上里空は勇者になり、魔道士でもある!   作:水甲

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と言うか分けでゆゆゆの新しい小説……なのはシリーズのクロスとなります。以前活動報告で描いた時点ではvividの話でしたが、色々と考えた結果、この三シリーズの話となります


無印編
01 突然訪れた場所


「……きろ……」

 

「……てください」

 

「起きて……」

 

「ん?」

 

誰かの声が聞こえて、僕は体を起こすと僕の顔を覗き込む、乃木若葉、妹の上里ひなた、そして高嶋友奈がいた。

 

「どうしたんだよ……ってあれ?」

 

僕はすぐに異変に気がついた。僕たちは確か……壁の外の調査のため四国から出て……でもあたりを見渡すと

 

「ビルとかが壊されてない?」

 

「気が付いてすぐに状況を確認できたのは良いことだ」

 

「お兄ちゃんの良いところですね」

 

「僕の良いところはそこだけなのか?」

 

「空くん、大丈夫だよ。空くんは他にもたくさんいい所あるから」

 

「友奈……」

 

友奈は僕の手を握りながらそう言ってきた。だけどちょっとした違和感を覚えた。

 

「あれ?千景、珠子、杏の三人は?」

 

「どうやらはぐれたみたいだな」

 

「今は合流することを考えましょう。合流後にこれからどうするか考えましょう」

 

「だな」

 

まずは合流。その後はここがどこなのかを知ることだな。

ふっと何故かポケットのの中に何かがあった。僕はそれを取り出すと三本の鍵があった。

 

「これは……なんだろう?」

 

家の鍵って言うわけじゃないし……まぁ考えるのは後にしておくか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

周辺をくまなく探しているが、千景たちは見つからなかった。僕が起きたときには夕方だったけど、既に夜になっている

 

「とりあえず野宿を考えるべきなんだろうけど……」

 

「人の目があるから難しいだろ」

 

若葉の言うとおり、人の目がある。千景たちを探している間に色々と調べてわかったけど、ここは本当に平和な世界なんだな。

下手に野宿とかしていたら補導されてしまいそうだな

 

「何だか補導されたほうがいいかもしれないな」

 

「お兄ちゃん、たしかにそのとおりですけど……」

 

「あはは……あれ?」

 

友奈はなにかに気が付いた。僕も友奈が見ている方を見ると小学生くらいの女の子がどこかへ走っていくのが見えた。

いくらなんでもこんな夜に出歩くのはまずいよな……

 

「友奈、気になるんだろ」

 

「うん、どうしたんだろ?」

 

「それじゃまずは追っていくか」

 

僕らは女の子を追いかけていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女の子の跡を追いかけていくと大きな音が響いてきた。音の方へ行くとそこには黒い巨大な何かとさっきの女の子がさっきまでとは違う白い衣装に杖を持った姿になり、その近くには小動物がいた。

 

「あれ?なんだろう?」

 

「バーテックスというわけでもなさそうだな。それに……」

 

「あの子、勇者って言うわけじゃないみたいですね」

 

「だからってほうっておくべきじゃないな。若葉、任せていいか?」

 

「あぁ、空とひなたは下がって……」

 

若葉が何かを言いかけた瞬間、突然僕の鍵の一つが光だし、僕の体をまばゆい光に包み込んだ。そして気がつくと灰色のコートを羽織り、手には一本の槍が握られた姿に変わった。

 

「この姿って……まぁいい。後で考える!行くぞ!」

 

「あぁ!」

 

「いっくよ~変身!」

 

若葉と友奈の二人は勇者に変身し、女の子の前に出た。

 

「えっ?誰?」

 

「その姿……まさか……魔導師?」

 

「魔導師?違う。私達は」

 

「勇者だよ」

 

「僕は勇者なのかよく分からないけど……とりあえず手を貸すよ」

 

黒い何かがこっちに向かって触手を伸ばしてきた。だが若葉はすぐに前に出て生太刀で切り裂いていき、黒い何かが怯んだ隙に友奈が思いっきりぶん殴り、僕は追撃に槍を突き刺すと黒いなにかの中に不気味に光る何かが見えた。

 

「あれは……」

 

「なのは、今だ!封印を!」

 

「うん!ジュエルシード!封印!」

 

女の子が杖から何かが発射すると黒い何かが消え、小さな宝石が現れ、女の子はそれを回収した。

 

「えっと、ありがとうございます」

 

「一体今のは何だったんだ?」

 

「バーテックスとかじゃないみたいだし……」

 

「というかさっきから気になってるんだけど……」

 

「そちらのイタチ、喋っていますね」

 

「えっと僕はユーノ。何というかイタチではないんだけど……」

 

「私は高町なのはって言います」

 

「乃木若葉だ」

 

「高嶋友奈です」

 

「上里ひなたです」

 

「ひなたの双子の兄で、空だ。とりあえずなのは……色々と聞きたいことがあるから……僕らを君の家に泊めてくれないか?」

 

せっかくの縁だ。今日のところは宿泊できる場所が見つかってよかった。とはいえ

 

「空……お前……」

 

「お兄ちゃん……お願いだから……」

 

「えっと、あはは……」

 

若葉たちは思いっきり呆れていたのだった。

 

 

 

 

 


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