どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい 作:as☆know
なんか間違えて4時に投稿してますね。馬鹿か?
12月の夜は酷く冷え込む。
クリスマスということもあり色とりどりの煌びやからなイルミネーションに包まれた聖夜の夜にカップル達が街でイチャコラしている。
北風が体を突き刺し、乾いた空気が鼻の奥を劈いている。
そんな中でバイクなんてもんに乗ってればいくら防寒してようが余計に寒いってもんだ。服3枚着てるのにこの寒さっておかしいだろ。
さっさと集合場所について暖かい室内でぬくぬくするべしだ。
「……やっと着いた」
比較的近所にあるはずなのに何故か謎に遠く感じたミッシェルの頭が突っ込んだボロボロの建物にバイクを止める。
どデカいミッシェルの頭が突っ込んでることには触れないでおこう。前に話を聞いたはずなんだけど何故か記憶が無い。
何でやろなぁ、現実だと受け止めたくなかったんやろなぁ(白目)
「あっ!まーくんやっと来た!」
「やっと来たのね!みんな中で待ってるわよ!」
「そういうなよ……お前ら早すぎるって」
こんな極寒の夜にも見る人を笑顔にするハロハピの元気印であるはぐみと底抜けの明るさに定評のあるヤベー奴担当こころの笑顔に癒されながらフルフェイスのヘルメットを脱ぐ。
北風から俺の顔を守ってた壁が無くなることで突き刺すような寒さが頬や耳を突き刺す。マジ寒い。なんなら痛い。
息も白く、口の前だけがホワイトクリスマスになっている。何上手いこと言っとねん。
いつもなら誰よりも早く来る俺だが今日はどうやら1番最後に来たらしい。
外はもう真っ暗になってるのにCiRCLEの中では眩しく光が灯っている。
てかお前ら全員来るの早すぎんだろ。まだ集合時間3分前だぞ。
俺は遅刻だけはしない男だからな。
「お前ら外で待ってたのか?」
「はぐみの家にコロッケ取りに行ってたの!」
「だから外にいたんか。こころは付いて行ったんやな」
「えぇ。はぐみを1人にしたら危ないでしょう?」
なんというか。こころは普段ぶっ飛んでるのにこういう所はめちゃくちゃ気が回るよな。
普段は結構メンバーを命の危機に立たせたりしてるのに何故ここで気が回るのか。まぁ黒服さん達がいるから万が一はないだろうがそれでも着目点をもう少しだけ変えて欲しい。
ただちゃんとはぐみについて行ったのは偉いでこころ。お兄ちゃんが褒めてあげよう。こころと俺ってばちこり同い年だけどな。
「早く中に行きましょう!みんな待ってるわよ!」
「まだコロッケも熱々だよ!」
「わぁったって。さっきも聞いたから」
元気印2人に挟まれながらボロボロになったCiRCLEに歩を進める。
楽しいクリスマスパーティーの始まりだ。
「メリークリスマース!」
「「「「「「いえーい!」」」」」」
どこからどう入れたのか。
巨大なクリスマスツリーには綺麗な飾り付けが丁寧に施されている。
CiRCLE内ではそこかしこにテープやリボン、風船などが散りばめられており、大きなパーティ会場に様変わりしていた。
机の上には恐らくこころや香澄たちが準備したであろう多種多様の食べ物やジュースやお菓子やケーキ等が用意されている。
下手なパーティより豪勢だろこれ。やっぱ人数が多いとそれだけクオリティも高くなるんかね。
俺陰キャだからこういうパーティ初めてでよく分かんないんだけど。本当は逆に人数が多いとクオリティが下がるものだったりするんだろうか。
まぁそこら辺は正直よくわからん。
てかこころが今掲げてたあのボトルってちゃんとジュースだよな? やめろよ未成年飲酒で俺が絡まれるとかいうベタなイベントは起こすなよ。
CiRCLEに集まったバンドメンバー達はそれぞれが赴くままに時間を過ごしていく。
ケーキを切る人。それをひたすら口いっぱいほお張る人。他のバンドのメンバーと談笑をする人。猫とイチャついてる人。
「マーくんあのプレゼントってそういう事だったんだね!結婚しよう!」
「(結婚し)ないです」
昨日渡したピンクの胡蝶蘭の花言葉をTwitterのリプで知り、渡した相手にめちゃくちゃ迫る人。
彩には悪いがマジで知らなかったんだよ。まさに偶然の産物。怖い。
確かに誕生日プレゼントで胡蝶蘭選ぶのはどうかと思ったけど花言葉があんなんだとは思わんやん普通。今更だけど店員さんがラッピングの時にやけにニヤついていた理由がわかった。その場で教えてくれよほんとに……。
「にしても今年でここも閉店なんだな」
「……うん、ここまでボロボロになっちゃうとね」
さっきまではしゃいでた彩が急にしゅんとなる。そんな顔すんなよ、話題出したの俺だけど。
なんでここまでボロボロになったのかには突っ込まないでおこう。
聞けば聞くほど気が遠くなる(白目)
ジャンプしただけでスタジオ倒壊するのは流石にやべーけどな。
故意じゃないとはいえミッシェルぶち込んだりされてる辺りまりなさんには同情したい。俺にやってきた数々の所行を考えれば残当と行く考えも無くはないんだけどな。
可哀想って感情くらい俺にだってあるさ。結果論だけどまりなさんのおかげでここにいる面もあるしな。
それでも友希那さんやひまりにあの隠し撮り動画を見せたのは今だに根に持ってる。
あれが全ての始まりだからな。絶対に忘れん。
……えっ?そもそもお前がちゃんと周りを気にして一人で暴れなかったらこんなことにはならなかっただろって?
うるせぇ!俺は悪くねぇ!(ドクズ)
「まぁどちらにしろ前から老朽化は進んでたし時間の問題だったんだけどね……」
「おっ、元凶」
「その呼び方は流石に来るものがあるよ……?」
話を聞き付けたのか。
こちらに来たのは全ての元凶ことまりなさん。
CiRCLEのスタッフさんの中でも代表格のような存在である。ちゃんとした役職が何なのかは知らないけどね。
「やっぱもう無理っすか」
「うん。流石にここまでボロボロにだとね……。ラストライブまでには設備とかも最低限直ると思うんだけど……」
他のスタッフの人は何をしているのだろうか。まぁ辞めたんだろうな。俺だって職場がこんなんになったら辞めるわ。
今だにここに務めているだけまりなさんには頭が下がる。この人オーナーじゃないんだろ? やっぱりここに愛着があるんかね。
「うぅ……」
「彩ちゃん……」
「やっぱり私……ここをなくしたくないよ……」
彩がまた突然泣き出す。
まぁ基本的にはスタジオを利用してたとはいえ、パスパレも初期の方はCiRCLE使ってたもんな。俺がコーチに来る前だったから俺はほとんど知らんけど。
下積みもあった彩には思うところがあるんだろう。
それ以前にこいつは泣き虫なんだけどな。
「まだみんなでバンド続けたいよ……!」
「彩さん……私だって……うぅ……」
「ひーちゃんまた泣いてる〜」
「はいわっしわっしぃ」
「ん……」
右手で雑に彩の頭をわっしわっしと撫でてやる。
何年か前に一○通行がいろんなお店を開くSSでこうやって女の子の頭撫でてたからな。
俺はあのシリーズだと一番絹○ちゃんが好きです(小並感)
「バンド自体が解散するわけじゃないのに大袈裟だなぁ……。バンド続けてりゃまたどっかでやれるだろ」
「……うん」
俺だって寂しくないわけじゃないんだぞ。
近所ということもあってここには世話になってたからな。
商店街にあるGalaxyってライブハウスが来年の春くらいには改修終わるらしいけどそれまではどこも使えないからなぁ。
職場でスタジオ貸してもらうとかしないとあかんかなぁ。上の人に言ったら普通に貸してくれそうだけどな。
でもやっぱり交通の便とか考えるとCiRCLEが1番有能だからな。ここら辺一体の学生バンドマンの味方だからな。
「まだ、終わってないわ」
「1番大きいイベントがまだ残ってるじゃない」
「合同ライブがね……!」
「最後に一華。咲かせてやろうじゃん」
「いや終わらせたらダメでしょ」
まだCiRCLEは終わっていない。傍から見たから完全に終わってるけどな。流石にフルボッコすぎるし。
それでもこれだけのバンド達を生み出したCiRCLEをタダで終わらせる訳にはいかないからな。
過程はどうであれ、俺だってここには返しきれないほどのものを貰った。
最後の一華咲かせる手伝いくらいしたっていいだろう。いや美咲の言う通り終わらせないためのライブなんだけどな。
「みんな!絶対に成功させようね!」
「「「「「「おー!!!」」」」」」
香澄の大号令でみんなの士気が一気に高まる。
ちなみにみんな飛ばなかった。賢い。学んだ。偉い(小並感)
なんで飛ばなかったのかはもう配信止まったけどガルパピコ19話を見るか60話を見ようね!
「……あっ。雪……?」
「ほんとだ!」
「でも今日は天気予報だと雪は降らないとか言ってたような……?」
窓の外を見てみると確かに雪が降っている。
けど確かに今日は雪が降るとか天気予報でも見なかったしな。天気予報外れたんかな。
「外に行ってみようよ!」
「うん!行こっ!」
元気印のはぐみと香澄を筆頭にみんなが外に出だす。嘘だろくっそ寒いのに外に行くのか。
……あれ?こんな時こいつらと一緒に出てくる奴がひとり足んないんだけど。
そういや美咲もいないし……。
まぁいいや。寒いから俺は室内に篭もってよう。
「マーくんも行くの!」
「逃がすとでも思ってるの?☆」
彩とリサ姉に両腕をガッツリ捕まれ、外まで連れてかれる。
デスヨネー。逃れられぬカルマ(白目)
「みんな!ミッシェルサンタからのプレゼントよ!」
「はいはいメリクリメリクリ〜」
なるほどな。外に出るとCiRCLEの屋根にミッシェルとこころが上がって人工的に雪を降らせていた。
今の時代もすげぇな。人工でこんなに綺麗な雪が見れるのかよ。年中ホワイトクリスマス出来るじゃん(?)
「わー!」
「綺麗……」
こういうのは女の子好きそうだよな。ロマンチックで。ちなみに男の場合は違う意味でテンションが上がる。
雪といえば雪合戦だろ!(脳筋)
人工だけど今年初雪だな。
でも去年の年明けって東京は雪降ってたのだろうか。厳密には初雪じゃないのかもしれない。
まぁそんな細かいこと誰も気にしないだろうしいいか。
「積もんねーかな」
「流石に無理があるだろ……」
「マナトさん寒いの苦手なんじゃないですか?」
「寒いのは嫌いだけど雪は別だぜイヴちゃん。雪が積もれば遊び放題だしな」
学校も休みになるしいいことずくめである。
ただし雪が積もるのは1週間だけな。それ以上の間雪が積もってるとシンプル雪に飽きて鬱陶しくなる。
滑るし冷てぇし危ねぇんだよ!(白目)
だから飽きる前に全力で遊んどこうって魂胆だよね。
男は歳を重ねるとバカなりにその先のこととか色々考えて全力でバカをやるようになるからな。寧ろバカをする為だけに一旦賢くなってからまた全力でバカするまである。
楽しいんだもん。しゃーない(白目)
「雪……綺麗だねー」
「あっ、まりなさん」
「こころんとミッシェルがやってるんだよ!ほら!」
「へー……上から……」
俺たちより少し遅れてまりなさんが中から出てくる。
てかまりなさん中々薄着だけど寒くないかな。2枚て。俺ですら3枚着込んでるのに。
「あっ!?危ない!そこはまだ修理中の……!」
「あっ(察し)」
バキッ!っという何かが折れる音を皮切りにドミノ式にCiRCLE周りから崩れ始める。
崩れ始めた建物は誰にも止められず、アニメのようにどんどんとあとかたもなく瓦礫に形を変えていく。
やべぇよ……やべぇよ……。
「さ、CiRCLEが……」
「「「「「「「無くなっちゃったぁあああああ!!!!!????」」」」」」」
気がつけばCiRCLEは跡形もなく瓦礫の山になってた。
アカン(アカン)
過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。
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今のが好きなので書き直しておk
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昔のが好きなので書き直したらアカン