どうやら俺の黒歴史を美少女達に握られたらしい 作:as☆know
活動報告を見てくださった人はおわかりかと思いますが色々あってマジで書けません。あと謎のモチベ低下も相まって沼になりました。後ににじさんじ沼からも抜けられなくなりました。マサチューセッツは来ませんでした。
「愛斗です」
「あら愛斗! 随分と小さくなったわね! 一体どうしたのかしら?」
「それは俺が聞きたいかな」
「……なんか愛斗が小学生になってる」
事務室で香澄の従兄弟が勝手に着いてきちまったから入れてくれと無理やり勢いだけでごり押して許可を得たのち、JK軍団のカワイイカワイイ祭りの海からなんとか抜け出してなんとか1−Cにたどり着きました。てかさ、いきなり初手『愛斗です』で通じるこの二人やべぇな。なんでこの二人は今目の前に広がってる不可解な現実を受け入れられてるんだよ。
いやでも本当に死ぬかと思った。女子高生の海。
すっげぇ勢いで囲んでくるわ、とんでもない勢いでカワイイと連呼しながらほっぺ触ったり撫でたりしてくるわ、マジでほんとにもみくちゃにされた。
一対一でやられたら多分鼻の下伸ばしてぐへへへってゲス笑いかましてたんだろうけど流石にあの人数じゃ馬鹿にならない。5人ですらやばかったのにどこから噂が飛んで聞いて飛びついてくるのか。
もうクリボーが土管の中から無限に湧き出てくるみたいにどんどん来るんだもん。無限1UP出来ないのにモラル的に倒せない無限クリボーとか勝ち目ないで。JKというか女性の情報伝達能力って半端じゃないわ。
ちなみに彩達はついて来なかった、というよりJKの波に飲まれてどっか行ってた。俺も体大きかったら絶対に抜けられなかったし、仕方ないね(レ)
「というか、学校はどうしたの?」
「こんなんじゃ学校行けないし休んだ」
「ダメじゃない、ちゃんと学校に行かなきゃ! 一緒に小学校に行きましょう!」
「頼むからやめてくれ中身はそのままなんだ」
せっかく筋トレもして身長もそこそこある体になったのに小学校からやり直すとか嫌だ。小学校から中学校に行きたくない。もうクソ難しい英語やらやりまくる中学時代に戻りたくない(涙目)
というか中学英語ってマジで難しすぎん? 桜ノ宮が工業校でそこまで頭が良くないってこともあるかもしれないけど、マジで文法とかに関しては中学時代の方がきつかった。鬼みたいなペースで鬼みたいに難しいのやるからな。
マジで英語が嫌いな中学生高校生が多い原因は確実に中学にあるわ。そんなに生き急がないでゆっくり進めて頼むから(懇願)
「それで? なんでそんなちっさくなっちゃったの」
「それが聞きたいからここに来たのだ」
そう答えた瞬間に美咲の視線が真横を向き、俺の視線も斜め横を向き、二人の視線の先にいる金髪お嬢様がとっても素敵な笑顔を見せてくれた。
うん、こころん可愛いよこころん。やっぱりお嬢の笑顔は世界一だ。
「……なんか盛られたの?」
「いや、変なもんも食った記憶ないし」
「じゃあ黒服さんに用事?」
「そういうこと」
流石、お嬢の相棒ミッシェルこと美咲。理解力が高すぎる、怖いくらいに。
凄い助かるけどちょっとゾッとするよね。レベルが高すぎるってそれ一番言われてるから。
「黒服さんなら多分そこらへんの陰に……」
「お呼びでしょうか」
「うぉっ!?」
「ほら」
いきなり視界外からスッと出てくる黒服さん達にビビり倒してしまう。いや流石にビビるよなそりゃあな。黒服さん達ってマジでいっつもどこから見てんだ。
「状況は把握しております。浅尾様にはお嬢様もとてもお世話になっておりますので無償でお手伝いさせて頂きます」
「いやちゃんと医療費は払うんで」
なんでこの人たちはこうも完璧なのだろうか。いるだけで問題が全部解決しそうな勢いでハイスペすぎる。
まぁ流石に全部無償でっていう申し出は断ったけど。こっちも実質アルバイトとはいえ、それなりのお仕事をして給料を貰っている立場だ。
そもそもそこまでやってもらうのは罪悪感がヤバい。俺が勝手に私用で呼び出したんだから。しかも私用ってレベルじゃねぇ大問題だからなこれ。
なんだよ、体が縮むって。マジで某名探偵みたいじゃねぇか。
体は子供! 煩悩は大人(厨二)! その名は浅尾愛斗! ってやかましゃァッ!(ガチギレ)
「早速ですが弦巻家御用達の大学病院へお送りさせていただきます。準備はよろしいですね?」
「なんかすっごいRPGのストーリーが進む上で『ここから先はしばらく戻れません。先に進みますか?』的な感じのセリフっすね」
「一度やって見たかったもので」
意外とこの人たちお茶目かもしれんわ。
「そういうことでよくわかんないけどマーくんちっちゃくなっちゃったから今日の練習は出れないんだって」
「愛斗くん……凄い……」
「なんであの子は毎回あんな展開に持ってかれるのが得意なのかしら……」
マーくんから頼まれてた言伝をしっかりと紗夜ちゃんに伝えたし任務かんりょーだね!
ちっちゃくなっちゃったマーくんを引き連れた私達一行が通称花のJKの波に飲み込まれたその後、マーくんは私に伝言だけ託してあの女子高生の波をたった一人で泳いで行ってしまった。まぁ、マーくんに逃げられるのは慣れてるからいいんだけどね。
『ちょ……みんな離れてー!?』
『前が見えねェ(物理)』
『あっそうだ(唐突) LI◯E入れるの忘れてたから紗夜さんに今日練習いけないって伝えてけろ〜』
『えぇっ!? マーくんは!?』
『ちょっくらお嬢達のクラスに行ってk』
『あっ、愛斗くん埋まっちゃった』
『まーくぅうううううん!!!???』
『引きこもりにこの人だかりは厳しい……死ぬ……家に返して……』
マーくんが女子高生の波に埋もれて見えなくなっちゃった時は流石に焦ったよね。結局あれからそのまま見えなくなっちゃったけど大丈夫なのかな。
マーくんよりも目の前の有咲ちゃんの方が人酔いして大丈夫じゃなさそうになっちゃったから保健室に送るために離れちゃったけど。とりあえず有咲ちゃんは香澄ちゃんが保健室で付き添ってるはずだから大丈夫だろう。だから今私が教室にいるんだけどね。
「それにしても……体が小さく……まるで、漫画みたいな話です……」
「……丸山さん。寝ぼけてないわよね?」
「起きてるよ!?」
紗夜ちゃんにすっごい疑いの目で見られてるけど私は正常である。ほら、恋は盲目って言うけどあれとは別物だからね……! 多分!
「ちゃんと写真も撮ってあるから!」
「いつ撮ったんですか……」
「バレないようにざっと100枚ほど盗撮してきてあるの」
「丸山さん……もはやストーカーに片足突っ込みかけてますよ……」
ふ、普段はこんなことしないから! ……たまーに寝顔とか撮っちゃうくらいだから! あとギター弾いてるところとか撮ってるだけだから
あーあ、マーくんも私の寝顔とか撮ってくれないのかなぁ。もしスマホに私の寝顔とか入ってたら嬉しいのに。……ちょっとだけ、恥ずかしいけど。
「ぶぇっくしゅん!」
「風邪の検査もしておきましょうか?」
「ふぇ? い、いや多分風邪じゃないと思うので大丈夫っす……」
「一応今回の件と何か関係があるかもしれないのでついでですがやっておきますね」
「ありがとうございます……?」
ここに来るまでにくしゃみとか全くなかったのに……もう花粉症の時期か? 早くね?
あとなんだか知らないけど俺のスマホに眠っている彩の寝顔やらなんやらの秘蔵写真達を消した方がいい気がした。なんとなくだけど、うん。
家に帰ったらPCのフォルダに全部移しておこう。なんとなくそうした方がいい気がする。野生の感というやつかもしれない。ほら、狩野◯孝さんもそうやって言ってたから。
「それでは浅尾さん。少し口を開けてください」
「? ふぁい」
「少々煩くなりますが痛くはないので安心してください。それでは」
え、ちょっと待って何そのドリルは。ここ歯医者じゃないよね? 何そのドリル。すげぇでかいドリルなんだけど。今日検査だよね? 検査だよね?
しかもめっちゃキュィィィィン(迫真)って言ってんの。ねぇ私怖い!私怖ぁい!
「唇だけ巻き込まないように気をつけてくださいね」
「あががががががが!!!!!!!」
「はいこれ! マーくんの写真!」
「……ほんとに小さくなってるわ」
「とっても、可愛いです……」
私のスマホの画面に写る小さなマーくんを見つめるクールな二人の目がキラキラ輝いてるように見えるのは気のせいじゃないかな。
ほら! やっぱり小さい子ってすっごい可愛いし! なんなら天使だし! それがマーくんにもなればそれはもう全世界癒せるくらいには可愛いよね!(?)
「……信じられない。今流行ってる顔が幼くなるアプリでもないのよね」
「前やったけどこれとそっくりだったよ!」
「凄く高性能なアプリなんですね……」
あの時も可愛くて悶えてたけど、まさか本当に小さくなって目の前で見れるとは思わなかった。
それにしてもあの機能は凄いよね。感心しちゃうなぁ。マーくんも工業科の高校に行ってるし、あんなの作れるのかな?
あの写真はほんとに小さい頃のマーくんそっくりだったし、今の小さくなったマーくんと見比べても多分そんなに変わらないんだもん。時代の進歩ってすごいって千聖ちゃんもそう言ってた。
「確かにこれじゃあギターも弾けなさそうね……」
「そもそも、バイクにも乗れないんじゃ……」
「あっ、でもギターは弾けると思うよ!」
「なぜ、わかるの? 体が小さくなっては手も小さく……」
「だって昔から弾いてたから!」
そう、マーくんと私が出会ったのは確か小学三年生くらいの頃。彼と関わることになったきっかけは彼の弾くアコースティックギターだったから。
小さな体に大きな茶色のボディをしたギターを脇に抱えながら弦を弾く、あの横顔は未だに脳裏に焼き付いている。
「愛斗さんって……そんなに小さい時からギターを触ってたんですか……?」
「うん! 少なくとも私がマーくんと話し始めてたときにはもうギターやってた!」
「そんなにギター歴長かったのね……あれだけ上手いのも納得だわ。それだけではないと思うけど」
なんか紗夜ちゃんがギタリストの目つきになってる。ギタリストというか、ライバルを狩る獣の目つきって言った方が表現的には正しいと思うけど……。
「紗夜ちゃんっていつからギター始めたの?」
「私は高校からですね」
「えっ……高校から始めてその上手さなんですか」
「まぁ、それなりに努力はしましたから」
少し苦笑いしながらそういう紗夜ちゃんの目は、何か懐かしいものを見ているような、後悔とは違う少し悲しいような目に見えて、そう見て取れるような雰囲気だった。
……あれ? もしかして、地雷踏んだ? 大丈夫カナ?
でも、努力は誰だってするものだろう。私だって、人にはあんまり見せないけどマーくんや千聖ちゃんだって、天才肌の日菜ちゃんですら練習という努力はしてるんだよね。
「そっか……私も、まだまだ頑張らなくっちゃ!」
「丸山さんも……十分すぎるほど頑張っていると思いますよ……?」
「そうですよ? 白鷺さんからも日菜からもよく聞くわ、『彩ちゃんは頑張りすぎてるから心配になる』って」
「愛斗くんも……あまり口には出さないだけで心配してると思いますよ……?」
みんなが私を心配してくれている。素直に嬉しい反面、みんなに心配をかけているという事実に少し胸がチクリと痛くなる。
見えないように努力はしているつもりだったんだけどなぁ……。
「『彩ちゃんってドジだから部屋ドアを開けたまんまなのに気がつかずに一生懸命ダンスや歌の練習してるんだよ! それも毎日キレイに閉め忘れるの!』ってこの前言ってたわ」
「それ普通に恥ずかしいやつじゃんかー!?」
違った。隠せているつもりが全く隠せていないだけだった。
嘘でしょ……? 確かに毎回居残りして練習はしてたけど……毎回閉め忘れてたの?
でも私が帰るときとかちゃんとドアは閉まってるよ? もしかして幽霊なの? 幽霊の方の仕業の方が今なら私は嬉しいよ? 毎回日菜ちゃんや千聖ちゃんが気を使って閉めて帰ってくれるとか今は考えたくないよー!
「ふふっ、日菜が言う通りね。やっぱり、丸山さんは面白いわ」
「なんでしょう……あこちゃんを見てるような……」
「もー! 私は高校二年生だよー!」
丸山彩、高校二年生! ピチピチの女子高生!
なんか昔マーくんから『お前Northってなんの意味かわかるか?』って聞かれた時に『鼻!』って自信満々に答えて死んだ声で『それはnoseな』って言われたこともあったけど! ちゃんと高校生だからぁ!
私っ! 17歳だからー!
過去のお話の書き方が地雷なので、展開は変えずに描写とか加筆修正したいんです。
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今のが好きなので書き直しておk
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昔のが好きなので書き直したらアカン