上里空は勇者になり、魔道士でもある!   作:水甲

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24 無限書庫と強化

時空管理局本部

 

ユーノとクロノ、エイミィと僕、杏である場所に向かっていた。

 

「じゃあその無限書庫で闇の書について調べればいいんだね」

 

「ああ、これから会う二人は、その辺に顔がきくから」

 

「あ、あの私も一緒に調べていいんですか?」

 

「空曰く貴方は本を読んだりするのが得意みたいだからな。空の勧めだ」

 

「まぁ多少は力になるだろうな」

 

「よろしくおねがいします。杏さん」

 

「が、頑張るよ」

 

そんな事を話しているとある部屋の前にたどり着いた僕ら。部屋に入るとそこには猫耳と尻尾の二人の女性がいた。

 

「リーゼ。久しぶりだ。クロノだ」

 

「わぁお!クロすけ、お久しぶりぶり?!」

 

いきなりその一人、ロッテがクロノの顔を胸の方に抱き寄せた。

 

「ロッテ!離せコラ!」

 

「何だとコラ!久しぶりに会った師匠に冷たいじゃんかよ?」

 

「アリア!これを何とかしてくれ!!」

 

「久しぶりなんだし、好きにさせてやればいいじゃない。それに、満更でもなさそうだし」

 

「そんな訳ないだ…」

 

「ニャー!!」

 

僕らはその光景をただじっと見つめていた。

 

「アルフみたいな感じなのか?」

 

「そっ、二人はグレアム提督の使い魔で、クロノの師匠だよ」

 

「話はグレアム提督から聞いてるはずだ。ユーノと杏さんの協力を頼む」

 

「闇の書についてだっけ?いいよ。無限書庫での調べごとの協力任された」

 

「さて、それじゃ僕はメンテナンス室に行ってくるよ」

 

「あぁ、終わったら連絡をしてくれ。迎えに行く」

 

僕はみんなと別れ、開発室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メンテナンス室にはメガネをかけた白衣の女性が待っていた。

 

「君がこの子のマスターだね。はじめましてマリエル・アテンザです。気軽にマリーでいいよ」

 

「上里空です。それでアネモネの件は……」

 

「このデバイス……アネモネは私達が知っているデバイスと違うから普通のやり方じゃ結構大変だったんだけどね」

 

『ランディニから受け取ったデータと私に宿った神樹の力を使い、何とかカートリッジシステムを組み込むことができました』

 

「本当に君のデバイスはすごいよね~もう少し詳しく調べてみたいんだけど」

 

あれ?この人……もしかしてマッド的な?いやいやまさか……

 

「試運転したいから……クロノあたりにでも頼んでみるか」

 

そう思った瞬間、突然通信が入った

 

「どうした?クロノ」

 

『例の奴らが現れた!今フェイトと若葉さんたちが向かってる』

 

「わかった。僕も行く」

 

通信を切り、アネモネを握りしめた。

 

「試運転が本番になるとはな……それもいいかもな」

 

『えぇそうですね』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

若葉SIDE

 

砂漠の世界で巨大な蛇みたいなものと戦うシグナム。フェイトは咄嗟に魔法を放ちシグナムを助けた。

 

『フェイトちゃん!助けてどうするの!捕まえるんだよ!』

 

エイミィに通信で怒られていた。

 

「あっ、ごめんなさい。つい…」

 

「礼は言わんぞ、テスタロッサ」

 

「お邪魔でしたか?」

 

「蒐集対象を潰されてしまった」

 

言いながらシグナムは、カートリッジをロードする。

 

「まぁ、悪い人の邪魔が私の仕事ですし」

 

「そうか…悪人だったな、私は……そして二人相手か……」

 

「若葉……出来れば……」

 

「わかった。危ないと思ったら交代だ」

 

「はい!」

 

フェイトがバルディッシュを構え、シグナムとの戦いを始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友奈SIDE

 

司令部で私達はフェイトちゃんたちの戦いを見守っていると赤い服の子、ヴィータちゃんの情報が入った

 

「本命はこっち!なのはちゃん」

 

「はい!」

 

なのはちゃんはすぐに現場へと向かっていくのであった。

 

 

 

 

 

なのはSIDE

 

私はヴィータちゃんと対峙していた。

何とかヴィータちゃんの話を聞こうとするが、ヴィータちゃんは赤い魔力球を出した。グラーフアイゼンで赤い魔力球を砕き、赤い閃光を放つ。閃光で目くらましをして、離れた。

私はレイジングハートをヴィータに向けて魔力を溜め始めた。

 

「まさか…!撃ってくるのか!?」

 

レイジングハートから、桜色の閃光が放たれた。閃光は真っ直ぐにヴィータちゃんに迫り、爆発した。煙が晴れていくと煙の中から、障壁を張った仮面の男が姿を現した。

 

「あ…あんた…」

 

「行け。闇の書を完成させるのだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

若葉SIDE

 

フェイトとシグナムの激闘は続いていた。フェイトはスピードを活かした攻撃を繰り出し、シグナムは剣と鞘を巧みに操って攻撃を防ぎ、反撃する。両者は、一旦距離を離して動きを止めた。二人とも息が乱れている。

 

「流石に速いな……目で追えない攻撃が出てきた」

 

「今はスピードで翻弄してるけど、長くは続かない」

 

「強いな、テスタロッサ。それにバルディッシュも」

 

「シグナムとレヴァンティンも」

 

二人は、互いの強さを認め合う。シグナムはレヴァンティンと鞘を構える。フェイトもバルディッシュを構える。

 

(フェイトはきっと、シグナムに勝ちたいと思っている。だからこそ全力で向かうところだな)

 

フェイトが動き出そうとした瞬間、仮面の男が現れ、背後からフェイトのリンカーコアを取り出した。

 

「え……?」

 

フェイトは呆然となって、自らの体を貫いてる腕を見た。

 

「貴様!!」

 

シグナムが仮面の男に向かって叫ぶ。だが仮面の男はそんな事、気にも止めない。

 

「さぁ、奪え」

 

仮面の男が、フェイトのリンカーコアを差し出す。シグナムは仮面の男を睨んだ。

 

「どうした?早く奪え」

 

「邪魔をするな!!」

 

私は生太刀を抜き、仮面の男へ切りかかった。仮面の男はフェイトを突き飛ばし後ろへと下がった。

 

「勇者か……邪魔をするなら容赦は……」

 

「容赦しないのはこっちのセリフだ!!」

 

上空から何十発もの魔力弾が仮面の男に向かって放たれてきた。仮面の男は障壁で防いでいく

 

「貴様は!?」

 

「上里空だ。試運転だから……加減はできない!!アネモネ!」

 

『カートリッジロード!!切り札!』

 

空は切り札を発動し、今まで三本の尻尾が6本に変わっていた。あれが強化された空なのか……

 

「くらいやがれ!!」

 

7つの魔砲が仮面の男に降り注いだ。仮面の男がいた場所に煙が立ち込め、晴れていくとそこに仮面の男はいなかった。

 

「ちっ、逃げられたか」

 

「空、大丈夫か?」

 

「あぁ……フェイトは……」

 

フェイトの方を見るとシグナムが抱えていてくれた。

 

「シグナム。あの仮面の野郎は?」

 

「わからない。ただ我々に協力してくれているみたいだが……」

 

シグナムの顔を見る限りじゃ信用していないみたいだな

 

「とりあえず逃げていいぞ。フェイトのこともあるし」

 

「すまない」

 

私と空はシグナムを見送った。

 

「空、お前はなにか隠してるのか?」

 

「何って?」

 

「ここ最近、お前と杏、珠子は何かを隠しているように見える。あのシグナムたちのことか?」

 

「……あとでちゃんと話すよ」

 

「あぁ」

 

 


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