艦これの世界に引きこもりの青年がやってくるそうですよ? 作:因幡凛空
「ごちそうさま」
食事を終えた俺は、ゴクッとコップに入れた水を飲み干す。
「リク、おかわりしないの?」
「もうお腹いっぱいだからな」
「あなたって少食なのね、もっと食べたほうが良いわよ?」
あー、いわれると思ったよ……。
「ま、いいけど」
「でも食事は体力づくりの基礎ですよ、今のあなたにはご飯を多く食べる事が最重要です。明日から取り組んでみましょう」
「おう……」
まるで指導者のような口ぶりだな……さすがぬいぬい。
「じゃあおかわりしてくるわね」
「私も行きます!」
「じゃあ、うちもぼちぼち行ってくるわ」
「食事は体力づくりの基礎、敵と渡り合うためには力をつけないとな!」
「不知火も行きますね」
浜風、プリンツちゃん、黒潮、浦風、不知火の5人は席を立ち料理に向かって行った。俺と陽炎、鹿島はそれを見つめる。
「よく食うんだな、うらやましいぜ」
「浜風はともかく、黒潮も不知火も、浦風も影響されてるみたいなのよね」
「プリンツさんもよく動きますし、その分よく食べるんですよ」
「俺も影響されそうだな」
「リク」
そうこうしているうちに、食事を終えたらしい長門さんがやってきた。
「あ、長門さん」
「リク、一旦外に出てくれ」
「外?確か長門さんが俺を連れて行くんじゃ……」
「それよりも一旦外に出て前の出入り口から入ってきたほうが雰囲気が出るんだ。食堂の外に陸奥が待っているから一旦出てくれ」
「なるほど、んじゃそういうことだから、俺は行くね」
「「行ってらっしゃい!」」
俺は鹿島と陽炎に見送られ、陸奥さんが待つ外へ一旦出た。
食堂から外に出ると、その近くに陸奥さんがいた。
「来たわね」
「は……はい」
正直、俺は緊張している。ビスマルクさんと初めて会ったあの時よりもさらに緊張していた。
「皆の前に出て注目があなたに集まるんだから緊張するのは当然ね」
「まあ……そうですね」
「ゆっくり深呼吸してリラックスしなさい、それで大分和らぐはず」
「はい……」
俺は言われた通りに深呼吸してリラックスする。効果はてきめんだった。次第に緊張していた身体がほぐれていく。
これで準備は万端だ。
「準備はいい?」
「はい!」
陸奥さんに連れられて、俺は再び食堂の中入り皆の前に立った。
「はい皆さん!注目!」
入った直後、プリンツちゃんが皆の前に出た俺を見て空気を読んだのか、声を上げて皆が俺のほうを向いてくれるようにしてくれた。
「何何」
「新入りが来たっぽい」
「だけど艦娘ではないね」
「男の人よ?」
続々と艦娘達が俺の方を見る。それもかなり不思議そうな目で。
「うっ……一気に視線が俺に……」
「ファイト!」
緊張する俺を見て陸奥さんが応援してくれる。
「鎮守府の皆さん、こんにちは」
「「おお……」」
「俺は今日からこの鎮守府で皆さんと一緒に暮らすことになりました、加藤リクと申す物です」
陸奥さん、そして遠目からプリンツちゃんも応援してくれている影響か、特に詰まることなく自己紹介が出来た。
「皆、いろいろ教えてあげてね」
「「「「「はーい」」」」」
艦娘達は全員元気よく返事をした
「よろしくお願いします」
ゆっくりとお辞儀して締めくくり、プリンツちゃん達の下へ駆け込んだ。
「すっげぇ緊張したぜ……」
「お疲れ様です!」
「なかなかかっこ良かった!」
陽炎がうれしそうに言う。
「は……はぁ」
「では、片付けましょうか」
「そうですね!」
俺達は食器が乗ったトレイを返却口に持って行き、片付けた。
「さてと、部屋に戻って昼寝でもしようかな」
と思った矢先、他の艦娘達が俺の元に押し寄せ、質問攻めにあって昼寝の時間を2時間ほど削られるハメになった……。
全9話の第1章が終わりました。いかがだったでしょうか?
低クオリティ、テンポ遅い、ほぼ同じような会話という三拍子が見事に揃ってますが(笑)
こんな物語ですがどうか最後までお付き合いください。
(今更言うなや)
第2章に続きます。
(サブタイトルが思いつかなかった……)