仮面ライダーエグゼイド×魔法少女まどか☆マギカ [改編]翻転のstory   作:柳川 秀@尾上 愛【新人Vtuber】

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The Second Round


STAGE 09-02 (side:magica-A.H.)

「はーい、それじゃあ自己紹介いってみよー」

 

黒板の前に立てばクラス中の視線が私に集まる。

喉がキュッと閉まって声が上手く出せなくなる――その前に。

私は春色の笑みに向かって飛び出してしまう。

 

「鹿目さん! 私も魔法少女になったんだよ! これから一緒に頑張ろうね!」

「うぇっ!? ええと、う~ん……」

 

初めて自分から人の手を取る。

出会った時と同じ……ちゃんと温もりが伝わってくる。ここに確かに彼女は生きている。

その実感が嬉しくて、私は泣きそうなまま、ただ困惑する鹿目さんの手を握り締めていた。

 

 

 

放課後、巴さんも含めて事情を説明した。

私が滅びの未来から遡ってきたこと、ワルプルギスの夜と私も戦うこと。

 

「それじゃ、行きます!」

 

そして今私は、黒と紫の魔法少女になって、能力を2人に見せようとしていた。

河川敷にはドラム缶。私の手にはゴルフクラブ。

左腕の小盾に触れれば、鹿目さんと巴さんの動きも、川も風も止まる。

時間操作。それが私の魔法。

 

「わぁぁぁぁぁぁ!」

 

ボコスカボコスカ。

精一杯とにかくクラブでドラム缶を殴り続ける。

当たる度にちょっとずつ凹んで宙に浮いて。

しばらくしてカチリと小盾が鳴ると、ドラム缶はガンっと地面に倒れた。

 

「はぁー、ふぅー……」

「……どう思う、マミさん?」

「うーん、時間停止ねぇ……。確かにすごいけれど、使い方が問題よね。

 一方的に攻撃できても、威力が不足していては効果が薄いわ。

 それに、暁美さんが触れた物は静止が解除されるのよね?

 ()()()()()()()()()()()()()()()()ってことはないかもだけど……。

 接近戦ではカウンターを許してしまう恐れがあるわ」

 

魔法の力なのか、前みたいにすぐ動悸が激しくならないけど。

喧嘩なんてもちろんしたことないし、戦うことのイメージがあまりわからないでいた。

遠距離から攻撃できて、しかも一発で魔女を倒せる火力……。

 

それで手製の爆弾という発想に至ったのは。

魔法少女になって鹿目さんの助けになれて、ちょっと浮かれてたからだと自分で思う。

インターネットは便利で……怪しいサイトを辿って巡って、連日連夜試作に没頭した。

同時に、戦術についても多くのことを独学で身に付けていった。

 

時間を停止するにも魔力は消費する。

鹿目さんの弓矢で魔女の気を引いて、巴さんのリボンで束縛して道を作って。

ある程度近付いたら時を止めて、落ち着いて距離を測って爆弾を投げる。

それが私の、私たちの基本戦法になった。

 

『委員長の魔女。結界の空に自分だけの学園を作り、日常を繰り返し、性質は傍観を司るんだ』

 

黒のセーラー服姿で、頭がなく腕が4本ある巨大な魔女。

結界の中には学校机や椅子が飛び交っていて、白いセーラー服が干されている。

なんだかとても異様な姿に少し狼狽えても、作戦は決まっている。

時を止めて投げて、3、2、1……。

 

「お願い……!」

 

解除と同時に轟音と白煙と熱風が魔女を葬り去った。

火薬が多過ぎたのか爆弾の数が多過ぎたのか、想定より派手になっちゃったけど。

 

「お見事ね」

「すごい! すごいよ、ほむらちゃん!」

 

鹿目さんに抱き着かれると、そんなこと忘れてしまうくらい天に昇る気持ちになる。

やった……私、役に立ったんだ。これからは私も誰かの――鹿目さんの助けになれるんだ。

 

 

 

灰色の空の下、崩れいく街の中。

先に敗れて瓦礫の中に横たわる少女の身体を、私は横目で見ている。

救えなかった。弓矢で気を引くこともリボンで束縛することもできず、巴さんを……。

 

どれだけ私たちが多くの火器と多くの策を以てしても、倒すことはできないの?

古から幾度も現れ、人々には自然災害として認識されている程の存在。

ううん……そんなことない。諦めるのはイヤだ。

 

鹿目さんも涙を堪えて矢を放ち続ける。

私はあるだけの爆弾を全て投降する。

 

いつどのタイミングでか、ハッキリと覚える余裕はなかった。

見滝原は壊滅状態で、巴さんも犠牲になってしまったけど、ともかくワルプルギスの夜は倒せた。

でも、仰向けで手足を投げ出す鹿目さんは――

 

「どうして……あああああああ!!」

 

そのソウルジェムは、春色を失い真っ黒に染まっていた。

希望の塊だったこの宝石に宿る絶望の色を、私は知ってる。

 

『この国では、成長途中の女性のことを()()って呼ぶんだろう? だったら――』

 

疑問、失望、憤怒、悲哀、憎悪……。

私の視線を嘲笑うこともせず、いつもと変わらない顔のまま、真っ赤な瞳がこちらを見ている。

 

 

 

 

 

『やがて魔女になる君たちのことは、魔法少女と呼ぶべきだよね』

 

 

 

 

 

……伝えなくては。

この時間軸は多分ここで終わる。

でも、あの真っ白な悪魔の存在を……過去の鹿目さんに伝えないと!

 

次の瞬間、私の意識がプツリと消えた。

続編を三人称にしようか一人称にしようか迷っています。一場面でのキャラが増えるので三人称もいいですし、今まで通りキャラ毎の一人称も捨てがたい……。どちらが良いでしょうか?

  • 三人称
  • 一人称
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