どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい   作:as☆know

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グループの方向性はちゃんと定めとけ

 

「アカペラがやりたーい!」

「いい加減藪から棒な発言で無理やり入るの、もう飽きられるからやめれば?」

 

 

 お前いつからそういう辛辣なだけじゃなくて、微妙に的をついてくるようなこと言えるようになったの? そういうことしてくるのって紗夜さんとか日菜さんとか千聖さんくらいなもんだと思ってたんだけど。

 

 なに? 最近の育て屋の仕様変更みたいに、ある程度一緒の期間同じところにいるだけで技を継承できるようになったの?

 ただでさえ火力が馬鹿みたいに高いんだから余計な補助技とかメインウエポン覚えたらだめでしょ。環境の事とか少しは考えて、どうぞ。

 

 

「お前ら、アカペラの良さを知らないな?」

「知らない」

「あんまり見る機会無いからなー」

「たまーにテレビでやってるのは知ってるけど」

「そう! それだよ!」

 

 

 アカペラの頂点ともいわれる全国ハモ〇プリーグ! あれで僕はアカペラの存在を明確に知ったんだよ。勿論、プロとして物凄く有名なゴスペ〇ーズも知っていたんだけどね。

 

 アカペラはいいぞ。コーラスやハモりの良さが知れる。俺のバンドは馬越とか新庄が全然歌えるって言うのもあって、かなりハモりとかコーラスを入れるんよね。

 

 コーラスはいいぞ。特にサビなんかで一人や二人被せてくると、それだけで厚みが出てサビですよ! って感じが出てくる。割と俺の周りの子はコーラスとかハモリを入れないから、もっと多用してもいいと思うんだけどな。

 

 

「なんか俺の周りの人はコーラスもハモリも入れない人が多いからな。俺がその良さを説いてやる。まずはこのツボを買え」

「詐欺、警察」

「ツボは絶対に嘘でしょ」

 

 

 ツボは嘘だわ。流石に詐欺師の戦法だったわ。マルチ商法とかのアレだったな、ファミレスに連れ込んで一生返さないみたいな。

 そもそもツボを買って幸せになるんだったら誰も苦労しねぇよ。パワーストーンが爆売れする世の中になるわ。お守りですらそんなに効果あるかはわかんないのに。

 

 

「そもそも、コーラスとハモリの違いってなーに?」

「それ私も思った!」

「俺もざっとしかわかんねーぞ」

「情弱」

「線引きがあめーんだよ!」

 

 

 これも文章そのまんまそれっぽいサイトから引用してもわかりにくいんだよな。だから俺なりに噛み砕いて解説しよう。

 

 ハーモニーは主旋律に対して、主旋律とは違った音程や声を入れて、曲全体に幅を持たせること。

 ハモリはメインとなる主旋律と同じ歌詞と歌い方で音程を変えて、歌詞に幅や圧を持たせること。

 

 つまり、ハーモニーは主旋律に被せるだけじゃなく、主旋律以外の新しいコーラスやリズムで音を入れること。

 ハモリはハーモニーの中でも主旋律と同じ歌詞やリズムで違う音を被せて主旋律を美しく見せることって訳だ。

 な? ややこしいだろ? 俺もちゃんとは説明できねぇんだ。ハモリとか原曲をパクったりとか感でしか入れられないからなぁ。

 

 

「ということだ。わかったかな?」

「ややこしや~」

「ハモリはコーラスの一種、みたいな感じでいいのかな……?」

「やっぱつぐは天才だなぁ」

「つぐには甘いよなー」

「頭の中を読むのは当たり前のようにするんだね……」

 

 

 だってつぐが言ってることでほぼほぼ正解なんだもん。長ったらしくぺらぺらと考察したけど、実際はコーラスの中のハモリってコト。

 

 あと、この世界において頭の中のを読むのは当たり前というか義務教育だから。あきらめなひまり。お前も俺の頭の中を読めている時点で、こっち側の人間ということに変わりはないんだよ。

 

 

「はいはーい。モカちゃんもう一個気になりまーす」

「ふむ。意見を述べたまえ」

「原キーに対して、オク上とかオク下で被せるのってハモリに入るんですか~?」

「多分入るんじゃない?」

「なんで曖昧なの」

「専門学的知識は何一つ持ち合わせてないんだから仕方ねぇだろ!」

 

 

 原キーって言うのは、原曲と何も変わらないキー。オク上オク下って言うのは、原キーに比べて1オクターブ上、音自体は変わらないんだけど、高さが一つ違うってことだぞ!

 ちなみに、カラオケで音を高くしたり低くしたりするあれはキーを変えてるだけであって、オク上オク下とは別だぞ! 意外とごっちゃにしてる人がいるからね!

 

 原キーの最高音が高いレなんだけど、最高音が出ないから音源自体一個下げたキーにして最高音を高いドにするってのがキーを変えるキーチェンジ。

 音を上げたり下げたりすると、勿論曲の雰囲気は多少変わるから最高音のドの部分を丸ごと一個低いレに合わせて歌うってのがオクターブチェンジ。

 

 音の高さを変えるって意味では同じだけど、内容的には結構違うからカラオケとかで試してみよう! 浅尾愛斗くんからの豆知識だゾ☆

 

 

「そもそも、愛斗がそういう細かい知識をかじってたのも意外だけど」

「お前ら俺を誰だと思ってんだ。浅尾さんだぞ☆」

「将来ハゲそうだね~」

 

 

 斉〇さんは歌上手いから良いじゃろがい! 確かに頭はちょっと寂しいかもしれないけど!

 あの人の自分に酔った歌い方、ちょっとだけ羨ましかったり。歌唱力も付いてきてるし、自分の世界に入って歌えるってすごく気持ちがいいだろうしな。聞いてる側も気持ちがいい。不快感が薄いのはそういうことなんだろう。

 たまに狙ってキモがられようとしてるのは、マジで芸人魂だと思うけど。

 

 

「そんなわけで、今回はそんなハモリに着目したアカペラをみんなでしたいと思います!」

「で、それをやって何か練習になる訳」

「なるよ。少なくともコーラスの練習にはなるじゃない。ライブの演出の幅も増えると思うけど」

「……」

「急にそれとない正論言われたからって睨みつけないの! 怖いでしょ! 幼稚園児が見たら泣いちゃうぞ!」

 

 

 ちゃんとした音楽関係の事なんだからね。これも練習になるんだからさ、多分だけど。

 

 にしてもなんで俺の周りのガールズバンドってコーラス独特なんだろうね。なんというか、シンプルなコーラスってよりも合唱曲の掛け合いみたいなコーラスしてるイメージ強い。ハモリというより、違う歌詞で被せてる的な。

 僕的にはもっとカバー曲とかでもシンプルなコーラスをしてみてほしいな。そう言ったのが単純に性癖だと、そう言った次第でございます。

 みんな! もっと性癖に正直に生きていこうな!

 

 

「じゃあとりあえず各パートに分かれていこうや」

「モカちゃんはギターだねぇ~」

「私はベース!」

「アタシはドラムだな!」

「わ、私はキーボードかな……?」

「ギターボーカル」

「そうだけどそうじゃねぇんだな」

 

 

 ベースとドラムはわかるよ? ドラムって言うのは俗言うボイパに近いものなんだけどねっていうにわか厄介オタクが出ちゃうんだけどね。でもボイスパーカッションって一概にドラムに限ったものではない気がするわ。どうだったっけ。

 

 いや違うわ、そう言う話じゃないかった。

 いやね? アカペラでギターをやるのはもう超人なんよ。それが出来るのはごく一部なんよ。キーボードに関しては良いよ。つぐがキーボードのメロディを口で奏でるのは多分可愛いから全面的にOKだよ。

 ギターボーカルってなんやねん。お前の口は二つあるんか。片っぽがもうダ〇ソも真っ青の超難易度なのに、それやりながら片手間程度で歌うってやべぇよ。聖徳太子も怖すぎて足くじきながら体ひきづって逃げ出すぞ。

 

 

「アカペラってのは大体4パートなんだよ。ボーカル、コーラス、ベース、ボイパね」

「ボイパってHIK〇KINのやつか?」

「大正解。そんなわけで、普通に分けるなら蘭がボーカル、モカとつぐがコーラス、ベースはひまり、ボイパが巴だな」

 

 

 やっぱりバンドやってる人がそのまんまアカペラグループするのって合理的では? 最初からパート分けられてるみたいなもんだし、ある意味無敵だろこれ。

 それに、元々バンドってガッツリ音楽やってる人たちの集まりだからな。おんなじ音楽系の事をやって覚えが遅いなんてことは殆どない。ってかガッツリ基盤には手を出してるからね! 後は応用応用。

 

 

「てなわけで! 早速取り掛かって行こうや」

「なー、愛斗ー」

「はい」

「ボイパってさ、ぶんかっぶんかっってやつだろ?」

「そうだよ」

 

 

 いやー、ボイパはアカペラの裏の主人公と言っても過言だからな。一人で完結する能力を持ちながら基本はリズムキープ。要所で見せ場を作って曲全体にメリハリをつける。普段はサポートなのに、ここぞという時でボーカルばりに空気を持ってくる! まさに裏の主人公!

 そんなボイパ付きでアカペラ出来るなんて最高の環境だよなー。まさに障壁、無し!w

 

 

「アタシ出来ないんだけど。愛斗、教えられるの?」

「……あっ」

 

 

 空気が凍った。やっべやっべ、完全に忘れてた。俺、ボイパ出来ないんだったわ。

 なんだったらやり方とかも知らなかったんだ。幼少期HIK〇KINキッズの道を通らなかった弊害がここで来るなんて。俺もHIKAK〇Nキッズだったら絶対にグラサンかけてボイパしてる動画をYouT〇beに上げてたのに。

 昔からそうだ。俺は仮〇ライダーではなくプリ〇ュア派だったんだ。元はと言えばあいつがプ〇キュア派でそれに引っ張られたのが悪い。いや、自分から仮面ラ〇ダーに行かなかった時点で俺も大概じゃね? 自己責任おじさんじゃん。

 

 

「ねぇねぇ」

「なんだい?」

「ベースってさ、もしかしてベースの音を口でやるの?」

「そうだぜ」

「私、こんな低い声出ないんだけど……」

「」

 

 

 そうだった。女の子でこんな低い声出すなんて、大概無理だった。ボイパならまだなんとかなるかもなんてミリ単位で思ってたけど、ベースは根本的な声帯の問題だった。

 確かに女の子の喉でどうやってあの響く様な低音出すんだよ。いや、出せる子も確かにいるのかもしれない。その子は物凄いけど、ひまりはそれに該当する喉じゃねぇんだ。彼女の喉は奥深い低音ボイスじゃなくて、可愛いふわふわ系っぽいマシュマロ声なんだ。マシュマロ声ってなんだよ。

 

 よくよく考えたら、俺が知らんだけかもしれんけど、女性でボイパやってる人も見ないな。なんでだろうね? 体の構図的な何かがあるのかな。単純にめっちゃ唾が飛ぶから嫌なのかもしれんな。なんかそれな気がしてきた。

 あれ? リズム隊ってもしかしなくても不人気? 嘘だよね? 俺めっちゃ好きなんだけど。嘘だよね? なんで俺マイナー推ししかできないオタクみたいな宿命になってんの。

 

 

「ねぇ、どうすんのこれ」

「」

「……ふんっ!」

「いたぁい! なにすんのさー!」

「いや、返事しないし」

 

 

 急にお尻をパチンと叩かれてビクッてしちゃった。んもう、それ女の子にやったらセクハラなんだからね? だめだぞぉ♡

 でも蘭は女だもんな。女の子が女の子にやってもセクハラにはなんねぇのか。そもそも蘭ってそういうことしなさそうだよな。え、じゃあなんでおれにやったの? そういうもん?

 

 

「で、どうすんのこれ。成り立たないでしょ」

「われわれぇ……ぐすっ……アストラピロピローズはぁ……本日を持っで、がいざんじばずぅぅううう!!!!」

「うおーん、うおーん」

「クッ、方向性の違いってやつか」

「えぇ……」

「私は何も言わない。言わないから」

 

過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。

  • 今のが好きなので書き直しておk
  • 昔のが好きなので書き直したらアカン
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