ガンダム世界でスコープドッグを作ってたらKMF紅蓮に魔改造されてしまった件 作:勇樹のぞみ
ミヤビです。
今回はバイストンウェルの現地民、いわゆるコモンと呼ばれる民に転生をしたのですが。
「親方! 空からソ連兵が!」
空から緑色のダンバイン、トカマク機が降って来ました。
えーっ、今って『聖戦士ダンバイン』第1話の時間軸?
「うーん、左のオーラコンバータが吹っ飛んでますし、墜落の衝撃で色々逝っていて、当てにならない部品がざっと50ほどありますねぇ」
昔取ったなんとやらで見てみますが、これどうしたらいいんでしょうかね?
「えっ? 領主様? 直して運んで引き取らせる?」
できないことはありませんが、これ、地上人じゃないと動かすのが難しいんですけど……
搭乗者の元ソ連兵、トカマク・ロブスキー氏も大けがで治療中ですし。
「やれ? まぁ、応急処置みたいになりますけど……」
(いやああああああっ!!)
領主様が欲かいたおかげでドレイク軍が攻めて来たんですけど!?
いや、オーラコンバータ片肺でも飛べないことないですけど、これ機体の駆動にも使ってるんですよ!!
まぁ、左腕の損傷が激しく、その上右腕側を完全にすべく部品を抜いた……
共食い整備をしたこともあって、左腕を欠いた片腕状態。
その分だけパワーが浮いて、何とか動かせてますけど。
(って危なっ!)
斬りかかってきたドレイク軍の主力オーラバトラー、ドラムロの剣を右のオーラコンバータにマウントした鞘から抜いた剣でかろうじて防御!
前世の記憶があるせいか、地上人に近いオーラ力があるのか私でも動かせてますけど……
というか私しか動かせる人が居なかったのが災いしました。
まさか試運転中に襲われるなんて!!
「剣を抜いたな!」
「抵抗するかっ!!」
ってドラムロのパイロットたちが騒いでますけど、それはするでしょう!?
剣で受けなかったら私、死んでますよ!?
でも、
「そんな折れた剣で何をする気だ!!」
と相手に馬鹿にされたように、これ、半ばから折れてるんですよね。
墜落のショックで。
「こうするんですけど?」
短くなった分、軽く素早く振れる剣で斬りつける。
切っ先が折れたブロードソードは幅広のナタのような感じで扱えます。
しかも、
「ぐわっ!?」
装甲の弱いところを狙ったおかげもあって深手を負わす、相手の剣を持った腕を機能不全にまで追い込むことができました。
まぁ、前世のナイフメーカーが実際にテストしてみて分かった事実ですが、短い刃渡りの刃物って、結局ストレートエッジが一番切り裂き能力が高くなるんですよね。
スパイダルコのヨージンボウとか、また同社のウォーンクリフブレードを持ったナイフが度々セルフディフェンス向けとして語られる理由でもありましたし。
でも、そこに紺色のドラムロが割って入って来て!
「俺だって聖戦士だぜ!」
トッド・ギネス!
ネームドのパイロットがこんな案件に出張って来る!?
(まずい、剣が!)
弾き飛ばされた剣が宙を舞う!
2撃目は、空になった鞘をとっさに手にして受けたけど、その鞘が真っ二つになってしまったし。
「まだ!」
左腰にマウントしていた、壊れた左腕前腕部。
これのまだ生きている、
「ワイヤークロー!」
を遠隔操作で射出!
「クイックドロウの真似事かよ!?」
トッドは回避。
けど、
(当てるために撃ち出したんじゃない!)
クローは背後の建物に命中!
そしてそのままワイヤーが収納される力を使って宙に飛び出す!
(立体機動装置!!)
そう、マンガ、そしてアニメにもなった『進撃の巨人』登場の立体機動装置のように。
さらに、右腕のワイヤークローと交互に使うことによって、宙を舞い続ける。
(これならオーラコンバータが片肺でも!)
宙を自在に駆けることができる!!
「野郎!」
それでも追ってきたトッド機の刃が機体をとらえようとするけど、
「片肺のオーラコンバータにも、こういう使い方がある!!」
右側だけのオーラコンバータを吹かし、コマのように機体を回転させ、方向転換することで回避!
漫画化、アニメ化もされたネット小説『シャングリラ・フロンティア』、その作中に登場した高速機『緋翼連理』
その強さの秘密はアシンメトリー、左右非対称に肩へと追加されたブースターが可能とする、予測不能な高速軌道変更だった。
左のオーラコンバータを失ったダンバインで、それを再現させて見せたのだ!!
そしてその回転のままに私が乗ったダンバインは、右手でつかんだ左腕前腕部を振りかぶり、殴打!!
「がっ!?」
そう、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』で主人公、シロー・アマダが動作不良を起こしたガンダムEz8の左腕を、引きちぎって棍棒として扱い、グフカスタムの頭部を損傷させていたときのように。
違いは、ガンダムEz8は右手で左手を握って保持していたけど、このダンバインは反対、左前腕をヒジのところで握って振るっていた。
おかげでトッドのドラムロを、動力を失ったために脱力した左手のひらがムチのようにしなり、殴打する!
『刃牙』シリーズの『鞭のように打つ』打撃技、鞭打のように、
それも連続で、
殴った、殴った、殴った、殴った、殴った、さらに殴った。
「ばっ、ぶっ、ぶべっ!」
張り手のように、ぶん殴る! ぶん殴る!!
(これで終わりだあぁぁぁぁっ!!!)
最後の一撃は右側だけのオーラコンバータを吹かし、コマのように回る機体の回転をそのまま乗せて、
殴打ーっ!!!
「アバーッ!」
こうして危機を脱した私ですけど、この騒ぎのおかげで見事、お尋ね者に。
機体の損傷をそのままに逃げ続け、左腕をこん棒のように握って殴り、戦い続ける、
殴打ロードが拓かれた
わけですけど(誰が上手いこと言えと)
さらにはトッドの執着先が主人公であるショウ・ザマ青年ではなく私になってしまい。
紆余曲折あった末に、スーパーロボット大戦シリーズで仲間にした場合のような『きれいなトッド』になって共に戦うことになるという、よくわからないルートをたどることになるのですが。
どうしてこうなったんでしょうね……
タイトルどおりの『殴打バトラー ダンバイン』なお話でした。
(左腕を投げつけて『殴打シュート』とかですかね、これ)
第1話で消えたトカマク機ダンバイン。
その行方を想像するのは面白いのか、様々な方々が色々な作品を発表されていますね。
私もそれに乗ってみました。
撃墜時に片側のオーラコンバータが吹っ飛んでいるのが確認されていますので、それを逆手に取ったお話です。
『機動戦士ガンダム00』に登場した『ガンダムエクシアリペア』もそうなんですけど、アシンメトリー、左右非対称な損傷機ってロマンがあって好きなんですよね。
あとはダンバインネタといえば主人公サイドでボゾンではなくドラムロを量産した場合のお話とかですかね。
ご意見、ご感想等をお待ちしております。
今後の展開の参考にさせていただきますので。