仮面ライダーエグゼイド×魔法少女まどか☆マギカ [改編]翻転のstory   作:柳川 秀@尾上 愛【新人Vtuber】

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STAGE 08-06 (side:doctor-P.P.)

キュゥべえの言葉が理解できなくて……理解したくなくて。

私はパニックになるどころか、フリーズした。

 

まるでゲーム病に罹った患者さんが、ストレスで悪化してゲームオーバーになるみたいに。

負の感情を溜め込んでソウルジェムはグリーフシードに変わる。魔法少女は魔女になる。

 

「じゃあみんなは何故戦ってきたの!? 何のために祈りを捧げてきたの!?」

『誤解しないでほしい。僕らはなにも人類に対して悪意を持っている訳じゃない。

 全てはこの宇宙の寿命を伸ばすため――究極の救済のためなんだ』

「これのどこが救済なの!? バカ言わないで!!」

「お前……」

 

すごいこわい顔をしてエムがキュゥべえに近付いた時、黄色い光が一瞬辺りを包んだ。

 

「ソウルジェムが魔女を生むなら――」

 

キョーコちゃんの胸のソウルジェムに、静かに銃口を向けるマミちゃん。

 

「みんな死ぬしかないじゃない!」

「マミ――。いいよ、撃ちなよ。アンタの気が済むようにやればいい」

「ダメだ!!」

 

ギリギリで間に割って入ったエムに指が止まった。

さやかちゃんは、自分の手の中のソウルジェムを見てガクガク震えている。

 

「ひどい! こんなのってないよ!」

 

みんなただ奇跡を――運命をひっくり返す希望を祈っただけなのに!

最初からバッドエンドしか用意されてないなんて、こんな物語……!!

 

「君たちはその程度で絶望するのか?」

 

私の目から溢れ出る涙を止めたのは、クロトの冷たい言葉だった。

 

「生へ執着する気持ちはそんなレベルなのか?」

「え……?」

 

固まるまどかちゃんの隣を過ぎていくクロト。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 その程度に自分の生を捉えているのだろう? まるで生命の冒涜者だな

 

さっきまでお金を握り締めていた小さな子が、クロトの横にトコトコと走って立った。

 

「……ゆまはね、ママにイジメられてた時いつも考えてたよ。()()()()()()()()()()って。

 でも魔女に襲われた時、ゆまは必死に生きようとしたんだ。

 人は死ぬよ、いつか必ず死ぬ。魔女にならなくてもみんないつか死ぬ。

 ゆまのいつかは今じゃないよ。キョーコたちは、本当に今死ぬの?」

 

真剣な顔のその子の頭を優しく撫でて、

 

「この子の方が余程わかっているじゃないか」

 

クロトは魔女に向かって歩み出る。

 

「目の前に闇が広まった時、諦めるなら追い求めていた光や抱いた覚悟はそこで終わる。

 だが、どんな手を使ってでも立ち上がれるのなら、私はいくらでも続けてみせる!

 バグスターになろうがゾンビになろうが関係などないッ!

 ここに在る限り何度でも繰り返しやり直せばいい!

 そうまでしても掴みたい夢……そしてそれを実現させる神の才能が、私にあるのだからなア!

 私に絶望は訪れない! もう何があっても挫けない!! 即ち――

 

 

 

「コンテニューしてでもクリアする」

 

 

 

「……やっぱり、あなたは本当に檀黎斗さんですね。相変わらず」

「フン。ようやく私を認めたか?」

「誤解しないでください。無限の生命なんて認めません。

 ただ、苦しくても続けることが大事っていうのは賛成です」

 

 

 

≪ガシャット!≫

 

「マックス大――」「グレード0――」

「「変身」」

 

≪ガッチャーン!≫

≪レベルマックス!≫≪レベルアップ!≫

 

≪最大級のパワフルボディ!≫

≪ダリラガーン!≫

≪ダゴズバーン!≫

MAXIMUM(マキシマム) POWER(パワー) (エックス)

 

≪マイティジャンプ!≫

≪マイティキック!≫

≪マイティ≫

MIGHTY(マイティ) ACTION(アクション) (エックス)

 

 

 

マキシマムゲーマから出てきたレベル99のエムと、レベル0のクロト。

プロトマイティアクションXガシャットオリジン、いつの間に使えるように――。

って、それどころじゃない! これって……ふたりのマイティ!?

 

 

「私が信じないでどうするの? 私が愛してあげなくてどうするの?

 黎斗は私の誇り。この世に生まれてくれた奇跡なのだから」

 

 

不意にサクラコさんの記憶がピューンと頭を過った。

希望も絶望も無かったエムと、彼から希望と絶望の両方をもらったクロト。

永遠に幻みたいな夢を追い求めて、才能の旅を続けていくふたり。

 

「こんなバッドエンドなんて認めない」

「ここでゲームオーバーなど認めない」

 

クロトが命を粗末に考えたことなんか一度もなかった。

この時代の倫理が……私たちの価値観が彼のそれと違うだけ。

本当は誰よりさみしいんだよね。

 

 

CRITICAL(クリティカル) FINISH(フィニッシュ)!≫

 

 

マミちゃん、さやかちゃん、キョーコちゃん、ほむらちゃん……魔法少女のみんなを救いたいっていう気持ちは同じ。

だから、今度こそ最後まで一緒に鏡総合クリニックの仲間として解決していける。

そう思っていた、のに――

 

 

See you Next story

 


 

次回、翻転のstory!

 

あたしって、ほんとバカ

ひとりぼっちは、さみしいもんな

それで殺してくれるの?

安らかに絶望できる!

私の世界を守るためよ

この街を助けよう

終わらない、終われない

繰り返しのゲームのように

僕と契約して、魔法少女になってよ

わたし、魔法少女になる

 

 

もう誰にもdisbelieve(頼らない)

 

 

 

時を止めて時を戻し、何を知る?

 

 

 

 




Real heart(リアルハート):本当の気持ち。realの語源は実在するという意味のrealisらしい。レアリス? リアレイス? リアライズ?
タイトルとしての由来はVシネマ『仮面ライダーパラドクスwith仮面ライダーポッピー』の主題歌。
ポッピーピポパポ役の松田るかさんが歌っています。

忘却の魔女ことItzliはゲーム『魔法少女まどか☆マギカポータブル』の裏ボスとして登場した魔女です。
スロット『魔法少女まどか☆マギカ2』にも新規アニメで登場しているらしく、「他の魔女やその手下を召喚する」「あらゆる場所と時代の魔法少女を観察した」などをキュゥべえが語るそうです。
私自身はスロットをプレイしないので、某お方のブログからの情報ですが。

続編を三人称にしようか一人称にしようか迷っています。一場面でのキャラが増えるので三人称もいいですし、今まで通りキャラ毎の一人称も捨てがたい……。どちらが良いでしょうか?

  • 三人称
  • 一人称
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