ISFF〜Nakedアーティストの帰還〜 作:Carudera
「織斑君にノクティス君、ここに居ましたか」
そう言って、山田先生が教室に入ってくる。何か用だろうか?
「はい。これが今日から住んでもらう寮の部屋の鍵になります。無くさないでくださいね」
「ちょっと待ってください山田先生。1週間は自宅から通学するんじゃないんですか?」
確かにそうだ。こっちも学園から1週間はホテルから通うように言われていた。それなのに何故だ?
「えーっとですね...政府の方からセキュリティの問題で、初日から寮生活にしろと言う通達が有りまして...」
「でも生活用の荷物なんて何も持って「安心しろ」って千冬姉!?」
バシッ!!
「痛って!?」
「何度言わせればいいんだ。いい加減織斑先生と呼べ。それと安心しろ。お前の荷物は私が用意してきた」
話からみてどうやら自分は蚊帳の外らしい。それと、なんとなく残念なBGMが流れそうな気がする。
「なに、下着やシャツ、それと携帯の充電器があれば良いだろう」
うん、そうだと思った。それ見ろ、奴が絶望した顔をしている。こればっかりは奴に同情しかねない。そういえば自分の物は...?
「すみません山田先生。自分の方はどうなっています?」
「あ、はい。ノクティス君のは向こうの方に連絡したら送ってくださいました。ここにありますよ」
と言うと山田先生は廊下からかなり大きなキャリーバックを2つ程引っ張ってきた。おいおい、彼奴らどんだけ持ってきたんだ!?てか、自分の物じゃないキャリーバックは何なんだ?取り敢えず持ってきてくれた山田先生には感謝しかない。
「ありがとうございます。それともう一つ聞きたい事が」
「なんでしょう?」
「なぜ男性操縦者同士で部屋をまとめないのですか?」
「えっ?」
「いや、織斑が貰った部屋の鍵と、自分が貰った部屋の鍵の番号が違うのが気になりまして」
「あぁ、すみません。実は部屋割りの都合上、別々の部屋になってしまいました。それとお二人とも同居する人は女子なので気を付けてくださいね」
「わかりました。そう言う事でしたか」
何か裏がありそうな気がするが、まあいいか。
「織斑、そろそろ行かないと先生方の邪魔になる」
「へっ?ああ、うん、そうだな」
「では、失礼しました」
「あっ、それと言い忘れていましたが大浴場は男子は使用出来ないので、覚えておいてくださいね」
「え、なんでですか!?」
バキッ!!
「あうっ!?なんで叩くんだよ千冬姉!?」
「さっきも織斑先生と呼べと言っただろう。それと織斑、貴様は年頃の女子と風呂が入りたいのか?」
「いっいえ!入りたくないです」
おい、愚兄。それを言っては...
「ねぇ、今の聞いた?」
「うん、聞いた聞いた!」
「やっぱり織斑君は...!」
「今すぐ織斑君の今迄の交友関係を洗い出して!今すぐよ!」
「「「イエッサー!!」」」
言わんこっちゃない。自分はそんな気は微塵もないので、すぐさま後ずさる。
「ちょ、なんで後ずさるんたよ!?」
「自分にそんな気は微塵もないのでな。近づかないでくれ」
「ヒデェ!?」
このままでは拗れそうになるので退散しよう。そうしよう。それが一番いい。
「では、自分は部屋に行かせてもらいます」
「ちょ、待ってくれよ!!!」
「おい待て春十。私はそんな様に育てた覚えはないぞ。少し話をしなければならんようだな」
「えっ」
即座に離脱。どうやら愚兄には地獄が待っている。いい気味だ。
しかし、彼奴ら何を持ってきたんだか。それもすぐに分かる。
出せなかった。と言う事でヒロイン(予定)の登場は次回に持ち越しです。今迄の話で『彼奴ら』と出てきていますが、これは『FROM』の研究者達です。彼らはハスラーよりかはマシですが立派な変態技術者です。多分そのうち出番が出てくるかと。