仮面ライダーエグゼイド×魔法少女まどか☆マギカ [改編]翻転のstory   作:柳川 秀

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プロローグ『彼方からのdream』
STORY 00-00 (from:ending-?.?.)


灰色の空の下、崩れいく街の中。

たったひとりで強大な存在に挑む少女を、君は心配そうに見ている。

 

どれだけ彼女が多くの火器と多くの策を以てしても、倒すことはできないだろうね。

古から幾度も現れ、人々には自然災害として認識されている程の存在。

ひとりで倒すことができるなら、既にそうした者がいるハズさ。

 

過去には彼女より秀でた者もたくさんいた。

けど、その誰もがアレには敵わなかった。

足掻き、挫け、絶望し、悲劇のための舞台装置に組み込まれていった。

彼女もまた、ここで敗れて呑まれる運命だ。

 

愚かで脆弱な人間には絶対に届かない運命というものがある。

「ひどい!」「こんなのってないよ!」と嘆いても、今の君にこの運命を変える力はない。

ひとつの契約を結ばない限り……。

 

君にも避けようのない滅びの結末をひっくり返すだけの奇跡を起こすことができる。

だから僕と契約して、魔法少女に――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いいや、待ってもらおうか。

しかしその契約には君の知らない真実がある。

これから君が始めようとしている物語は、その真実に直面する物語だ。

 

この世界のありとあらゆるものにはストーリーがある。

1人の人生にも、1つのゲームにも。

生まれた意味、込められたメッセージ……それを探る過程こそストーリーだ。

 

もちろん、ネタバレなど到底許された行為ではない。

もし君がその真実を知りたいのであれば、君自身の手で物語を進め、君自身の目でエンディングを見届けなければならない。

その結果君がどのような悲劇に陥ったとしても、ノークレーム・ノーリターンであることをご了承願おう。

 

 

それとも……「()()()()()()()()」か?

下手な真実なら知らないくらいがいいということもある。

これはゲームではない。

君にこの物語を進めることは強要しない。

だから今ここで問おう。

君はこの物語を始めるか?

 

 

YES……次の段に進むがいい。

NO……このタブをそのまま閉じろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君は「YES」を選んだか。

真実など知りたくもないハズだが、それでも追い求めずにはいられないとは……。

つくづく人間の好奇心というものは理不尽だと感じるな。

 

もはやこれ以上の前置きは必要ない。

さぁ、物語の始まりへと進むがいい。

 

ただし1つだけ忠告しておこう。

運命を変える力はそう安く手に入るものではない

奇跡や魔法は夢幻の如く人間には遠いものであり、掴むためには相応の対価を求められる。

 

そして、その夢幻を――滅び急ぐ世界の理を破壊するのは他でもない。

白やマゼンタの悪魔でもない。

この私だッ!

ヴェーハーッハッハッハッハッ!!

 

 

 




彼方(かなた):遠くのあちら。離れた過去や未来も意味する。
復讐の彼方へ辿り着くには全てを振り切る速さが必要らしい。
dream(どりーむ):夢・希望。喜びや楽しみを意味するdrēamが語源と考えられる。
幻の夢は覚めない悪夢でもあるらしい。

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