仮面ライダーエグゼイド×魔法少女まどか☆マギカ [改編]翻転のstory   作:柳川 秀@尾上 愛【新人Vtuber】

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弾奏が終わる。不和が始まる。


ステージ5『わたしが、resolutionを決める時』
STAGE 05-01 (side:doctor-P.D.)


「美樹さやかがキュゥべえと契約して、魔法少女になった……。

 願いは、幼馴染の天才少年ヴァイオリニスト上条恭介の腕を治すこと。

 ドクターは神じゃない。だーが、苦い味ってのは感じちまうなぁ。

 ……契約で生まれるソウルジェムは一体何なんだ?

 魔力の源って話だが、なんで魔女の卵(グリーフシード)で回復できる?

 魔力を吸ってるってことなのか?

 なんでキュゥべえが使い終わったグリーフシードを回収する?

 もし濁ったままソウルジェムを放置すれば、どう――」

『こんな夜更けまでまとめとは、精が出るキュゥ……九条貴利矢』

「うおっ!? ビビったぁ~~~。……キュゥべえか。

 写真では知ってても、直接会うのは初めて――キュゥ?

 え? そんなマスコットキャラみたいな語尾付いてたっけ!?」

「何言ってるエグ?」

「永夢!?」

「誰だって付けてるパラ」

「パラド!? ……あー、いつものヤツだなコレ!」

「騒がしいスナ」

「何があったブレ?」

「似合わねーな」

「貴利矢、何か変ポピ?」

「なんでアンタだけ語尾ないニコ?」

「ナシでもねーな」

「神の恵みを受け取るブゥン!

「いやそうはならねーだろ」

「エグエグ」「パラパラ」「スナスナ」「ブレブレ」

「ポピポピ」「ニコニコ」「ブゥンアハァー」『キュゥキュゥ』「ジオジオ」

「語尾をやめろーーーッ!」

 

 

 

「やめろーーーって! あっ? 夢かレー!?」

「いや、喧しいぞレーザー」

 

鏡総合クリニックの3階、階段を上がって左の大部屋。

今は男部屋として使われているそこに、本当は患者を寝かせるためのベッドが6台。

その1つから跳び起きたレーザーに(永夢みたいに)怒って、俺は再び横になった。

 

バグスターである俺とポッピー……とゲンムに、睡眠は必ず要るってものじゃない。

でも、疲れを取るための手段としてはご飯と風呂に並んで最適解だ。

宿屋で回復するのは小まめなセーブと同じくらい大切だしな。

 

永夢・ブレイブ・スナイプ・ゲンムは起きていない。

ゲンムは、今日は珍しくポッピーに言われる前にベッドに入っていた。

ちなみに今日の夕飯はカレーではなくハヤシライス。

 

こうして大人数で夜も一緒にいるとお泊り会みたいで、俺も永夢も心が躍る。

本当は徹夜でゲーム(永夢とたまにする)もしてみたいが、ブレイブとスナイプとポッピーが多分許さない。

そこは白けるけど、なんだかんだグラファイトたちといた頃のようで楽しい。

 

さて、夜も明けていないが再び眠るにはまだ時間がかかりそうだ。

睡眠の導入代わりに、俺は昨日の出来事をぼんやりと思い返すことにした。

 

 

 

「あたしの運命は、あたしが切り開く」

 

俺が永夢たちのいる廃工場に着いた時、さやかは真っ直ぐな目をしていた。

 

「……それがお前の、自分で選んだ運命か」

「ひとりでどうにかしようとして、ひとりで背負って……誰かさんと同じじゃん」

 

ニコの言葉に、スナイプの眉間に皴が集まる。

でも、その時永夢の心も揺れていたことは、俺の心には伝わっていた。

 

「あたしはひとりじゃない……!

 これからはマミさんと一緒にみんなを救っていくんだよ!

 マミさんは? 喜んでくれないんですか!?」

「それは……」

 

答えられないままただソウルジェムを握り締めるマミに、

 

「……行こう、まどか」

 

と、さやかはまどかの手を引いて去って行く。

誰もそれを止めることはできなかった。

 

 

それから、魔女の口づけを受けた人たちを救急隊に引き継ぎ、警察から事情を聞かれ、誤魔化した後。

鏡総合クリニックに帰ってポッピーたちにさやかのことを話すと、場は重い空気に包まれた(ゲンム以外)。

レーザーの作ったハヤシライスはおいしいのに、スプーンを持つ手の動きは鈍い(ゲンム以外)。

 

「大切な人のためにがんばるのって、すっごくステキなことだし……。

 上条くんが元気になったのは嬉しいけど……でも、かなしいよ……」

「君がそれを言うのか」

 

全員がゲンムに何か言いかけて、全員が代わりに溜め息を吐いた。

 

「人間が生死や不自由を全部コントロールできるってのは、おこがましい考えなんだろうぜ」

「だが……俺たちはドクターだ。俺たちにできることは何だ?」

 

監察医であるレーザーと、世界で一番のドクターであるブレイブ。

永夢たちの手伝いをすることもあるけど、まだ俺はその2人が何を考えているかまではわからなかった。

適材適所って言うヤツなんだろう。

だから、俺も自分が考えられることを考えよう。

 

……そういえば、キュゥべえはどうした?

さやかも魔法少女になったんだから、それを理由にまどかに誘いを掛けそうなもんだが。

魔女を倒してから姿を見せていないし、グリーフシードの回収もしていない。

あれだけしつこく契約を迫っていたのに、妙だ。

 

アイツの正体もわからないし、そういう所は元々違和感がある。

でも、もし何かあったとすれば容疑者はひとりしかいない。

 

「ゲンム、お前また何かやったのか?」

「謝罪するようなことなど、した覚えがない」

 

まるで荒唐無稽な疑問だとでも言うように嗤うゲンム。

だが、この時既に……いや。

最初から全部コイツの手の平の上に俺たちはいたのかも知れない。

続編を三人称にしようか一人称にしようか迷っています。一場面でのキャラが増えるので三人称もいいですし、今まで通りキャラ毎の一人称も捨てがたい……。どちらが良いでしょうか?

  • 三人称
  • 一人称
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