どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい 作:as☆know
日常でもなく日常です。オチもなんもない日常です。平和だね。
日常アニメの日常は日常してない
冬の朝は冷え込む。まだ日が登った直後の早朝にもなれば尚更だ。
河川敷の土手には人も少なく、ときどき見られるのはランニングをしてる運動部らしき人や、朝の犬の散歩をしている老人ばかり。
手袋にネックウォーマーと防寒具は万全だが、ジャンパーは着ないで動きやすいジャージを着る。その分、下にはヒートテックとタイツを着てしっかり温度調整もする。
「はっ、はっ、はっ……」
規則正しく吐かれる息は白く、明るく開けていく空の色と合わせて芸術的になる。タッ、タッ、と一定のペースでスニーカーが地を蹴る音が心地よいリズムを刻む。
朝日が綺麗だな。こんな景色を毎日見れるのなら早起きもいいものかもしれない。
「……疲れたァ……はっ……はっ……」
だーっ!畜生!そう思ってないとやってらんねぇ!(本音)
最初はかっこよかったのに結局このザマである。
運動部ってなんであんなに体力おばけなんだろうな。羨ましいわ。自分で体力つけようとはしないんだけど。疲れるし。
疲れない為に体力付けたいのに、体力を付けるには疲れなきゃいけないって皮肉だよな。結局過程で疲れなきゃいけないとかどうなっとんねん。
自分で始めたくせになんで今俺は走っているのかと少しイラつく。
俺は普段から運動をするわけでは無い。ライブである程度の体力を消費するとはいえ、それでも基礎体力は並より少しあるくらいしか無いのだ。
要するに数十分走れば普通に疲れる。いや疲れた。もう過去形じゃ。
「はぁ……寒ぃ……はあっ……」
それに寒すぎる。
あまりにも寒すぎるの。極寒。cold。cool。どっちがあってんだこれ(馬鹿)
なんでこんなに寒いんだよ、日も出てるんだから仕事ぐらいしろよ、寝ぼけてんじゃねェぞ太陽ォ!(届かぬ思い)
走るペースをジョギングくらいにまで落とし、スマホで今日の天気予報を調べてみる。朝6時の最高気温は2度……ってふざけんなゴルァ!(半ギレ)
そりゃあ吐く息も白くなるわ。息ですら寒いと縮み上がるわ、というか凍えつくわ。
「あ゛ぁ゛!゛……っがぁッ!……寒ぃ!」
北風に思いっきり体ごとぶん殴られとんでもない声が出る。
寒ぃ!マジで寒ぃ!異常気象だ畜生!
まぁ、昼間は日がぽかぽかしてそこそこ暖かいんだけどな。
そもそもこんなことになったのには深い深い訳がある。
そう、バンドリやデレステの沼よりも深い底なし沼のような……あっ、そこまでじゃ無い?
まぁそんなわけで理由があるんだ。ちなみに深くは無い。なんなら浅い理由だ。
こんなことになった理由。それは……あっ、回想もいらないよ?うん。
早起きしてしまったのだ。
特に深い意味ではないだろう?
普通に目が覚めて時計を見たら朝の6時。それは今から約30分ほど前の出来事である。
勿論、すぐさま二度目寝を試みた。
無理だった。
二度寝を敢行する前にスマホのトプ画にしてあるリサ姉と友希那さんと紗夜さんが猫カフェで猫と戯れてる写真を見てしまった為寝れなくなってしまった。
クソッタレ。なんだあの可愛さ。反則だろうが!一度見ると可愛すぎてもう頭から離れない。
三人揃って可愛すぎる。あれ?Roseliaってアイドルグループだっけ?(困惑)
そんな訳であんな朝早くから目が覚めてしまった俺は、ガチのマジでなんにもやることがなさすぎた為、超健康的に朝のランニングに出たという訳だ。
まるで運動部だな。断じて将棋ではない。なんだったんだろうな、あのセリフ。
それにしても人の少ない河川敷を一人で文句言いながら走るのは精神的にも体力的にも辛いものがある。
もう帰り道だがここで歩くのはなんかシャバい。
そんな訳で意地で走って帰路に着く。
絶対に帰ったら風呂入って寝てやるからな。
「あー!まー君だー!」
「あぁ……? はぁ……はっ……っぁ……」
息も絶え絶えになりながら走っていると、後ろから聞き覚えのあるハッピーボイスが聞こえてくる。
ちなみにハッピーボイスっていうのは聞くだけで元気が出てくる声を出してくる人達のことな。該当者はこころやあこ、更には香澄。それから……。
「まー君も走ってるの?珍しいねー!」
「は、はぐみも朝からっ……はっ……大変だなっ……あ゛ぁ゛!?」
「うぅ……さむーい!」
寒いといいながら元気に併走してくる、このはぐみも該当者だ。近くにいるだけで幸せになる。この笑顔や行動を見てるだけで元気になる。はぐみは禁断の薬なのかもしれない。
てか絶対帰ったら風呂に入ろう。寒い、あまりにも寒すぎる。風邪をひく。確実に(白目)
はぐみはなんで走りながらそんな余裕に話せるんだ。こちとら虫の息だ。なんなら虫ですらもっとまともに息してる。
「まー君もいつもここ走ってるのー?」
「いやっ……今日はたまたま走ってるだけだ……はっ……はっ……」
「そうなんだ!はぐみは毎日走ってるんだ!朝に走ると気持ちいいよねー!」
「そうっ、だな……ぜぇ……」
毎日走ってるのか。はぐみは健康的ないい子だな。体育会系の鏡だ。
ぺかー!っと言う効果音が似合う曇りひとつない笑みは見るだけでも非常に元気が出る。北沢印は元気印。はっきりわかんだね。
でもこれずっと併走しながらやってるんだよね。スタミナとかどうなってんの。息切れひとつしてないじゃんはぐみ。こころとか香澄もたまにやるけどどうなってんの?俺が男として情けないの?
この後家に帰ってめちゃくちゃ二度寝した。
「そんなわけでさ〜。俺って体力ないのかなーって思ったわけよ」
「はぐみが凄いだけでしょ」
「もー、蘭ちゃん雑なんだから〜」
「きもい」
ナチュラルに二人用の席の片方で作詞をしていた赤メッシュの目の前の席に座り、勝手に愚痴を言う。愚痴じゃないけどね。雑談って言った方が合ってるな。愚痴じゃないし。
なんだかんだ話を聞いてくれる蘭ちゃんはいい子だ。
蘭が今作詞に詰まってたって言うのもあるだろうけどな。
蘭は作詞で詰まらない時の方が断然少ないしな。友希那さんも作詞ではよく詰まってるらしいし、何回か仰向けに寝っ転がって何かに囲まれながら歌詞を出してるからな。
あのやり方は未だによくわからん。作詞作曲をする時のルーティンみたいなものなのだろうか。
年明けしてまだ日も浅いということで羽沢珈琲店の店内にはまだ人が少ない。というか俺と蘭の貸切状態だ。
ちなみにモカもいるが隣の席で爆睡してる。俺が来た時からずっと寝ていた。お前は何しにここに来ているんだ。
俺はさっきまで二度寝してたからな。もう眠くもなんともない。勝った(何に)
すーすーと小さな寝息をたてる短い白髪に少し隠された整った顔立ちはまさに美少女のそれだ。寝顔だけは可愛い奴め。
「……」
「なにモカの顔撮ってんの」
気がつけば無意識にスマホを構えてパシャっとモカの寝顔を撮っていた。
「いやー。黙ってりゃガチでただの美少女なんだなって」
「ちょっと待って。なんで今こっち向いて言ったの?」
蘭の目がすーっと閉じてジト目になり、殺気を出しながら立ち上がってこちらを睨みつける蘭をジュラ〇ックパークのあの体制になって静止しながらしっかりスマホの安全を確保する。
まぁ、待て。ここで下手なことを言わなければ蘭の怒りも収まる。
いいな?思ったことを言うなよ?ばちこり嘘をついて誤魔化していけ。
「い、いや〜対象の人物が二人いるなーって」
「ふんっ!」
「うごぉぁっ!?」
僕って嘘がつけない性格なんです。
思ったことを包み隠さずどストレートに言った結果、俺の左肩に強烈な右フックが飛んできた。力入らん、畜生やられた。
それでもスマホは無事だったから良しとしよう。
相変わらず蘭の腕力は衰え知らずだ。
というかベースやギターをやってる人間は勝手に二の腕とかに筋肉がつくんだけどね。女の子のぷにぷに二のu……ゲフンゲフン!なんでもない。
「それで。何しに来たの」
「いってぇ……。いや?特になんも?蘭とつぐみの顔が見たいな〜って」
「あんたはまたそうやって……」
蘭が呆れたような顔でこっちを見ると、作詞していたメモ帳のようなものを机に置き片手で頭を抱える。
何してんだこいつ。
俺は残念ながらこんなコメントしても相手が勘違いさせるような事言って……!ってなるようなイケメンじゃないからな。悲しいなぁ……。
イケメンじゃないとはいえ普通くらいだとは思っている。普通だよね?ブサイクじゃないよね?心配になるよ?
「普通に暇なんだよ。今弾きたいなーって曲もなかったし。ゲームもやる気じゃなかったんだよね〜」
「じゃあただの暇つぶしじゃん」
「だめ?」
「別に。あたしには関係ないから」
「蘭のいけず〜」
「モカみたいなこと言わないでよ……」
なんだかんだ言いつつ話を聞いてくれる蘭ちゃんが俺は好きよ。
「はーい蘭ちゃん。カフェモカだよ。愛斗くんはブラックね」
「モカちゃんのことを呼びましたかな〜」
「わぁっ!?」
「呼んでない」
「起きたのか」
つぐが持ってきてくれたおかわりのコーヒーを受け取ると、横からムクっと白髪の悪魔が顔を出す。
驚くつぐ可愛い。天使。
つぐはひょっこり顔を出すモカの行動に慣れてるのにピュアに驚くのが可愛い。だから天使って言われるんだよつぐぐぐぐ(バグ)
「つぐー。あたしもなんか欲しいー」
「オススメでいい?」
「苦しゅうない〜」
「ふふっ。じゃあ持ってくるね」
なんがこのふわふわ空間。あの空間だけ縁語句やないか。
そうか、これがふわふわ時間だったのか。世界の理を見た。
「愛斗。あんた顔きもいよ」
「その直球俺には止められない」
「止めなくていいよ、別に」
相変わらず辛辣すぎるぜ、この赤メッシュ。
「はいはーい。揚げたてのカレーパンのお通りだよ」
「ひとつくださいな」
「毎度あり〜」
わざとらしく裏から説明口調で大きな独り言を言いながら出てくる沙綾のノリにしっかり乗っかっていく。
出来たてを裏付ける湯気の見えるカレーパンをトレーに乗せると鼻にスパイシーな香りが走る。
うむ。これは絶対美味いやつだわ。見ればわかる。美味いやつやん。
朝にはランニングをして昼間は羽沢珈琲店で優雅なティータイムを過ごし、帰りにやまぶきベーカリーでパンを買って帰宅する。なんて健康的で優雅な1日なんだ。
今日の晩飯はこれでいいかな。
「最近どうよ。ポピパの方は」
「なんも変わんないよ。相変わらずみんなやってる」
何気ない会話を交わしながらトレーの上のパン達を馴れた手つきで一つずつ小さな紙の入れ物に包んでく。
店内には俺と沙綾以外誰もいない。やまぶきベーカリーは地域密着型なのでこういうことも珍しくはない。
逆にめちゃくちゃ人がくることもあるしな。羽沢珈琲店然り北沢精肉店然りだ。
相変わらずみんなやってるって大丈夫なんだろうか。りみや有咲が心配だ(小並感)
どうせバカやってるのは香澄だけだし、それ以外にはちょくちょくおたえがとんでもないこと言うくらいだからな。おたえのは完全に天然のそれなんだけど。ちょっと日菜さんと被るよね。似ているようで似ていないんだけど。
モカや薫さんもギタリストだし、ギタリストは一癖も二癖もあるものなのかな。
まぁボーカル陣はその上を行くんだけどな。
友希那さん、蘭、彩、香澄、こころ……。まともなのがいないじゃねぇか!(白目)
強いて言うなら彩くらいか。強いて言うならだけど。
全く。まともなボーカルは俺一人しかいないんか。
「そろそろ月一の練習も入るからな」
「再来週でしょ。香澄張り切ってるよー?愛斗くんを見返してやるって」
「あいつに対してだけは当たり厳しいからな」
「ふふっ。もうちょっと優しくしてあげてもいいのに」
くすくす笑いながらそんなことを言ってくる。
何かむず痒くなり、後頭部をぽりぽり書きながら目線を横にそらす。
って言ってもなぁ……。なーんか香澄って弄りたくなるんだよなぁ。
彩を相手してる時とすっごく感覚は似てる。こっちが主導権を握りに行かないと振り回されてズタボロになりそうだしな。ボーカルとか基本的に曲者ばっかりだし。
「なーんか香澄には意地悪したくなるんだよなぁ」
「今の有咲とかが聞いたら勘違いしちゃうんじゃない?」
「有咲はそんなバカじゃないって俺は信じてるよ」
「有咲のことは信用してるんだね」
「というか数少ない常識人枠だからな。有咲を信用しないで誰を信用すればいいんだよ」
「私は?」
暫しの沈黙が流れる。
右ポケットに手を突っ込み、財布から代金をちょっきり出す。
「よし、帰るか。お会計な」
「ありがと〜。で、私は?」
「あんがとな〜」
「私そういうキャラじゃないんだけどー!?」
俺は忘れないからな。あの三刀流ドラムを叩いたお前の勇姿を。
普段はまともな人でも一歩間違えばあっち側の人間になっちまうって友希那さんと紗夜さんで痛いほど学んできたからな俺は。
過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。
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今のが好きなので書き直しておk
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昔のが好きなので書き直したらアカン