どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい   作:as☆know

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パワープレイは結局正義

 

 

 お久しぶり! 元気してた? 僕は元気だよ! SGくんも元気って言ってる! まだケースから出してないけど。

 

 見ての通り、私は本日スタジオに早入りしております。しかも1時間早く! 偉い! 100点!

 なんだかんだで一年以上は立っているわけですよ。私たちの関係って奴もね。もう今まで色々ありましたさ。普通に練習日なのを忘れて突撃されたり、練習日じゃないのにあっちが日にちを間違えて突撃して来たり、ド王道でめちゃくちゃ早入りしたのに早入り被りして突撃されたりと。そりゃあもう、こんだけやってりゃバリエーションもありますよ。大概はワンパターンな気がするんですけど。

 

 そんな中、私は一つの境地にたどり着きました。

 結局ね、一時間早く来て2曲ぐらい全力で弾けばあんまり突撃されないと! 明確なデータはない! 経験則!!!

 困った時のアウトロー真っすぐっていうように、困ったときは基本に立ち戻るんですよね。

 口を酸っぱくしてノ〇さんが行ってたじゃないですか。困ったときはアウトロー。考えて配球せいって。もうね、日常生活も同じ! やはり考えて行動する。これが出来る人は強いんですよ。

 

 

「あ゛ァ──ッ!!!↑ かっこいいねェ! 君ィ!!!」

 

 

 ギターケースから出てきたあられもない姿に、思わず奇声が上がる。こんなの18禁だろ。

 

 そんなわけで今日はこの子です。先日購入した白ボディが馬鹿みたいにカッコイイSGくん! お値段44万! マジでたけぇ! 一括で払えないので、分割払いにしてもらいました!

 この子を見つけたのはモニカと出会ったあのクソ高いギターしか置いてない楽器屋さんですよ。学校帰りに本当になんとなく、なんとなーく寄ってみたんです。

 あるよね、なんか急に意味もなく楽器屋に行きたくなる衝動。バンドマン全員首を縦に振っているよ。思えば、あの時にはこのSGと僕は運命の赤い糸でつながっていたのかもしれないね。

 

 そんなところで、もう輝いて見えたのがこのSGちゃん! Gibson Brian Ray '62 SG Junior played! もう気が付いたら値札を見る前に試奏をしていました。もう試奏したのが間違いだよね。

 僕の所持しているエレキギターは三種類。ジャズマスター、テレキャスター、ストラトキャスター。この3つの種類があれば、弾けない曲は無い。どんな曲にも対応できる。僕はそう言っていました。

 訂正します。アレ、嘘です。弾けない曲を無くすには、もう一つあるギターが欲しかったんですよね。

 それがレスポール! SGじゃないんかーい! という質問はまだ待ちましょう。

 

 

「ア゛──ッ!↑ ア゛ァ゛────ッ!!!↑↑↑ これですよ! この強さ! 圧! たまらん過ぎてちぬ!!!」

 

 

 今までの子に少しだけ足りなかった要素! それがこのローの強さ!!! ローって何って聞かれたらローはローだよ。お前をシャンブルズしてやろうかってブチギレます。嘘です。

 

 ローって言うのは音の低さの事。対義語にハイってのがあります。おんなじ音でもローが強かったりハイが強かったりするんです。

 えー? 同じ高さなんだから同じ音なんじゃないの? って思った、そこの貴方! そう、貴方! 良い観点です。後でピックを差し上げます。

 これはわかりやすい例えで言うと、人の声とかと同じでございます。おんなじ声の高さで歌っているのに、あの子の声は軽くて、僕の声は重く聞こえる……なんてことがありませんか? 実際の原理に関してはよくわかんないんですけど、同じ音の高さでも、個人的な感覚では音程の他にも、同じ音の中にそれぞれハイやローの強さがあるもんだと解釈しています。

 同じ高さな音程なのに違って聞こえるのは、その子の声の中に、別の常時備わった音階があるからなんだろうね! 理由はよく知らないけどね~www

 

 つまり、ローが強い声を持っている子は力強い歌とか得意だし、ハイが強い子はアップテンポな高音突き抜けるような曲が得意って事だね! そんでもって、ギターにも全く同じことが言えるのです! わかりやすいけど、わかりにくいね!!!

 

 

「ギュイィーン!!! キャー! のび太さんのエッジの聞いた低音ピックスクラッチーっ!」

 

 

 話を戻そう。今日の楽曲はKICK BACKです。入りの所でピックスクラッチをすると、まるでチェンソーのエンジンをかけてるみたいになってクソカッコいいのでみんなやろうね!

 

 そんなわけで、僕が持っているギター三種に共通する事。それは、全てハイが強くてローが弱めだと言う事!

 カッティングをさせれば空に飛んでいきそうなほどの軽さとキレの良さ。コードを弾かせれば周りの邪魔をしないながらも、存在感はある音色。ギターソロでもキレの良さを武器に一音一音が良く通るリフになる。僕も大好き、アルペジオなんかは彼らの専売特許と言っても過言なレベル!

 

 唯一、個人的に音のバランスが良いのがストラトキャスターになるんだけど、バランスが良いって言うのは裏を返せば器用貧乏って事にもなっちゃうからね。どうしても専門職には負けてしまう。そこが辛い所。

 バランスの良さも兼ね備えながら、彼にしか出せない音って言うのを持ってるのが、ストラトキャスターくん最大の強みなんだけどね。

 

 

「努力! 未来! A BEAUTIFUL STAR!」

 

 

 そんなわけで、ローが強いギターの代表格なのが、みんな大好きレスポール。音に関してはレスポールがいっちばんエレキギターっぽくて好き! って人もいるのではなかろうか。僕の知り合いだと、蘭ちゃんなんかも真っ赤なレスポールを愛用しているよね。

 ただ、そんなレスポールに負けないくらいにローが強いことで有名なのがこのSGくん。スタイリッシュな見た目に騙されるな。奴は肉食系だぞ。何がどうしてこのローの強さが生まれているのかは知らんが、とにかくこの子、ローが強くて攻撃的な重い一撃を出しやがる。

 

 詳しいことはギターに超絶詳しそうなJKとかを捕まえて聞いてみてくれ。麻弥さんみたいな機材完全特化型オタクがいるんだ。ギター完全特化型のJKもどこかに存在しているよ。きっと。

 

 

「努力! 未来! A BEAUTIFUL STAR!!」

 

 

 そう言った経緯もあって、楽器屋でこの子を試奏した瞬間に。この子の音は僕の脳髄をダイレクトに刺激した。

 カッティングをさせれば何処か地に足付いている重苦しい音色。コードを弾けば特大ハンマーで殴られたような破壊力。ギターソロを弾けば暴力が服を着て歩いているようなガトリング法。アルペジオに関しては、重すぎてただ音でぶん殴ってるだけ!

 

 だが、そのじゃじゃ馬加減こそがエレキギターに必要なエゴイスト! 今まで軽い音で俺は何を満足していたんだ。ロックと言えば重さ。俺が日々踏み込んでいたオーバードライブはディストーションは何のために存在していたんだと。この子は教えてくれたんだ。

 

 

「努力! 未来! A BEAUTIFUL STAR!!!」

 

 

 聞いてくれよ! まるでカッティングしているとは思えねぇ、パワフルすぎる音を! ただでさえ音が重いのに、そっからガッツリ歪ませているせいでガチでわかんねぇ。

 でも、音の芯の奥に感じるだろう。カッティング特有の波のように押し寄せる音の粒を。音圧の中に隠れる波状攻撃こそ、素晴らしいのだよ! というか、そもそもこの曲のカッティングリフがカッコ良すぎるのだよ!!!

 こんなパワフルカッティングを至近距離で喰らっていて無事でいられるはずがねー! 頭でごちゃごちゃ考えながら弾いてなんかいられねー!

 

 

「努力! 未来! ア! ビュー! ティー! フォー! スタァァァァァッ!!!↑↑↑」

 

「うるさい」

「なんだか今日は、いつもよりも外に漏れる音が大きかったねー」

「いつにもまして、ギターちゃんも暴れていますな~」

「お、それってこの前の撮影の時に持ってきてたら新しいギターだよな」

 

 

 車に弾かれたあとみたいな華麗なエビぞりジャンプを決めながら、声を裏返して叫んだタイミングでバッチリとドアが開いた。

 なんなん? もう、なんなん?(二回目) あまりにも理不尽で藤〇風になっても知らないからね?

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「閑話休題。これが僕の新しいギターちゃんです」

「真っ白で綺麗……」

「ねぇねぇ。これって幾らしたの?」

「44万……」

「はぁ!? 44万円!?」

 

 

 そう、44万円もしたんです。この話は最後までしてなかったね。

 あの日、SGに完全に一目ぼれしたぼくは、貯金も全部叩き下ろしてこのギターを買う決心を仕掛けたんだけど、流石に踏みとどまり。結局、4か月かけて毎月11万払っていく分割払いに変えたのです。月の給料の半分以上どころか、殆どが吹き飛びます。

 おっそろしい。ヤバイ。ガチでヤバイ。終わっている。人生で一番どでかい買い物をした。

 

 

「やけにいい音がすると思ったら……まぁ、値段でギターの音色は決まらないけど」

「さっすが蘭ちゃん。わかってるぅ~! 偶々、惚れ込んだギターが高かったから仕方ないさ」

「愛斗くんがいつも使ってたジャズマスターって……確か、そんなに高くないって言ってたもんね」

「あれも元値は5万円ちょいだからね」

 

 

 蘭ちゃんってね、やっぱセンスに溢れているんですよ。ちょいちょいって指さすと、めっちゃ眉間にしわを寄せてくるけども。照れ屋さんめ。

 ギターの音色は値段で決まらない。本当にそう。

 確かに、事実として値段が高いギターは良いものが多いですよ。ですがね。結局は弾き手の実力次第で、1万円のギターが100万円の価値になり得るんですよ。とはいえ、やっぱり高いギターは良いんですけど。難しいね。

 

 5万円って、普通に大きい金額だけどね。楽器とかやっていると感覚もバグってくるよね。危ない趣味です。

 ま、元値が5万円ってだけで、色々とメンテとか修理とかあわせたらもっとねだんいくんだろうけど。金がかかる趣味です、ギター。両親よ、ありがとう。

 

 

「愛斗くん、そんなに高いギター買って大丈夫なの?」

「うん。全ッ然大丈夫じゃない。ガチヤバイ。食費とかめっちゃ削ってる」

「えぇ……」

「お前……本当にギタリストだな……」

「でへへ……!」

 

 

 全然無理です。もうね、買ってはい終わりではないんですよ、世の中って。ちゃんと金銭は発生しているんですよね。

 学生の使う44万ってマジで社会人の何倍相当かわからんほど高い。今まで楽器類で一番高かったのは、YAMAHAのセミアコで約13万円。そこから一気に44万円はあまりにも飛躍しすぎです。13万でも高くて引いてたんだぞ。本当に不味い。

 生活費がカツカツ通り越してマイナスになっているの初めてだ。俺は今、毎月の返済を考えた結果、人生で初めて貯金を切り崩して生活をしようとしている。もやし生活って本当に存在するんだな。僕びっくり。

 

 

「そんな生活を賭けて買ったギターを、撮影の時に使うなんて、男ですな~」

「おしゃれは大事よ。決勝4位だけど」

「凄かったのにね」

「アレは採点が悪い」

 

 

 あ、蘭ちゃんちょっと機嫌悪くなった。まだ納得いっていないんだね、あの採点。

 割とハロハピ以外は順当だったと思うけどな。ちゃんと2位にはAfterglowが食い込んでたし、本当に最下位ハロハピ以外は納得ではあった。どう考えても選曲ミスです、本当にありがとうございました。

 

 大舞台では気合を入れちゃうのは男の責務よ。

 服装だって、パスパレのコーディネートしてるお姉さんにかっこよく決めてもらったんだから。プロって凄いのな。普段は可愛い担当みたいな感じだろうに、やろうと思えば男のカッコいい感じでもコーディネートできるんだもんな。おしゃれな大人ってすげぇや。

 

 

「決勝であの選曲。あたしは良いと思ったよ。あんたらしくて」

「かっこよかった?」

「馬鹿だなって思った」

「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!゛!゛!゛」

 

 

 そんなこと言わなくったっていいじゃないか! 確かに、決勝勝ちに行く選曲だったら絶対に会心の一撃だったけどさ。光のロックであまりにも普段やらない感じでやっちゃったから、ここでちゃんとキメておかないと舐められるって思ったんだもん!

 選曲理由があまりにもアホすぎるかもしれんな。あれやったおかげで舐められなくはなっただろうけど。

 

 

「格好良かったのに。格好付かないですな~」

「蘭も素直になればいいのに」

「あたしは十分素直だし」




 浅尾愛斗
 チキンなので学生なりに貯金はしていたけど、SGを買ってそれが全部吹き飛んだ。地味に減らされた仕送りも相まって三食もやし生活中。

 美竹蘭
 採点に納得行ってなかった勢。ちょっとSGを触らせて貰ったら、レスポールと一味違う音圧に魅せられそうになって危なかった。

 青葉モカ
 採点には納得してるけど、腑に落ちてない勢。SGは触らせて貰ったけど、イメージカラーが被るのでビビッとこなかったらしい。練習後、愛斗くんにコンビニスイーツをおごってあげたら泣くほど喜んでた。

 上原ひまり
 「一緒に三食もやしダイエットしない?」ってノンデリLI〇Eが届いた事実におこらしい。

 宇田川巴
 なんか最近もやしにハマっていると聞いたのでみんな一緒に三郎に行ったら、愛斗がひまりにキレられていた。

 羽沢つぐみ
 「頼むから安くてうまいもやしレシピ沢山教えてください」って連絡が来たので、滅茶苦茶丁寧なレシピメモを作ってあげた。おすすめはキャベツ焼きらしい。彼は喜んでた。

過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。

  • 今のが好きなので書き直しておk
  • 昔のが好きなので書き直したらアカン
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