仮面ライダーエグゼイド×魔法少女まどか☆マギカ [改編]翻転のstory   作:柳川 秀

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STAGE 04-06 (side:magica-M.S.)

「さやかちゃん!?」

 

まどかを襲っていた、あたしの攻撃で少し距離を取った4体の使い魔。

あたしは白いマントを翻してそこへ飛び掛かった。

 

「ハアアアアッ!」

 

怯んでいる隙に1体、2体と切り伏せていく。

 

「どうなってんだ!?」

 

その間に残りの2体は仮面ライダーが撃ち落としていた。

隣にはニコさんがいるから、大我先生?

紺色の体に黄色いスカーフ(マフラー?)をしていて、黄色い前髪みたいなのもある。

 

「本体が!」

 

ニコさんの声で本体の魔女へ向きを変える仮面ライダー。

飛んできた弾を避けた魔女を、近付いたあたしが剣で切り飛ばす。

 

まどかのピンチを教えてくれたキュゥべえからのテレパシーだと、性質は憧憬。

古いモニターにはなにかが映し出されているようだけど、高速で動くあたしにはよく見えなかった。

 

「大我先生! トドメをっ!」

「ッ!」

 

 

≪ガシャット!≫

≪キメワザ!≫

≪バンバンクリティカルフィニッシュ!≫

 

 

ライフルのような武器から放たれた弾が魔女を撃ち抜く。

奇声と血しぶきを上げて魔女が消滅していく。

結界は水が蒸発するみたいに、上から崩壊していく。

 

「あっ!」「お前たち!」

 

戻ってきた廃工場では、丁度永夢先生と飛彩先生とマミさんがやって来たところだった。

キュゥべえに聞いて来たのかな?

 

「さやかちゃん、その格好は……!?」

 

まだ気絶して倒れている仁美たちを診察しながら、永夢先生が目を丸くする。

まどかも仁美を診察する飛彩先生に近付きながら、チラチラとあたしを見ていた。

 

「ん? あー……アハハ。まぁなに? 心境の変化って言うんですかね」

「どうしてあなたまで……」

 

マミさんは自分のソウルジェムをぎゅっと胸で握り締めて、かなしそうで、不安そうで。

 

「大丈夫ですって! 初めてにしちゃ上手くやった方でしょ、あたし?」

「でも……」

 

たとえ仮面ライダーが元の世界に帰っちゃっても、もうマミさんはひとりじゃない。

あたしまだなったばかりの新米だけど……これで本当に、いっしょに戦える仲間ができたんだよ。

 

≪ガッシューン≫

 

後ろで聞こえた、仮面ライダーが変身を解いた音。

振り向くと、大我先生が今にも掴みかかってきそうな顔をしていた。

 

「ふざけんなッ! 俺たちは遊びでやってるんじゃねえんだよ!!

 魔女と戦うのがどんなに危険か、その目で見たんだろ!?」

「っ! 遊びなんかじゃない!!」

 

勢いに反発して思わず叫び返す。

さらに叫び返してきそうな大我先生の腕を、ニコさんが引っ張って止めた。

 

「上条恭介のことを願ったのか」

 

飛彩先生の目を、今は真っ直ぐ見ることができない。

 

「……ごめんなさい。でも、あたしにできることってこれしかなかったから」

 

そう、あたしにはこれしかなかったんだ。

他人任せにして気長に待っても彼を救うことはできなかった。

あたしが動けば……たった一つあたしが願いさえすれば救えるんだから、そうしただけ。

 

「あたしの運命は、あたしが切り開く」

 

見つめ返された飛彩先生も、永夢先生もハッとした顔をしていて。

マミさんとまどかは泣き出してしまいそうな顔をしていて。

大我先生はギリリと歯を食いしばっていて、ニコさんがそれを心配そうに見ていた。

 

 

 

 

 


 

「――ここまでは筋書き通りという訳か?」

『僕の筋書きからは少し外れつつあるようだ。……主に君のせいでね』

「フン。それで? 口止めにでも来たのか? 私が魔法少女や魔女、そして君について知ったことの」

『へぇ。そこまで知れたのかい?』

「非常に難解なプロテクトだったが、神の才能を持つ私の手に掛かれば不可能はないッ!

 君に直接的な戦闘能力がないことも、その体内に何があるのかもわかっているゥ!」

『僕に注意していたのは、怪しんでるからだけじゃなかったんだね。

 でもまさか、僕を解析してみせる人間がいるなんて。いや、君はバグスターだったっけ?』

「ほう。マミたちがここに来て永夢から話を聞いていた時、君はいなかったハズだが?」

『僕も君を真似てみたのさ。他者のデータを採取し解析する。

 そしてその結果、君がバグスターであることも、君たちがこの世界の住人ではないこともわかった』

「深淵を覗く時深淵もまたこちらを覗いているのだ、か。

 私のプロテクトを抜けるとは、やるじゃないかァ……」

『――やはり君は、()()()()()なんだね』

「……ヴァハハハハハハハ!!

 さて、私が魔法少女殺しの犯人だと、永夢やまどかたちに言う気か?」

『そうしてもいいけど、聞いておきたいことがあるんだ。一体君は、何が目的だい?』

「……その答えはただ一つ」

 

 

「私のガシャットを返してもらおうか」

 

≪DANGEROUS ZOMBIE≫

 

 

See you Next story

 


 

次回、翻転のstory!

 

ドクターは神じゃない

誰かさんと同じじゃん

かなしいよ……

心は誰にも止められない

自分で選んだ運命か

俺たちにできることは何だ?

私のせいね……

それでも僕は

後悔なんて、あるわけない

ウゼェ、超ウゼェ!

 

 

わたしが、resolution(覚悟)を決める時

 

 

 

謝罪するようなことなど、した覚えがない

 

 

 




magic(マジック):魔法。語源はマグスの技術という意味のmagikēらしい。
マグスの複数形がマギで、神官……即ち「神」に仕える者を意味するらしい。
奇跡(きせき):常識では起こりえないとされること。
特に、「神」が起こすものについて言われる。

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