仮面ライダーエグゼイド×魔法少女まどか☆マギカ [改編]翻転のstory   作:柳川 秀@尾上 愛【新人Vtuber】

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STAGE 10-06 (side:magica-K.M.)

もしこの世界にヒーローが存在するとすれば、彼や彼女たちのことを言うんだと思います。

どんな逆境でも決して諦めずに立ち向かい、誰かの命を救う。

きっと忘れちゃいけないんだと思います。

いつもどこかで誰かが、わたしたちのために戦ってくれていることを。

そしてそれを覚えている限り、わたしたちはひとりぼっちじゃない。

 

なのに――

 

 

灰色の空の下、崩れいく街の中。

たったひとりで強大な存在に挑むほむらちゃんを、わたしは心配そうに見ている。

 

――ごめんね、ほむらちゃん。わたし、忘れちゃってたんだね。

 

 

抱き締めようと思って彼女に腕を伸ばした、その時

 

『本当に君は厄介だよ、檀黎斗』

 

いつの間にかそこにいたキュゥべえの真っ赤な目が、彼を見つめていました。

 

『マジックザウィザード、デンジャラスゾンビ、マイティアクションXオリジン……。

 君が生んだガシャットは悉く僕の筋書きから事を外していった。

 確かに君のゲームは人類を救い、()()()()()()()()()()()()()

 

いつもキュゥべえの顔は同じです。ちょっと瞼を閉じることもあるけれど。

でも今は目を開けているのに、彼には感情がないって聞いたのに。

苛立っているようにも嘲笑っているようにも見えました。

 

「お前との契約のせいで、ほむらちゃんたちは――

『僕たちは有史以前から君たちの文明に干渉してきた。

 数え切れない程大勢の少女がインキュベーターと契約した。

 祈りから始まり呪いで終わる。これまで数多の魔法少女たちが繰り返してきたサイクルだ。

 中には歴史に転機をもたらし、社会を新しいステージへと導いた子もいた。

 僕たちがこの星に関わっていなければ、君たちは今でも裸で洞穴に住んでたんじゃないかな』

「ッ……!」

『どんな希望も条理にそぐわないものである限り、必ず何らかの歪みを生み出すことになる。

 やがて災厄が生じるのは当然の節理だ。そんな当たり前の結末をバッドエンドだと言うなら。

 そもそも、願い事なんてすること自体が間違いなのさ

「もし脈絡なく 0+1=2 にできるとすれば、そこに理屈など存在しない。

 純然たる理不尽さを孕む魔法……そんなものは有り得ない。

 だから魔法少女システムは対等の契約であり究極の救済である、と?

 見事だよインキュベーター。しかし、見事過ぎて気に入らないな」

『……。もうすぐワルプルギスの夜が来る。彼女に勝てた時間軸の話は聞いただろう?

 たとえワルプルギスの夜を倒せたとしても君たちのソウルジェムは限界を迎える。

 回復のエナジーアイテムは一時凌ぎ。激しい戦いでの消耗には追い付けない。

 そうなったら……まどか、君が()()()()()()と願って魔法少女になるしか方法はない。

 そしてその時にはきっと、この時間軸もまた無為にしてほむらは戦い続けるだろう。

 何度でも性懲りもなく、この無意味な連鎖を繰り返すんだろうね』

「98回ゲームオーバーになっても、コンティニューし続けた先……。

 99回目にクリアできればエンディングだ。そんなことも知らないのか?」

「ここがほむらちゃんの99回目だ!」

『そうして希望を抱き続け、諦めなかった結果がワルプルギスの夜と鹿目まどかだ』

 

わ、ワルプルギスの夜と……わたし?

 

『全ての悲劇は彼女たちから始まった。

 繰り返される時間の中で循環した因果の全ては、元凶である彼女たちに集約した。

 遂には異端の魔法少女どころか、異世界の存在さえ絡み付けてしまった。

 結果、ワルプルギスの夜の力は途方もなく肥大化し、鹿目まどかは果てしない素質を得た

 この星を破壊できる程に……君たちが力を合わせたところで敵わない程にね。

 希望を押し付け、因果を束ね、彼女たちを極限まで高め、絶望の結末を導くのは他でもない。

 暁美ほむら、君だ』

 

真っ青になるほむらちゃん。

わたしはなんとかフォローしなきゃと思って、でもなんて言ったらいいかわからなくて。

真っ先に言い返したのは、まるでこれから捨てる生ゴミに向けるような嫌悪と侮蔑の目をした永夢先生でした。

 

「ふざけるな……。希望を抱くこと、友達を救おうとすることは間違いなんかじゃない!!

 何度だって言ってやる!! 運命は、僕たちが変える!!!」

 

――ああ、どうしてわたしはまだこんなままなんだろう?

 

 

「本当に他にどうしようもない程どん詰まりになったら、いっそ思い切って間違えちゃうのも手なんだよ」

 

 

人を救うためだけの存在、特別な聖人君子。

こんなわたしでも誰かの役に立てるなら。

運命をひっくり返すだけの奇跡を起こす力があるなら。

自分が生み出す絶望すら塗り替えちゃう魔法が使えるなら――。

 

ねぇ、ママ。

わたしが間違っちゃっても、ママはまたわたしのこと抱き締めてくれる?

 

 

See you Next story

 


 

次回、翻転のstory!

 

ワルプルギスの夜が訪れる前

僕たちは束の間の休息を過ごす

幼馴染、恋のライバル、先輩、後輩

家族、父と子、憧れ、友達

全てのすれ違いはひとつに紡ぎ直される

可愛い女の子が沢山出てくるときめきクライシス

激しい操作があまりいらず頭を使うバンバンシミュレーションズ

みんなで遊べる爆走バイク、やっぱりドレミファビート

どれだけ大きな絶望が待ち受けているとしても

彼のゲームをプレイしている時

 

 

僕らの心はexcite( 高鳴る )

 

 

 

ラスボスを倒して、ハッピーエンディングだ

 

 

 




just reset(ジャストリセット):状況を変えるために今ここで一旦断ち切ること。justの語源は正義という意味のjusteらしい。
タイトルとしての由来は仮面ライダークロノスのテーマソング『justice』から。
内容がとてもほむらに合ってる気がします。

続編を三人称にしようか一人称にしようか迷っています。一場面でのキャラが増えるので三人称もいいですし、今まで通りキャラ毎の一人称も捨てがたい……。どちらが良いでしょうか?

  • 三人称
  • 一人称
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