ダークソウル 剣豪編
城塞の中、不死人は巨人兵にトドメを刺すと同時に素早く城塞の壁の隙間に身体を押し付ける。
瞬間、鎧の背中を巨大な鉄の矢が擦り掠り、ギンッと鉄と鉄が高速で擦れる音が響く。
不死人の背中から鉄が摩擦熱で焦げつく臭いが漂う。
不死人「弓鳴りの音が丸聞こえだってーの、当たるかよ」
不死人は己の言葉で己を鼓舞し、張り付いていた壁から身を離して大弓矢の飛んできた方向へと駆け出す。
先程不死人がトドメを刺した巨人兵が地響きを立てて地面に倒れた後、白い光の玉の群れとなって消滅していく。
その光の中を不死人は駆け抜ける。
既に不死人は、巨人兵の攻撃をローリングでかわし混沌の刃を巨人兵の鎧の隙間に突き入れながら、視界の隅に黒騎士が上方から弓矢で不死人に狙いを定めているのに気が付いていた。
なので、飛んでくると分かっている弓矢など避けれて当然であった。少しかすったけどな。
不死人の頭の中には師匠の言葉が刻み込まれている。実際に人切り包丁で身体を刻まれながら、刻み込まれている。
ミルドレッド「マエダケミル、ダメ、ミギノオッパイミルトキハ、ヒダリノオッパイモ、ミテル」
ミルドレッド師匠の斬撃を何とか刃で受け止めたと思った瞬間、横合いから師匠の分身に脇腹を蹴り上げられて不死人は吹っ飛ばされる。
ししょー、頼むから1秒間に必殺の斬撃を3発も撃ち込みながら分身するのは止めて下さい!!ボス級でもいませんよ?!こんな確実に殺しにくる不条理攻撃!
不死人は鎧越しの衝撃でもアバラを何本か折られ、血ヘドを吐かされながらミルドレッド師匠を見上げる。
ミルドレッド「テヘペロ」
不死人「師匠ぉ・・・タイミングも用法も間違ってますー・・・」
遠山の目付け
遠くにある山を見るときの如く、意識して視野を広げて剣先だけに視野を狭めない。
不死人がこれを体得して実戦に生かせるようになるまでミルドレッドにどれだけテヘペロされただろうか。
不死人は迷彩に巨人兵の魂の塊の中を抜けると黒騎士めがけて階段を駆け上がる。
対する黒騎士、ギギギギギと大弓の弦を引き絞り、不死人が階段の踊り場で方向転換するタイミングを狙い射つ。
不死人は矢の鏃の風切り音を兜の直ぐ脇で聞きながらも歩を緩めない。また、不死人の眼は黒騎士の姿を捉えてから見開かれっぱなしで1度も瞬きもしていない。
だって、瞬きなんかしちゃうとミルドレッド師匠に刃を跳ね上げられてしまうからね!
不死人は大弓の黒騎士の他に敵がいない事を確認しつつ、混沌の刃を鞘から抜き出すスピードを乗せた居合の一閃を黒騎士に撃つ。
黒騎士は弓矢でもう一撃射つか、剣を引き抜いて迎え撃つか、刹那迷う。
それは不死人に対して致命的な隙以外何物でも無かった。
黒騎士は剣を握ったまま、連日の鍛練で鍛え上げた左腕が肘の辺りから跳ね飛ばされていくのを見る。見させられる。
体勢を立て直すことも、息つく暇も与えられず黒騎士は銀色の一閃が自分の喉元に伸びるのを感じたのを最期に意識を絶たれた。
不死人は混沌の刃を黒騎士から引き抜き、黒騎士が膝から崩れ落ち、地に伏して魂の塊を撒き散らしながら消滅していくのを見て混沌の刃を鞘へと納める。
息一つ乱していない不死人を見て黒騎士は何を思っただろうか。
カタリと混沌の刃が『役不足じゃのう』と鼻で笑うかのように震えた。
不死人「ふふ、強すぎるのも困りものだよ・・・なにせ魂を削る様な戦いが出来ないからね・・・」
蜘蛛姫「え、大丈夫?主に頭のことなんだけど」
不死人「ははは、面白いことを言うお嬢さんだ、くくくく、全く君ぐらいだよ僕にそんな口をきくのは」
蜘蛛姫「チョップ」ブン
不死人「ふ、止めたまえ、そんなぐぼっがはぁっ!!」
蜘蛛姫は蜘蛛の足を振り上げてから撃ち下ろす打撃を繰り出す。
不死人は余裕で刃の鞘で弾こうとし、一撃を脳天に食らい地べたに叩き付けられる。
不死人「がはっ・・・?!」
蜘蛛姫「わ、大丈夫?!まともに入っちゃった、ごめんね」
不死人「え・・・?い、今、お前の脚が鞘をすり抜けたぞ・・・?」
蜘蛛姫「あー、最初残像1回入れたからそっちに目を取られちゃったかな?」
不死人「はぁ?!攻撃で残像って・・・ええーっ?!なにそれ、どこで覚えてきたんだよっ?」
蜘蛛姫「へ?ミルドレッド師匠の修行だけど」
不死人「お前の修行ってバストアップの修行だよねっ?!」
蜘蛛姫「うん」テヘヘ
不死人「なんでバストアップの修行で残像剣を撃てるようになってるんですかっ!」
蜘蛛姫「へ?これはバスト上部の胸筋を鍛えるトレーニングの一環でステップ3ぐらいだよ?」
不死人「全部で何ステップあるの?!」
蜘蛛姫「えーと、10ステップ」
不死人「10ステップをマスターすればどんな一撃が撃てるんだよっ?」
蜘蛛姫「10ステップ目でバストが引き上がるんだー」
不死人「おかしいよねっ!バストの引き上げに至るまでの道程がどう考えてもおかしいよねっ!」
蜘蛛姫「そんな事ないよ?ちゃんとバストも引き上がっている感じだし・・・少しだけど」モジモジ
不死人「そんな可愛く照れながら言われても・・・」
蜘蛛姫「次のステップで残像にソニックブームを乗せるよ!それでまた、バストアップするんだ」
不死人「あの恥女は何を修行させてんだっ!後、お前もどれだけ必死に修行しちゃったんだよっ!」
蜘蛛姫「うーん、これが出来なきゃ殺されるぐらいの気持ち?」
不死人「必死すぎる?!どんなバストアップ修行だよ!!」
蜘蛛姫>>>越えられない壁>>>不死人