もしモンストの堕天使が銀さんみたいな感じだったら   作:ネルゲル

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第八話〜不器用な離別〜

ミカエルとルシファーは衝突した後、距離をとる。

 

「っミカさん……」

 

ミカエルはガブリエルの声に反応し周囲を見渡す。

 

ザドキエルの軍隊に囲まれたガブリエルの軍隊。

 

中央にはそのザドキエルに拘束されている彼女の姿がある。ミカエルは自分なりに把握した。

 

「君は…後輩まで巻き込んでいるのかっ!!」

 

「巻き込む?違いますよ。私達はルシファー様が正しいと判断し、それに従っているんです。脅されて仕方なく、とかではない。これが私達の意志です」

 

聞き捨てならず、ザドキエルはミカエルの言葉を否定し、自分達で決めて動いていると言った。

 

「まぁ、サンダルフォンとメタトロンのおかげだな。流石妹達だ」

 

ウンウンと頷くルシファーにガブリエルはまさかと感づく。

 

「妹達って…!」

 

「そっ。私とウリエルの後輩の双子天使ちゃん」

 

ルシファーは楽しそうに答えた。ガブリエル達が会ったのはそのどっちかなのだ。

 

「なぁ。ガブちゃ……いや、ガブリエル。それにミカエル。全て害悪となる者はぶっ潰さないと世界ってのは何も変わらないんだ。一つ壊した所でまた増えてくる。それじゃあ、なんの意味もなさない」

 

ルシファーは笑みを消して無表情になる。

 

ガブリエルはもういつものように呼んでくれない彼女に悲しみを覚えるが、それどころではない。

 

「やっぱり何か知ってるんですね!?」

 

「ルシ君!教えてくれ!!」

 

ミカエルも叫ぶ。ルシファーは何か知って動いているのは確実だった。

 

「それを分からないお前達には黙って眠っててもらわないと仕事が進まないんだ」

 

だが、彼女は紫電を周りに撒き散らしガブリエル達の軍隊を攻撃し、地面に叩きのめした。

 

「殺してないから安心しろ」

 

なんの感情もこもってない声にガブリエルは

 

「ルシファーぁああああああ!!貴方と言う人はぁぁああああ!!!」

 

いろんな感情を持ちながらザドキエルを振り払い突っ込んでいく。

 

「ガブくん!!」

 

ナイフと木刀がぶつかる。

 

「どうして……どうして私に何も言ってくれないんですか!!」

 

悲痛な顔で目には涙を溜めている。

 

「ガブリエル……お前はもう私から離れろ。その方がお前の為だ。妹でもなんでもない」

 

そう言うルシファーはやはり無表情で、もう知っている彼女はいないのだと確信した。

 

それでも

 

「嫌です……!そんな事を言えば私が離れると思ったんですか!?私を舐めないでください!!真実が知りたいんです!!」

 

離れたくなかった。妹として、仲間として彼女の隣に立ちたい。

 

依存気味になっている自覚はある。

 

だけどこんな形で離れたくなんかない。

 

「…………ごめんな、ガブちゃん」

 

それを汲み取ったのか、小さくそういうと

 

「……え?」

 

ナイフを弾き、腹に拳で殴りつけた。目が霞み、体が崩れ落ちる。だけど必死に伝えようと声を出す。

 

「かはっ……ルシ……さん、行かない……で」

 

意識が無くなるまで必死に捕まえようとしたがそれは叶わなかった。

 

「ガブくん!!お前ぇえええええええ!!!!!!」

 

それを見たミカエルは怒りに任せて殴り掛かろうとするが

 

「遅い」

 

目の前に現れたルシファーに全力で顔面を殴りつけられ吹き飛ぶ。

 

「ぐぅっ…」

 

倒れ伏すミカエルに近づき

 

「私は“今の私”を理解してくる奴らを信用してんだ。今のお前達はそこまでじゃない」

 

そう斬り捨てた。

 

意識が遠のく中、

 

「……ルシファー様。もっといい方法があったのでは?」

 

「あいつらには……何があっても生きててもらいたいんだよ。私がいなくなろうとも、生きてさえ居れば…それでいい。私はこんなやり方しか出来ないからな。キング・グロッチ、コイツら頼む」

 

「……わかったっチ」

 

そんな声が聞こえていた。

 

ルシファーはミカエルから離れている為、気づいていない。

 

待て、待ってくれ。君は……

 

声が出そうとも出てこない。

 

視界がなくなっていく。

 

「              」

 

「了解』

 

ルシファーが放った言葉にザドキエルが頷く。

 

あぁ……そうか。そう言う事だったのか。

 

ミカエルはようやく彼女の目的を理解したと同時に目を閉じた。

 

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