日本語って美しいけど、難しいですね・・・
ダークソウル 回顧編
不死人とて、最初から不死人であった訳ではない。
元々は王家に仕える領主の若き騎士の一人であり、領主一族の一員として、若輩者なりに一翼を担っていた自負があった。
王家に関わるほどの爵位や地位があった訳ではないが、治める領地は守りきっていた。
それほど剣には自信がないけれども、魔法なんか炎の欠片すら出せないけど。
どこかの領主の様に、治める村が盗賊団や魔物に襲われても駆けつけず、領民が蹂躙されてから、ゆっくりと様子を見に行ったりはしない。
剣を片手にすぐ様に駆けつけて、抗い戦う村人達に混じった。
剣の腕は並み以下であったので、逆に領民に助けられることも多かったが、誰も若い騎士に不平など漏らさなかった。
「命の捨て時だっ!!今、命を捨てずにいつ捨てんだっ!!この野郎っっ!!」
お前達の為に命を捨ててやる、だからお前達も命を捨てろ、お前達の村だろう?守るものがあるんだろう?心配するな、一緒に死んでやる。
父親も不死人が小さな時に戦乱の刃に命を落とし、母親は死地に駆けていく不死人を見て悲しそうな嘆息を漏らしながら病に亡くなっていた。不死人には家族がいなく家庭がなく、失うものはそんなになかった。
先頭に立ち、相手の槍の切っ先がブスブスと鎧越しに身体に突き刺さろうとも、真っ先に敵に切り込んでいく。
突撃する集団の先頭に立ち続け、駆け続ける若い騎士。
【鼓舞】
その様なステータスが在れば、恐らくは振り切っていたであろう。
若い騎士に続く者達にも伝染する狂気のギラギラとした瞳、瞳、瞳。まるで不死人の闘争心が集団を包み込み、1つの生き物になっていく感覚を不死人は感じていた。快絶だった。まるで自分が別の生き物になったかのようだった。
その不死人の闘争心に包まれた集団は相手にとって、問答無用の殺戮集団となり、敵は瞬く間に押し込まれ蹂躙されていく。そもそもの気概が違う。
村人が逃げ惑い、愉快に追い立てることを考えていた盗賊達は、突然襲い掛かってくる狂気の暴力集団に呆然とし、全身に刃物を貫かれる。
魔物はまるで家畜の様に捕獲され食われる。
多分、怒りや恐怖もあっただろうが快絶の中に混じって押し潰されていた。でなければ正気を保てなかった。
やがて集団は領民村人を巻き込んで、狂気の戦闘集団を形成し、皆、歴戦の強者となる。頭のネジが一本外れた集団が形成されていく。
戦闘が終われば、いつも全身血塗れになって大地に倒れ伏していた覚えがある。死の恐怖は感じなかった。
それでも、転がる遺体の中に見知った顔があれば胸がズキリとした。年端もいかぬ子ならば尚更だった。
戦いに狂っていたばかりではない、好意的に接してくれた娘もいた。文句を言いながらも若い騎士の味方でいてくれた、甘い台詞も囁いてくれた、目の前で敵の槍に喉を貫かれたけど。
夢を語った騎士仲間もいた、いつか騎士団長になって、もっと多くの領民を守ろうと誓いあった、敵の斧で頭を潰され首を飛ばされてしまったけれど。
「坊主、絶体絶命でもギャグの一発くらいかまそうぜ」
そう言ったのは初老の屈強な村長だったか、皮肉屋の騎士団長だったか。その言葉を心に刻み込んだ。
でも、恐怖は狂気で塗り潰していたが、仲間達の死骸を踏み越える度に胸はズキリズキリと痛んだ。
だからだろうか、若い騎士の胸にダークリングが浮かび上がった。
不死人となり亡者へと至る印のダークリング。
不死人は、いつ理性のない亡者となり仲間に襲い掛かってくるか分からない、生者とは暮らせない。
若い騎士は、仲間達が膝を折って嘆き、悔しげな顔をして、慟哭するのを聞く。
自分のことを悲しんでくれる人々を見て、我が身の事を忘れ、幸せな人生だなと感じた。
ダークリング?絶体絶命?だからどうした。
豊かな胸部の巫女に、最後だから胸を揉ませろと言うと抱きつかれて号泣され少し困った。結局胸は揉めなかった。
また、何処かで、じゃあな戦友、達者で。
そして亡者となる不死人が集められる世界へと自ら踏み込んだ。
最初に出会ったのは、
蜘蛛姫「おーい、戻ってこーい」
不死人「回顧中なのにっ!」
蜘蛛姫「なんか、ぼけーってしてたよ?」
不死人「してないよっ!昔を思い出してニヒルに不適な笑みを浮かべてたのっ!」
蜘蛛姫「村人Aなのに? 」
不死人「騎士だもん!」
蜘蛛姫「嘘だー、『ここはサマルトリアの村です』だけ言い続けるんでしょ?」
不死人「それ、村の入口にいる奴じゃん!」
蜘蛛姫「昨日はお楽しみのようでしたね」
不死人「懐かしいな!ドラクエのローラ姫を助けたままで宿屋に泊まった時の宿屋の主人の台詞だよね!」
蜘蛛姫「下世話だよね」
不死人「まーな、余計なお世話だよな、思わずもう一泊したけど」
蜘蛛姫「お盛んですね」
不死人「そんな台詞は言わない」
蜘蛛姫「そっか」
不死人「ちぇ、歴戦の過去を思い出していたのに・・・」
蜘蛛姫「もうっ!そんなのはいいのっ!今は私と居るんだから、今の私とお話しするのっ、めっ!」
不死人「・・・ははっ、そうか」
蜘蛛姫「そうだよ、だいたい過去の話なんかすると私なんかさ・・・」
不死人「ん?」
蜘蛛姫とて生まれた時から下半身が蜘蛛、上半身が女性であったわけではない。
栄華を極めた城塞都市の中心に位置する教会の
不死人「いや、エスエス1話に回顧録2個は詰め込みすぎだよ、冗長過ぎる」
蜘蛛姫「編集的に駄目出しされた!?」
蜘蛛姫とクラーク姉さんの会話とか面白そうですけど、逆に悲しくなってしまいそうですよね。
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