個性:梁山泊   作:ルーニー

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梁山泊の人たちについてめっちゃ設定変えました。
幽霊→現実にいる人
現実にいたほうがやりやすいと思ったので変更しました。細かい部分の修正は徐々に行いたいと思います。


弟子2号

拝啓、お父様お母様。いかがお過ごしでしょうか。最近肌寒くなりつつあり、体調も崩しやすい季節になりつつあります。風邪などを引かぬよう、暖かくして過ごしていますでしょうか。

僕ですか?僕は今日も体を動かしています。

 

「ほらほらスピードが落ちてきてるよー!もっと早く足を動かすー!」

 

ハムスターが走る滑車のような装置の中で両手を前にしながら腰を落としてスタンガンのように電気が走っている棒に当たらないようにね!

 

「やめっ!死ぬ!これは死ぬー!」

 

「はっはっは。なに。死にはしないさ。せいぜい激痛が走る程度のものさ」

 

「鬼か!」

 

装置の横でにこやかな笑みを浮かべているのは和装がよく似合う細目なちょび髭のダンディな男性。さらにその後ろではこの地獄を肴にビールを飲んでいる強面の男性に胡坐をかいて座っているミニスカが鼻で笑えるほど丈の短い着物を着た片手に鎖分銅を持った美人さん、それをカメラで激写しようとして鎖分銅で撃退されかけている小さなおじさん、楽しそうに小鳥に餌を与えている褐色巨漢のお兄さん、そして懐かしそうな表情を浮かべている冴えない男性とそれに苦笑している金髪のキレイな女性が集合している。

 

「あっやば」

 

叫んだせいでリズムが崩れた。足がもつれてそれをなんとか戻そうとしてスピードが落ちてしまい

 

「ぎゃあああああああああああ!」

 

結果後ろの電撃装置に当たってしまい全身に激痛が走る。冷静に考えているけどこれマジで痛い。慣れてきたせいで頭の中では冷静に考えれてるようになってるのは喜ぶべきなのか悲しむべきなのか。

 

お父様、お母様。僕は師匠方に殺されるかもしれません。その時はあなたたちのもとに向かいますのでどうか見守っていてください。

いやまぁおとんとおかんは死んでないけどさ。師匠たちは殺さないいい塩梅の状態で家に送るだけだと思うけどね。それでもこれはきつい。マジできつい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて。突然拷問、もとい修行を見せられた人はなんじゃこりゃと思うからとりあえずここに至るまでの経緯を説明しようと思う。

俺は、まぁいわゆる転生者だ。一部の界隈で人気のあるジャンルで、なんで俺は転生したのかと首をひねりたいが、なってしまったものはしょうがない。いや、いつ死んだのかを覚えていないし神様とやらも見た覚えがないからホントどうしてこうなったんだと今でもわからないけど現状不便でも何でもないから特に何も考えずに生きている。

 

それでどんな世界に転生したのかと言ったら、正直俺は知らない世界に来てしまった。いや、知らないわけじゃないんだ。ただ興味がなくて読んでなかった漫画の世界に来てしまったというのが正しいかもしれない。

場所は現代日本。SFのようなすんごい技術があるわけじゃないけど、それでも近未来的に技術は進歩しているように思う。でもそれ以上にやばいと思うのが、世間一般的に『個性』と呼ばれている力だ。

『個性』。普通に聞けば他の人との違う性格や癖のようなものを思い浮かべるかもしれないが、ここでは違う。文字通り巨大化したり電気出したり炎出したり姿が変わったりと、超常現象としか言えない力を人が持っていることを『個性』を持っているといわれている世界だ。

『個性』。そう、『個性』だ。個性というより超能力だろと思わなくはないが、まぁ世界的には『個性』と呼ばれているから『個性』なんだろう。

 

ここまで言えばわかるだろう。そう。この世界は『僕のヒーローアカデミア』の世界なのだ。正直詳しい内容は知らないし、知っていることもCMとかで流れていたものをおぼろげにしか覚えていないぐらいだが、大まかな概要や世界観はなんとなく覚えている。どこで設定とか見たのか覚えてないけど。確か映画化するってのをなんかで見た覚えがあるから人気があった作品なんだろう。

その時は中学高校の時期の漫画(ペン〇ン娘やエア〇ア等)や古い漫画(ハイ〇クール奇面組やG〇美神等)、あと個人的にはまっていた漫画(芸術科ア〇トデザインクラスやあっちこっ○等)、あとドマイナーな漫画(ヒーローク〇スラインやXEN〇N等)を集めるのにはまっていたから最近の漫画事情はほとんど知らないのだ。おかげで周りと話が合わなかったのはいい思い出だ。

 

さて。それはそうとこの世界のことに話を戻そう。この世界は『個性』というものがある。最近だと少なくなりつつあるけど『個性』を持ってない『無個性』と呼ばれている人もいるけど、大体の人は何かしらの『個性』を持っているといってもいいだろう。もちろん俺も持っている。いや、厳密にいうと持っているというか常時発動しているというべきか。あまりにも特殊すぎるから『個性』と呼べるのか?と言われたこともあったけど、さすがにものがものだけに『個性』と呼ばざるをえないんじゃないのか?と思っている。

まぁ、察しがついている人はいるだろうから俺の個性の名前をとりあえず言おう。

 

俺の『個性』は『梁山泊』だ。

 

知らない人は、え?と思うだろう。物知りの人は中国の沼か、伝奇小説の水滸伝、はたまたお店の名前を思い浮かぶ人もいるかもしれない。

けど俺の『個性』はそういうものではない。俺の『個性』としての『梁山泊』は優れた人物が集まった場所、その中でも超人じみた身体能力を発揮する格闘家が集まっている集団を指している。

 

そう。俺の『個性』はかつて週刊誌のサンデーで連載していた漫画、史上最強の弟子ケンイチの梁山泊に所属している人たちを現実にする『個性』だったんだよ!(ナ、ナンダッテー!?

 

とはいっても、正直これが『個性』なのかと言われたら正直首をかしげるようなものだ。いくら世界が違うと言ってもあの人たちが俺の意志で消えることはないし、俺が意識を失おうがあの人たちがいなくなることはなかった。現に何度も気絶してもいなくなることがなかったから間違いない。

もしかしたら『個性』である理由が他にもあるんだろうけど、そこまで真面目に検証しているわけじゃないから現状わかっている範囲では大まかにいえばこれがすべてだ。まだ言えることがあるんだけど、まぁそこまで特筆する必要があるわけじゃないから問題ないだろう。

 

正直、なんで俺の『個性』がこうなったのかはさっぱりわからん。もしかしたら覚えてないだけで神様にお願いしてこうなったのかもしれないのだけど覚えてないから断定もできない。というか正直もらえるのなら横島の文珠が欲しかったけどないものをねだっても仕方ない。いやあれはぶっ壊れ性能だからあっちゃやばいけどさ。

 

まぁそれはともかくだ。細かい話は置いといて何をどうして現状どうなのかを端的に言うことにしよう。

梁山泊に弟子入りして弟子2号として日々を送ってます。

うん。知る人が知れば何十カラットのダイヤモンド以上の価値があることなんだけど、まぁ、その、なんだ。正直早まった感はあるよね。うん。

 

「ほーら。おいちゃん特製の漢方ね。死人も復活すること請負いね」

 

「なんだ、また気絶したのか。だらしねぇなぁ」

 

「あぱぱぱぱぱ。あの時のケンイチと同じぐらいには頑丈だから大丈夫よ」

 

「頑丈になったと思ってたんだけど…な」

 

「ふむ。想定以上に早く動かしていたから電圧が上がってたみたいだね」

 

「あぁ、僕もあの時期があったなぁ……」

 

「懐かしいですわね」

 

見る人がいれば感動するんだろう達人たちなんだろうけど、2人を除いて地獄の鬼に見えてきたのは、果たして俺の見間違いなんだろうか。あとこの漢方めちゃくちゃまずい!これまずさで復活するって意味じゃないでしょうね師匠!?

 

「ふむ。今日も梁山泊は平和じゃな」

 

平和とは何かをぜひ辞書で調べてください長老ぉ!

 

 




松江先生の描く女性はお胸とお尻が最高だと思います。しぐれさんかわいい。
男性も筋肉描写が最高だしみんなめっちゃかっこいいと思います。逆鬼師匠はかっこいいのとかわいいが混じってるのでホント大好きです。

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