ガンダム世界でスコープドッグを作ってたらKMF紅蓮に魔改造されてしまった件   作:勇樹のぞみ

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第25話 オデッサの激戦 Cパート

 地球連邦軍がこの一大反攻作戦に投入したモビルスーツは複数種類存在する。

 

『ヘビィ・フォーク級陸上戦艦よりの最終弾着確認』

 

 艦砲射撃による援護。

 

『突撃突撃ーッ! 弾幕を突き破れ!!』

 

 駆け出す人型の機体はRX-77[G]陸戦型ガンキャノン。

 ミヤビの前世の記憶ではマンガ『機動戦士ガンダム GROND ZERO コロニーの落ちた地で-RISE FROM THE ASHES-』に登場していた機体だ。

 RX-77の余剰パーツをもとに生産された陸戦仕様機で、つまりRX-78の余剰パーツで生産された陸戦型ガンダムのガンキャノン版である。

 陸戦型ガンダム同様に、コア・ブロック・システムの省略と性能均一化のためのリミッターが設定されている。

『機動戦士ガンダム MSイグルー2 重力戦線』ではオデッサの戦いに陸戦型ジムが投入されていたが、RX-78ガンダムが存在しないこの世界では、その代わりに配備された模様。

 

 防御を優先し装備された、大型の連邦軍標準のシールドを機体正面にかざし。

 そして小型で取り回しが良く、練度の足りない兵でも弾幕を張れるヤシマ重工製100ミリマシンガン、YHI YF-MG100を構え、艦砲射撃により派手に上がった土煙を割りながら突っ込むが、

 

『うわあぁぁぁっ!』

『来るな、罠だぁぁッ!!』

 

 待ち受けていた敵のザクの掃射を受けた上、大地に刻まれたモビルスーツサイズの空堀に転げ落ちる。

 慣れないモビルスーツの操縦に、爆炎と土ぼこりが舞う戦場の劣悪な視界。

 その上、足元の視野を塞ぐように大型シールドに身を隠しての突撃だから、こうなるのは当然。

 そして動きが止まったところで堀の底に仕掛けられた爆弾が爆発!

 

『くそぅ……』

 

 生き残りが何とか這い上がろうとするものの、そこにホバーバイク、ワッパが急速接近し、剥き身の兵が吸着爆弾をすれ違いざまに仕掛けていく。

 ホワイトベース隊のガンキャノンに攻撃を仕掛けたクワランの隊が行った戦術だが、30分のタイマーしか無かった彼らとは違い、マ・クベ配下の軍は装備が潤沢。

 ゆえにワッパが離脱した直後に吸着爆弾は作動。

 ガンダムシールドを半分に吹き飛ばすほどの爆発が、陸戦型ガンキャノンに炸裂する!!

 そして、

 

『グワーッ!』

 

 ザクが取り付き、四肢を砕いて無力化させる。

 さらにザクは陸戦型ガンキャノンのマシンガンを奪って、連邦軍に向け撃ちまくる!!

 アムロのガンキャノンはジオンのモビルスーツの兵装を使用するためにはテム・レイ博士の手による改装が必要だったが。

 ジオンのモビルスーツは開発、試作段階でヤシマ重工製100ミリマシンガンの供給を受けた過去があるため、その地球連邦軍向け量産モデルのYHI YF-MG100もまた射撃管制装置(FCS)ドライバーは普通に認識してくれるのだ。

 

 連邦軍からも反撃が成されるが、ザクは擱座した陸戦型ガンキャノンのルナ・チタニウム製の機体を盾にして身を守る。

 盾にされた陸戦型ガンキャノンには、まだパイロットが生きて残されており、

 

『ヤメロー! ヤメロー!』

 

 悲鳴を上げるが非情にも砲撃が命中し、

 

『アバババババーッ!』

 

 哀れ! 味方からのフレンドリーファイアを連続して受けた陸戦型ガンキャノンは爆発四散!

 

 ザクはというと、奪った連邦軍標準のシールドを使ってその爆発から身を守り、戦い続ける。

 つまり…… これはアムロのガンキャノンが見せた戦い方のコピーである。

 組織のトップであるキシリアが視察に向かった地で実際に目にし、重要視した機体が使った戦術。

 研究、そして模倣されるのは当然だった。

 鹵獲した連邦軍のシールドの流用などはミヤビの前世の記憶の中でも『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』など複数の作品でも見られていたことではあるのだが。

 

『くそぅ! くそぅ!』

 

 連邦軍パイロットたちの苦鳴が戦場に飛び交う。

 

 

 

『ガンタンク小隊、何をしている! ガンキャノンを支援せんか!!』

 

 そうして投入されるのはRTX-440陸戦強襲型ガンタンク。

 前のめりになる形で上半身を前方にスライドさせ、前部のサブ・クローラーで支える突撃砲形態で急速発進する!

 

 なお…… 誤解されがちだが、突撃砲と呼ばれる車両は、その車両が突撃するためのものではない。

 砲兵隊に配され『突撃する歩兵に追従して火力支援を行うための』車両である。

 何しろ砲塔が無い、陸戦強襲型ガンタンクの突撃砲形態でも砲塔に当たる上半身の旋回が不能なので、敵陣に突っ込んでの乱戦には向かないのだ。

 

 しかし陸戦強襲型ガンタンクの突撃砲形態は重心を低くしサブ・クローラーに荷重を分散させることによる走破性、直線スピードの向上、そして地面に這いつくばるが故の前方投影面積縮小には見るものがあり、このように突撃に使われてしまうという事態を引き起こしていた。

 まぁ、第二次世界大戦時のドイツ軍の突撃砲が砲兵隊から取り上げられ戦車隊で使われていたように、兵器というのものは戦場の都合で設計者の意図とは乖離した使われ方をするものではあるのだが。

 

 この機体はミヤビの前世の記憶における『機動戦士ガンダム MSイグルー2 重力戦線』登場のもの。

 史実では開発チームの一人が情報を持ってジオンに寝返るというアクシデントが発生。

 この不祥事によって陸戦強襲型ガンタンクの開発は打ち切られ、半ば使い潰される形で戦線に投入された、というものだったが、この世界では異なる。

 というのも、この機体についてどこかの人形姫が、

 

「都合の悪いことは無かったことに。その上で『車輪の再発明』をしたがるのが地球連邦軍ですからね……」

 

 とため息交じりに発言したのが、彼女の父と親交を持つゴップ大将の耳にまで届いてしまったのだ。

 

 車輪の再発明とは、

 

「すでに確立されている技術や解決法を知らずに、または意図的に無視して、同様のものを再び一から作ること」

 

 と定義される。

 つまり車輪というものが既に発明されているというのに、手間暇かけて車輪を開発することはないということ。

 そんなアホな、という話だが、業界では散見されるもので、特にミヤビの前世、西暦の時代の日本企業では、

 

・市場に既に製品やソリューションがあるのに自前主義が過ぎてわざわざ自社で同じものを別途開発する。

 

・業界標準のパッケージソフトウェア(既存の市販ソフトウェア)があるのに、それでは自社の業務要件が100パーセント満たせないため独自開発する(そこは自社の業務要件を見直し、業界標準に合わせるべきところ。多くの企業で「ここは譲れない」とこだわっている項目は、実は時代遅れのオーバースペックになっていることがほとんどだったりする)

 

 という事例が数多く見受けられたものである。

 

 一方で、地球連邦軍は政治的なことでこれをよくやる。

 

『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』登場のガンダム、GPシリーズは地球連邦軍の不祥事隠しのため、ガンダム開発計画そのものと共に抹消。

『機動戦士Zガンダム』にて地球連邦軍が開発したガンダムMk-2は、これらのデータを参考にできず、さらには旧ジオン公国系の技術者も抜きでまったく別に作られていた。

 

 ……などといったもの。

 

 変形機構などを取り入れたRTX-440陸戦強襲型ガンタンクはかなりの高性能機に仕上がっていたのだが、RX-75ガンタンクが低評価だった影響でその前身のRTX-44対MS用重戦車の改修機である本機は不当に評価を下げられていた。

 そのためプロジェクト担当の高官が、

 

「つきあってられんから、さっさと潰して自分をこの件から解放してくれ。その代わりそっちの取引のネタとして利用していいから」

 

 と情報部に厄介払いを依頼して、それを情報部がダブルスパイをジオンに送り込むための手土産に使った、というのが真相だった。

 

 ゴップ大将はマンガ『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』の中で、自分は清廉な人間ではないが、それでもギレン・ザビが人類を脅かす者だと考えたので自分の戦い、つまり軍政に専念し、兵士が必要としたものを揃えてみせたのだと語っていた。

 その彼が真相を掴んだ結果、陸戦強襲型ガンタンクの開発凍結は解除。

『機動戦士ガンダム MSイグルー2 重力戦線』にて投獄され、罪人として陸戦強襲型ガンタンクに強制的に乗せられていたアリーヌ・ネイズン技術中尉ら3名も解放され、メカニックとして機体の凍結解除、整備に専念することになった。

 このオデッサ作戦に参加するのは史実どおりの三機のみだが、専属のパイロットが配され、ここでの活躍次第で量産化も考えられているという状態だった。

 

 

 

『対MS特技兵隊、ドラケンE改、前へ!』

 

 ヤシマ重工から大量購入され対MS特技兵たちに配られたドラケンE改が前進を開始する。

 コロニー向けの建機としての用途が主な機体で戦争突入でその需要が一気に滞ったためダブついていた在庫があったし、三交代制で昼夜を問わず生産ラインをフル稼働させれば供給は可能だった。

 さらにヤシマ重工では今後、軍が増産を必要とする場合にはライセンス生産を許可することで対応すると決めている。

 生産ラインを無理に拡張しても設備投資分を回収する前に戦争が終わるはずであり、さらに戦争が終われば多くの機体が民間に払い下げられられ、新規生産機体は売れなくなる可能性すらあった。

 そんなリスクは負えないのだ。

 

「戦争が終わるはず、などというあやふやな予測でこの商機を捨てるのですか?」

 

 そう主張する重役も居たが、

 

「恐ろしい勢いでリソースを浪費する国家総力戦など、いつまでも続けられるわけがあるまい? 物理的に言っても不可能だよ」

 

 とミヤビパパから一蹴されていた。

 そもそもヤシマ重工は単に機体本体という製品を売るだけではなく、無償提供の機体メンテナンス支援プログラムを法人購入代行システムとして機能させることで収益化を図っており。

 製品とサービスを一体化させたサービス製造業としてドラケンE改を提供しているわけであるから、本体売買による収益には固執しなくて済むのだ。

 何しろライセンス生産された機体も継続した収益源になるのだから……

 

 そして、この戦いでドラケンE改の部隊を指揮するのはミヤビの前世の記憶にある『機動戦士ガンダム MSイグルー2 重力戦線』登場の対MS特技兵指揮官、ベン・バーバリー中尉。

 彼はミヤビの知る史実では対モビルスーツ用にスケールアップされた有線ミサイル、対MS重誘導弾M-101A3リジーナでザクと戦っていたが、この世界ではドラケンE改に乗っている。

 

『中尉、我々は待ち伏せのカードしか切れないんじゃなかったんですかい?』

 

 小隊軍曹が陽気に声をかけることで、メンバーの緊張を…… 特に転科訓練に2週間の速成教育しか受けていない新兵の不安を和らげる。

 

 彼ら対MS特技兵たちはこの反攻作戦開始まで、主力を温存するための撤退戦、その遅滞戦闘を担当していた。

 基本的に身を隠して待ち伏せ、アンブッシュからの有線ミサイル攻撃で侵攻してくるザクの撃破を狙うのは同じだが、MS特技兵1分隊、5名につき、リジーナ1基、ミサイル弾4発だった史実に比べ、短距離ミサイル二基を積んだドラケンE改を全兵士に配ればその戦力は倍以上に跳ね上がる。

 

 1分隊につき、指揮官機1、ミサイル攻撃を担う特技兵機が3(うち、装填手向けに両腕をパワーローダータイプに換装させた機体が1)、右腕肘ハードポイントに60ミリバルカンポッドを装備した分隊支援機関銃手用機体が1。

 ミヤビが使っていたようなチタン・セラミック複合材を使用した高グレードの機体と違って、数を揃えるための最低グレードの超硬スチール合金製の装甲。

 5連式多目的カメラモジュールは空で指揮官機にすら望遠センサーが装備されておらず、戦場においてはコクピットハッチを跳ね上げ、双眼鏡で遠方監視する必要があり。

 さらに、コクピットには動力源である燃料電池の排熱を直接引き込んだ標準装備のヒーターしか無く、オプション扱いのクーラーは未搭載。

(これはアンブッシュ時に余計な排熱を出し察知されないよう、あえて未装備にしたとも言われる)

 本当にボトムズな機体だったが、それでも生身で対モビルスーツミサイル、リジーナで戦えというよりははるかにマシで、当時の連邦兵の戦闘環境の劣悪さを物語っていた。

 

 全高4.921メートルと背が高く、アンブッシュには身を隠すのが困難……

 と思われがちだが、実際には待ち伏せをするなら脚部アクチュエーターを最大に沈めた降着ポーズを取れば良い。

 61式戦車、それも砲塔を低く抑えた後期型、M61A5の全高3.9メートルより低くなるため大きな問題にはならない。

 

 そうして地味に、しかし手堅く戦ってきた彼らだったが、今日からは違う。

 敵を待つのではなくこちらから打って出るのだ。

 つまりミヤビが示したドラケンE改の可能性、弾道ジャンプによるトップアタック戦術の解禁である。

 このために全機に60ミリバルカンポッドを搭載。

 一部機体は、わきの下、アームシャフトアンダーガードにバックアップの甲壱型腕ビームサーベルを吊っており、近接戦闘まで考慮されている。

 

【挿絵表示】

 

『でも軍曹殿。ドラケンE改ってバルカンポットやビームサーベルを右腕に装備できるけど、なんで左腕には何も付けないの? バルカンポットとビームサーベルを同時に装備しないのはなんで?』

 

 と、軍隊調の口調にまったくなじめないのか素の言葉使いで問う新兵。

 これも速成教育しか受けていない弊害か、とバーバリー中尉は顔を引きつらせる。

 通信機から複数の古参兵のため息が届くのが聞こえた。

 

『……理由としてまずは、汎用性の重視。出撃した先での作業、その他に精密作業を担当する3本指ハンドと肘から先が二つに割れて大きな荷物をつかめる機能を兼ね備えた二重下腕肢が必要だからだ』

 

 他にも後方に下がっての補給作業を自力でできるということもある。

 忍耐強く新兵に説明する軍曹。

 しかし、

 

『戦いに行くのに作業って……』

『負傷兵の救助、搬送の訓練は受けただろう! ドラケンなら擱座した僚機、友軍機から乗員を助け出す。お前は砲撃が飛び交う戦場で乗機を降りて生身でやりたいって言うんだな?』

『いや、でもそういうのってビームサーベル装備してない機体がやれば。チームは役割分担で互いに補い……』

『どこまで能天気なんだお前は! 戦況次第でお前しかできない場合はどうするんだ。例えば味方からはぐれた場合、例えばお前以外がみんなやられちまった場合』

 

 そして、

 

『モビルスーツは服、スーツと名前が付いているように歩兵が服を着たかのように身にまとい操ることができるものだ。だから貴様ら新兵でも人体と同じように人間が直感的に動きを把握し、操ることができるわけだ。それゆえに武器もまた人間工学的に優れたものがもっとも適していることになる』

 

 ということ。

 

『二丁拳銃なんて映画やドラマにしか登場しないだろう? 複数武器の両手持ちはむしろ弱くなる』

『でもゲームじゃ手数と瞬間火力が……』

『ゲームかよ!!』

 

 そこに別の新兵が、

 

『ゲームで言うなら利き手じゃない方の命中にマイナス補正がかかったり、場合によっては利き手側の武器にも弱体化が入ったり、完全に見た目重視の趣味的装備といったところでしょう?』

 

 と口をはさみ、

 

『なるほど、たしかにそういうゲームもあった』

 

 と、件の新兵もようやく理解する。

 

『『『それで納得するのかよ!!』』』

 

 複数人からのそろってのツッコミ。

 

『……左腕の二重下腕肢を使えばバルカンポッドをパージして脇に吊った予備の甲壱型腕ビームサーベルに付け替えが可能だし、切り替えた方が強い。バルカンポッドは結構かさばるから外した方が接近戦では有利だ。それに味方同士での武器の融通もでき、戦力の弾力的運用もできる』

 

 最悪は被弾し、戦闘不能となった友軍機から武器弾薬を回収して使えるから、でもある。

 これは生身の歩兵でも一緒だ。

 ともかく、

 

「さぁ、俺たちの仕事だ! 第一分隊、ジャンプからのトップアタック! 目標、右翼マゼラアタック小隊!」

 

 敵陣目掛け、紅蓮に彩られた機体が飛翔を開始する。

 

 

 

「来やがった!」

 

 相対するマ・クベの部隊。

 ドラケンE改のジャンプ時の加速は最大9G。

 そして3秒以下で最大戦速に突入し短時間で飛翔を終えるドラケンE改のジャンプは撃墜がほぼ不可能。

 当初、航空部隊のお偉方は、

 

「飛び上がったところを航空戦力に墜とされると。やはり制空権がすべてを支配するのですなぁ」

 

 とジャンプアタックを軽視していたが、実際に対処せよと言われた現場のパイロットたちからは、

 

「わずかな時間でジャンプを終えるから、攻撃可能位置につく前に逃げられちまう。俺らに何とかしろってのは机上の空論だ」

 

 とこき下ろされていた。

 一般に空中戦は、特にミノフスキー環境下で誘導兵器が効かず、あらゆる武器が直射しかできない状況では、敵機の背後を取ることで初めて攻撃が可能となる。

 高速で飛び交う機体が交錯する一瞬で狙いを定め撃墜するなど不可能なのだから、背後を取り、相対速度を合わせた上で攻撃するわけである。

 つまりドラケンE改が飛びあがった瞬間に旋回して攻撃可能位置につく、というのは不可能。

 地上に居るところを掃射した方が早い……

 しかしミノフスキー環境下では直射しかできない航空機火器に対し、有線での誘導もできるドラケンE改の短距離ミサイルによるカウンター攻撃は無視できない脅威であり、それも簡単ではない。

 

 そもそも航空機はただその場に居るだけで燃料を消費し続けるもの。

 常に現場に張り付けておけるものでは無いのだ。

 必要なときにはその場に居ない。

 呼んでもすぐにやってこないのが普通である。

 さらには制空権を取っていない場合には来てくれることすら期待できないものだ。

 

 ジャンプアタックを航空戦力が何とかしてくれる、というのは虫の良すぎる話ということだった。

 

『クソッタレ! マゼラアタック1個小隊が全滅かよ!』

『いや、乗員は無事だ。マゼラトップで脱出したか、それがダメでも射出座席で難を逃れている』

『援護するんだ! 地上部隊、さっさと生き残りを回収しろ!!』

 

 通信が激しく交錯する。




 オデッサの戦い。
『機動戦士ガンダム MSイグルー2 重力戦線』で描かれた地球連邦軍モビルスーツ部隊の、この世界での様子でした。
 史実からはだいぶ変わっていますが、まぁ、それもミヤビのせいということで。
 次回は水爆ミサイルへの対処、そして黒い三連星とサラ=アルコルとの戦いになる予定です。


> ジオンのモビルスーツは開発、試作段階でヤシマ重工製100ミリマシンガンの供給を受けた過去があるため、その地球連邦軍向け量産モデルのYHI YF-MG100もまた射撃管制装置(FCS)ドライバーは普通に認識してくれるのだ。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』登場のMS-03ブグや、プロトタイプグフが使用していたマシンガンはヤシマ重工製でした。
 これはガンキャノン機動試験型、局地型ガンダムにも使われ、後に改良されたプロダクションモデルYHI YF-MG100、100ミリマシンガンが陸戦型ガンダム、陸戦型ジム等で使用されています。


 みなさまのご意見、ご感想等をお待ちしております。
 今後の展開の参考にさせていただきますので。

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