どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい   作:as☆know

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男のロマンの正体は男にもよくわからん

 蛍光灯の灯る室内から、炎天下太陽ギラギラの港町。In the ビーチ。 今は室内だけど。マジで綺麗な別荘。窓からの景色も最高。海が見える家が男のロマンだっていう気持ちも少しわかったよ。

 

 なんでそんな場所に来ているのかって? そういうことは先に言いたまえよ。

 夏に海の見える別荘でやることといえば、ただ一つ。合宿ですよ! チキチキ、愛斗のバンド大強化合宿! Roseliaもいるよ編。

 そうです。Roseliaに連れてきてもらいました。俺一人でこんな別荘までとか無理だからね。首根っこ掴まれて一緒に連れてきてもらった。女の子に囲まれて旅行とか最高だね。ちょっと肩身が狭いよ。

 

 

「ふっふっふっ……我は超大魔王あこなるぞ!」

 

 

 別荘について早々、せかせかとドラムセットを調整していたあこちゃん。僕とリサ姉と燐子さんでのんびりと室内探索をしている間にも、友希那さんや紗夜さんと一緒に準備してて偉いなって思ってた。

 

 探索から戻って練習部屋についてみたら、ドラムが黒い布でしっかり覆われていました。ついでになんか一部分ちんまいのがもっこりしてました。そしたら、待ってましたとばかりに。ドラムごと覆っていた布を豪快に剥ぎ取り、超ご丁寧な名乗り。

 可愛いね。完全に身内ノリだね。ついた瞬間に全部察しが言ってたから、すっげぇ丁寧に状況把握しちゃった。せかせか準備してたのは、わざわざこれがしたかったからなのね。可愛いね。

 

 

「童女のドラムー! ……じゃなくてえっとぉ、うーん……」

「あこ、ガンバ~☆」

「ええどー! 嬢ちゃーん!」

「闇のー……んー! りんりーん!」

「どうしたの……?」

 

 

 うーん、まだまだ国語力が足りないねぇ。燐子さんなら良いワードとか思い浮かびそうだけど、こういうこと言わなさそ……そんなことないかもしれん。

 そういうのを習得したいならね、いっぺん熊本行ってみるといいかもしれないね。あそこって魔境って言うじゃん。そもそも日本の下の方ってほぼほぼ魔境みたいなところあるけどさ。言語学とか、あそこに行ったら大分身につくと思うぜ。頼むからヤンキーになって帰ってくるのだけは勘弁な。 

 

 

「あこのドラムでみんなをバーン!ってやりたいんだけど……何を言ったらカッコイイかな?」

「えーっと……」

「そのまんま、ばーん! でいいじゃん?」

「もっとかっこよくしたいの! ねー、りんりん助けてー!」

「えぇ……」

「宇田川さん、今井さん、白金さん。お喋りするなら……」

 

 

 これもまた、もう見慣れた光景。いつものコント。実家のような安心感。一人暮らしで実家から離れているから、本当に実家のような安心感。

 それで、いつもだったらこの流れでそのまんま練習に入って行くんだけども、今日は一足違う。なんてったって、別荘だからね。合宿だからね。

 

 

「さーよ! これだってMCの練習だよ?」

「それもいいですが、手も動かしてください。練習の量はそのまま音に出ます」

「それはそう」

「はーい☆」

 

 

 いや、本当なんです。やればやっただけ楽器って音が反映されるからね。手が擦り切れるほど楽器をやろう! 本当に擦り切れちゃったら楽器できなくなっちゃうけどね!

 

 なんて冗談は置いておきまして、やり取りをしながらもちゃんと手は動いてセッティングは進んでいる当たりちゃんとしていると言いますか。あんなのしてたけど、あこちゃんもせっせかドラムセットしてたわけだしね。

 バンドマンなら呼吸のようにできるよね。楽器や足元等のセッティング、音出し、ハイオッケーの流れ。

 

 

「それでは一度、皆さんで合わせてみますか?」

「友希那さんとまー兄はー?」

 

 

 あこの一言でみんなこっち向くやん。どうぶつさんたち大集合だわいわいってか? 違うな。

 まぁ見ての通りというか、他のメンバーは楽器を構えてチューニングも済ませているというのに、友希那さんはソファーに前傾姿勢で机でノートとにらめっこ。僕はジャズマスターにヘッドホンアンプを繋げたまんま目を詰むって一生唸ってた。

 

 友希那さんは新曲政策でで超絶難産。僕は僕で、Roseliaの曲をカバーするうえで再編曲に死ぬほど頭を悩ませている最中です。人の曲、それもラウド系の要素も強いRoseliaの曲をカバーするって本当にしんどいよ。方向性が違うからね。

 元々のラウド系の雰囲気に寄せるか。シンセを上手く使って雰囲気だけ抜き取って僕の得意な方向に寄せていくか。そもそもマルッと好きなように編曲してしまうか。

 Aftergrowの方は早かったんだけどねぇ。あっちはわかりやすいから、編曲も本当にちょっと手を加えるだけで楽だったんだけどねぇ。どっちがいい悪いとかではなく、難易度には違いがあるからなぁ。

 

 

「……悪いけど、まだかかりそう」

「うーん、右に同じく。今だけプロの編曲家を頭に雇いたい」

 

 

 L字ソファの長い方に座る友希那さんがため息をついてヘッドホンをつけたままソファに凭れ込む。

 同時に俺もそれに釣られるようにふーっと息を吐いて、ずっと握っていたギターを寝かせるように横に置き、ソファに両腕をかけ、天井に向かってふいーっともう一息吐く。

 左側から視線を感じたので、軽く目線を上げると心配そうにあこ達がこっちを見ていた。にへへと頬を上げて笑いかけてみるけど、ガン詰まりには変わりない訳でして。

 編曲作業って疲れるもんなんですね。想像以上に頭と耳を使うわ、こりゃあ。

 

 

「うん、OK! 紅茶、淹れ直そっか?」

「お菓子足りなかったら、あこ買ってきますよ!」

「何か出来ることがあったら、遠慮しないで言ってください」

 

 

 そんな状況を見かねているんだろうけど、こんなに心配されちゃうとなんだか照れちゃうね。心配かけておいて呑気なこと言ってる場合じゃないんですけどね。

 自然な流れで友希那さんと目が合うと、少しお菓子な気がしてさっきとは種類の違う笑顔がこみあげてくる。俺が風邪ひいた時も、なんかこんな感じだったなぁ。

 

 

「ありがとう」

「曲の土台が出来たら、私もギターパートを考えますので。新曲、楽しみにしてます」

「愛斗も頼むよ~。良いの期待してるんだから☆」

「ほんまに勘弁してください……俺、こういう頭を使うのは得意じゃないんですよ……」

 

 

 色々と限界突破した頭が大量の砂糖によって魔改造された紅茶を欲している。人に入れてもらった紅茶を魔改造するのって気が引けたけど、甘味の魔力には敵わなかったよ……おいちい……子供舌……

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「友希那さん……」

「愛斗さんも……」

 

 

 結論から言います。詰みました、えぇ。

 目の前が真っ暗でございます。机に突っ伏してるから当たり前なんですけどね。

 

 凄いよね。人間ってちゃんと詰みの場面にカチ合ったら頭を抱えてから机に突っ伏するようにできてるんだね。全てを諦めた人間のフォルムって人間の深層心理に埋め込まれてるんだなって新たな発見が出来たよ。要らん。

 お仲間組の友希那さんは果たしてどうかというと、お菓子に囲まれて同じく気力切れで寝転がっております。どうしてそうなって? パワフルな寝相かなんか? 頭を抱えて詰んだ人間はパワフルな寝相を披露することもあるのか。この情報要らん。

 

 

 

「なにか手伝えることはないでしょうか」

「作曲はな~……ね、友希那。ちょっとソレ、聞いてみてもいい?」

「……えぇ」

「それなら私は愛斗さんを……良いですか?」

「音デカいんで気ぃ付けてくださいね?」

 

 

 完全に煮詰まった作品に対して文字通り人来ドだからってお邪魔しますとばかりに……あ、いらっしゃいませ。はいどうぞ。

 だってもうこれ、煮詰まりすぎて原型わかんないもんね。何がダメで詰んでいるのかすらよくわかってないもん。ただ、なーんか物足りないんだよな。カチッと来ない。この一点に尽きる。

 

 

「んー……アタシ的には、全然イイ感じだと思うんだけど?」

「同意見です。これで完成してないんですか?」

「個人的ではダメ」

「ダメです。折角人の曲を使わせてもらうんだから、納得いく仕上がりにしなきゃなんか嫌」

 

 

 友希那さんと俺の抱えている感覚が同じなのかはわかんない。わかんないけど、煮詰まってるってのは同じ。

 

 曲のアレンジって言うのは結構難しいんだよな。

 今まで見たいにギターパートだけ変えるんじゃない。全体を一から自分で弾いて自分で編曲するってなると、それだけでも曲の雰囲気は一変する。それに似合った編曲をするのが、やってる側の責任って奴なんだと思う。

 ギターのアレンジならそこそこやってたから同じ要領だと思ってたけど、正直舐めてた。Roseliaみたいなラウド系の方向の音作りはそんなに得意じゃないし、俺の強みでもない。無理に模範したところで劣化版になるのは目に見えている。わかっていながら、安定策を取ってそれをなぞるって言うのがいっちゃんダサい。それだけはプライドが許さん。

 

 そんなことは言っていながら、原曲を崩し過ぎて全くの別物にするのが正解っていう訳でもない。

 カバーする原曲には敬意を払うべき。それは気持ちの問題でもあるし、聞かせる物としてもアーティストなら勝手に守ろうとする約束みたいなもの。だからこそ大胆なアレンジはやりにくいし……って思っていると、ホラもう無限ループ。簡単に煮詰まってしまいます。圧力鍋張りの煮詰まり具合。技術の進歩って凄いんだね。

 

 

「……よし、わかった! 海行こっ! 海☆」

 

 

 ピタリと停滞してた空気に、パチンと手のひらを叩く音と、天女からの鶴の一声。

 

 ……海かぁ。窓の奥にずっと見えてたけど、なんか完全に背景だと認識してたわ。来た時は死ぬほどテンション高かったのにね。メンタル面が付かれ過ぎている。社畜ってこういう気持ちなのかな。

 いや、待て。でも心の中の俺は叫んでいる。海で遊びたいって叫んでいる。そうか! 君はまだ社畜ではない、健全な男子高校生のフレンズなんだね! なんかテンション上がって来たな。網網の服でも着て、陽☆性って言ってくる準備でもしてこようかな。

 

 

「いいの!?」

「いけません! 私たちに遊んでる時間なんて……」

「ほらほら、気分転換だって☆ 海の家に行って、かき氷とかフライドポテトとかさ!」

「フ、フライドポテト……」

 

 

 あっ、紗夜さん食いついた。

 紗夜さんも健全な女子高生ですな~? 海の家で食う料理の魔力を知っておいでのようで。なんでかわかんないけど、何故かおいしさ倍プッシュされるよね。明らかにぼったくりの金額で売ってるけど、何故か納得できる味だもんな。雰囲気って強いんだね。

 

 

「もうお昼時だしさ。ここで食べるのもいいけど、せっかくなんだからみんなで食べに行こうよ!」

「あと! 気分転換に体も動かしに行きましょう!」

「……そのようなジャンクフードに興味はありませんが、食事でしたら付き合います」

「やったー!」

「ジャンクフードにはそんなに言及してないやんね」

「浅尾さん」

「はい」

 

 

 いやん、そんなに突き刺すようなネッ視線で見つめられたら惚れちゃう。紗夜さんとっても美人さんなんだから、自分の顔面の強さは自覚してもらわないと困っちゃう。

 あれだな。後でみんなでお昼ご飯食べる時、ポテトあーんってやったら食べてくれたりしないかな。して欲しいな。やるか。

 

 

「あ、あの……私は留守番で……」

「え~! りんりんも行こうよ! 泳ごうよ!」

「お、泳ぐ……」

 

 

 燐子さん、見るからにインドア系だもんね。泳ぎとかすごく苦手そ……今、めっちゃ失礼なこと考えた。察して欲しくない。とっても。

 というより、強い日差しに当てられたくないのかな。滅茶苦茶肌白いし、日焼けしたくないとか? それ含めて脱ぎたくないとか、女の子はあったりするのかも。健全な男子高校生としては、是非とも綺麗なちゃんねーの水着姿は眼福なので、脳内フィルターに大事に保存しておきたいもんなんだけども。

 

 

「ちょっと、私は別に海なんか……」

「まーまー、良い案が浮かぶかもしれないし。それに……友希那このままだと、衣装のサイズ合わなくなっちゃうかも~……?」

「そんなヘマは……うみゅっ」

「ほーら、ぷにぷに~」

 

 

 人類の中で雑に友希那さんのほっぺをぷにぷに出来る人物、多分今井リサただ一人なんだろうな。キャラクター的にそういうことされそうなタイプじゃ無さ過ぎる。

 見てごらん。行き場の無い手のひらがちょっとわたわたしているよ。綺麗だね。

 

 

「この分じゃあ、ウエストも……ほれほれ~!」

「ちょっ……まっ……!」

「今井さん。そこで必死に目を逸らしている方もいるのですから」

 

 

 やめようね! 男の子がいる前で女の子同士のちょっと深いスキンシップはやめようね! 目の行き場にとっても困るし、どんな反応をするのが正解か全くわかんないからね!

 今の僕の姿を見てほしい。もう目のやり場が分かんなさ過ぎて、天井に視線が一直線なんだから。シミの一つもありゃしない真っ新な天井を見つめることしかできないんだから。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 青い空! 鼻を抜ける潮風の匂い! サンダルを貫通しそうな勢いの熱の砂場! さざ波の音!

 要するに、海だー!

 

 

「紗夜さん、フライドポテト食べますよね?」

「勝手に決めつけられるのは困ります」

「食べないんですか」

「…………食べます」

「リサさん、追加でポテトと焼きそば~」

「おっけー☆」

 

 

 ま、今いるのは室内なんですけどね。

 

 

「あはは、紗夜はポテト好きだもんねー☆」

「べ、別に好きというわけではありません!」

 

 

 そんなこんなで無事海に到着。海の家に飯を食いに来た。

 ちなみに俺がチョイスした商品は焼きそばだ。海の家と言えば焼きそばだよなやっぱ!美少女眺めながら焼きそば啜るのが最高だよな!

 なんか紗夜さんが後ろでごちゃごちゃ言ってるけど後でポテト口に入れてあげればうさぎみたいにむしゃむしゃ食べて黙っちゃうから今はほっといていい。

 これ豆な?マジ紗夜さん天使。

 

 

「あれ?ポピパじゃーん☆」

 

 

 

 左側にかかり気味だった意識が、リサさんの声でくるりと回って今度は右側に向く。

 おーい、と声をかけるリサさんの視線の先には、見覚えのある黒髪ロング美人さんと柔らかな金髪ツインテにツンデレ雰囲気な女の子。俺、知ってる! ポピパの花園たえちゃんと市ヶ谷有咲ちゃんだ! しかも水着! Foo~!

 

 

「ど、ども……Roseliaでも遊びに来たりするんだな……」

「遊びじゃないわ、合宿よ」

「聞こえてるってよ」

「そ! 近くのコテージ、借りててさ~」

 

 

 世間って狭いよね。活動範囲が被ってる地元ならいざ知らず、こんな離れた港町でも会うなんて飛んだ偶然。

 なんてこと言ってるけど、そんなことよりすんごいね水着。なんというかすんごい直視できない。でも横も見れない。なんでだろうね? 人類って弱い。

 

 

「……二人とも、行くわよ」

「あれ、ここで食べないんですか?」

「その必要はありません……遊びで来ているわけではないので」

「まーまー、そんな固いこと言わないで。折角の休憩なんだから、全力で休憩しないと! メリハリ、メリハリ! ね?」

「……仕方ないですね」

 

 

 わーお、リサさん流石。バンドメンバーの扱いを心得ていますな。まじめを絵にかいてそのまま3Dプリンターで実体化した様なメンタルをしている紗夜さんを見事に懐柔しているその話術、シンプルに欲しい。

 友希那さんとの付き合いが長いのもちょっと影響してそうよね。この上手い言い回しの仕方というか、言葉選びの間違えなさ。男だったら死ぬほどモテるよ。今のままでも死ぬほどモテるんだろうけど。

 

 

「それじゃ! お前ら、なんにすんの?」

「……へ?」

「お昼よ。お・ひ・る」

 

 

 流れに置いて行かれてキョトンとした様子の顔から、少しだけ種類が変わったキョトン顔に有咲が移行する。色違いのポ〇モンみたいなもんだな。ちょっとだけレア。ポ〇モンだとガチでレアだから種類違うかもしれないね、やっぱり。

 

 

「バイトで給料入ったからな」

 

 

 ポケットから流れる様に財布を取りだし、それっぽいキメポーズを取ってみる。人生で一度はやってみたかった……ここは俺が出すから良いよって言う奴!

 俺だって立派な男の子なんだもん。女の子に格好つけたいやん? 飯を奢るってある意味男が女に出来るそれなりに位の高いかっこつけだと思うんですよ。なんかイケメンになった気分になれない? 俺だけ?

 

 

「いやいやいや! 悪いってそんなの! 大体、私ら自分の分は自分で買うから大丈夫……」

「ま、奢られときなって~。愛斗の男の見せ所なんだからさ。こういうのを貰っておくのも、女の子の特権って奴じゃん?」

「え、えぇー……」

「じゃあ、私はハンバーガーかな」

「おいおい、おたえ!」

 

 

 真面目ちゃんだなぁ~、市ヶ谷有咲。その奢られていいのか普通に払った方が良いのかで揺れ動いている表情。実に美しいね。別にそういう趣味は無いけど。

 ニヤニヤしながら眺めていたら、有咲が視線を上げた拍子に目が合う。完全にこちらにペースを握られている事実に観念しましたという風に、メニュー表にすっと指を向ける。

 

 

「……焼きそば食いたい」

「ヘイお待ち~! ……で、今日って全員揃ってたりするの?」

「うん。香澄達はまだあっちの方で埋まってると思う」

「埋まって……?」

「じゃあねぇ……焼きそばセットが3と、ハンバーガセットを2つ」

 

 

 なんか予想もしてない返しが飛んで来たんだけど、俺の常識が違うのか? 埋まってるって言ってたよね、この子。

 なんだか天然っぽい雰囲気の子よな~って思ってたけど、本当にそうなのか。花園たえ、ちゃんと覚えておこう。この先、強力なライバルになるかもしれん。そんなことないかもしれん。

 

 

「おいおい! 流石にメンバー分まで出されるのは……」

「まーまー、さっきRoseliaに奢ろうとしたら失敗した俺の顔に免じてくれよ」

「流石に後輩に奢られちゃったらアタシたちの顔が立たないしね~」

 

 

 そうです。ちょっと強引気味にお昼を奢ったのはそういう訳もあったので。

 お財布出そうとしたら綺麗に止められたからね。リサさん、すんごい早かった。紗夜さんも止める側に回ってたし、多勢に無勢でどうしようもなかったとです。後輩に奢られるってのがありえないってのはわかるけど、相手が異性でもちゃんと適用されるんだね。

 

 

「お待ちどうさま。おまけ付けといたからさ、みんなで食べてくれよな」

「良いんすか!? あざすあざす! やりぃ!」

 

 

 海の家のおっちゃん、なんか知らんけどたこ焼きサービスしてくれたわ。しかも3パックくらい付けてくれてる! おいおい、これおまけってレベルじゃねぇだろ。太っ腹なおっちゃんだなぁ! 見た目もちょっと太っ腹だし、良い人だな。料金はちょっと高いけど。

 

 可愛い女の子に囲まれて、海で優雅なランチタイム。こりゃあ格別だね。

 よーし! 飯食って幸せ空間に包まれてリフレッシュするか~!

過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。

  • 今のが好きなので書き直しておk
  • 昔のが好きなので書き直したらアカン

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