どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい 作:as☆know
双子の思考回路はえぐいほど似ている
「おねーちゃん!今日お日様ぴかっとしててすっごく気持ちいいよ!どこか遊びにいこーよ!ねぇー!」
「むぐぐ……今日は練習で忙しいって前から言っていたでしょう!?」
説明します。
Roseliaの練習の為にCiRCLEに向かおうとしたら日菜に足を掴まれて駄々をこねられました。
以上。
残念だけど今日は練習があるから忙しいって前から言っていたのよ!
「え〜!お休みなのにー!」
「ライブも近いし遊んでる余裕なんてないわ。pastel*palettesは練習しないの?」
「彩ちゃんは今日マー君の家に突撃してるしバイトの日だし、あたしはもう練習しなくても大丈夫そうかなーって」
「またあなたはそんな……えいっ!」
「うみゅっ!」
足にひっついで離れない日菜を無理やりひっぺ剥がす。
少し可哀想かもしれないけど、こうでもしないとこの子は絶対に離れない。
長年一緒にいた姉妹だから分かることである。
「とにかく!今日は忙しいの、他の誰かを誘いなさい!」
「……むー。残念」
「マーくん!今日お日様ぽかぽかしててすっごく気持ちいいよ!どこか遊びに行こうよねぇー!」
「うぐぐ……! なんでお前が俺の家にいるんだよ!」
説明しよう!
朝起きてafterglowのコーチをしにこうとしたら何故か部屋にいた彩に不意打ちくらって、今現在真正面から腰にしがみつかれている。
以上。
マジでどうやって入ったんだお前。
合鍵とか渡した記憶一切ねぇぞ。
てかまだお前でよかったよ、他のやつだったらどうしようかと思ったわ。
てか警察呼んでたわ。
「えー!今日土曜日だよ〜!お休みだよ〜!」
「お前は今日バイトあるんじゃねぇのかよ!コーチとして指導生のある程度のスケジュール管理ぐらいしとんねん舐めんなボケ!」
「やだ……マーくんに私のことは筒抜けなの……。でもマーくんだからいいよ!」
「よし、これからお前の指導だけワクワクさんに任せるわ」
「なんでさー!」
当たり前だろうが!
なんで俺は管理してる側なのにお前に逆に操られてるみたいな感じになってんだよ!
しかも俺が知ってるお前らのスケジュールとかバイトのある日とかオフの日とかぐらいしか知らんわ!
ちなみにスケジュールをメモしてある俺のスマホのカレンダーには、何故が大量に彩のオフの日とかが色々書いてある。
全部無視してるけど。
こういうのは誕生日だけ覚えてりゃいいんだよ。
彩の誕生日は本人に嫌という程刷り込まれたので忘れることは無い。
これが洗脳だね。わかるわ。
「てか俺もこれからafterglowのコーチしに行かなきゃいけねぇんだよ!」
「せっかくのお休みなのにー!」
「おめぇもバイトがあんだろうが!離れろアホピンクァ!」
「やだぁ!このまま結婚して幸せに暮らすんだー!」
この野郎……!
こうなったら最終手段を取るしかねぇ……。死んでも使いたくはなかった手だが、練習に遅れる訳には行くまい。
「彩」
「うん!なに……ってふえぇ!?」
腰に抱きついた彩ごとベッドにダイブする。
ちゃんと脚を開いて彩を下にしたからちゃんと足のスペースの中に彩を収めておいた、てなわけで怪我はさせてない。
我ながら流石である。
その衝撃で手を離した彩を一気に上まで引きあげ、彩をじっと見つめる。
簡単に言うと今俺は彩をベッドに押し倒してじっと見つめてる構図になるな。
マジでこの先からやりたくない。
けどここまで来たらもう戻ることは出来まい。
「彩」
「ま、まままままマーくん!?わ、私はいつでもばっちこいとは言ったけど流石に心の準備が……!近い近いよぉ!」
そうだ嫌がるのだ!
ここで嫌がってビンタして嫌ってくれたら結果オーライ!
その場合俺が落ち込んで1年くらい引きこもるな。
彩のトラウマにならないように細心の注意を払いつつ、そういうムードを全開にして彩に顔を近づけていく。
いくら普段から冗談半分でばっちこいと言ってる彩でも実際こんな状況になればまな板の上の鯉ならぬベットの上の丸山である。ちょうど顔真っ赤だしな。
今回以降こんなことは一生ないだろうからこんな彩を見るのは最初で最後だろうけどな。
「嫌じゃないよ!嫌じゃないけどまだ心の準備が出来てないの!あと10秒待って!あと10秒!」
彩の顔がまっかっかを通り越して火がでそうになってきている。
頃合いだな。
あと10秒したら逆に俺がまな板の上の鯉にされそうだし。
あいつにそんな知識はないだろうけど。
ちなみに俺もプロのDTなのでそんなに知識は一切ない。
お前らのDT舐めんな。
30か40超えてもDTを守り抜いた男はな!
妖精と言われるんだぞ!確か!
汚ぇ妖精だ(白目)
「彩……」
「ま、まーくん……」
「じゃっ、行ってくるわ!」
「えっ」
ベットから体を起こし、立てかけてあるギターケースとスマホなどを入れたバッグをそれぞれの手で掴み、玄関まで駆け出す。
「じゃっ!鍵宜しく頼むわ!バイト行ってこいよ!行ってきまーす!」
一瞬で靴を履き、玄関を飛び出す。
なんか「マーくんの馬鹿あああああああああ!!!!!」ってめっちゃ聞こえるけど気の所為だろう。
あぁでもしないと離れないからな。
仕方が無いだろ。
ちなみに他の選択肢としては、ワン〇ースでル〇ィが戦争のときにハン〇ックにやったあの抱きつき戦法もあった。
少し可哀想だがまぁ仕方ないだろう。
ほんとに暇だったら多少は相手してやったんだけどな。
ベッドの話じゃねぇぞ!普通にだエロガキ!
「そんな訳で、おねーちゃん行っちゃって……」
「分かる!私なんてマーくんにベッドに押し倒されて期待したのに逃げちゃうんだもん。私って魅力ないのかなぁ……」
「あ……あの……彩ちゃん? あっ!お次にお待ちのお客様どうぞー!」
あの時のマーくんはすっごく男らしくてかっこよかった。
いつものマーくんもいいけどたまにはあぁいうのもいいよね〜。
「どう誘えばよかったのかなぁ?」
「直接引っ付くのも無効化されちゃうとね〜」
「あ、彩ちゃん……!日菜ちゃんも注文……! ふぇぇ……!」
……あっ。気づいたら花音ちゃんの列にすっごく人が溜まってる……。
不味い……仕事しなくちゃ……!
頼んだミルクティーを載せたトレイをコトリと机に置く。
ポテトも頼むか悩んじゃったけど、取り敢えずミルクティーだけでいっかなー?
「はぁ〜……おねーちゃんと来たかったなぁ。最近益々忙しくなったみたいだし」
でも、前みたいにイライラはしなくなったみたい。
それに昔に比べたら部屋にも入れてくれるようになったし、沢山話せるようになった。
やっぱりおねーちゃんと一緒にいるのが楽しいもんね!
『ぐぅ〜』
そんなことを考えているとお腹が鳴る。
やっぱりポテトも頼めば良かったかな!
『ぐぅ〜』
「っ!?」
「あははっ☆ 紗夜〜お腹すいたの〜? クッキー食べる?」
「いえっ、結構です!」
どうしたのかしら……。
なんだか無性にポテトが食べたくなってきたわ……!
いつもなら練習中にお腹が鳴るなんてことも無いのに……!
私としたことが練習に集中出来てないの……?
「うわわっ!? うみゅっ!?」
「えぇ!? あ、彩ちゃん!?どうして何も無いところで転ぶの……!」
「い、いやなんかね……えへへ……」
言えない。
マーくんが今何してるのか気になったとか言えない。
今朝の事をまだ引きずってて動揺してるなんて言えない……!
頑張れ!丸山彩!
プロ根性見せよう!
「あだっ!?」
「うわっ!? 愛斗くん大丈夫!?」
「あんた……なんで何も無いところで転んでるの」
「……? なんで? 俺おじいちゃんにでもなったんかな」
「もうおじいちゃん通り越して、ずっと寝てるかもしれないよ〜」
「モカちゃん、そう言う辛辣な発言はらしくないし地味に来るからやめようね!」
「良いから。続きやろ」
あれれー?おっかしいぞー? なーんで何もないところでいきなり転ぶのー?
いやマジで謎すぎる。普段なら絶対やらねぇ行為だぞ。
てかさっきからピンク頭の物体が頭の中でふよふよそこら中に浮いていやがる。
ええいなんなんだよ!
こんなこと初めてだぞクソッタレ!
「おねーちゃんにポテト食べようって誘えばよかったなー。ここのポテトるんっ!ってするほど美味しいもんねー!」
そんな訳でポテトをひとつ、ひょいっと口の中に入れる。
うーん!塩味も丁度よくてサクサクなのにほふほふ!
「止まらなーい!もぐもぐ……」
『ぐぅ〜』
なんなの……! ポテト欲が止まらない……。
いつもなら抑えきれるのに……!
今日に限って一体何なの!
「おいしー!おいしー!」
口の中にポテトをいっぱい詰め込んでもぐもぐ食べる。
う〜ん幸せー!
じゃがいも……。ポテトチップス……。ポテト……。
ポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテトポテト……!
「紗夜、さっきから集中出来てないみたいだけど」
「ポ……ポテェ……」
「ポテ?」
ポテト欲が抑えきれない……。
ついに言動まで支配されてきたわ……。
目の前のものがポテトに見えてくる……。まずいわ……。
「いえ……すみませんなんでもないです」
「氷川さん……体調悪いんですか?」
私としたことが体調を崩すなんてありえない……!
どうして? 体調管理は完璧だったはず……!
うおおぉ……何だこの現象……!
頭の中で彩が走り回ってやがる……!
あぁあああああぁあああああぁああ!!!!
うっと惜しい!そのフォルムツインテじゃないとパッと見がカー〇ィに見えてくるんだよアホピンクァ!
カー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィカー〇ィ……!
あぁあああああぁあああああぁああああ!!!!ピンク玉あぁあああああぁああああ!!!!!!
「ま、愛斗くん……大丈夫?」
「……あっ、カー〇ィ」
「わ、私はカー〇ィじゃないよ!」
「愛斗のやつ幻覚見えてるんじゃねぇか……」
「でもひーちゃんならワンチャンカービィとしてもやっていけそうだよね〜」
「も、モカちゃん!?」
「そんなに丸くないもーん!!!」
あー、やべぇ。
ひまりがなんでも吸い込むピンクの悪魔に見えてくる。
これ疲れてるってレベルじゃなくねぇか!?
体育祭終わってやっと動けると思ってたのにどうなってやがる……。
どうしよう仕事に集中しようとすればするほどマーくんの顔が頭に浮かんでくる……。
不味い不味い。
こんなんじゃ仕事に集中出来ない……。
「あ、彩ちゃん……? なんか目の色が暗いよ……?」
……あっ男の人のお客さんだ。
でもマーくんがいいなぁ。
あー、マーくんがお店に来てくれないかなぁ。
マーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくんマーくん……!
「彩ちゃん!」
「……はっ!」
「ふぇぇ……やっと戻ってきたよぉ……。なんか凄い顔してたよ……? 大丈夫……?」
「うん!大丈夫! ゴメンね……心配させちゃって……」
どうやら花音ちゃんを心配させちゃってたみたいだ。
申し訳ない……。ちゃんとバイトに集中しないと!
それに安易なヤンデレ路線は良くないよね!うん!
他のお客さんが入ってくる。
ドアが開きその瞬間、最近一気に寒くなった北風が店内に流れ込む。
「うぇぇ……ふわぁ……!」
「いっきし!」
「ふわぁ……っくちゅん!」
「彩ちゃん……ほんとに大丈夫……?」
「うん!今日風が冷たくて……」
「うん……だいぶ寒くなってきたよね」
早くバイトを終わらせてマーくんに会いにいかなきゃ駄目なんだから!
風邪なんかひいてらんないもんね!
「へっくちゅん!……えぇっ!?」
スタジオの中に風が入ってきたわけでもなく、寒い訳でもないのにくしゃみが出た。
どういうこと……? こんなの物理的にありえないわ……。
「……紗夜。ライブも近いんだから、今日はもう上がっていいわ」
今日は何かおかしいみたいだ。
さすがにこのままここにいてもメンバーのみんなの迷惑になるのは明確である。
「……そうですね、ごめんなさい」
「ぶぇっくしゅん!! ……!?」
いきなりくしゃみが出た。
スタジオのドアや窓は一切開いておらず、モチのロンだが風邪も吹いていない。
いやいやいやおかしいだろどうなってやがる。
「……愛斗。あんた風邪ひいたんじゃない?」
「……いやそんなはずは無いだろ……心当たりねぇし」
「心当たりのある風邪なんてそんなにないだろ。風邪をひく時は普通にひくんだよ」
「今日は私達大丈夫だから、愛斗くんは家で休んだら?」
「うん、その方がいいよ!愛斗くんに倒れられたら泣いちゃうもん!」
いくらなんでも泣きはしないだろ。
いやでも泣き虫のひまりだったら泣きかねんわ。
うーん風邪ねぇ……。風邪か?
俺の頭の中には今現在アホピンクとクエスチョンマークが飛び回っている。
どちらにせよこんな状況で集中は出来ねぇよなぁ……。
「……悪ぃ。今日ちょっと先に上がるわ」
「ちゃんと体調管理くらいしなよ」
「もー、蘭。素直になりなってー」
「ちょっ……私は……」
「そうだって、素直になったら楽だぜ」
「あんたが言うなっ!」
「うごぉっ!」
腰の入った良い肩パンだぜ……。
こいつ病人かもしれないやつに容赦ねぇな。
別に容赦なくてもどうってことないからいいんだけど。
うーん、にしても風邪ねぇ……?
絶対違うとは思うんだけど、帰ったら寝るか。
夕焼けの灯る帰り道をとぼとぼと歩く。
はぁ……。なんだか今日は調子がおかしかったわね……。
ポテト欲も抑えきれなかったし、急にくしゃみが出るなんて……。
「おねーちゃん!」
「……日菜」
下に向けていた視線を前にあげると、そこには何故が日菜がいた。
日菜は私を見つけると嬉しそうに駆け寄ってくる。
「もう終わったの?早かったねー!」
「えぇ……ちょっとね」
ポテトが食べたくて練習に集中出来なかったなんてとてもじゃないけど言えないわ……。
姉としても氷川紗夜としてもいろんな意味で。
それにしても今日はポテトが食べたい。
せっかく早く帰ったのだし、日菜誘ってこれからポテトでも食べに……。
「おねーちゃん!じゃーん!」
そう言って日菜が差し出したのは私達が好きなハンバーガーチェーン店の袋だった。
袋の中からはポテトの匂いがする。
なんで私そんなことがわかるのよ!
「おねーちゃんが食べたいかなって思って!これ食べながら帰ろ!」
「……買い食いなんて感心しないわね」
そんなこと言いつつ、手は袋の中に伸びていく。
元々今日は休みだったのだし、帰りくらい一緒にいてあげてもいいかしら。
あの後、家に帰って寝ようとベッドの毛布をめくったら中に彩がいた。
「今度はばっちこいだよ!」とかほざいてたので、毛布でぐるぐる巻きにして締め出して千聖さんに回収させておいた。
正直予測できてたので速攻で対処出来たわ。
俺の予測能力は加速している、はっきりわかんだね(違う)
千聖さんが車でちゃんと見張っておいたのでそこらへんも安心しておいてほしい。
過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。
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今のが好きなので書き直しておk
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昔のが好きなので書き直したらアカン