どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい 作:as☆know
チクショー一週間 Covered by 浅尾愛斗
チクチクチクチクチク チクショー
チクチクチク チー↑クー↑ショー↑
月曜日はAfterglow
「ええか蘭! そこのギターはもっとばーん! 大事なのはPOWER(ネイティブ)や! POWER!(ネイティブ)」
「もっと具体的に言って」
「POWER」
「発音の事じゃない」
「ヤー!」
「原型無くなっちゃったね……」
火曜日はPastel*Palettes
「マーくん見て! 水着! 今度の衣装で着るの!」
「わーすごい」
「なんで寝っ転がるのー!」
「綺麗に真っ直ぐうつ伏せだね」
「私達まで水着になったせいで目のやりどころが無いのね」
「打ち上げられたマグロみたい!」
「わーん!」
水曜日はRoselia
「ここの間奏の部分、スライドから入るのもいいんですけど、個人的にはミュート噛ませたコード入れてからリフに入る方が圧力あると思いました。休符を入れてメリハリ始めませんか?」
「それなら、二番のサビ終わりの部分も少し工夫した方が良いかしら」
「好みっすよ。俺ならコードだけちょっと一番と変えて、オタクを喜ばせに掛かりました。それっぽいリフを入れても正解だと思うんですけど、結局休符にするのってパワーとメリハリのバランスが欲しいからです。わびさびあってのギター始めました」
「それなら納得です。ここは変えなくても?」
「いいと思います。あとはミュートが甘くならないようにだけ注意ですね。冷やし中華、始めました。」
「真面目な話してる所ごめんなんだけどさ、なんで愛斗はずっとアコギで冷やし中華始めました弾いてるの?」
「そろそろ冷やし中華、始めませんか?」
「まだ6月だけどね!」
木曜日はもっかいPastel*Palettes
「日菜さん! ここのギターのお手本はですね……こうですこう! 見ててください! こう!!!」
「えー、でもあんまりるんって来ないよー」
「それはここにきしょい音が入ってないからです、こんな感じで……遊び心を加えたリフにすればあら不思議!」
「おー! るんって来た!」
「やってる事は理解できるんですけど、言語化されて無さすぎてわかりません……」
「私はなんにもわかんないや」
金曜日は破算ー!↑
「え? 44万ですか。あ、買います。買わせてください。あと、番組も出ます」
チクチクチクチク チクショー
チクチクチク チー↑クー↑ショー!!!↑↑↑
月曜日はMorfonica
「うぅ……こんがらがる……」
「ゆっくりからでいいの。最初から速いテンポでやっても、肝心のリズムキープが出来なきゃ台無しになっちゃうからね。BPMガッツリ下げて、基礎練意識しながらやるだけでも良いんだよ」
「は、はい!」
「透子ちゃんは右手ね。左は大分柔らかくなってきたから、あとは右手を無意識に降っても綺麗な音が出るくらいにはやり込むよ。音で言うと────こんな感じで」
「任せてくださいって!」
「広町ちゃんはこうね。そこ、そうやってやるよりもバーッて行っていいから」
「こんな感じで~?」
「いいねいいね! あとは〆の部分をもうちょっとガッツリ掴んでも良いかな」
「分かりました~」
「さ、最後だけ何もわかんない……」
火曜日はPastel*Palettes
「好き」
「ウス……」
「解釈違いD〇Kまんまですねこれ……」
水曜日はBlack history
「俺、実はぼっ〇ちゃんだと思うんだ」
「大分無理がある」
木曜日は親の顔より最近見てるPastel*Palettes
「イヴちゃん、そこはもっと滑らかさを意識しよう。ところてんです。ところてん」
「成程! ブシドーですね!」
「どちらかと言うと寒天かも」
「硬くなってるじゃん」
「全てが違うと思うわ」
金曜日は破算ー!↑
「やべえええええ!!! 44万のギター買っちゃったクッソ良い音貯金ガチで0ヤァハァァァァ!↑↑↑」
チクチクチクチクチク チクショー
チクチクチク チー↑クー↑ショーォォォォオオオァ!!!↑↑↑
「ってのがここ最近なんですけど、流石にやばいと思うんです」
「もう少し普通の高校生らしい生活は出来ないんですか?」
「丁寧にフリップまで用意してきたんだね☆」
「お手製です」
ここ最近、というか激動なのはまぁそうなんだけど。おかげさまで結構忙しくさせて頂いていまして。
勿論、毎日予定がぎっしりなんて話では全くない。予定の無い日は週に2~3日はあるし、毎週金曜はほぼ確実にフリーにすると決めている。ゆっくり寝たいからね。
Morfonicaのコーチをすることが決まってから、俺のスケジュールは随分としっかり決まるようになった。つぐのおかげです。大感謝。
二週に一回、月に二回ほど練習を見るRoseliaとAftergrow。月一の頻度でポピパ。可変はするが、ほぼ週一のMorfonica。週二は固定のパスパレコーチバイト。良い予定の埋まり方。将来は社畜になれそう。
「そんなわけで、皆さんご存じの通り、最近僕初心者ちゃん達に楽器教えてるんですよね」
「いい事じゃん! まー兄なら、人に教え慣れてるだろうし!」
「それはそうなんだけどね。俺、気が付いたんですよ」
「女癖が悪いことについてですか?」
「そう思われていることに今初めて気が付きました」
紗夜さん真顔で凄いこと言うね。やめてほしいね。紗夜さんの口から女癖って言葉が出てくるとは思わなかったよ。
それはそれとして。私、浅尾愛斗は腐ってもここに引っ越してきてからの約一年間、知り合いのバンドマンにひたすら楽器を教えたり弱み握られたり、まぁ色々としたわけですよ。
したわけなんですけど、結局根底にあるのはコーチング業。ここ最近では、みんなの実力が馬鹿上がりしたおかげで、僕が教えることも減ったんですよ。そしてまた、最近初心に戻ったように、今度はあの時のAftergrowに近いような、ガチで基盤が薄い人達に教える機会が出来たわけなんですよね。
僕もね? 一年間やってると色々と成長するわけです。気が付きました。
「俺、もしかしなくても、人に言葉で楽器教えるの下手糞ですよね」
「そうね」
「……まぁ、言語化に関しては得意ではないかと」
「愛斗は一緒に弾いて教えるタイプだったし」
「そうかな?」
「私は……あまり機会が無かったので……」
「うわああああああん!!!」
ほら! やっぱりな!!!
やけに広町ちゃん以外に話が通じにくいと思ってたんだよ! いや、この場合は言い方が違うな。他のみんなも飲み込みは全然早いんだよ。僕の感覚的に。やけに広町ちゃんの吸収速度が速いと思ってたんだよ! 俺のバカテク吸収してる時の日菜さんばりの速さだもんね! おかしいと思った!
「なんでですか! 紗夜さんも上達早かった……って練習の鬼ですもんね」
「正直、貴方が何を言っているのかはあまりわかりませんでしたが……まぁ、負けるのも癪だったので」
「狂犬時代が出てるねぇ~」
最初の頃の紗夜さん、ずっと物すんごい睨むようにギターをガン見してるのってそういう事だったの? 怖いくらい真剣に俺のギターを見てくるなー、とはずっと思っていたけど。
たまに凄い敗北を噛みしめるみたいな顔で質問してきたのも、アレも全部そういう事? 見てわかんなかったから、泣く泣く聞いてしまった……みたいなそっち系? それでいて俺が何言ってるかわかんなかったから、あんなに嫌そうな顔してたのか。
良かったよ。アレ以降紗夜さんが怖くなくなって本当に良かった。丸くなってくれなかったら、今頃俺泣いてたよ。嫌われたって。
……え、俺今嫌われてないよね? 大丈夫だよね?
「さ、紗夜さん……紗夜さんって俺のこと嫌いですか……! 嫌いなんですかぁ……!」
「そんな顔をしないで……昔の話です……! 今の貴方がどうこうではなく……」
「今の俺が好きじゃないって嫌いじゃないですかぁ!」
「そうは言って……! えぇ、好きですよ! 嫌いじゃないです! 貴方の事は好きですよ!」
「やったー!!!」
「愛斗、余計な事言わせるの得意だよね~」
色々な羞恥心が混ざり混ざってすんごい複雑な表情を真っ赤にしているの可愛いですよ。あんまり紗夜さんが顔赤くしている所って、普段見ないからな……たまにするけど。
僕自身、余計なことを言うことが得意な為、人に余計なことを言わせるのも朝飯前です。使えねぇ特技だ。
いやー、語弊しかないね。聞く人が聞いたら爆発しそうだもんね。完全に言わされているけど、ここだけ上手いこと切り取って、毎朝目覚ましで聞きたいもんね。紗夜さんの告白で目覚める朝とか、絶対毎朝快眠だろうなぁ。
「その……浅尾さんはリスケとかされないんでしょうか……?」
「つぐにして貰ってこれです……」
「……休日とか取れてたの?」
「毎週金曜は死んでも休むと決めていました」
「それ土日はー……」
「バイトは入れてないです」
「Roseliaの練習って、土日もあったりもんねー」
予定が入っている、多忙って言ってもたかが知れているよ? 毎日数時間拘束って訳でもないし。一人暮らしだからやることは結構多くはあるけど、休みが全くないって感覚は無いです。遊びや付き合いの延長でやってる感覚もあるしね。幸せな事ではあるよ。
これで忙しいとか言われても、これで忙しかったら本当に多忙な人は死ぬんじゃないかというレベル。用事があるって幸せな事よ。
「人気者は辛いわね」
「友希那さんに一番似合わないっすよ。そのセリフ」
「私は暇よ。忙しくなんてないわ」
「ほんとぉ?」
「間違っては無いけどね」
「湊さんの場合、日常に音楽が絡んでいる所があるので」
生粋の音楽人だよなぁ。作詞作曲も友希那さん担当なはずだし、頭の中がどうなってるのか気になるわ。作詞作曲とか逆立ちしても出来る気がしないし。作ったことは無いからわかんないけど、あれも死ぬほど時間かかるやろ? 無為無理無理。ほんま無理。何をどうやったら出来るんやって感じ。
「まー兄っていつギター触ってるの?」
「……確かに。愛斗さん、いつもギターは触っているっておっしゃられますけど、とてもそんな時間あるようには……」
「ギターならいつも触ってますよ?」
「……どこにそんな時間あるの?」
「いや、ギターなんていつでも触れるじゃないですか」
風呂上りに服を着て、そのままPCに座るついでにギターを握る。適当に音楽を流しながら、手元でギターを弾く。これだけでもほら、ギターを弾いてるじゃないですか。
我が家にあるストラトキャスターさんは、基本的に電源入れっぱなしでいつでも弾けるようにしているため、本当にいつでも弾けるんですよね。
ベースも同様。ギターに飽きるって事はあまりないんだけど、それでも飽きが来たり気分転換したく成れば、ギターの位置をベースに変える。それだけでも十分。
結局、触る期間を開けさえしなければギターの実力は落ちないんですよ。後は日課にしている耳コピもやれば、ストックも増えて行って一石二鳥ですしね!
「だからね! 楽器上手くなるには毎日触るのが基本なんですよ!」
「まー兄、これだけはずっと変わらずに言ってるよねー」
「口酸っぱく言ってたもんねー。楽器は毎日触りましょうって☆」
「まぁ、実際触ってましたから……」
うんうん。やっぱり、毎日楽器を触るようにしてるとどんどん上手くなるんですよ。指導するときに、弦楽器隊はこれだけは買ってください! って言って買ってもらったのが楽器スタンドってくらいには、楽器をすぐに障れるって環境は大事。
実際の所がどうなのかはわかんないけど、AfterglowとRoseliaのメンバーの成長速度が高かったのは、モチベの高さに加えて、頻度が高かったってのも間違いなくあると思うから。手にギターの感触が染みついて、手足を動かすみたいに好きに音を出せたら楽だぞー。なにより、やってて楽しいからね。
「そういう意味ではもしかして僕って有能……あれ、それ以外になんかやりましたっけ」
「あ、アタシはピックからスパッとスラップできるやり方教えてもらったし……」
「あこはツーバスとスティック回しできるようになった!」
「ギター回しはやりません」
アレだな。俺、バカテクしか教えてないな? これ、もしかしなくても技術論殆ど仕込んでないよな?
別の日、蘭達に同じ質問をしたら、蘭は『困ったらディストーション踏んどけば盛り上がるってのは使えた』って言ってたし、モカは『えーとですなー……速弾きとかー、タッピングとかー、ピッキングハーモニクスとかー、カッコいい目立つビブラートとかー……ふむむむー、これは、モカちゃんが君のいちばんの弟子ってことですかな~?』って言ってたし、巴は『ツインペダルとスティック回しとスティック投げは盛り上がるし使えるぜ!』って言ってた。
ひまりに至っては『バカテク好きだよねって言われるけど、多分愛斗くんにスラップ沢山仕込まれたせいだよね』って責任取れよお前みたいな雰囲気で言われた。もしかしなくても、俺ってバカテク伝授お兄さんしてるだけで、まともな知識は授けていない気がしてきた。
あるな。Morfonicaバカテク軍団化説。いや、絶対にダメだろ……広町ちゃんと桐ヶ谷さんはやりそうだな。やってもらうか。
美竹蘭
自称影響されていない筆頭。ギターソロとか盛り上げたいここぞのリフにコーチイズムの色が強く出てくるし、本人は気が付かないフリをしてる。
青葉モカ
自称ギター一番弟子。って言ってるけど、バカテク面では氷川日菜がいるし、基礎の部分はそこまで影響を受けていない。でも意図的にバカテクやってドヤ顔してる。
上原ひまり
多分、一番影響を受けている人。今では元気なスラップお姉さん。
宇田川巴
ソイヤの基盤があったのでほぼ無傷。
羽沢つぐみ
偉いので自力でコード理論勉強したりしていたので、雰囲気でやってる彼の良い所だけ貰ってすくすく育った。偉いね。
浅尾愛斗
音楽は基本フィーリングで全部どうにかなると思っている。バカ。
過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。
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今のが好きなので書き直しておk
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昔のが好きなので書き直したらアカン