リセットフューチャー(DB2次創作・オリキャラオリ設定あり・超とのクロス設定あり・未来悟飯もの 作:従弟
・ビルスの星にて
その様子をビルスの星で悟空たちは見ていた。
「うっひゃあ。フリーザもすげえけど、あのフーターサイバもんだっけ。
あいつもなかなかやるじゃねえか。
どっちと戦おうかなあ。迷っちまうなあ」
「フューチャーサイヤマンだ。
しかし、未来の悟飯だと、タイムマシンか。トランクスとは、別の世界からきたのか」
能天気なのは、悟空だけだった。
ベジータは未来でなにか、異常が起きたのではないかと、未来へと帰った息子のことを心配し、深刻な表情をしている。
そして、ビルスとウイスも、また、別の意味で深刻な顔をしていた。
「タイムマシンですか。少し、事情を聴く必要がありそうですね」
「そうだな。時間移動は重罪だ」
「イチゴサンデーを食べ終えたら、聞くことにしましょう」
「そうだな。溶けるらしいからな」
・混戦
地球での戦いは終盤へと差し掛かっていた。
お互いの手の内と、力が大体読めてきている。
隙をつく戦いから、読みあいによって、相手の隙を作り出す戦いに移行していた。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「きえええええええええええええええええええええええ」
悟飯の拳に、それを読んでいたフリーザがカウンターを合わせる。
そのフリーザのカウンターを読んでいた悟飯が、拳の速度を上げる。
悟飯の拳の速度が上がったことに、気づいたフリーザがさらにカウンターの速度を上げる。
普通なら、相打ちになる攻防だ。
しかし、両者の拳は、二人の人間によって止められた。
「おい!カカロット、なんて場所に瞬間移動しやがる。
戦いのど真ん中なんて、もう少しで、こいつらの攻撃にオレ達がやられるところだったじゃないか」
「わりい。わりい。うまく気を探れなくてよ」
ビルスの星から瞬間移動してきた悟空とベジータだ。
ビルスとウイスはというと、さっさと移動している。
突然の乱入者に、悟飯とフリーザは、目をむく。
すぐに、目の前の「敵」に向かって攻撃を放つ。
フリーザは目の前で自分の攻撃を止めたベジータにけりを放った。
そして、フューチャーサイヤマンは自分の攻撃を止めた悟空に、逆の手で殴り掛かる。
「お前も来ていたのか。ブラック!」
怒りで気をたぎらせるフューチャーサイヤマンに、その場にいた全員が、驚いた顔を向ける。
「ぶらっく?なんだそりゃ?オラ、孫悟空だぞ」
「ふざけるな。オレは未来のトランクスから聞いて知っているんだ。
この世界の父さんは、地球を守るために、セルの自爆に巻き込まれて死んだ。
なら、ここにいるお前は、父さんの姿で、未来のトランクスの世界をめちゃくちゃにして、オレの世界にまでやってきた悟空ブラックに違いない」
悟飯の説明過多なセリフで、悟空以外が、大体の事情を理解した。
そして、誤解もすぐに解けるだろうこともわかった。
なぜなら、悟空が生き返ったことを信頼できる人間が証言すればいいのだ。
ピッコロやクリリン、ブルマ。
フューチャーサイヤマンがその言葉を信じるであろう証人は多くいる。
しかし、ここで、悟空が予想外の行動に出る。
「あちゃあ、ばれちまったか。
そうだ、オラ実はブラックなんだ」
悟空も自分が誤解されていることはわかっている。
フューチャーサイヤマンの正体が未来の別の世界の悟飯であることも承知している。
普通なら無実の罪で、息子と戦うという避けるべき状況。
だが、悟空にとっては違う。
息子とガチンコで戦える絶好の機会が訪れたと捉えた。
この世界の悟飯が学者になったことは、悟空にとって喜ばしいし、誇りだ。
一方で、その武術の才能が消えていくのを寂しく思う気持ちもあった。
そこに、武術の研鑽を続けたであろう成長した息子が現れたのだ。
しかも、遠慮一切なしで敵意を飛ばしている。
誤解されたままだと困るが、周囲の反応を見ると、その誤解もすぐに解けそうだ。
なら、この機会に戦わないという選択肢は、悟空にはなかった。
「どうだ。オラ悪い奴だぞ。ブラックだぞ」
「なにか、雰囲気が違うような」
「ええっと、細かいことはいいじゃねえか。
フリーザのことは、ベジータに任せてさ。オラたちはオラたちでやろうぜ。
オラもお前と一緒の奴なれるんだぜ。ほら」
そう言って、超サイヤ人ブルーになる悟空。
雑すぎる。
その態度に、ベジータはフンと鼻を鳴らす。
「仕方がないな」
「ベジータですか。事情はいまいち分かりませんが、いいでしょう。
すぐに血祭りにあげてあげますよ」
余裕たっぷりのフリーザをベジータが鼻で笑った。
「それはどうかな」
「なに?」
「なれるんだよオレも、あいつらと同じ、超サイヤ人ゴッドの力をもったサイヤ人の超サイヤ人。
超サイヤ人ブルーとやらにな」
ベジータの体から、悟空、そして、フューチャーサイヤマンと同じ、青い神の気が溢れる。
こうして、戦いは相手を変えて再開された。
・いたずらの対価
フューチャーサイヤマンは、戸惑っていた。
目の前の相手は、どうも、ブラックっぽくない。
気の性質や戦い方、態度。
それらが、あまりにも悟空と一致しすぎる。
次元のはざまに落ちる前に戦ったブラックは、一度拳を合わせただけで、別人と確信できた。
人を蔑み、馬鹿にした、そう、まるで出会ったばかりのころのザマスのような態度。
「まだまだあ!」
一方、こちら自称ブラックはというと、戦いを純粋に楽しんでいる。
その姿は、在りし日の悟空そのものだった。
「違う!父さんなら、フリーザが来ていて大変な時に、こんな悪ふざけするはずがない」
疑念を晴らすかのように、気弾を放つ。
長い年月で、父親像が美化されていた。
一方で、ベジータとフリーザの戦いには終わりが近づいていた。
フューチャーサイヤマンとの戦いで、体力を消耗していたフリーザがスタミナ切れを起こしたのだ。
這いつくばるフリーザと、見下ろすベジータ。
フリーザの視線が動くのが、フューチャーサイヤマンには見えた。
「二度とよみがえるんじゃないぞ」
とどめを刺そうとしたベジータ。
そこに、物陰から見ていたソルベが光線銃を撃つ。
舌打ちをしたベジータは、光線をハエでも払うかのようにはじいた。
隙は、一瞬だった。
それでも、自分の負けを自覚したフリーザが3人のサイヤ人を、一気に殺すためちゃぶ台返しに出るには、十分な時間だった。
「地球ごと消えてしまえ」
ひそかに貯めていたエネルギー。
前回ナメック星では、爆発に巻き込まれることを恐れて中途半端に打ち込んでしまった失敗を生かした。
打ち込めば、確実に地球が爆発するエネルギーを解放する。
その意図に最初に気づいたのは、遠くで観戦していたウイスだった。
そして、その意図に気づくことなく行動していたのは、フューチャーサイヤマン。
いや、未来から来た孫悟飯だった。
フリーザの目くばせを見た時、悟飯はわけのわからない焦燥にかられ、悟空に背を向けて飛び出していた。
そして、フリーザが地球を破壊するエネルギーを解き放つ寸前で、フリーザに対して飛びつくことに成功したのだ。
ラグビー選手のタックルのように、フリーザに抱き着き、空へと昇っていく悟飯。
地球にエネルギー弾を放てなくするのが目的だ。
「未来のトランクスが作り出した未来を。
おとうさんが命を張って守った地球を。
お前なんかに壊させはしない」
「このくそ猿が」
度重なる挫折。
計画が何一つうまくいかないもどかしさに、フリーザが切れる。
そう、それは、子供がかんしゃくを起こすのとよく似ていた。
フリーザがその手に集めていたエネルギーを激情のまま、自身に抱き着いている悟飯の無防備な顔に叩き込んだ。
悟飯は、その攻撃を何の防御もできないまま、受けた。
仮面をつけたままの頭部が、すべてなくなった。
悟飯が死んだ。
死んで、なお、悟飯の首なし死体は、フリーザの体を締め付ける。
死んでも逃がさないという執念。
「くそ!はなせ!はなせ!」
悟飯の首なし死体を、フリーザは殴る。
だが、外れない。
腕ごともいでやろうと、死体の腕をつかむフリーザ。
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
そこへ、悟空が信じられない勢いで飛んできた。
そして、技術も経験もすべて投げ出した拳で、フリーザの胸を貫く。
悟空の慟哭が響いた。
・3分前
這いつくばるフリーザと、見下ろすベジータ。
フリーザの視線が動くのが、フューチャーサイヤマンには見えた。
「勝負はついているんだよ。3分前にな」
フリーザから視線を外さないまま、ベジータが気弾を放つ。
気弾は、光線銃を構えていたソルベを一瞬で爆砕した。
作戦がばれていることに気づいたフリーザが、慌てて地球を破壊しようとする。
目の前に悟空がいた。
瞬間移動してきたのだ。
その瞳には、一切の情がなかった。
最初に超サイヤ人になったときと同じ、甘さの抜けた冷徹な瞳。
「はああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
悟空のかめはめ波が、フリーザを細胞ひとつ残らず、消し飛ばした。
地球の危機は、去った。
その様子を、フューチャーサイヤマンは、呆然としてみていた。
急に目の前の悟空が消えたと思ったら、フリーザを倒してしまった。
フューチャーサイヤマンの目の前に、悟空、そして、ベジータがゆっくりと飛んでくる。
超サイヤ人ブルーではない。ただの黒髪に戻っている。
「悪かったな悟飯。オラ、実はブラックじゃねえんだ」
「下らん悪ふざけだ。こいつは、事情があって、トランクスが未来に帰った後で、よみがえったんだ」
悟空の言葉をベジータが補足する。
フューチャーサイヤマンはにわかには信じられない。
正確には、信じていいのか疑っている。
別の世界の別の父親とは言え、もう二度と会えないと思っていた悟空に会える。
そんな都合の良いことは、あるのだろうかと疑ってしまう。
それに、ドラゴンボールを使えない状態で、どうやってという疑問もある。
「その人は、本物の孫悟空さんですよ。私が保証します」
「ウイス様!」
イチゴサンデーを食べ終わったウイスがやってくる。
「おや。私のことを知っているのですか」
「はい。修業をつけていただいています」
「それなら、話は早い。私の言葉が信じられませんか」
「いっいえ、そんなことはありません」
委縮する悟飯。
そして、改めて、悟空を見る。
一筋、涙がこぼれた。
悟空は、笑顔で悟飯の頭をなでる。
「おい。なにしてる。そいつが、何者でどうやって世界移動してきたのか。
さっさと吐かせろ。
そのために、ウイスのやつに3分間時間を巻き戻させたんだからな」
「ビルス様は、本当に空気がお読みになれませんねぇ」
天使と破壊神のやり取りに、空気が弛緩する。
戦闘の終了を確認し、ピッコロやクリリンたちが飛んでくる。
こうして、地球の危機はひとまず終わりを告げた。
だが、これは、いくつもの並行世界を巻き込んだ事件の始まりに過ぎなかった。
ここまで読んでいただいて、ありがとうございました
今回は、今までと、ちょっと書き方を変えてみました。
読みやすくなってるといいなと思います。
未来編は当初書く予定なかったので、序盤は箇条書きで流す予定でしたが、
未来編を書くにあたり、必要になったので急きょ書き足すことにしました。
未来編の推敲の中でこっちもチマチマ修正するかもです。