上里空は勇者になり、魔道士でもある!   作:水甲

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21 闇の書というもの

「それで……お前たちは何なんだ?」

 

須美たちが未来から来たということはわかったけど、シグナム達は一体何者なのか知りたい

 

「私は……いや私達はロストロギア・闇の書を守る守護騎士だ」

 

「闇の書……」

 

「闇の書は魔力蓄積型のロストロギア。魔導師の魔力の根源であるリンカーコアを食って、全666ページを埋めるとその魔力を媒介に真の力を発揮するものだ」

 

「それでその所有者は……はやてということか……にしては」

 

僕ははやての方を見た。はやてはすずかと楽しそうに話している。そんな力を欲しがるようには見えない

 

「……闇の書を完成させなければ、主は死んでしまうからだ」

 

「「「はぁ?」」」

 

僕ら三人はシグナムの言葉を聞いて驚いていた。死ぬって……どういうことだよ

 

「あの空さん。はやての足は病気じゃなくって、闇の書の呪いなの。その呪いは日が経つに連れて体中を蝕んでいくの。それを止めるためには闇の書を完成させる必要があるの」

 

「それじゃそのためにお前たちは……」

 

「そうだ。主を救うために……」

 

はやてをただ救いたいためだけに……須美達もそのことを知っていて協力しているってことだな

 

「こんなことを言えた義理ではないが……出来れば管理局にはこの事を黙っていてほしい……」

 

「僕たちは管理局に協力している。もしかしたらまたお前たちと戦うことになるかもしれない。それでも良いのだったら……」

 

「あぁ……」

 

正直悪事のためじゃないだけいいかもしれないな。杏と珠子は黙り込んだまま頷いている

 

「わかった。はやてのことは言わないよ」

 

「すまない」

 

「シグナム。話し終わったんか?」

 

「主、えぇ」

 

「そっか、そろそろ帰ろうか」

 

「はい」

 

僕らははやてたちを見送るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シグナム達と話した公園で僕ら三人は今後どうするか考えていた。

 

「どうするんですか?」

 

「事情が事情だからな……」

 

「だけど今あいつらを捕まえたらはやては助からない。私達はあえて手を抜いてあいつらを見逃す……それじゃ駄目だと思うぞ」

 

珠子の言うとおりだ。事情を知る僕らは手を抜いたりしたらきっとシグナム達は怒るだろうし……

おまけに若葉たちはどう思うかだ

 

「ひなたさんたちの巫女の力を使って呪いを……」

 

「ああいう呪いは元凶である元をどうにかしないと駄目だと思う……打ち消しても闇の書が再度呪う……」

 

「それじゃ……」

 

「とりあえず僕らはシグナムたちが戦いを挑んできたら全力で食い止めるだけだ。ただそれだけ……」

 

「……」

 

珠子は黙り込んでいたけど、今は本当にそうするしかない。

そんなときだった。エイミィから通信が入った

 

「空君達、緊急事態」

 

「襲撃者か……わかった。すぐに行く」

 

「空さん……」

 

「今は戦うことだけに集中しろ。若葉たちには僕の方から話しておく」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空の上では二人の襲撃者……守護騎士を局員が取り囲んでいた。

 

「管理局か」

 

「でもチャラいよ、コイツら。返り討ちだ!」

 

ヴィータがグラーフアイゼンを構える。すると局員達は、一斉にヴィータ達から離れた。

 

「え?」

 

「上だ!」

 

ザフィーラが叫んだ瞬間、上空に無数の青い魔力の刃があった。その中心にクロノがいた。

 

「スティンガーブレイド!エクスキューションシフト!!」

 

クロノは杖を振り下ろし、魔力の刃の雨がヴィータとザフィーラに降り懸かる。

 

「ちっ!」

 

ザフィーラがヴィータの前で障壁を張る。障壁に無数の刃の雨がぶつかり、青色の爆発が起きた。

 

「…少しは通ったか?」

 

煙が晴れてきて、ザフィーラ達の姿が見えてきた。ザフィーラの左腕に、数本の刃が刺さっていた。

 

「ザフィーラ!」

 

「気にするな。この程度でどうにかなる程…ヤワじゃない!!」

 

「上等!」

 

ヴィータは上空にいるクロノを睨んだ。クロノも杖を構える。その時、エイミィから通信が入った。

 

『クロノ君、現場に助っ人を転送したよ』

 

「え?」

 

屋上には僕ら勇者組となのは、フェイト、アリシアの姿があった。

 

「あいつら、」

 

「この前の奴らもいるな」

 

「レイジングハート!」

 

「バルディッシュ!」

 

「セーットアップ!!」

 

「レイジングハート・エクセリオン!!」

 

「バルディッシュ・アサルト!!」

 

二人は自分のデバイスの新しい名前を叫んだ。二人の体が光に包まれ、新しいバリアジャケットを身につけ、生まれ変わったデバイスを手に持つ。

 

「二人共格好いいよ。それじゃ私も!魔導外装!!勇者武装!!」

 

アリシアは黄色と水色の衣装に変わり、両手には二丁の銃が握られた姿に変わった。

 

「あいつらのデバイス…!アレってまさか!?」

 

二人のデバイスを見て、ヴィータは驚いた。二人のデバイスに新たに付けられたのは、カートリッジシステムだった。

 

「私達はあなた達と戦いに来たわけじゃない。まずは話を聞かせて」

 

「どうして闇の書を完成させようとしてるの?」

 

フェイトとなのはがヴィータ達に尋ねた。

 

「あのさぁ、ベルカの諺にこういうのがあんだよ。和平の使者なら槍は持たない」

 

それを聞いたなのはとフェイトは、顔を見合わせて首を傾げた。どういう意味だ?

 

「話合いをしようってのに、武器を持ってやって来る奴がいるか馬鹿って意味だよ。バカ!」

 

「なっ!?い、いきなり有無を言わさず襲い掛かって来た子がそれを言う?」

 

うん、まぁ確かにいきなり襲ってきたやつには言われたくないよな。

 

「それにソレは諺ではなく、小話のオチだ」

 

ザフィーラがヴィータにツッコんだ。

 

「うっせー!いいんだよ細かい事は!」

 

「細かくはないだろ。まぁいいや……とっとと……」

 

僕は槍を構えた瞬間、僕らの前には須美たちが、そしてなのはたちの前にはシグナムが現れた。

 

「すみません……止めさせてもらいます」

 

「お前たちか……アリシア、なのはたちをサポートしていてくれ」

 

「うん、わかったよ」

 

アリシアを送られ、僕らは武器を構えた。

 

「数ではこっちのほうが多いけど……止める方法はあるのか?」

 

「はい……」

 

「わっしー、もしかして例の……」

 

「それって……ちょっと待った!?あれは危険だって前に夜空が……」

 

「わかってるけど……今日は早めに終わらせないと行けないから……」

 

須美はポケットから弾丸みたいなものを取り出した。あれってシグナムたちが使っているカートリッジ……まさか!?

 

「300年前に伝わったカートリッジシステム。夜空くんみたいな魔導師のみ扱うことはできるけど……大赦は勇者にも扱えるように組み込んでくれた。勇者システムに隠された機能に対しての後遺症をなくすために……」

 

「駄目だよ……それはまだ実験段階だってよっくんが……」

 

「須美……お前……」

 

「ごめんね。二人共……この人達を止めるためには必要だから……それに私は言ったら聞かないって……知ってるでしょ」

 

須美は優しく園子たちに微笑んだ。まずい……このままだと須美は……

 

「やめろ!?」

 

「カートリッジロード!!満開!!」

 

 




カートリッジによる満開は、あの満開みたいな後遺症は出ませんが……かなり負担がかかる感じになっています。

次回、満開vs切り札の戦いになります
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