どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい 作:as☆know
髪型っていうのは、人の第一印象を左右する世の中の中高生が一番気にしている部分だ。
『株式会社多分統計的には正しい』によると、人が初対面の人と会った時に一番最初に見る場所は髪だという結果が出ている。
ちなみに『株式会社多分統計的に正しい』の代表取締役は俺だ。
他にも、『株式会社これ以上やったら死ぬ』『株式会社いくら何でも』『株式会社殿よご乱心は!』『株式会社逆鱗と珠が出ない』も設立している。これだけ聞いたらまるで敏腕社会人だな。ろくでもなさすぎる。
「……」
「ね、ねぇマーくん。さっきからずっと何してるの……?」
「気にしないでもろて」
「う、うん」
それはそれとして、今まさに目の前でふさふさしている髪の毛の話に戻そう。
近頃の高校生ときたら、隙あらば鏡を見て髪の毛をイジイジしているではないか。女の子に限った話ではないぞ。男でもやってる。
それはそれはもうトイレの鏡を陽キャが占領していて、大きいのをした後に手が洗えないなんて言うのもよくあるよね。しかもそういうのってガチガチの陽キャがやっているっていうよりも、半陽キャみたいな中途半端なイキってる子が良くやるよね。
なんでそういう男に限ってナヨナヨした人が多いんだろうね。イケイケ系のヤンキーとかガチガチの太陽サンサンみたいなイケメンガチ陽キャなんかは、ワックスで固めてハイ終わりって感じの人が多いのに。
あっ、僕ですか? 僕は毎朝寝癖を直すくらいで、基本的にワックスとか付けないので。
メッシュとかしておいてなんだけど、あんまり髪型に興味ないんだよね。さすがに野球部みたいなガチガチ坊主は勘弁してくれってなるけどね。
ほんとならスプレーとかで固めた方がいいのかもしれないけどさ、なんかベタベタしそうじゃない? 使ったことないからわかんないけど。
「あの……なにかあったり?」
「いや、気にせんでよろし」
基本的に俺って髪の毛は伸ばしすぎてキモくならない程度には伸ばしてるからさ。ライン的には目元がちゃんと見えるくらい。そこを過ぎるとシンプルに前髪がちらついてうざいんだよね。それに陰キャ感が増す。
男で髪の毛伸ばしすぎてるやつってシンプルに怖いんだよね。何故か清潔感を感じにくい。
ちゃんと髪は洗ってるはずなんだけどね。なんでだろうね。女の子と性別が違うだけなのにね。
「おはようござい……何をしているのかしら……?」
「おっは☆ いや気にしなくて大丈夫です。見ての通りで」
「普段の君がそういうことをするタイプではないのだから、私は困惑しているのだけど。あとなんなのかしらその挨拶」
そういえば、俺もメッシュを入れてからそこそこ経つなぁ。俺の中の理想の顔面とする人に近づくためにはバチバチにピアスも開けなきゃなんだけど、怖くて無理なんだよね。
ピアス開けまくってる人っていうのは素直に好きなんだけど、やるかどうかでは別になるね。
「…………疲れてるの?」
「いいえ」
「あはは……疲れているとは思うな」
だって穴開けたところからばい菌が入って膿むとかいうじゃん。もうこの文字を見るだけで鳥肌が立つね。膿むってやばいよね。マジ閲覧注意。絶対に開けたくない。嫌すぎる。
でもなー、ピアスかっこいいんだよな。某カッティングが凄いバンドの女性ボーカルの方みたいなバチバチピアスとか超あこがれる。でも何とかノンホールピアスで我慢するしか選択しないよなぁ。
「おはようござい……愛斗さん、どうしたんですか」
「いや、気にせんでもろて」
「いやいやいや、普段の愛斗さんがやりえないことが目の前で起きているんですが。自分へのドッキリですか?」
「違うわよ」
さっきからみんな煩いですな。麻弥さんまでなにがおかしいと言うのだい、全く。僕はただ単に彩のツインテールを両手に持ってふさふさしているだけだろう。
勿論距離的にも問題はない。足をV字伸ばしたその間に彩をすっぽりと収めているだけだ。まるでマトリョーシカだね。体格差万歳。
「おはようございます! 今日も頑張りましょう……って、なんだかとっても楽しそうなことしてますね! 私も混ぜてください!」
「千聖さんとか空いてますよ」
「チサトさん! ハグハグです!」
「えっ」
それにしてもちゃんと綺麗に二つとまとまってるのに、まぁびっくりするほど髪質がサラッサラ。あんま気にしないようにはしてるけど、ピンク髪の束を両手でふさふさする度にえぐい良い匂いがする。
なにこの匂い。シャンプーですか? リサ姉とか紗夜さんがファサッってする時も種類は違えど、似たようないい匂いがするんですよね。女の人ってなんかそういう特殊能力でも持ってるんですか?
「おはようございまー……マーくん何してんの? 壊れちゃった?」
「正常です」
「少なくともあたしの知ってるマーくんは彩ちゃんの髪の毛を無心でいじってるようなセクハラ男じゃないんだけど?」
「辛辣」
日菜さんからこういわれるとか世も末。世紀末。マジ魔界村。違う、俺ももうだめかもわからんね。
そりゃね? 疲れてますよ、えぇ認めましょう。ハチャメチャに疲れてますよ。じゃなきゃこんな事なんてしないわよ。もうどうだっていいのだわ。
学生の癖になんでか知らんけど、色々と重なって忙しいんですよ。まだ春先なのになんでこんなに忙しいねん。
「嫌なことでもあったの? 日菜ちゃんが聞いてあげようか?」
「日菜さんが天使に見える」
「そのまんまカレシになる?」
「なるやもしれぬ」
「ダメ! 絶対に!!!」
あー、幸せだなぁ。アイドルに告白されるとか幸せだぁ。あれ、今のって告白にはいるのかな。高校生のお姉さんが小学生をたぶらかすようなそういう感じのイントネーションに聞こえなくもなかったんだけど。
ま、よくわかんないけど幸せなことっぽいしいいかぁ(脳死)
「まぁなんでもいいけど、とりあえず離れなさい。彩ちゃん動けないから」
「はい」
「あー! そのままでもいいのにー!」
「彩さんもリアクションおかしいです」
「デレた愛斗くんなんてダイヤモンドよりも希少だしねー」
わー、意外と千聖さんって華奢に見えて力あるんだなぁ、なんて呑気に考えながらズルズルと引きずられていく。
正直、目の前にあったいい匂いのするふさふさ棒を手放すのはいかんせんもったいなかったが、ずっとあぁやるのもいかがなものかというもの。
よし、それじゃあ今日も頑張るぞ!
「誰でもいいから抱きしめたい」
「これ、完全に壊れてるわね」
「はい、どーぞ」
「わーい」
「コラ」
脳死で彩に向かってルパンダイブ発射体制になったところを上から頭をわしづかみされて強制停止。
やだー、今日の白鷺様とってもアクティブ。もはやアクティベイト。通り越してアクティベジタブル。
最近の女優は握力も凄いのね。身体能力もいつもはそこまで高くないと思ってたのだけど、今滅茶苦茶早かったね。瞬間移動してんじゃねぇのかなってくらい早かったもんね。
「本当……いったい何があったの?」
「なんもですたい」
「嘘はついていない?」
「へい」
「来月から可愛い一年後輩のガールズバンドを見ることになったこともかしら?」
「うん」
「何それ! 初耳なんだけど!」
「私も!」
初耳も何も言ってなかったからね。パスパレには直接関係しないことだったし。言ってなかったはずだったんだけどね。なんで千聖さんはそのことを知っているのかな。
千聖さんの情報網ってマジ凄いを超えて怖いよね。この人敵に回したら国外逃亡でもしないと逃げ切れる気しないよ。いったいどこから来るんだろうね、その情報。
「私は私でコネクションがあるのよ」
「スパイかなんかの間違いじゃなくて?」
「私はただのアイドルよ」
「本気ですかそれ」
「当たり前じゃない」
貴方みたいなアイドルがどこにいますかっての。ハハッw
このコピペなんだっけ。グロ画像を見てイキっちゃった中学生のコピペだよね。でも僕この前Twitterでコピペじゃないガチもん見たよ。自虐でしか笑いが取れないってやつに質感MAXのリプが付いてたやつ。
いつの時代も中学生なんて変わらないんだね。半年ROMれって死語じゃなくて後世に残した方がいいよ絶対。
「マーくんが彩ちゃんの髪の毛ずっといじってたのってそれが原因なの?」
「いや全く」
「じゃあなんで」
「ツインテってふさふさしたくなりません?」
「その気持ちはわからないでもないですけど、普段の愛斗さんなら絶対にやりませんよ」
「あー、彩ちゃんは確信犯ねこれ」
いや、このツインテはふさふさしたくなるね。この空間に100人男がいるとしたら、100人中98人はふさりたくなるって言うね。
50人中49人でもよかっただって? 細かい話は良いんだよ! 計算あってんのかなこれ。
その98人を代表してふわふわピンクのふわふわピンクをふさふさした感想なんだけど……ありゃええぞ。いいもんだ。
髪の毛なのに俺の知ってる髪の毛じゃないないもん(?) もう、手の上で踊ってたからね。もはやダンシングインザサンみたいな。絶対違うわ。
「……貴方、そんなにツインテールが好きだったかしら?」
「いや、特別そういうわけでは」
「じゃあなんで彩ちゃんの髪の毛ふさふさしてるの?」
「追い込まれてから顔面付近の高さに釣り球の真っすぐが来たら振りますよね? それです」
「ツリダマ? マッスグ?」
後は低めからワンバンくらいに落ちてくる縦のボールとか、右投手のゾーン内から外に逃げていくスライダー系の球とか、ストレート系のボールで押されてからチェンジアップ抜かれたりとかしても手が出ちゃうよね。
あぁいうボールにもバットを止めてハーフスイング取られない打者は本当に厄介だよ。投手からしたらそれ振らないで何振るんですか? って話になるからね。
「あー、イヴさん。つまり人間の本能、ついつい手を出したくなるって言いたいのかと」
「わかりました! 添え前食わぬは男の恥ってやつですね!」
「そうよ。つまり彼は男の恥なの、出された添え前に一切口を付けないものね?」
それはどういう意味ですか? ちょっと何言ってんのかわかんない。
俺はあれだから人殺しそうな方だから。どっちも人殺しそうなツラしてる定期のネタね。あれ普通に不謹慎なんだけど、秀逸だから俺は物凄く好きだよ。
「つまり彼は彩ちゃんの事が好きってことよ。良かったわね彩ちゃん」
「本当!?」
「黙秘権行使します」
「異議あり」
「黙秘権に異議もクソもあるか」
裁判の定義壊れる。それが通って判決かなんかひっくり返ったら逆転裁判もびっくりだわ。
そもそも俺が彩の事を好きっていう前提条件がおかしい。確かに好きか嫌いかで言えば好きだけど!
LikeかLoveかラブカ(カグラザメ目ラブカ科)で言えば、俺はラブカ(カグラザメ目ラブカ科)だよ。深海は漢のロマンだもん。
「じゃあ彩ちゃんのツインテは嫌いなの?」
「全然嫌いじゃないです」
「じゃあ好きじゃない」
「いやそうかもしれないですけどそうじゃないんですよ」
「じゃあ嫌いなの?」
「全然嫌いじゃない」
「じゃあ好きじゃん!」
「?????」
あれ? これ詰んでね? 俺これ見たぞ。凸待ちレッドクリフの乱で見たぞ。これどっちにどうやって答えても絶対に逃れられない仕向けられたら負けの死の宣告なんだこれ。
実際に受けてみると、マジで地獄だなこれ。絶対に逃れられないじゃん。返し針もびっくりのドギツイ罠だよ。
罠どころかあっちから簡単にかけられるし、かける難易度に対してアベレージが高すぎるぶっ壊れ武器なんだよ。ノーリスクハイリターンじゃねぇか。アプデかけろ。
「これからは普段からツインテールにしようかな!」
「それはやめて」
「なんで!?」
「あら、意外ね」
「普段の彩の髪型と違うからいいんじゃん。ギャップ萌え」
「なら今まで通りにする!」
「そうしよう」
「彼って変な所は躊躇しないわよね」
普段から彩がツインテールだったらこんなことにはなってないよ。それは嘘かもしれない、ワンチャン普通にあったかもしれない。
それから5分くらい彩のツインテをふさふさやっていたら普通の状態に戻れた、なんであぁなったのかは俺に来分からない。多分疲れてたんだと思う。適度な休養とかマジ大事。来世の人類にもそうやって伝えていきたい。
過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。
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今のが好きなので書き直しておk
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昔のが好きなので書き直したらアカン