どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい   作:as☆know

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色々あって活動報告を超久しぶりに更新しました。
これからの小説の更新頻度とかに関して書いてるから、興味がある人は読んでみてね!

それは置いといて、最近Twitterでハーメルンでバンドリを更新してる人を探してるんですがマジで現役の人って少ないんですね。泣いたよ。


高いものには理由と価値が詰まっている

「いや~、すみませんねぇ。わざわざ乗せてきてもらって」

「いやいや、ここにも楽器店があるって教えてもらえた礼ですって」

 

 

 今日はとっても珍しい日だ。だって隣には麻弥さんがいて、そして初めての楽器屋に来ている。しかもなんか滅茶苦茶オシャレな楽器店。

 まぁ高級住宅街のすぐ近くにあるお店だからそりゃそういう雰囲気の店になるよなって感じではあるが。

 

 このお店って俺の家からも麻弥さんの家からも近いわけでもなく、ちょうどバイクを走らせるくらい遠いと行きにくい場所にあるのよ。

 そんなわけで、昨日の練習終わりに麻弥さんが珍しくもじもじしながらすっごい上目遣いでさ。

 

 

『あの……お願いがあるんですけど……ダメ、ッスか……?』

 

 

 なーんて言われた日には断れるはずもなかった。超可愛かった。マジでやばかった。あとで聞いたら千聖さんが仕込んでたらしく、色々と納得した。

 アイドルバンドのドラムの底力と破壊力をこの身に染みて感じたわ。なんか一つ視線がとても痛かったけど。

 

 そんな麻弥さんからのお願いの内容は、徒歩でも電車でも場所的に行きにくい、雰囲気的にも一人では少し行きにくい高級住宅街にある楽器屋さんに連れて行ってほしいとのもの。

 

 

『あ、あの出来れば中にまで付いてきていただけると有難いといいますか……というか付いてきてほしいッス!』

 

 

 あと出来れば送り迎えだけじゃなくて、一緒に付いてきてほしいとまで来た。

 正直麻弥さんが俺を横に据えるメリットがどこにあるのかは俺は一切わからんけど、麻弥さんが付いてきて欲しいというのならそれに従うだけであろう。

 正直俺も初めていく楽器屋さんとかワクワクするし。多分付いてきてって言われなくても勝手に入って色々見る気がするし。

 

 

「お、おーっ! ヴィンテージ物ばっかりですよ! しかも状態もとてもいい……!」

「た、たっか……この店安いギターなんでこんなに少ないんだよ……」

 

 

 って言ってもこの店は色々敷居が違ったんですけどね。

 もう凄い。お値段の平均値が跳ね上がってる。20万が平均値になってる。何で一番安いギターが10万超えてるねん。

 

 ちなみに麻弥さんがさっきから言ってる『ヴィンテージ物』っていうのは所謂ヴィンテージギターとか呼ばれるものだ。

 楽器っていうのは不思議なもので、新品の作られたばかりのギターよりも何十年前にも作られた古いギターの方が弾いたときの音の反応が早かったり、そもそもの音がその作られた時代特有の物だったりするのだ。

 当然、今の時代いつでも作れる新しいギターともう戻ってはこない昔の時代のギター。どちらの価値が高いかと聞かれると一目瞭然なわけで……

 ヴィンテージギターって高いので3000万とか超えるらしいね。プロ野球選手の年収並やん頭おかしい。

 

 

「……っていうか麻弥さんって機材専門家と思ってたけど、楽器も行けるんですね」

「いやいやいやいや! ここまで状態のいいヴィンテージ物が揃ってればテンションも上がりますよー!」

 

 

 しっかりと防犯の整ってそうなガラスケース越しにあるヴィンテージギターを今にもよだれが足れそうなほどににやけてガン見しているのを見ると、付き合って良かったなとちょっと思える。この顔見れるならプライスレスよ。

 ちなみにお値段はおいくら万円で……一、十、百、千、万、十万、ひゃく……やめよ。うん。

 

 

「あのー……」

「はい!?」

「どうしたんですか!?」

「あっ、驚かせて申し訳ありません! ……もしかして、Black historyの浅尾さんでしょうか?」

「そ、そうですが?」

「じゃあ、あちらにいるのはパスパレの大和さん……?」

「は、はい……?」

「やっぱり! ご来店ありがとうございます!」

 

 

 びっくりしてすげぇ声上げちゃったよ。高級品しか並んでないから知らない間になんかやらかしたんかと思ったわ。

 

 声をかけてきたのは、ここの店の店員さん……だろうな。胸には名札付けてるし。あんまり女性の胸を見るのはいかがなものかと思うからじろじろ見るのはやめておこう。うん。

 俺たちのこと知ってるってことは、学生バンドも追ってる人なんだろうか。最近そこそこ声をかけられることも増えて嬉しいよね。シンプルに嬉しい。麻弥さんはなんか対応慣れてるけど。

 

 

「あの、サインとかいただいても大丈夫ですかね……?」

「はいっ、もちろん大丈夫ですよ!」

「ありがとうございます!」

 

 

 と言いつつ色紙とペンを渡される。流石に麻弥さんは手慣れている。アイドルってスゲーわ。

 恥ずかしながら、最近俺もマジでサインください! って言われることがそこそこ増えてきてくれたおかげで、自分でサインを考えることになった。

 このためだけにサインの書き方と筆記体覚えたからな。やるならかっけぇサインを書きたいから仕方ないね。

 

 

「ここの名前とかも書いた方がいいんですかね」

「あっ、大丈夫です! うちはそのまんま飾りますので……もちろん転売はしませんよ!?」

 

 

 流石に転売なんて疑わないって。というか俺のサインとか転売しても数百円にしかならないだろうしね。麻弥さんのサインはなかなか高くつくだろうけど。

 

 じゃあ……シャシャシャーっと……何回やってもそこそこ緊張するんだよね、これ。失敗しそうで心配になる。今回はうまくいったけど。

 

 

「ありがとうございます! お店に飾らせてもらいますね!」

「こちらこそ、知っててくれてありがとうございます」

「今後ともご贔屓に!」

 

 

 ご贔屓にっていうのはどうなんだろう。まぁ間違ってはいないけど、言い方的になんかお店の元気なおっちゃんみたいな感じがするよな。

 まぁ可愛いからヨシとする。可愛いは正義。

 

 

「あの……お礼と言ってはなんですけど……こちらのギター、弾いていきませんか?」

「えっ」

「これですこれ! 流石に一番高い奴は店長に怒られるかもしれないんですけど……300万くらいのやつまでなら出せますよ!」

 

 

 なんか凄い話になってきてる。

 300万のギターというのは、まさしくさっき麻弥さんが血眼になってみていたあのアコギのことだろう。だって視線がそっちを向いてるし。

 

 正直な気持ち。弾きたい気持ち半分と高すぎて触れたくない気持ち半分なんだよね。いやだって300万のアコギだぜ? 触れたくもないけど弾いては見たい……ってもう出してんじゃねぇか!

 ていうか麻弥さんの目がもう希望やらなんやら喜びの感情のまなざしにあふれている。そんな目で見られたら弾くしかないじゃんかよ……

 

 

「……ヴィンテージギターなんて初めて触りますよ」

「そうなんですか? てっきり、今使ってるのもヴィンテージギターかと思ってました!」

「ジャズマスとか昔から使ってる中古で5万の奴ですし……」

 

 

 それでもメンテナンスやらなんやらして今でもちゃんと第一線で使えてるからな。

 音が鳴らなくなったり決定的な引退理由が出来るまであのジャズマスは使い続けるよ。ギターっていうのは値段じゃなくて愛だからな。愛さえあればすべて乗り越えられる。

 ……って言っても流石に5万のギターはヤバいけどな。

 

 店員さんに押されるがまま、試奏スペースに通され、椅子に座ってヴィンテージギターを受け取る。

 おぉ……これが300万の重み……

 

 

「そんなに普通のギターと勝手が違うわけじゃないんですね」

「ギターはギターですから。でも、やっぱり音は違いますよ!」

「ちなみにこれって何年物ですか?」

「これは1960年代のものですね……」

 

 

 おおよそ60年前かよ……触れたら壊れそうなくらい昔のものだが、意外や意外。本当に普通のギターと何ら変わらない。

 さっき重みがどうとか言ってたけど、正直そこも全く変わらない。軽いわけでも重いわけでもない、普通のアコースティックギターだ。

 

 

「……弾いていいすか?」

「勿論! 弾き語りとかもしても! 是非!」

「わくわくしますね!」

 

 

 いや、弾き語りするつもりは……まぁいいか。

 

 今手に握っているのがギターで、右手にはピックを持って、俺はギターが弾けるっていうだけでもうギターを弾くという選択肢以外ないんだよな。

 そんなわけで、6本の弦を均等にピックで撫でて音を出してみる……

 

 

「おぉ……」

「マジで初めて聞くような音色っすね……」

「ヴィンテージギターのいいところはそこですから!」

 

 

 なんていうんだろう……普通のアコーステックギターの音よりも深くて、繊細というよりも色々と煮詰まって太くなっているような……そんな音がする。音って言葉で説明しにくいんだよな。

 単音も変わらず、初めて聞く音色に胸が刺激される。オラ、ワクワクすっぞ!

 

 

「……これって普通に引いても大丈夫ですよね?」

「ギターですから!」

「ですよねー……では失礼して」

 

 

 ギターだもんな。うん、そりゃそうだ。

 さて、先ほど俺は弾き語りをする気はないと言ったな? あれは嘘だ。気分が変わった。俺は今とっても歌が歌いたい。

 

 試奏でジャンジャカ弾くのってマナー的にはどうなんだろうな。俺、そこらへん全くわかんないんだけど……まぁいいか。店員さんも良いよって言ってくれてるもんな。なら大丈夫だわ。うんうん。

 

 

『──── どう思う? これから2人でやっていけると思う?』

 

『んんどうかなぁ でもとりあえずは』

 

『一緒にいたいと 思ってるけど』

 

 

 ヴィンテージギターの優しい音色に合わせて、俺も優しく声を出す。

 ちょっとアレンジを加えて、ちょっと遅めに、ちょっと柔らかく、ちょっと親しげに。

 

 

 

『そうだね だけどさ 最後は私がフラれると思うな』

 

『んんどうかなぁ でもとりあえずは』

 

『一緒にいてみようよ』

 

 

 あぁ、ダメだな。こうやって握っていると、欲しくなっちゃう。このまんま家に帰って抱きしめたくなっちゃう。

 でもそれはかなわないから。せめて、今こうやって触れられているうちに思い出を作って。

 

 そのうち、迎えに行きてぇなぁ。300万のギターくん。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「な、なぁ……あの声ってさ……」

「うん……この前のライブで間違いなく聞いたよね……」

 

 

 とんでもないことになってしまった。

 この前のライブの勢いそのままに透子ちゃんとつくしちゃんと一緒にバンドをすることになって、色々と物を揃えに楽器屋さんに来ただけだったのに……

 

 

「でも……凄く優しい声だね……」

「そこ?」

「えぇっ!?」

 

 

 いやだって……この前の歌い方と違って凄い優しい歌い方してるから……

 ……待って、それよりもBiack historyのボーカルの人がここにいる方が衝撃なんじゃ……

 それに、店員さんの隣に立ってる人も眼鏡をしてるから分からなかったけど、パスパレでドラム叩いてた人だよね……私、ライブの後めちゃくちゃネットで調べたから眼鏡姿でも見分けがつくようになっちゃった。

 

 

「あの人……弾き語りとかも出来たんだな」

「あんまりジロジロ見るのも良くないけど、聞かせてもらうくらいは良いかな……」

「って言うか、声掛けたらダメなのかな?」

「普通はダメなんじゃない?」

「ダメでしょ! プライベートなんだし!」

 

 

 見るだけだね。うん、見るだけ。

 本当だったら色々と教えて欲しい気もしないでもないんだけど……恥ずかしいし……

 

 

『僕は何回だって 何十回だって』

『君と抱き合って 手を繋いで キスをして──────』

 

「……あの人に色々教えて貰えたらなぁ」

「なー」

「うちってバンドマンいないしねー」

「無茶言わないでよ……」

過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。

  • 今のが好きなので書き直しておk
  • 昔のが好きなので書き直したらアカン
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