Masked Rider EVOL 黒の宙   作:湧者ぽこヒコ

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内藤「いやー!晴れてよかったです!」

月乃「ええ。本当に」


内藤妻「毎回すみません、付き合わせてしまって」

月乃「いえ、問題ありません」


内藤「ほら!走るなって!」



内藤娘「月乃お姉ちゃん!あれ乗ろ!」

月乃「はい。一緒に乗りましょう」



月乃 (……可愛い)



――これは。感情表現が下手くそな人のお話。





phase,24 眠り姫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

決してお世辞にも安全運転とは言えない、紗羽嬢の運転で無事にnascitaに辿り着いたわたしは、スタークに言われた事を思い出していた。

 

 

 

 

 

美空が入れてくれたアプリコットティーを、紗羽嬢も含め3人で飲みながら思案する。

 

 

 

 

 

 

 

 

他の誰でもない、万丈の事。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【万丈にはな……北都に忠誠を誓ったある理由がある。家族を救いたければそいつを探せ。ヒントは“桜の樹”と“大切なモノ”だ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの万丈が、北都に忠誠を誓った理由……

 

 

 

 

あの蛇を信用とするとしたならばヒントは桜の樹、そして大切なモノ……

 

 

 

 

 

何なのだろうか。

 

桜の樹、これは何となくわかる。

多分、香澄さんの事。

 

以前万丈が言っていた。桜の樹を香澄さんと観に行くのがとても幸せだったと。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、万丈が香澄さんの事でなぜ北都に忠誠を誓ったのかが理解出来ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてもう1つのヒント。大切なモノ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねー紗羽嬢。万丈の大切なモノ、って何かな」

 

 

 

 

 

万丈の大切なモノ……

香澄さん、香澄さんとの記憶、香澄さんとの思い出の場所……

 

 

一体何なのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やーねー戦兎ちゃん。そんなの決まってるじゃない」

 

 

 

 

 

 

 

何か面白いモノでも見つけたかのように苦笑する紗羽嬢。

 

 

 

 

やっぱりオトナのオンナはこういった恋愛系?に強いのだろうか。

 

 

 

 

まあ紗羽嬢とわたし2つしか歳変わんないけど。

 

 

聞いた時びっくりしたもん。絶対三十路迎えてると思ってたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すげーな紗羽嬢。エスパーかなんかか」

 

 

 

 

 

恋愛系はわたしにはこれっぽっちもわからん。

紗羽嬢は経験豊富そうだもんなあ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何言ってるの戦兎ちゃん?……万丈君の大切なモノ。それはあなた達よ、戦兎ちゃん。それに美空ちゃんや石動さん……マスターも」

 

 

 

 

 

 

 

……そうなのかな。

あいつも、わたしたちの事をそんな風に思ってくれてるのかな。

 

 

 

 

 

北都での一件以来、ちょっと揺らいじゃうわたしが居る。

 

 

 

 

 

 

 

 

「見てればわかるわ。万丈君はあなた達の事を本当に大切に思ってる。覚えてる?私がここに来た時に、万丈君がどんなだったか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗羽嬢がここに来た時……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【俺は万丈 龍我だ。……こいつらに変な事しようってんならタダじゃおかねぇぞ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【おい、あんた。ここは俺らの大切な場所なんだよ。遊び場じゃねえんだ】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ……」

 

 

 

 

 

脳裏に過る万丈。

わたしが知ってる万丈。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだ。あいつはわたしたちの事を大切に思ってくれてた。

 

 

離れ離れになったあの日、あのへたっぴなりに頑張ってた手紙も、わたしの事を心配してくれてた。

 

 

 

 

元気になれ、って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……きっと万丈君は帰って来ないんじゃない。帰って来れない何か理由がある、って事じゃないかと私は思うわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰って来れない別の理由……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

確かに……確かにそれなら納得がつく!

 

 

 

あの真っ直ぐで、前に進むと周りが見えなくなっちゃうあいつなら、有り得る。

 

 

 

……頼らずに自分で解決しようとしたり、ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「紗羽嬢!そしたら――」

 

 

 

 

「言われなくとも。万丈君がなぜそうなったのかちゃーんと調べてるわ。……まだ何も結果が出ないけどね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ありがと。やるオンナだね紗羽嬢!

 

 

 

 

 

 

 

ウインクをしながらアプリコットティーを啜る紗羽嬢はきっとモテるのだろうな、とか思いつつわたしもカップに入った残りを飲みきった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「桜の樹、そして大切なモノ……それが北都に忠誠を誓った理由、ってスタークが言ってた。……当てになるかわかんないけど、よろしくね」

 

 

 

 

 

 

これだけじゃ何もわからない。

でも絶対、解き明かしてあのバカを連れ戻してやるんだ。

 

 

 

自分じゃ帰って来れないならわたしたちが連れ戻してあげるからね、万丈。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……桜の樹、か。多分前に聞いた香澄ちゃんって子の事ね。わかったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

紗羽嬢の目付きが鋭くなる。

 

 

こういった話をしている時の紗羽嬢は別人のよう。

普段のよくわからない行動をする紗羽嬢からは考えられない。

 

 

 

 

……コスプレとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それと、葛城 忍って人を調べてほしい」

 

 

 

 

「……葛城……忍?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう。葛城 忍。

 

 

 

 

正義のヒーロー……わたしの護れる力、仮面ライダービルドを戦争のために創りあげた男。

 

 

 

 

 

 

 

……そして。あの悪魔の人体実験を行った、葛城 月乃と同姓の人物。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……その人と月乃さんが繋がってる可能性がある、って事ね」

 

 

 

 

 

 

 

 

紗羽嬢は理解が早くて助かる。

どこぞのバカな弟とは大違いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう。あくまで推測の域を出ないけど、共通点が色々あってさ。……頼んだよ、紗羽嬢」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こっちのカードも揃ってきてる。

あとはどういう風にピースを揃えるか、だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……戦兎、怪我してるし。ちょっと待ってて、今救急セット持ってくるから」

 

 

 

 

 

 

黙って話を聞いてた美空が自然に会話に滑り込んできた。

 

 

 

 

 

……ああ。そういや佳奈ちゃん救出すんのにあちこち擦りむいたっけ。

 

 

 

消毒液嫌いなんだよなあ……染みるし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――ほら!戦兎!動かないでよ!」

 

 

 

 

「いやだあああああ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

腕が傷だらけのわたしに、あのめっちゃ染みる《スグナオリマース》をチラ見せしてくる美空。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほんと痛いのあれ。嫌なの。痛いの嫌い!

 

 

 

 

 

あれ塗られるくらいならそのままでいい!

痛いのやだ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こら戦兎!いつまでも子供みたいな事を――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言って美空がわたしの手を取った瞬間、美空の左手首のバングルから放たれた綺麗な光がその場を満たした。

 

 

まるで優しく我が子を抱く、聖母のように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……へ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……なんだ今のは。

 

 

光がぷわあぁぁってなったんですけど。

え?美空たん何かのエスパーだったのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

「美空ちゃんのその……バングルから出てたわよね、今」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うん。出てた。間違いなくそうでした。

しかもめっちゃ明るかった。

 

 

ていうか。紗羽嬢、口を閉じなさい口を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……何したの?私……?」

 

 

 

 

 

本人が一番よくわかってないみたいだ。

 

 

無理もない。同じ立場だったらわたしもそうなるわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦兎ちゃん、あなたその腕……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……は?え、何?

二の腕そんなたるんたるんじゃないと思うんですけど?

 

 

というか今言うことなのか。

そんな呆けた顔するほどかこら。

 

 

 

 

 

なんだ。バカにしてんのか。そこまで太くねーよ。

大体ね。最近ちょっっっちお肉つき始めたからダイエットしてんだから――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――ええぇぇ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わたしの驚いた声に美空と紗羽嬢が更に驚いていた。

……そんな事はどうでもいい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

びっくりした。いや、自分の腕の太さとかじゃねーよ。そこまで太くねーよ。しばくぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……腕の怪我が、治っている。

 

 

 

 

 

結構な傷になっていたはずのわたしの腕が、元の白くて綺麗な細腕に戻っていた。

 

 

……文句言ったやつは表出ろ。

 

 

 

 

 

 

しかし、これは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦兎……顔の傷も無くなってる……」

 

 

 

 

 

 

……まじか。

よかった。わたしの自慢の顔が……はもういいや。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついに美空がエスパーになったのかな。

いやそんなわけはない。まずない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

恐らく、だけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「美空のそのバングルの力、なのかな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美空の左手首から離れないバングルに目を移す。

 

 

 

 

 

 

 

この金色に輝くバングルは美空の左手首から離れようとしない。

比喩ではなく、本当に離れないのだ。

 

 

無理矢理に切断しようとしてもだめだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……パンドラボックスから付与された、とでも思ってしまうような事件。

 

 

 

 

パンドラボックスの前で意識を失った美空は、時を経て目覚めると既に左手首に着いていたという金色のバングル。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わかんないけど……あの時、パンドラボックスの前で意識が無くなった時と同じような光だった気がする」

 

 

 

 

 

思い出すように呟く美空を見て、ある事を考える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パンドラボックスには、その内側に核エネルギーが霞んでしまう程の超エネルギーが存在しているらしい。

 

 

 

……月乃さんの文献にもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

数々の研究の産物であるだろうし、この結果は間違いではないと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……エネルギーとして使用するなんて以前の問題で、まともに扱う事すらほぼ不可能なレベルの超エネルギーという事だ。

 

 

 

 

そもそもそんなものがなぜ火星にあったのか……とかそんな事まで考えたら果てしなくなってしまうから。とりあえずそこは置いといて。

 

 

 

 

 

 

 

……まあ。実在した超古代文明のオーパーツ的な?

都市伝説が本当にあったみたいな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ人類が持ってても全く意味の無い超エネルギーの集合体、みたいなもんから美空に何らかの力を持たせたとすれば……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボトルの浄化……つまり、ネビュラガスの浄化。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それを人体に応用して傷や跡を癒した……と仮定するならば……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……美空。わたしの腕を掴んだ時、何を考えた?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

確か前に美空が言っていた。

 

 

ボトルを浄化する時、ある事を見ると。

夢だと思うけど毎回見るらしい。

 

 

 

 

 

何かが滅ぼされていくような、そんな光景を見てしまう。

嫌だ、こんな風になりたくない、と思うと浄化される。

 

 

 

 

 

そう美空は言ってた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という事は感情が一種のトリガーになってるんだと思うんだけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーん……早く治りますように、とかかな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ほーう。ふむふむ。

 

 

 

早く治って欲しいってことは、わたしが怪我をしている事を拒絶している、という事。

 

こんな風になりたくないというのも拒絶。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

多分、拒絶する事が力を発動するトリガーっぽいな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしたら――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「美空。よく聞いて。その力を使って――」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん……戦兎……眠……いし……」

 

 

 

 

 

 

 

「美空!?美空――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――美空の気持ちよさそうな寝息。

身体に異変はないみたい。よかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

浄化した時のような……でも浄化の時とは違った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浄化の時は意識を失って倒れる事なんてなかったし。

……やっぱこれはやめた方がいいかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦兎ちゃん。さっき言いかけてた事だけど……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美空の頭を撫でながら問うてくる紗羽嬢。

……なぜだろう。美空が汚されている気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……美空の浄化の力、これ多分人体にも使えるんだよね。超回復の究極版みたいな。さっきのが多分そう。それを応用して……って考えたんだけど、美空の負担が大きそうだから。やめた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが出来れば話が早かったんだけど……

まさか意識を失うとは。美空に影響があるのかもしれないし、危険過ぎる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そうなのね。ちなみに、どうすればなるの?それ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな事聞いてどうすんだろ。

……まあ、いいや。紗羽嬢だし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……拒絶がトリガーになってるはず。こうなりたくない、こうなってほしくない、っていう美空の感情。簡単に言えばさっき美空が言ってた早く治って!とか。多分そんなん」

 

 

 

 

 

 

まさか人体にも適用されるとはねー。

……リスクが無ければ最高の力なのに。

 

 

 

 

まあ普通ノーリスクでそんなん出来るはずないし。

 

 

 

 

 

 

 

パンドラボックスの力を物語る、みたいだね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そう。そっか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……なんだろ?どしたのかな。

 

 

 

 

紗羽嬢の様子が少しおかしい。

 

 

 

 

 

おかしいというか、思い詰めてるというか切なそうというか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どした紗羽嬢?体調悪い?どした」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ううん!!そしたらそろそろ帰るわ。美空ちゃんによろしくね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰り際の紗羽嬢の笑顔は、いつもよりぎこちないもののような気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

多分。気のせいだけど。

 

 

 

 

……自身の仕事も忙しいだろうに。

わたしたちの情報収集までしてくれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今度肩揉みでもしてやっかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういや紗羽嬢ともだいぶ仲良くなった気がするなあ。

 

 

 

 

紗羽嬢と出逢って間もない頃に感じていた彼女と、今の彼女を比較して、つい笑が零れてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紗羽嬢の事をこんな風に思う日が来るとは思わなかったなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……To be continued

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 








内藤娘「ねーねー!次はあれ乗ろ!」

月乃「はい。いいですよ」


内藤娘「これも乗る!」

月乃「はい。行きましょう」


内藤娘「それはどうする!?乗る!?」

月乃「ええ。乗りましょうか」




内藤「月乃先生、やっぱり子供好きっぽいよな」

内藤妻「見てわからないの?凄く楽しそうじゃない」

内藤「……だな。良かった」



月乃 (……楽しい)






――これは。実は子供好きの月乃さんのお話。



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