リセットフューチャー(DB2次創作・オリキャラオリ設定あり・超とのクロス設定あり・未来悟飯もの 作:従弟
思い返すなら。
トワの計画が狂ったのは、ダーブラが悟飯を連れ帰った時だった。
「帰ったぞ。トワ。
悪いが、こいつの治療をしてやってくれ」
バビディに洗脳されて、暗黒魔界を去ってから初めての帰還だった。
洗脳は解けているらしく、額からMの文字は消えていた。
魔人ブウが復活し、悟飯の魔封波が失敗し、撤退した。
ダーブラは治療ポットに、悟飯を投げ入れながら、それまでの事情を説明した。
「魔人ブウは厄介だ。
こいつを、けしかけて倒させようと思う」
「そんなに、都合よくいくかしら」
「なに、潜在能力は高そうだし、最悪ブウの体力を削ってくれるだけでも構わんさ。
中々優秀な封印の技も持っているようだし。
どうせ、地球はブウに今頃めちゃくちゃにされているだろうからな。
復讐心で、死に物狂いで戦ってくれるだろうよ」
いかにも、魔王っぽい笑みを浮かべるダーブラ。
トワは、水晶玉でブウの様子を見てみた。
魔人ブウの実物を知りたいというのもあったし、ダーブラの自信満々な態度が、逆に不安を感じさせたのだ。
そして、水晶玉には、ブルマからお菓子をもらい、人々からちやほやされ、ご満悦のブウの姿が映し出された。
「お兄様」
「な、なに、こいつを鍛える期間が延びたと思えばいい」
冷や汗を流しながら明後日の方向を見るダーブラ。
「ところで、こいつは、なんだ」
目をそらした方向にあったのは、ミラだった。
トワが暗黒魔界を表の世界に進出させるために作り出した人造人間である。
まだ、キリがたりず、完成とは言えないが成長と調整を繰り返すことで、最強といえる存在になる予定だ。
今回の調整を終えたのちに、上質なキリを求めて色々な時代巡ろうとトワは考えていた。
ミラが、目覚める。
「おはよう。ミラ」
ミラは起き上がると、まず、ダーブラをみた。
調整の最中も、意識はあったはずなので、現在の状況は把握している。
ダーブラの前にひざまずく。
臣下の礼をとる。
トワとダーブラは、ミラに上位の存在として、プログラムされている。
次に、ミラの視線が治療ポットの中の悟飯へと移る。
「ミラ。興味があるの?」
「いや、この程度の力なら、俺の敵ではない」
ミラの言葉は、事実だ。
この時の悟飯よりも、ミラは強かった。
「それなら、戦ってみるか」
ダーブラが面白そうに言う。
トワもミラも怪訝な顔をした。
結果など分かり切っていたからだ。
それでも、その提案を受け入れたのは、ダーブラがあまりにも自信に満ちた表情をしていたからだ。
なにか、隠し玉でもあるのかもしれない。
そう思わせるだけの態度だった。
結果から言おう。
ミラは悟飯に勝った。
・七罪秘湯巡り
治療ポットからでて、ミラと戦った後、悟飯は、ダーブラの提案を驚くほどすんなり受け入れた。
要求したことといえば、ブルマとの連絡(ブウに対して警告するためだ)とトランクスの安否確認(界王神と一緒ということで一応は安心していた)、あとは、大量の食事くらいのものだった。
さっきまで戦っていた相手に対して無防備すぎないかと、提案したダーブラの方がいぶかしむくらいだった。
「敵だった人と、一緒に戦うっていうのは、昔からあったから」
悟飯は、あっけらかんと答えた。
魔封波に関しては、封印できる瓶の製造が不可能だった。
実物がないことには、さすがのトワでも再現はできなかった。
結論として、地道に鍛えて、ブウを倒せる戦闘力を身につけることとなった。
そこで選ばれたのが、七罪秘湯巡りである。
限界まで体を鍛えぬき、超・回復量のある温泉で体を癒す。
七つの温泉は先に進むごとに、よりグレードの高い訓練を受けられる。
ただし、一つの温泉につき一つの試練を突破しないと、先には進めない。
また、超・回復力の温泉は代謝を高めるので、入るたびにほんの少しだが、寿命が縮まる。
ブウがいつ暴走するかわからない状況だ。
多少のデメリットは、目をつぶるべきだろう。
本来は、悟飯一人でもよい。
しかし、ダーウラと、トワ、ミラもついていくこととなった。
ダーブラも少し、体を鍛えなおしたらしい。
ミラは前回の悟飯との戦いで思うところがあったらしい。
「力は、圧倒的に俺のほうが上だった。
勝ったのも俺だ。
だが、戦いの最中、ずっと負けるかもと思わされた。
俺の持っていないものを、やつは持っている。
俺は、それを知りたい」
トワはミラの付き添いだ。
地道な修行よりも、キリを集めたほうがミラの強化には効率的だが、ダーブラが戻ってきた今、そこまで急ぐものでもない。
少しぐらいは、ミラのわがままに付き合うのもいいし、久しぶりに会えた兄とゆっくりしたいという気持ちもあった。
だが、七罪秘湯巡りが進む中で、その認識は変わる。
まず、予想外だったのは、悟飯の成長速度。
これは、訓練の方向がサイヤ人にあっていたためだ。
次に予想外だったのは、悟飯の成長速度に応じてミラも急激に成長したことだ。
時には、トワの調整が間に合わなくなるほど、成長することもあった。
そして、そういう時は、大抵が悟飯との組手で追い詰められた時だった。
「なあ、トワよ。戦わせてよかっただろう」
力の近い者同士が互いに高めあうことがあるとは聞いていた。
だが、当時の悟飯では、ミラに釣り合うほどの力はなく、そんなことにはならないとトワは思っていたのだ。
「たしかに、力はそうだ。
だが、心に関しては、悟飯はミラの数段先をいっている」
「心?そんなものが、戦闘に関係あるとでも」
「もちろんある。その結果が、このミラの成長だ」
心なんてものに価値を見出せないトワだが、研究者として、実際にミラが悟飯との戦いを通じて、実力を伸ばしているのは無視できない。
不本意ではあったものの、ミラの成長を促すためという名目で、悟飯のトレーニングメニューもトワが考えることとなった。
・ブウとの戦いが終わった後
悟飯とブウとの戦いは予想外の形ではあったが、悟飯たちの勝利で終わった。
トワたちは、その様子を水晶玉で見ていた。
ブウが消滅した折には、全員でほっと、息をついた。
また、ポタラやドラゴンボールの存在を知れたことも、大きかった。
表の世界への進出の際には、そういうものも計算入れる必要が出た。
ドラゴンボールで地球が元に戻り、ザマスが第10宇宙に戻ってから、トワたちは地球へ向かった。
悟飯には貸しがある。
それを返してもらおうということだ。
キリを奪ってもいいし、騙して界王神をはめる手伝いをさせてもいい。
だが、とりあえずは、ドラゴンボールの情報でも聞こうか。
そんなことを考えていた。
「ああああああああああああ!
あんたらが、悟飯ちゃんの言ってたトワさんかあ。
んで、オメエがミラか。思ったよりでかいなあ。
もっと、ちっこい子かと、オラ思ってたぞ。
中に入ってくんろ。さあ、さあ」
そんな考えも、悟飯の家に着いたとたんに吹っ飛んだ。
家から出てきたチチの勢いがすごかったからだ。
悟飯から、どういう風に話を聞いていたのかはトワにはわからなかったが、下にも置かない態度から、相当好意的に話がされていることはわかった。
チチのような、ずけずけとした好意的な対応というのは、トワにはこれまで縁がなかったため、かなり戸惑い、ペースをつかめず、当初の目論見など全く達成できなかった。
さらに、途中で悟飯が呼んだらしいブルマとトランクスも加わった。
「あんれ。そんじゃあ。トワさんはミラのお母さんみたいなもんなのかい」
「まあ、製作者を親。とするなら、そういう言い方もできるわ」
「でも、いきなりあんな大きな子供を育てるなんて、大変だったでしょう。
うちのトランクスも、小さいときはやんちゃでね」
その後は、母親3人の子育て苦労話。
ブルマとの現在の研究についての話。
最近の最新美容情報など、話は多岐にわたった。
悟飯、トランクス、ミラは居心地悪そうにしていたが、牛魔王はどこか嬉しそうだった。
帰りには、手土産を渡され、再会の約束をした。
「なぜ、こんなことに」
トワは暗黒魔界に帰ってから、崩れ落ちた。
世界征服の野望のために出向いたはずなのに、なぜかママ友ができていた。
「でも、収穫もあったわ。
あの世界の人造人間の知識は、ミラの強化にも使えそうね。
それに、ブルマみたいに、同レベルで会話できる人間は珍しいし。
チチからもらった、この漬物も中々いけるわ」
そんなトワの様子を、ダーブラは扉の陰からひっそりと覗いていた。
「トワ、友達ができたか」
表の世界に進出するのは、悟飯たちが死んでからで、いいかな。などと気の長いことを考えるダーブラだった。
あと、トワが話に夢中になっている間に、悟飯とトランクスと組手をしていたらしいミラはなにげにパワーアップし、戦闘データもかなりとれていた。
その成長速度は、当初トワが考えていたキリの収集よりも効率の良いものだった。
それによって、ミラの改造計画はキリの収集から、地道なトレーニングによる育成へと、大幅に変更されることになる。
そして、この時のトワは考えもしなかった。
今後、21号という新たなママ友ができること、ダーブラがスイーツ男子へと変わってしまうなんてことも。
このようにして、トワの表の世界へと進出する計画は、着実に崩れていくのであった。
未来編(未来トランクス編)は来週位の予定です
このトワ編自体は、大分前に書き終わってたのですが
未来編まであんまり間を開けたくなかったので、少し遅めの投稿となりました。
未来編は今日明日で、最終チェックをして、前編中編後編に分けて投稿する予定です。
また、基本戦ってばかりの内容となるので、息抜きの意味も込めて、いつものように一気には投稿せず、日をまたいで前編、中編、後編と投稿する予定です。
まとめて読む方は、日曜日辺りに来ていただければ、完結しているかと思います。
あと少しですが、お付き合いいただければと思います。