どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい   作:as☆know

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限界の反響がデカくてびびってます。
東〇オンエア回はまたやりたい。てつやネコのうんコーヒーとかやりたいけどパスパレにそんなことはさせたくない究極。


音楽は魂で弾けって言うけどどう教えろって言うねん

「ぬわああああああああああああああああん学校嫌だよもおおおおおおおおおん!!!!」

「いきなり煩いんだけど」

 

 

 遂に俺にも学校に通学する季節が始まっちまった。辛み。

 

 めちゃくちゃ長く感じていた冬休みも終わりを告げ、俺は始業式という猛烈暇な地獄の時間で現実に叩き戻された。戻して(切実)

 ちなみに始業式には誰も来ませんでした。残当。寧ろ俺達を呼ぼうとして実際に呼んでみせた、羽丘と花咲川がやべーってはっきりわかんだね。

 

 うちの高校は非常にノーマルな高校だからな。普通科と工業科が隣接しているくらいしか面白みがない。

 可愛い女子もいない訳では無いが、普段俺の周りには美少女ばかりいるせいで完全に俺の目が肥えてる。

 

 だって考えても見ろよ。

 Roseliaのメンバー。全員綺麗で可愛い。

 アフグロのメンバー。全員可愛いカッコイイ。

 パスパレのメンバー。全員綺麗で可愛い。

 ポピパのメンバー。全員可愛い。

 あとハロハピのメンバー。全員可愛い。例外でカッコイイ。

 

 こんな人達とばかりいたら目も肥えるって話だ。無茶言うな。

 

 

「あたしの正面に座らないで。キモイ」

「お前パスパレの動画見ただろ」

「うるさい。変態」

「対面座位って目の前座ることじゃないからな」

「なんで口に出すの」

 

 

 いや、言った方がいいかなって。顔真っ赤にしてるし、可愛いし。

 しかし、蘭にやると冗談抜きで通報されそうだから程々にしておこう。

 

 にしても可愛いなぁ蘭は。対面座位を向かい合った椅子に座り合うことだと勘違いしてたのか。だったら現在進行形で対面座位してるよ。パワーワードすぎんか?

 

 てかあの動画を見たことは確定なんだな。

 お兄ちゃんメンタル逝っちゃう。蘭ちゃんの冷え切った視線でトドメを刺されちゃう。

 女の子の冷めた表情ほど来るものってそうそうないよな。あんまり食らい過ぎると泣きそうになる。

 

 

「あはは……。はい、愛斗くん。コーヒーお待たせしました」

「ありがとつぐぅ……あったけぇよ……」

「つぐみ、離れて。襲われるよ」

「おい、ふざけんなお前。俺をなんだと思ってんだ」

「変態」

「不可抗力なんだよなぁ……」

「あはは……」

 

 

 つぐの苦笑いが辛い。ごめんね、変な事聞かせて。

 

 あとで何とかして誤解を解いておこう。じゃないと俺のアフグロ内での地位が終わる。最悪アフグロだけじゃ収まらない可能性まである。

 まぁ、今は羽沢珈琲店特製のほろ苦いブラックコーヒーに舌鼓を打ちつつ、作戦会議でもしよう。

 まずは蘭を落とそう、うん。じゃないと死ぬ(確信)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってことがあったんだけどさ。有咲はどう思う?」

「頼むから私に振らないでくれよ……」

 

 

 月一のポピパコーチの日。

 例の如く蔵に突撃した俺は、数少ないまとも枠との呼び声高い市ヶ谷有咲に下ネタ爆撃をしていた。不可抗力だから。下ネタになるのは仕方ないから、元々そう言う話題だから。

 

 相変わらずソファーで肩肘付きながらうんざりとした顔でボソッと呟く有咲を後目にジャズマスちゃんのボディをハンカチで磨く。ん〜ピカピカだぁ!(歓喜)

 

 

「蘭ちゃんと愛斗くんって仲良いよね」

「そこそこ長い付き合いだしなぁ」

「というかafterglowともRoseliaともパスパレとも仲がいいし凄いよ。コーチしてくれるなんてラッキーだよね」

「褒めてもなんも出ねぇぞこんにゃろう!」

 

 

 あとで沙綾の店で大量にパンを買っておこう。ほんで、後でりみりんにチョココロネを上げよう。

 えっ、チョロい? うるさい。可愛いから全然オールオッケーだ。なんならタダまである。りみりん達の笑顔は正義ってはっきりわかんだね。

 

 

「愛斗くん愛斗くん! 結構ギターソロ出来るようになって来たよ!!」

 

 

 ぴょこぴょこ猫耳を揺らしながら超至近距離でまくしたてて来る香澄に少しびっくりする。

 

 お前も中身はともかく、顔はめちゃくちゃ可愛いんだから気をつけろよ。なんかの間違いで恋でもしたらどう責任をとってくれんだ。

 しかもなんかいい匂いするし……あっ、彩とは違ういい匂いがする癒される……。

 違う! 変態になってんじゃねぇか!

 

 女の子ってなんであんなにいい匂いするんだろうな。しかも俺が知ってる子みんなそうだし。オシャレにあんまり興味のなさそうな友希那さんや蘭、こころ達からもだ。謎すぎる。

 

 めちゃくちゃケバいギャルとかからはキツい香水の匂いがしたりするものだが、俺の知り合いの子達にはそんなのが一切ない。ガッツリギャルしているリサ姉とか一切ないしな。リサ姉マジパーフェクト。

 

 

「マ? 聞かせてみ」

「うん!」

 

 

 俺の傍から離れて赤いランダムスターの元にとてとて走っていく後ろ姿はまさに猫。これは友希那さんもおかしくなるわ(小並感)

 

 慣れた手つきで肩にかけたランダムスターの音量調節を始める。

 ほんとに女のやけどバンドマンなんやなぁって。普段見てるギタリストが氷川姉妹や蘭モカなどのどこが大人な雰囲気や不思議な雰囲気を漂わせる人達だからなのか、まさに活発な女の子というイメージの香澄がランダムスターという変態ギターを元気いっぱいに扱いこなしてるのを見るとギャップ萌えが生じる。

 

 日菜さんもかなりゴリッゴリのギターを弾くんだけど、やっぱりいいんだよなぁ。ギャップ萌えって神だわ。

 

「さーや! 合わせてくれる?」

「いいよー」

 

 

 一人でギターソロするだけじゃ寂しいしな。

 あとドラムがいるだけでリズムが鬼みたいに安定するし。

 

 楽器隊の中でもリズム隊というのはバンドの中で非常に重要な役割を果たす。

 一定のリズムを刻み、バンドの根源をリズム的な部分を重視して支えるドラム。

 そして同じくリズムキープとバンドのメロディ全体を重低音で支えるベース。

 どちらもバンドには欠かせない重要な役割である。

 ドラムはともかくベースを地味だという奴は出てこい。お前の聴く音楽のベースの音源だけを一生引っこ抜いてやる。

 

 ベースって実際に必要なの?って思う人はCメロでよくありがちなギターとドラムとボーカルだけが仕事をしているあの時の感じを思い出してみよう。

 まさにあんな感じだから。なんか足りなくね? 静かじゃね?っていうあんな感じだから。

 ベースは大事、はっきりわかんだね。

 

 

「こんぐらいのテンポでいい?」

「うん! 大丈夫!」

 

 

 一定のリズムで刻まれるハイハットとスネアの音を体に刻みながら耳に神経を集中させる。

 

 香澄が足元にあるエフェクターのスイッチを入れ、5弦を弾くと左手で抑えていたネックの17の位置を思いっきり上に引き上げる。

 こうすることによって音の伸びのようなものがものが出る。これがビブラートという奏法だ。ちなみに弦を上か下のどちらかにだけ力を入れる人と、弦を揺らすように上下させる人で別れるが、俺は上下にぐわんぐわんする派だ。

 ちなみに理由はライブとかであいつなんかやってる感が見て取れやすいからです。うーんこの自己中。

 

 俺が香澄に教えたギターソロはとも○ちさんがカバーした『初めての恋が終わる時』という曲のアレンジされたアウトロのギターソロだ。

 この前ライブハウスで初めての恋が終わる時のカバーをしたんだが、どうやらそのアウトロに惚れ込んだらしい。

 気持ちは大いにわかる。俺もとも○ちさんの動画であのアウトロを聞いた時鳥肌がやばかったもん。あの静かな曲調からのバリバリ歪ませたあの音は惚れるよ。そりゃあ惚れるよ。かっけぇもんあれは。

 

 

「おぉ〜。香澄も上手くなったよね〜」

「大したもんだよなぁ」

 

 

 しれっと隣に座ってきているよな、おたえな。

 普通に受け答えできた自分にもいつの間にか隣にいたお前にもびっくりするわ。

 さっきまで隣ののソファでりみちゃんと一緒にギター弾いてただろ。りみちゃんが弾いてたのはベースだけど。

 

 おたえはステルス性能が高いというかしれっとそういうことをするのがうまいよな。ちょっとそういうところは同じギタリストのモカに似ている気がする。

 まぁ、おたえの場合は天然成分が多いのに対してモカの場合9.7割くらいの確率で故意なんだろうけどな。

 全く、どちらも困ったものだ。可愛いから全面的に許しちゃんだけど。

 バカだなこいつ(自覚)

 

 そんなことを言ってる間に、香澄は難関の早弾きに入って行く。

 

 

「──── っ!」

 

「すげぇな……あいつ、いつの間に……」

 

 

 思わず、と言ったところか。有咲が声を漏らす。

 恐らくだけど、あいつ多分家でめちゃくちゃ自主練したな?

 指

 両手の動きがそういう焦ったような付け焼き刃の動きじゃなく、何度も何度も染み込まされた手慣れた最小限の動きをしている。

 

 世の中には色々な『上手い』と言える物事が存在している。

 スポーツが上手い、ゲームが上手い、そして楽器が上手いなどなど……。

 そしてその『上手い』と言われる行動をする人、またはその行動事態には大体の共通点がある。

 それは『必要最低限の動きしかしない』という所だ。もちろん俺みたいな目立ちたがり屋は故意に派手な動きをしたりするが、大体は必要最低限の流れるような美しい動きを見せている。

 そしてそれをするためには、『上手い』と言わせる行動を体に染み付ける必要性がある。それが練習だ。だから人は『上手く』なる為に練習をする。だから『上手い』人は練習をする。

 

 つまり、よく言われる練習は嘘をつかないという言葉は練習したものしか人は出来ない。または練習で得た経験を元にしか出来ないってことだ。

 俺ってやっぱこういうのまとめるの下手くそだな。

 

 閑話休題。

 

 

「どうかな!?」

「おう。8割方完成してるってとこじゃね」

「うえぇ〜……厳しいー!」

「でも愛斗の8割方ってほとんど完成してるようなものだし」

「お前って意外と辛口だもんな……」

 

 

 しゃーないやん。普段相手してるのはRoseliaとafterglowとパスパレだぞ。逆に厳しく行かないとこっちが怒られる。

 

 えっ? パスパレも? って思うかもしれいけどあそこには天才少女の日菜さんとMs.ストイックの千聖さんとガチプロだった麻弥さんととんでもない仕事量を両立してるイヴちゃんと容赦しなくてもいい彩がいるからな。

 あそこは普通にafterglowやRoseliaに匹敵するプロフェッショナル軍団だぞ。まぁRoseliaとafterglow(主に友希那さんに敵対心を燃やしてる蘭)は鬼気迫るものがあるけどな。

 

 まぁそんなわけで俺はコーチ云々に関しては結構辛口になる。

 特に香澄。おめーはだめだ。彩イズムを感じる。なんか厳しく言ってもいい感がある。ちゃんと節度は守るけどね。

 香澄は折っても折れないい良い根性してるし、そこら辺はやっぱりボーカルの図太さって奴だな。やっぱりボーカルってみんな似た生き物だわ。

 

 

「まぁ、あれだな。ちょっと貸してみ」

 

 

 8割方は完成している。残りの2割はどう口にしようか迷ったが、俺は口下手だし音楽を口で伝えるのはナンセンスだから音で歌えることにした。

 

 ふかふかソファから重い腰を上げる。

 ソファのこのふっかふかのって罪だよな。いざ立とうとして両手でよっこいしょと体を持ち上げようとしても、その手ごとふかふかの中に埋めさせてくるんだもん。どう逃れろっていうねん。

 

「うん。はいっ」

「さんきゅ」

 

 

 何の疑いもなく手渡されたランダムスターを肩にかける。

 香澄の身長用に合わせられたストラップは短く、ギターがかなり高い位置に来る。これで弾いてみてやろうかと思ったけど、確実にいつものようには弾けなくなるだろうから大人しくストラップを伸ばしておいた。何よりダサいし(ここ重要)

 

 俺がストラップを長くしてギターの位置を下げてるのってかっこよく見せたいってのが一番だからな。

 だってかっけぇやん。とも○ちさんはかっけぇやん。あの人この位置で弾くのはすっげぇ弾きずらいってちょくちょく愚痴をこぼしてるけど。

 それでもかっけぇから仕方がないのだ。

 厨二病で何が悪い。

 

 

「じゃあ行くな。どこが違うか聞いとけよ」

「ドラム合わせよっか?」

「どっちでもいいゾ」

「男の子ならはっきりしなよ」

「じゃ、よろしく」

「おっけー」

 

 

 男ならはっきりしておいたほうがいいのか。

 彩とか千聖さんとかリサ姉とかモカにもよく言われたな。今度からちゃんとしとこう。

 

 

「3、2、1!」

 

「────!」

 

 

 ギターごと揺らすように力強くビブラートをかける。

 

 これは人にもよるだろうが、俺はギターとかはなるだけ激しく力強く気持ちをそのまま音に出すタイプのギタリストだ。だから楽器を弾くときもあれだけ体を動かして音楽を体で表現する。まぁ、本当は勝手に体が動いちゃうんだけなんだけどね。

 

 音楽っていうのは人のメンタルがわかりやすく出るものだと思う。それをいかに出すかが表現力って奴だと思うし。

 まぁ俺はそれを出すのが得意だからその分人よりもギターが上手いのかもしれないな。

 

 つまり何が言いたいかというと。練習も大事だけどギターは何よりも心で弾いた方がかっこよく弾けるって事だ。

 多少タッチミスはしてもいいからギターソロはとにかく全力で弾く。この曲のギターソロは特に感情を前面に押し出してもいいタイプのギターソロだと思うからなおさらだ。

 まぁ俺は早弾きだろうがヘッドピーンだろうがミスとかは滅多にしないんだけど。こんなんでも一応プロのギタリストだし。ミスなんかしてられん、両立してこそだろ。

 

 ギターソロの終わりのビブラートを体全体でかけるようにランダムスターごと弦を持ち上げる。

 そいでその後はギターを下ろしてあげれば完璧である。カッケーマジ卍。

 

 

「とまぁこんな感じでござんす」

 

「相変わらず化け物みたいな上手さしてんのなー……」

「上手だったね」

「なんでこんなに私が弾くのと違うのー!?」

「気の入れようだって」

 

 

 ニヤニヤ笑って優越感に浸りながらちゃんとストラップを元の長さに戻して香澄に手渡す。相変わらずとんでもない形をしてるボディだけど特別弾きにくいって感じはしなかったな。

 

 

「にしてもなんでそんなに上手いんだよ」

「練習してるからじゃね?」

「どうやってさ」

「どうって……」

 

 

 そりゃあ普通に耳コピしてるだけなんですがそれは。

 何も大したことはしていない。You〇ubeで調べた弾いてみた動画をまるまるコピってるだけですしおすし。

 

 

「じゃあ行こうよ!」

「どうしたいきなり」

「愛斗くんの家!」

「は?」

 

 

 この猫耳おもろいことを言いやがる。

 お前もRoseliaやafterglowやパスパレと同じこと言うのな。もう慣れたわ。けど慣れんわ(一言矛盾)

 まぁ一番びっくりしたのはなんの脈略もなく俺の家に来るってなってる事だけどな。どうなってんだ一体。

 

 

 

 結局このあとポピパ全員揃ってマジで来た。

 どうしよう。僕こんな美少女がちょくちょく遊びに来る家知らない。

過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。

  • 今のが好きなので書き直しておk
  • 昔のが好きなので書き直したらアカン

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