ガンダム世界でスコープドッグを作ってたらKMF紅蓮に魔改造されてしまった件   作:勇樹のぞみ

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機動戦士ザクI 番外編 ギャンでチャージ格闘?

 渾身の一撃を叩き込むチャージ格闘では、全身のアクチュエーターを協調一致させてその力をヒートホークを繰り出す動作、その一点に集中、高威力の攻撃を叩き出すわけであるが。

 その際、ミヤビの発案により流体パルスアクセラレーター機能を搭載したアクチュエーター、全身に配されているこれのエネルギーを貯め込む機構に、十分なプールがあった方が威力は上がる。

 つまり、このエネルギーを貯め込むために高速移動等のエネルギー消費の激しい動きを控えるチャージタイムが必要になるわけで。

 

「あれっ?」

 

 そこでミヤビは気付く。

 

「別にこれ、史実のギャンでも同じ原理でチャージ格闘ができたってことじゃない?」

 

 ジオンのモビルスーツは流体パルス・システムで駆動しているが。

 流体パルスアクセラレーターは流体パルス・システム版のマグネットコーティング技術とも言えるもので、駆動エネルギーの余剰を蓄積し必要に応じて該当する駆動部に送出する機能を持つ。

 それによりアクチュエーターの反応速度と駆動力を爆発的に上げることが可能。

 史実ではギャンに採用され、だからこそマ・クベの操縦でもアムロのガンダムに対抗できたとも言われていた。

 

「だから流体パルスアクセラレーターに限界までエネルギーを貯め込んで一気に放出すれば……」

 

 史実のギャンでもチャージ格闘が使えたということではないだろうか?

 

 

 

 その時不思議な事が起こった!

 

 

 

 一年戦争が前倒しになってガンダムが存在しなくなった、ミヤビが転生したこのIFの世界線。

 彼女が思い出すのは前世の記憶の中にある『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』

 あれはシャアがガンダムの手にかかって死ぬことになった世界線のララァが、その運命を回避するために造り出したパラレルワールド、IFの世界。

 ならば、そもそもガンダムを開発される前に戦争を終わらせてしまえば…… という発想に至るのも有り得るのかな、とミヤビは考えたのだが。

 

 では「史実のギャンでもチャージ格闘が使えた」というミヤビの気づきをララァが知ったらどうなるか……

 

 

 

「頼んだぞ、サラ=クン」

『任せて大佐! 流体パルスアクセラレーター、エネルギー充填120パーセント……』

 

 マ・クベの指示に、ギャンにインストールされているサポートAIサラ=クン、ヤシマ重工からライセンス購入したサラに男性体のアバターと会話パターンを与えた存在が応える。

 そして「パワーを股間に」『いいですとも!』とばかりにエネルギーがギャンの股間に付いた円筒状のパーツ、流体パルスアクセラレーターに限界までチャージされる!

 どうしてこんな場所についているのかと言うとエネルギーを貯め込む関係上、結構危険な機構だから。

 円筒状の頑丈なケースにより厳重にシールドを施した上で、攻撃で破損するなどトラブルがあった場合にはイジェクトし機体を守るためだったが、その形状ゆえに、

 

「『チャージング棒!!』」

 

 マ・クベとサラ=クンの声が唱和する!

 しかし……!!

 

 

 

「サラちゃん、狙いは股間にある円筒状のパーツ、そこがあのモビルスーツの強さの秘密よ!」

 

 ギャンに迫るミヤビのドラケンE改!

 

『何で分かるんですか?』

「おもいきりビジュアルに主張してるでしょうが!」

 

 ドラケンE改には独立した可動式の頭は無いが、その代わり機体前頂部に固定設置されている保護ボックスにカメラモジュール群を搭載することができる。

 後にジオンの高性能強行偵察型モビルスーツMS-06E-3ザクフリッパーの頭部に装備される3連式多目的カメラモジュールと同様の仕組みで、ナイトスコープ、赤外線、超長距離望遠、大光量補正(フレア・コンペンセイション)カメラ、レーザーセンサー、超音波センサー、更にはショットガンマイクなど複数の異なるカメラセンサーを目的に合わせて選択装備し束ねたものだ。

 これらから得られたデータをコンピュータで統合、幾通りのモードの中から最適な画像とデータを搭乗者に提供するようになっている。

 で、それで見るとギャンの股間にエネルギーが集中、ギンギンに光っている様子が映し出されていた!

 

『それならゴールドクラッシュです!』

「は?」

 

 サラの宣言に、間の抜けた声を上げるミヤビ。

『ゴールドクラッシュ』とは、タツノコプロ製作のロボットアニメ『ゴールドライタン』における必殺技。

 空手の技である『貫手(ぬきて)』で装甲を貫き、敵の中枢回路をつかみ取り引きずり出して握りつぶすという、えぐい技だ!!

 

「やめっ――」

 

 引き攣った声で止めようとするミヤビだったが、時すでに遅し。

 低い位置から突き上げるように甲壱型腕ビームサーベルが持つビームジャベリン機構の伸縮機能をも利用した高速の貫手を放つサラ!

 

『必殺! ゴールドクラッシュ!!(クラッシュ…… クラッシュ…… クラッシュ……)』

 

 セルフエコーをかけながら、ヒートクローでギャンの股間から大事な部分をえぐり取り、握りつぶす!!

 

 

 

「アオオオオオオオーーーーーーーーーッ!?!?!?」

 

 機体を突き抜ける衝撃に、叫ぶマ・クベ。

 そして機体からのフィードバックをもろに受けたサラ=クンは、

 

『あ゙ーーーーーーーーーっ!!!』

 

 と未知の領域の苦痛に絶叫。

 その見開いた瞳から涙が散る。

 酷い、酷すぎる……

 

 

 

 一方でミヤビの乗るドラケンE改も、限界までエネルギーがチャージされた流体パルスアクセラレーターを握りつぶしてしまったがゆえに「大爆発だー!」『ダダッダ?』とばかりに、その爆発に巻き込まれることになる!

 

「……死ぬかと思った」

 

 ボロボロになったドラケンE改のコクピット。

 ミヤビの前世の記憶の中にある機動戦士ガンダムの二次創作では流体パルスアクセラレーターをギャンの一番大事なところ、魂と言う意味で『ギャンタマ』と呼んでいる、としていたお話があったが。

 それを握り潰し爆死など、シャアでなくとも「冗談ではない!」という話。

 

「ヘルメットが無ければショック死だった……」

 

 などという意味不明な呟きも漏れるというもの……

 

 

 

「はっ! 今のは夢!?」

 

 眼を見開くミヤビは、元居た自室の変わらぬ様子に深く息をつく。

 

『機動戦士GundamGQuuuuuuX』最終話『だから僕は…』作中では、ララァが繰り返す世界の中で示唆された可能性として、赤いシャア専用ヅダなどがイメージとして登場していたが。

 今のアレもそういうものの一つなのかもしれない。

 

 つまりミヤビが示した『ギャンのチャージ格闘によってガンダムが倒される可能性』は、その考えをもたらしたミヤビの存在が、その世界に混入してしまったことで邪魔されてしまった、ということだろうか?

 

 ミヤビはそう考えるが、

 

(それはララァも「この世界線はなかったことにしよう」して次に行くわ……)

 

 という話だったりする。

 

 

 

 なお別の世界線では、チャージ格闘を実装したギャンは次期主力MS決めるコンペにおいてゲルググを圧倒する攻撃力を示したものの、そのパワーに対して流体パルスアクセラレーターの強度が不足していたことから、試験中に股間を爆発させるという事故を起こしていた。

 某デュバル少佐がまた、

 

「ジオニック社の汚い陰謀だ」

 

 と主張したが……

 どんなに強くても股間が爆発するモビルスーツになど乗りたくない、ということからギャンの制式化は史実どおり見送られることになったのだった。




 前回のお話を書いた後に、

「別にこれ、史実のギャンでも同じ原理でチャージ格闘ができたってことじゃない?」

 と気付いてしまったので書いてみました。
 チャージ格闘を実際にザクIにさせるには、という真面目な検討に、突っ込みどころ満載のアニメとしてネット民に発掘されオモチャになった『チャージマン研!』が合わさって最強に見える、から始まった一連のネタですが。
 また何か思いついてしまいそうで怖いですよね。


 他にも、

 そもそもガンダムを開発される前に戦争を終わらせてしまえば…… という世界で安心していたララァとシャアの前に、いきなり胸に「GUNDAM」と書かれただけの段ボール箱を胴に被ったアムロが現れて、とか。
(「ダンボールガンダム(箱ガンダム)」としてネット上で有名になったコスプレ写真ネタ)

 こんなバカネタばかり思い浮かんでしまうのですが(あなた疲れてるのよ)


 それでは今回はこの辺で。
 ご意見、ご感想等をお待ちしております。
 今後の展開の参考にさせていただきますので。
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