仮面ライダーエグゼイド×魔法少女まどか☆マギカ [改編]翻転のstory 作:柳川 秀@尾上 愛【新人Vtuber】
「さやかちゃんと上条くんは幼稚園の頃からずっと一緒で、家も近所で、よく家族ぐるみで遊んでいました。
上条くんはその頃からバイオリンがとても上手で、全国大会にも何度も出ていて、みんなから将来を期待されていて――。
でも、今年の春に交通事故に遭ってしまって、今は左手が麻痺しているんです」
昨晩美樹さやかを送った後で鹿目まどかからその話を聞いた俺は、彼女たち・キュゥべえ・小児科医・パラドと見滝原市立病院へ来ていた。
この待合室に美樹さやかはおらず、先に上条恭介に話をしに行っている。
ああ、何故か付いて来て売店にコーヒーを買いに行った檀黎斗を忘れていたな。
病院へ来た理由は3つ。
ここまで発展した都市の病院の設備や医療を見学し、今後に活かすこと。
その病院でさえ治せない上条恭介のカルテを見せてもらえないか、交渉すること。
もし可能であれば俺自らが執刀医としてオペを行うこと、だ。
鏡総合クリニックにはドクター全員の医師免許証(開業医は放射線科)とポッピーピポパポの看護師免許証があった。
しかし、本来俺たちはこの世界に存在していない。
経歴などにどの程度粗があるかもわからず、どの程度この世界の医療機関に関われるかもわからない。
カルテは重要な個人情報だ。そう簡単に不確かな者へ見せられるものではない。
それに、俺は医療関係者全般を信頼している。
当然俺は世界一のドクターだが、この世界にも元の世界にも優秀なドクターはたくさんいる。
今は治せなくともいつかきっと治療法が見つかるだろう。
まぁ、全てはカルテを見なければ判断できないことだが。
「はあ……お待たせ」
美樹さやかが帰ってきたが、明らかに浮かない様子だ。
「上条くん、会えなかったの?」
「なんか今日は都合悪いみたいでさ……。
永夢先生たちも、わざわざ来てくれたのにごめんなさい」
「ううん。謝ることないよ」
「カルテを見ていないので断言はできないが……。
麻痺が残っているなら安静にしておくべき日もあるだろう。
容態に悪化がなくとも大事を見て、な」
「また都合の良い日に来ればいいだけだ」
「……ですねっ!」
コロッと表情が明るく変わった美樹さやかが先頭となり、俺たちは病院を後にする。
檀黎斗のことは本気で忘れて置いてけぼりにしていた。
「あっ、この前買ったCDさ。渡した時、恭介のヤツすごい喜んでた!
ネットでも手に入らないレアなヤツだったみたい」
「へぇ!」
「クラシックはスピーカーで聴くのが一番だと記憶しているが、院内ではどうしている?」
「え? えっと、それは、イヤホンを半分こして……」
「ダメですよ飛彩さん。デリカシーのない質問しちゃ」
「なっ、俺は単純に気になっただけだ!」
モジモジしながら赤くなった顔を逸らす美樹さやか。
その足が急に止まり、遅れて俺たちも歩みを止める。
彼女が目と口を大きく開けて指差す先、自転車置き場の柱にこびりついている黒い物体は――
『グリーフシードだ! もうすぐ孵化する!
病院でかなり生命力を吸ったみたいだ。4人掛かりでないと倒せないかもしれない!』
脈でも打つようにグリーフシードの周りの闇は黒く蠢いていた。
闇の範囲は徐々に広がり、柱を呑み込もうとしている。
「黎斗さ……あ」
「ゲンムは俺が探す!」
パラドが走り出し、角を曲がった所でバグスターがワープする時の音が薄っすらと聞こえた。
まだ正体を明かしていない女子中学生たちに対し、それを目撃させる訳にはいかなかったのだろう。
「マミさんの携帯、聞いてる?」
「ううん……」
「じゃあ、まどかはマミさんを呼びに行って。あたしが残れば、テレパシーで連絡できるでしょ」
「そんな! 危ないよ!」
「放っておけないんだよ! こんな場所でっ!!」
握り締められた美樹さやかの拳が震えている。
大切な人の身に危険が迫っている時、居ても立っても居られなくなるのに、大人も子どもも関係ない。
「大丈夫。僕たちが絶対に守るから」
「ああ。だがなるべく早く頼む」
「……はいっ!」
鹿目まどかの背を見送ってゲーマドライバーを装着する。
「問題は檀黎斗がどうするかだな」
「……前からちょっと思ってたんですけど、黎斗さんも仲間なんですよね……?」
「そう思い込みかけた時期もあったが、結局奴は俺たちを利用していた」
「それって、裏切ったってこと!?」
グリーフシードを睨みながら、口が滑ってしまったと感じた。
巴マミが檀黎斗を怪しんでいるのが明らかにも拘らず、不信感を抱かせる発言は控えるべきだった。
「飛彩さん……」
「……オペにおける最大の魔物は己の感情。今は俺の私怨などどうでもいい。
しかし、檀黎斗の動向には常に注意を払うべきだ。小児科医」
そもそも檀黎斗のいない状況でタイミングよく(悪く?)魔女の卵が見付かること自体不自然だ。
それでも、たとえ仕組まれた筋書きだったとしても、俺はこの事態を切り抜けてみせる。
Say and Do.口にして行動する、ただそれだけ。
「俺に切れないものはない」
グリーフシードが光を放ち、生まれた魔女の結界が展開された。
続編を三人称にしようか一人称にしようか迷っています。一場面でのキャラが増えるので三人称もいいですし、今まで通りキャラ毎の一人称も捨てがたい……。どちらが良いでしょうか?
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三人称
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一人称