーはそれを上手く使おうとしている。

 

「おそらく、ミカエルとガブリエルが動いてると思うんだ。だから、貴方は……」

 

「ガブリエルの援軍だと装ってもらいたいの」

 

サンダルフォンはニコリと笑う。

 

笑ってはいるが、目は本気だ。

 

逆らえば容赦なく殺しにかかってくる。

 

ザドキエルはそう確信した。

 

「……わかりました。それにこれは私の判断で貴方達に着いて行くと決めましたから。裏切ることなく果たして見せましょう」

 

だからこちらも本気の意志を示す。

 

「そっか。ザドちゃんがいてくれて助かるよ〜」

 

それが伝わったのか、表情を和らげた彼女は去って行く。

 

「……先輩を騙すのは気が進みませんが」

 

やるしかない。

 

ふぅ、と一息入れて彼女は動きだす。

 

そして

 

「貴方は……」

 

ザドキエルはガブリエルの目の前に姿を見せた。

 

「先輩。反逆者であるルシファーを捕まえる為に協力することになりました」

 

冷静に非情にするように冷たい言葉を吐いた。

 

「そんな言い方…!」

 

ギリっと歯をくいしばる彼女。

 

「何も間違ってないとは思いますが」

 

「ルシさんは何かを隠してるんです!!」

 

あまりに必死な先輩に知ってますと口を開きそうになるのを我慢する。

 

「隠してようが、彼女は過ちを犯しているんです。捕まえるのは当然でしょう……彼女はもう堕ちた天使なのです」

 

すいません、ルシファーさん。

 

ザドキエルは心の中で謝りながらもガブリエルに冷めた目線を送る。それに負けずに睨んでぐる。

 

彼女は何がなんでもルシファーを信じているのだろう。

 

「それに捕まえば、貴方が知りたい理由もはっきりすると思いますが?」

 

「……っ」

 

何か言いたそうな表情をしているが今は言い合っている場合ではない。

 

「それに言い合ってては時間の無駄です。では、行きましょう……煉獄へ」

 

「……そうですね」

 

苦しそうにした表情で頷いた彼女は知らない。

 

後輩がルシファー側だということに。

 

 

 

 

 

 

 

傷を治す泉があるとキンググロッチ達にその場所に連れていかれ、服を脱いで入ろうとしてる所を覗こうとしている彼らをルシファーはボコった。

 

しばらくして

 

「本当に上手くいくっチか…?」

 

癒えた彼女が行動するのを見てキンググロッチは不安そうな顔する。

 

「上手くやるしかないだろ。私がもし、死ぬような事があっても……出し抜けるだけでも良い方だろ」

 

こればっかりはルシファーでもわからない。

 

ただわかるのは一人じゃなく、仲間がいる。

 

だから上手くいく事を信じるしかない。

 

ルシファーはキンググロッチ達に微笑みかけるとなんとも言えない表情で見られた。

 

その時

 

風に操られたナイフが飛んできた為に木刀で防いだ。

 

「……見つけましたよ。ルシさん」

 

ガブリエルとその軍隊。

 

「随分な挨拶するもんになったなぁ。ガブちゃんよぉ」

 

ルシファーは悪い顔で出迎えた。

 

ガブリエルの後ろには

 

「ワザワザ後輩まで連れ出しちゃって。そんなに私が怖いのか?」

 

ザドキエルがいた。

 

ルシファーはザドキエルをニヤニヤと見ている。

 

それに対してハァ、とため息を吐く。

 

「状況がわかってるんですか?明らかに貴方が不利だと思いますが」

 

彼女の周りにも軍隊と言う取り巻きがいた。

 

「お前ら如きが私を捕まえることが出来ると思ってんのか?」

 

余裕をまだ浮かべている彼女に今度はガブリエルは叫んだ。

 

「お願いです!!真実を教えて下さい!!力になりたいんです!!」

 

必死な叫びは

 

「嫌だね」

 

ルシファーには届かない。

 

そんな態度にザドキエルは剣を取り出し

 

「……先輩、叫んでも届きませんよ

 

 

 

 

ルシファー様には」

 

後ろからガブリエルの体を固定して首に当てがった。

 

「……え?」

 

何が起きたのかわからなかった。後輩が自分に剣を突き立ている。

 

ガブリエルの周りも動揺したがザドキエルの軍隊に取り囲まれた。

 

「ククッ。本当にあのザドキエルを丸め込んでるとは!サンちゃんとメタちゃん、怖いな」

 

ルシファーは笑いが止まらなかった。

 

「全く、あの二人も貴方もめちゃくちゃですね。ガブリエルに貴方を悪く言うのに一苦労しましたよ。あの妹にこの姉あり、とはまさにこの事ですね」

 

クスっとザドキエルも小さく笑う。

 

「何をっ!!」

 

ガブリエルは更に動揺した。あのフードの女性のほかにも妹が出来てるなんて思ってなかっただろう。

 

「それより、早く戻ってくださいルシファー様。あの二人が暴走しないうちに」

 

「どんな悪業を吹き込んだか知らないが、その前に」

 

ザドキエルが天界へ戻るよう促すが

 

「ルシファー!!!!!」

 

「どうやら悪友(バカ)が突っ込んできたみたいだ」

 

炎で纏った機械で大きくなっている拳がルシファーに飛んできた。

 

同じように木刀で受け止めた。

 

「ガブくんに何してるんだ君は!!」

 

飛んできた悪友……ミカエルはルシファーに怒鳴るように叫んだ。

 

「何って……これからお前らにお寝んねしてもらうんだよ」

 

ルシファーはただひたすらに笑った。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。